CrackleCradle 4人目の冒険家   作:光陽@海神

14 / 18
前回のあらすじ
巨大生物の体内から抜け出した奈々と荒士。少し休憩をして、先へ進むことにする。
様々な仕掛けや罠に手こずるも荒士達は次々にくぐり抜けてきた。
そして、いよいよ最深部へと到達するのだった…


十三話 VS Unknown

 下に降りて、ゲートを次々と進んで行く。先へ進むごとに後ろのゲートは閉ざされて行く。それでも躊躇わず2人は走り続けている。

「荒士さん、この先に何があるのでしょう?」

「わからない。でも、きっとここが最深部なんだと思う。」

 そういい走り続けて、ついに大きな扉の前へとたどり着いた。

「研究所…?」

「みたいなことを書いてるな…」

 2人は扉に書かれている文字を読んだ。そして、荒士は扉に手をかける。

「行くよ」

 奈々に声をかけると奈々は静かに頷いた。そして一気に扉を開く。するとそこには…

「「⁉︎」」

 様々なサンプルのようなものや培養カプセルの中にいるまだ形の成していないクリーチャーなどが様々いた。しかし、そんなことよりも2人の目の前にはとても驚愕的な光景が映った。

 そこにいたのは2人の女性、しかも2人とももちろんその存在を知っている。そして、2人はその存在をそれぞれ叫ぶ。

「お姉ちゃん!」

「幽紀!」

 そう、そこにいたのは天崎涼子と東雲幽紀だった。あの2人がなんと捕まってカプセルの中に入れられていたのだ。荒士は周りを確認する。敵がいないことを判断したのち、幽紀の入っていたカプセルに拳を叩き込む。奈々は涼子に当たらないようにカプセルに弾丸を撃ち込んだ。

 するとカプセルにヒビが入り、カプセルが破れて、中から幽紀と涼子が出てきた。

「幽紀!」

 荒士は幽紀の元へ駆け寄る。

「けほっ…けほっ…ああ…もう!」

 奈々も涼子を心配した。

「お姉ちゃん!」

「けほっ…けほっ…。奈々ぁ…ありがとー…うー、苦しかった…。」

 そういい2人は起き上がる。しかし幽紀はいつものショットガンがない。

「しまったわ…ショットガンをやられた時に落としたみたい…。」

「それならこれを使ってくれ。」

 荒士は自分のショットガンを幽紀に渡す。

「荒士…これって…」

「覚えててくれた?嬉しいよ。」

「ふふふ、ありがたくお借りするわ。」

 そういい幽紀は荒士のショットガンを手に持った。そして4人は研究所の奥へと歩き始めた。

 

 さらに奥に進むと何やらひとまわり大きな培養カプセルがそこにあった。

「なんだあれ…?」

 荒士は驚き戸惑っている。

「変な形だなー」

 涼子はあまり興味がなさそうだ。

「何よ…気持ち悪い…」

 幽紀はまだ不機嫌だった。

「丸い…何か…?」

 奈々は少し興味が湧いていた。

 4人は近づいてその様子を見ることにした。そしてある程度近づいたところで突如警報が鳴り出した。

「「「「⁉︎」」」」

 すると中に入っていた白く丸い物体がムクムクと震えだす。幽紀と奈々は素早くその場から離れる。涼子と荒士はしばらくその様子を見ていた。そして、ある程度危険と判断した瞬間2人も後方に下がる。

 パリーン!

 カプセルを破り、中の白い物体が突如出てきた。やはりかなりでかい。

「「「「?」」」」

 全員はただ呆然としていた、この白いのが一体なんなのか全く理解出来ていない。

 すると白い物体が徐々に黒く鳴り始める。

「「「「!」」」」

 4人は即座に後ろに逃げて距離を取る。すると白かった物体は真っ黒に染まりみるみるうちに大きくなって行く。

「おいおいなんだよあれ…」

 それは徐々に形を成して行く。胴体、腕、手、足、それらを形成したのちに白く変化した。そしてそれは巨大な白い怪物だった。

「なんだかまずそうね…」

「な、なんなのよこいつ!」

「…」

「これは…やるしかねえか!」

 そういい全員戦闘態勢を取る。

「みんな、行こう!」

「ええ!」

「おう!」

「はい!」

 

