城下町のダンデライオン 長男のドタバタ生活 作:てこの原理こそ最強
夏も過ぎ国王選挙まであと半年。今日はなんとあの茜が選挙活動として演説をやるとのことなのでそれを見にきてる
「えー…ご通行の皆様、お騒がせしております。櫻田茜です。人前に出るのは…あまり…得意じゃないんですけど…精一杯がんばります。だ、だから…その、えっと…櫻田茜をお願いします」
『茜様ー!』
「ひっ!」
茜はきていた親衛隊の奴らに名前を叫ばれてビックリしてマイクを落とした。キーンて頭に響く!そしてなぜか葵と修が茜の演説の手伝いをしているようだ
その夜、家ではその演説の様子がテレビでやっていた
「へぇ〜、あかねぇ街頭演説なんて始めたんだ」
「い、一応ね」
「なんで急に」
恥ずかしかったのかその時のことを思い出して顔を手で隠す茜
「ネットで画像がアップされてたのがショックだったみたいで」
「私がんばる!私が王様になったらネットもガンガン規制するから」
「どうなの?それ」
そうしてると輝が
「僕も選挙用にチラシを作りました!」
輝の作ったチラシには諸悪の根源を絶滅し世界の終末に導くとある。少し言葉足らずで世界を終わりに導いちゃってるが悪くはないと思う。みんな何かしら選挙に向けていろいろやってるんだな。オレはというと別に何もしていない。オレは特に国王になりたいと思わないからな
「修ちゃんは何かやらないの?」
「オレか?意味を見出せないからなー王様になる」
岬から聞かれたことに答える修。岬は何か困っているようだった
ーある休日ー
今日は休日でオレは暇だったから今修の部活の練習試合を見にきている
「へー、なかなか人来てるんだな」
「そうですね」
「で、なんで奏がいるんだ?」
「細かいことはいいじゃないですか♪」
なぜか奏もついてきた。そして腕を組んでいる
「修ちゃん、楽しそう」
「そだな」
「…お兄ちゃん、ありがとね」
「ん?いきなりどうしたんだ?」
「あのときお兄ちゃんがいなかったら今頃修ちゃんは…」
「まぁ過ぎたことだし、弟と妹を守るのはお兄ちゃんの仕事だからな(ニコッ)」
「〜!///」
オレは謝ってくる奏の頭を撫でる。なぜ奏はこんなことを言い出したのか…それは12年前に遡る……
ー12年前ー
「茜、お外で遊びましょう!」
「ダメだよ、母さんに留守番してろって言われただろ?」
「私はお外で遊びたいの!修ちゃん達がこないなら私と茜で行っちゃいますからね!」
「あー待てよ奏」
ある日奏が外で遊びに行きたいと聞かなかった。オレや修が止めるのも聞かず茜を連れて行ってしまったのだ。そしてオレと修も一緒に公園に行ったのだ
夕方になっても奏は帰ろうとはしなかった
「おーいそろそろ帰ろうよ」
「私達はまだ遊んでいたいの!」
「母さんに怒られるぞ」
「私帰る」
「えっ!?ちょっと待って茜!いいものを出してあげますわ」
「いいもの?」
そう言って奏はアニメの変身セットを出した
「わー!これお母さんに見せてくる」
「えっ!!茜見てて、とびきりすごいものを出してあげますわ!」
次に奏はでっかい城を生成した
「うわー!おっきなお城!」
「どう?すごいでしょ!」
「入っていい?」
「もちろん」
しかし階段がなかった
「ほら貯金がなくなったんだ」
「入れないの…」
「仕方ない、オレが瞬間移動で連れてってやるよ」
「それかオレが階段作ろうか?」
「ほんと?」
「待って!私が階段を生成しますわ!」
「貯金ないんだろ?」
「大丈夫ですわ!」
奏は無理やり階段を生成した。しかしそのとき、城のを支えている柱が何本か消えてしまい城が崩れて茜に落ちようとしていた
「茜ー!!!!」
修が茜を助けようと飛び出して行ったがこのままだと修が下敷きになってしまう
「っ!……あれ?」
「…3人とも…大丈夫か……?」
「兄さん!」「お兄ちゃん!」「お兄様!」
3人は土のドームで覆われ、城の瓦礫は風で浮いていた
「…修……早く…移動しろ……オレも、そう…もたない…」
「わかった!」
オレは3人が移動したのを確認し能力を解除した
「兄さんありがと!」
「はぁ…はぁ…あ、あぁ…」
バタン
そこでオレは気を失って倒れてしまった。目覚めたら病院で寝ていた
「お兄ちゃん!!!」
起きた瞬間奏が泣きながら抱きついてきた
「ごめんなさい!!!ごめんなさい!!!」
「あぁ大丈夫だ」
大声をあげて泣いている奏の頭を撫でながら声をかける
その後別に大した怪我や能力による後遺症はなかったのですぐに退院できた
「オレも3人も怪我がなかったし忘れろとは言わないが気にするな」
「うん…///」
その後修達の学校が勝って試合は終わった
ー余談ー
修の練習試合を見た後の帰り道
「奏、お前は何のために王様になるんだ?」
「私の私による私のための国家を作るためです」
「…マジか……」
「冗談です♪」
「じゃあなんだよ」
「秘密です♪」
奏が何を考えているのかわからなくなってしまった
「(兄弟同士で結婚できるようにするため)です…」
「ん?なんか言ったか?」
「な、なんでもないです!///」
「そっか」
夕日のせいか奏の顔が赤くなっているように見えた
「いい加減離しなさい」
「嫌です♪」
最終的に帰宅するまで腕を組まれたままだった…