城下町のダンデライオン 長男のドタバタ生活 作:てこの原理こそ最強
「リビング異常なし」
「浴室異常なし」
「トイレ異常なし」
「屋根裏異常なし」
「地下室異常なし」
「玄関前異常なし」
「裏口異常なし」
「キッチン異常なし」
なんか黒いスーツをきた人達が家を念入りにチェックしている。
「この人達一体なんなの?パパ」
「いやー、公務とはいえ一晩の間娘3人を残して行くというのは……」
「総ちゃんたら心配性なんだから」
「だから大丈夫だって言ってるでしょ!」
「しかしだな…」
「オレが残るから心配ないよ」
「神」
「そうです!神兄様もいるんだから大丈夫よ」
「だが万が一のことを考えて警備が多いにこしたことはないだろ」
「こんな能力者の巣窟に手を出す奴なんていないだろ」
そう言っているにも関わらず航空部隊まで呼ぼうとする父さん。
「早く行かないと明日から無視するわよ」
「ひぃっ!」
やっと行った。父さんも可愛い娘に無視されるのは嫌らしい。ほんと親バカだな
今日は公務でオレ、奏、岬、栞以外の子供たちも含め家を開けるらしい。なんでオレらは残るかというとオレの体調が少し悪いからだ。昨日までは茜が風邪を引いていたんだが、結構辛そうだったからオレの能力を応用して茜の熱をオレの体に移したのだ。おかげで茜の風邪は治ったのだがオレが茜ほどではないにしても体調を崩してしまったのだ。オレは1人でも大丈夫だって言ったのに3人は残ると聞かなかったのだ。
「ほら、お兄様は寝ててください!」
「大丈夫だよ」
「神にぃ寝てなきゃダメだよ!」
「兄様寝てなきゃめっ!」
「わかったよ」
栞にまで言われたんじゃ従わないわけにはいかない
「みんなありがとな」
去り際にそれぞれの頭を撫でてやった
少し寝れたな。今は7時だから1時間ぐらい寝れたか
「兄様、ご気分はいかがですか?」
「あぁ、寝たら少し良くなったよ」
「ですがまだ熱がありますよ!ちょっと待っててください!1発で治る万能薬を用意します!」
「待て待て!そこまでしなくても市販の薬で大丈夫だから」
「わかりました…なら最高の名医を生成して…」
「全然わかってねぇじゃねぇか!!!」
「あぅっ!」
能力を発動しようとした奏にチョップして止める
「もし何か生成したら明日から口聞かねぇからな」
「もうしません!」
「よろしい」
そう話していると栞が入ってきた
「もうきちゃダメって言ったでしょ…て」
チュッ
左頬に柔らかい感触があった
「元気が出るおまじない」
「栞、こんなこと誰に教わったんだ?」
「えっとね、お母様とお父様がやってたの。ダメだった…?」
「いや、オレは嬉しいぞ。これで元気100倍だ」
「ほんと?」
「あぁ、でも他の人にやっちゃダメだぞ」
「わかりました兄様!」
「ではお兄様、私からも♪」
チュッ
「こら奏」
「早く元気になってくださいね♪」
そして奏と栞は部屋から出て行った
また少し過ぎたころ
「神にぃーお粥持ってきたよー」
「おー岬、サンキュー」
岬がお粥を持ってきてくれた。そしてベッドの横に座ると
「はい神にぃ、あーん」
「え、いや、自分で食べるから…」
「あーん」
「いや、だから…」
「あーん!」
「…わかったよ、ん…」
「どう?」
「うん、美味い」
「よかったーみんなで作ったんだよ♪」
「それはすまなかったな」
「いえいえ♪」
最後まで岬に食べさせられなければいけなかっが、お粥は美味かった。その後食べ終わった食器を持った岬が去り際に
チュッ
「えへっ///あたしからも元気になるおまじないね♪」
そう行ってそそくさと出て行ってしまった
みんなの看病のおかげで熱も下がり体調もよくなった
「3人ともありがとな」
「大丈夫ですよ♪」
「そうそう♪いつもはあたし達がお世話になりっぱなしなんだから♪」
「兄様元気になってよかった♪」
「栞はそのまま育ってくれ」
「ん?」
こんな感じでみんなでリビングでくつろいでいると二階からドンッと音がした
「ん?なんだ?」
「今音したよね…」
「ちょっと見てきますね」
「オレも行こうか?」
「お兄様は病み上がりなんですからじっとしていてください」
そう言って奏だけ二階に上がっていった。すると…
バチバチバチ
「ぎゃーー!!!」
電流が走るような音とともに男の叫び声が聞こえてきた。オレは思わず二階に駆け上り声のした部屋に入る
「奏どうした!…って修?」
「忘れ物を取りに来たんだ……」
その瞬間ガラスが割られ誰かが突入してきた。外を見ると何機かのヘリコプターが飛んでいる
「奏様神様の身柄を確保。建物内に脅威は見られません」
「あんた達が脅威だ!」
はぁ、おそらく父さんが用意したんだろ。どうやら報告のために突入してきた人が父さんとトランシーバーのようなもので話しているようだ
「かわっていただけます…?」
やべー、奏の笑顔がいつもの純粋な笑顔じゃない…ご立腹のようだ。父さんドンマイ…
「父さん…帰ったら話があります……どうもありがとうございます」
「恐縮です、奏様」
あーあ、隊員の人も怯んじゃってるよ。父さん帰ったらどうなるんだろ…
ー余談ー
隊員の人達が帰って行った後…
「全くお父さんたら」
「まぁオレ達が心配だったんだよ。わかってやってくれ」
「それはわかりますけど…大袈裟なんですよ」
「お前達も親になってみれば父さんの気持ちが少しはわかるかもな」
「「えっ!///」」
奏と岬は顔を赤くする。どうしたんだ?オレの風邪でも移ったか?
「栞は兄様のお嫁さんになりたい♪」
「おー嬉しいこと言ってくれるなぁ栞!」ナデナデ
「えへへ///」
「し、栞!?///」
「さすが末っ子!」
「ん?」
こうして1日が終わった