 荒士は即座にデカブツに接近する、そして上に飛び上がり、その姿を確認した。

「目があって…後ろに口…?」

 するとデカブツは突如予備動作もなしにアッパーをかましてきた。

「⁉︎」

 荒士は即座に大剣でガードするが、その威力で吹き飛ばされ、天井に叩きつけられる。

「荒士さん!」

 奈々は声をあげた。すると今度はデカブツが奈々めがけて拳を振り下ろす。

「⁉︎」

 奈々は慌てて回避する。なんとかスレスレで回避し、奈々は身を隠す。しかしデカブツは容赦なく奈々の元へと歩み寄る。

 するとデカブツの目の部分に何かが刺さる。いや、そこに1人の女性がいた。幽紀だ。

「はあっ!」

 そのまま至近距離でショットガンを撃ち込む。するとデカブツは声をあげた。血は出てないがかなり効いたのだろう。

「どうやら、弱点はあそこみたいね。っ!」

 しかし、そのまま幽紀はデカブツの左腕に掴まれ拘束される。そしてデカブツの手に徐々に力が入って行く。

「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"ッ!」

 幽紀の全身に締め上げられるような痛みが走る。すると涼子はその間に目に向かって日本刀を投げつけた。見事に突き刺さり、その痛みから幽紀を離す。幽紀は即座に着地し、後方へと下がる。

「幽紀!無事⁉︎」

「げほっ、げほっ…大丈夫よ…」

 そういい幽紀は体制を立て直す。涼子はデカブツの頭の上に着地する。するとデカブツは涼子をつかもうとするが、涼子はそれらの動きを軽い身のこなしで回避する。

「どこ狙ってんのよ!」

 そういいヒラヒラと回避するが、そのデカブツは急に素早い速度で後方に下がる。

「⁉︎」

 涼子はその速さについていけず、下に落ちる。その瞬間、デカブツの蹴りが涼子を襲う。

「きゃあっ!」

 そのまま奥の壁へと叩きつけられた。

 

「お姉ちゃん!」

 奈々が叫ぶ、すると場所を感づかれた。

「⁉︎」

 奈々は慌ててアサルトライフルを構え、デカブツの目をめがけて連射する。デカブツはかなり痛そうにはするがそれでも足を止めない。

「っ!」

 奈々はアサルトライフルにつけられたグレネードをデカブツに向けて発射する。

 直撃したグレネードは爆発し、黒煙をあげる。

「きいた…?」

 しかし、黒煙が消えるとまだデカブツはそこに立ち尽くしていた。

「⁉︎」

 そのまま手を伸ばし、奈々を拘束する。

「きゃっ!」

 そして奈々を逆さに持ち、二つの手で奈々の足を持ち、引っ張る、

「ぎゃあああああああああああ!」

 奈々の足に激痛が走る。このままいけば足が引きちぎれるか、奈々が二つに裂けるだろう。

「奈々ぁ!」

「奈々!」

 2人はその名を叫び走り出す、が、このままでは間に合わない。

「お姉…ちゃん…」

 あまりの激痛から、奈々は失禁する…。そして、奈々は死を覚悟した。その時だった。

「どらァァァァァァァァァ!」

 天井から荒士が飛び出してきて、デカブツの目に大剣を突き刺した。

「ぐおぉぉぉ!」

 デカブツはうめき声をあげて、奈々を離す。

「う…あっ…。」

 奈々の足にはまだ激痛がのこるが、無事だった。

 デカブツはその場で暴れる。すると、荒士はデカブツの足元にいる奈々が危険と判断し、急いで降りる。

「奈々ちゃん!」

 奈々を抱きかかえ、走り出した。そしてある程度離れたところに奈々を座らせる。

「奈々ちゃん!大丈夫?」

「は、はい…助かりました…。」

 荒士は奈々を抱きしめる。

「よかった…目を覚ますのが遅かったらどうなってたことか…。」

 すると後ろからデカブツが近づいてくる。しかし、荒士の大剣はデカブツの目に突き刺さったままだった。

「しまった!大剣が!」

 だが、デカブツは容赦なく拳を奈々と荒士に振り下ろす。荒士は慌てて奈々を抱きかかえ、攻撃をかわす。そして、腕を伝って走り、反対側へと逃げる。

 すると入れ替わるように、幽紀が飛び上がり、目に向かってショットガンを撃ち込んだ。

「幽紀!」

「大丈夫!奈々を守ってあげて!」

 荒士は頷き、身を隠す。

「奈々ちゃん、足大丈夫?」

「はい…なんとか…。」

 荒士は奈々を降ろす。

「さて、あの怪物をどうするか…」

 荒士は悩む、さすがにあれほどの怪物を相手にするのはかなり苦しい。今は幽紀と涼子さんがなんとかしてくれている。

「荒士さん、あのコンテナの山まで運んでくれますか?」

 奈々はコンテナの山を指差す。

「あれがどうしたんだ?」

「あそこから私が支援します。その分荒士さん達が頑張って引きつけてください。」

「1人で大丈夫?」

「はい、私は…荒士さんを信じます…。」

 荒士はデカブツの動きを見る。素早く動き回る、幽紀と涼子に苦戦しているようだ。

「今ならいける、よし!行こう!」

 荒士は奈々を抱きかかえた。すると奈々がもう一つお願いした。

「荒士さん…その…少し顔を近づけて欲しいです。」

「ん?作戦?」

 そういい荒士は少し奈々に顔を近づけた。すると、

 ちゅっ♡

 荒士は何が起こったのか理解出来なかった。奈々が荒士の頬にキスをしたのだった。

「無事でいてくださいね?荒士さん…」

「ありがとう、大丈夫だ!俺は死なないよ、これで俺は絶対に死ねなくなったから。

じゃあ、行くか!」

 そういい荒士は走り出した。

 

「もう!なんなのよ!こいつ!」

 幽紀がまたグチを漏らす。

「まだ喋る余裕あるじゃん!」

 横で涼子が話しかける。

「そういうあんたもまだ体力あるんでしょ?」

「まあね。

 久々だね、あたし達で手を組むなんて。」

「そうね、普段じゃ考えられないわ。」

 するとデカブツがまた襲いかかってきた。

「「!」」

 2人はそれぞれ別の方向に回避する。そして、涼子はナイフ、幽紀はショットガンを構えた。

「簡単に死なないでよね!」

 涼子は幽紀に対して言う、すると幽紀もそれに応じる

「あんたこそ、死んで貰ったら困るわ。」

「そりゃ同然でしょ」

「そうね、だって」

「「あんたは、あたし(私)が殺すんだもん!」」

 そういい2人で走り出す。デカブツの攻撃をかわして、奈々と涼子は飛び上がる。幽紀はそのままショットガンを下に撃ち、高く飛び上がる。涼子はそのまま頭上を通過する。この状況でデカブツが敵に回したのは、涼子だった。

「頭は固いみたいだね!」

 涼子は再びちょこまかと動き出す。デカブツはそれを捉えようとするが、速さについていけない。

「遅い遅い!」

 涼子はまだ余裕そうだった。するとデカブツは後方へと素早く引き下がり、拳を当てる。

「⁉︎」

 慌てて涼子は回避する。が、瓦礫が涼子にあたり後方に飛ばされる。

「っ!」

 涼子はすぐさま体制を立て直す。その同じタイミングで幽紀が目にショットガンを突き刺した。

 そして、幽紀は隣にある大剣を手に持ち、強く引いた。徐々にグラグラと揺れ、そして大剣を引き抜くことに成功する。しかし、

「くっ…重たい…。」

 そのまま持っておくのは危険と判断し、下に落とした。

 だが、幽紀の近くにはすぐ手があった。

「⁉︎」

 そして、そのまま捕まり、地面に叩きつけられた。

「がはっ!」

 幽紀は思いっきり叩きつけられ、吐血する。その中で意識も遠のいていった。

「幽紀!」

 涼子は走ってデカブツに近寄る。そしてデカブツめがけて飛び上がる。が、後方に回避される。

「なっ!」

 そしてそのまま上へと蹴り上げられた。

「きゃあァァァッ!」

 そのまま地面に落ちて、気を失った。

 

 その様子を見ながらもなんとかコンテナの山にたどり着いた。

「幽紀!涼子さん!っクソッ!」

 荒士は叫ぶ、少し焦り始めた。

「奈々ちゃん、あとは任せたよ。俺がなんとかするから。」

「はい…」

 そういい荒士は走って行った。

「…荒士さん…」

 奈々は少し不安が残っていた。何か嫌な予感がする。それが奈々の本音だった。

 そんな中デカブツは徐々に幽紀に近づく。

「くっ…」

 幽紀は力を振り絞り、立ち上がろうとするが、徐々にデカブツは迫ってくる。このままでは立ち上がったところでサンドバッグになるだけだろう。

「このままじゃあ………。……荒士…。」

 幽紀は寂しくその名をつぶやいた。そして、デカブツが射程圏内に収まる。そして、拳を握り、今振り下ろそうとした。

「ごめんね………荒士…….。」

 幽紀は涙を流し、覚悟を決めた。

 これまで荒士を何度も振り回していた、ひどいことを言っていた。でも、それでもこれもそれも全て愛故の行動。そう、何故なら。

 荒士の事が、好きだから…

「させるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 荒士は全速力で走る。怒りの感情を元にアドレナリンを全て解放し、デカブツの元へ走っていた。

 そして、今、幽紀へと拳が振り下ろされる。

(まずい…このままじゃあ!)

 そして荒士はとっさの行動に出た。

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 自分の拳を握り、幽紀の前まで走る。そして、なんとか間に合い、振り下ろされる拳に握りしめた自分の拳をぶつけた。

 あたりに走る凄まじい衝撃波。それとともにデカブツは後方へと後ずさる。

 しかし、ダメージを受けたのはデカブツだけではなかった…

「うがっ…」

 そのまま吹き飛ばされて、思いっきり壁に叩きつけられた。

「う…ああ…。」

 そのまま荒士は意識を失った。

 

 デカブツが少し後ずさり、隙が出来た。

「…!今…!」

 奈々はアサルトライフルの先端についたグレネードを射出する。グレネードは一直線に弱点を狙い、爆発する。

 そして、ついにデカブツは声にならない悲鳴をあげて倒れた。

「やった…。」

 奈々はその場に座り込んだ。自分が仕留めた達成感に浸っていた。

 だが、我に返り、全員の無事を確認しに行くことにした。

 まず奈々は涼子の元へ駆け寄る。

「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」

「う…いてて…」

 涼子は目を覚ます。そしてあたりを見渡す。

「あれ…?あいつは…?仕留めたの?」

「うん!」

「さっすが奈々ー!私の可愛い妹だー♡」

 そういい涼子は抱きついて来た。

「いたた…2人とも無事でよかったわ…。」

 奈々はその方向に振り向く、そこには荒士の肩を支えて歩く幽紀の姿があった。

「幽紀さん!無事ですか?」

「ええ…なんとかね…。でも、荒士が思いっきり無茶したみたい…。」

 そういい荒士を転がす。

「あの時の衝撃を拳を通じて全身に受け流したの。それによって体のあちこちに大幅な負担がかかってるわ。その分腕の骨折は間逃れたわね。」

 すると奈々は心配そうに近づき、触れる。

「荒士さん、大丈夫ですか…?」

「命に別状はないと思うわ。」

 話をしていると何やらあたりが揺れ始めた。

「きゃっ!」

「何っ⁉︎」

 天崎姉妹はあたりを見渡す。するとあることに気がついた。

「……お姉ちゃん…幽紀さん…あれ…」

「「っ⁉︎」」

 なんと、先ほど倒したデカブツがまた黒く染まり、形を変え始めた。

 果たして一体何が…?




今回も読んでいただき、誠にありがとうございます。光陽です。
今回は前回の内容的にもあらすじを短めに終わらせました?長いのと短いのはどちらがお好みでしょうか?自分は短い方が楽ですし、長い方が達成感的なものはありますしどちらでもいいですwww
さて、今回はステージ5のボスです。かなり難しく、私も苦戦を強いられました。作者もあの白いやつの名前をよく知らないので名前を「アンノウン」にしておきました。もしよろしければ読者の方で奴の名前を知ってる方がいらっしゃれば教えていただけるとありがたいです。
次回は倒したやつがなんと…?もうプレイ済みの方は予想できますよね!
それではみなさん!次回もお楽しみに〜!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。