下に降りた荒士達がたどり着いた場所は灼熱のエリアだった。その下には溶鉱炉の鉄のようにオレンジ色の高温の液体が溜まっている。
さらに先には兵器が数多くあり、かなり厄介だったが。荒士達は無事に抜けることが出来た。
そして、その先へ進むとそこにいたのはかつて過去に奈々が戦ったことのあると言う巨大な殺戮兵器だった。
そして奈々と荒士はその殺戮兵器へと立ち向かうのだった。
荒士は巨大な機械(以降 ドス機械)めがけて急降下した。
「荒士さん!コアを狙ってください!機体の真ん中にあるはずです!」
「わかった!」
奈々の指示通り、まず足場に着地し、コアを探すことにする。しかし、ニードル射出機から複数にニードルが飛んで来る。
「おっと!」
なんとかギリギリでかわして、コアのある部分を見る。しかし、
(装甲で覆われてる?)
そこは重圧な装甲で塞がれていた。
「それなら!」
そういい荒士はマグナムでその場所を狙い、火を吹かせる。しかし、装甲に傷一つつけることすら許されずに終わる。
「ちっ!」
それならばと大剣を握り、一突きする。堅固なワニの皮膚すら切り裂いたこの剛剣ならいけると信じた。
しかし、結果はそのように行くはずもなかった。
カーン!
あたりに高い金属音が響くばかりだった。
「駄目だ奈々ちゃん!コアの部分に装甲が施されてる!」
「そんな…⁉︎」
奈々は予想外のことに驚愕した。するとドス機械は奈々に標準を定めて、ミサイルを射出する。
「奈々ちゃん逃げて!」
「⁉︎」
奈々は上に上がりつつ、襲いかかるミサイルを次々と破壊して行く。
「⁉︎荒士さん!」
荒士は前を向くとドス機械の足が迫っていることに気がついた。
「ぬわっ!」
潰されそうになるがなんとか必死に堪える。
「今助けます!」
そういい奈々は荒士を押しつぶそうとしている足に向けてサブマシンガンを連射する。
数発当たったところで黒煙を上げ始め、やがて小規模な爆発を起こし、ドス機械が落ちそうになる。
「っ!」
解放された荒士は慌てて壁を蹴り、反対側の壁に大剣を突き刺し、持ちこたえる。
「ふぅ〜…ありがとう奈々ちゃん!」
「大丈夫ですか⁉︎」
奈々は上の方から声をかける。しかしまたしてもミサイルが奈々に猛威を振るおうとする。
「また⁉︎」
奈々はまた上に徐々に登りながら的確に一つずつミサイルを破壊して行く。
荒士も上の足場へと飛び上がり、懐に隠していたもう一つの武器である。サバイバルナイフを取り出した。
「コアを破壊できないなら…こいつを叩き落としてやるまでだ!」
そういい右手にマグナム、左手にナイフを持ち上に上がっていく。しかし、そこで行く手を阻むのはガトリングガンだった。
ウィイイイイン!
ガトリングガンが起動しはじめる。
(くっ⁉︎今は大剣が無いんだった!)
必死に右に左にと移動して、ガトリングガンの照準を逸らす。
「そこだ!」
そういい右下の足めがけてマグナムを数発叩き込む。するとドス機械の足からは再び小規模な爆発を起こし、また落ちそうになる。
一方上の方では、
バン!バン!バン!
ハンドガンが右上の足を狙っていた。右上の足からは黒煙が上がっていた。
(あと少し…。)
しかし、狙うことに集中していたのか奈々は右のアームが奈々に迫っていたことに気がつかなかった。
「きゃっ⁉︎」
そのままアームに掴まれて壁に押し付けられ、首が閉まる。
「あ….ああ…」
(息が…できない…)
必死に引き離そうとするが、そんな抵抗が敵うはずもない。
「あ…し…」
(荒士さん…助けて…)
奈々の意識が朦朧としてくる。体が生命を維持しようと作用し、下半身の部分から透明な液体が漏れ出てくる。失禁しているのだ。
(私…死ぬの….?お姉ちゃん….)
奈々が死を覚悟した瞬間だった。
「どりゃあああ!」
そういい荒士が上に上がり、右上の足に蹴りを入れた。その瞬間、足がガクッとなり落ちそうになる。アームから奈々が離され、荒士が受け止める。
「奈々ちゃん!奈々ちゃん!」
下に降りて、奈々の意識を確認する。しかし返事はない。そこで荒士は脈を確認する。
「よかった、まだ生きてる。」
しかし、そんな余裕などなかった。下の方にミサイルが襲いかかってきた。
「⁉︎」
ドーン!
回避しようと飛び上がったが、爆風に巻き込まれ、飛ばされる。
「うわっ!」
反対側の壁にあたり、落ちそうになるがなんとか足場を掴み、耐える。
「ぐぐぐ…」
左手には気絶した奈々を掴んでいるため、右手で二人分の体重を支えなければならなかった。そして、ガトリングを向けられる。
「そんな…」
もはや万事休すだった。
ここで死ぬのか?奈々ちゃんとの約束も果たせず?いや、奈々ちゃんと一緒に死ねるのならそれもまた本望か?1番いい選択がわからない。死ぬのは怖い。でも、奈々ちゃんと死ねるのなら構わないのかもしれない。
そんなことを考える荒士に希望の光が差し伸べた。
バンッ!
ドス機械の胴体に何か当たる音がした。
「全く、世話が焼けるわね…」
そこには金髪の女子がショットガン片手にそう言っていた。
「幽紀⁉︎」
「早く奈々を助けて上げなさい。私が囮になるわ。」
そういい幽紀は飛び上がる。するとドス機械はドリルは幽紀を貫こうとするが、全て華麗に避けられる。
「ありがとう幽紀。」
そして、必死に足場に上がる。
(残りはあの一箇所。しかしこのままだといつかはガトリングガンに狙われかねない…。大剣を取るのは少し厳しいか…とうする…?)
そこであることにひらめく。
数年前
「先生、どうでしたか?」
荒士の母は心配そうに尋ねた。すると一人の医師は告げた。
「うーん…これはなかなか珍しい病だね。」
そういい難しい顔をした。
「珍しい病…?」
父は不安そうな顔で言う。そんな二人を見て、医師は続ける。
「感情性心身暴走症だね。」
「「感情性心身暴走症?」」
感情性心身暴走症。
劇的な感情や心情の変化、極度な興奮状態に応じて体が過剰に反応し、それに応じた症状が出る最近になって出てきた珍しい病だ。
※実際にはありません。
「ど、どんなことが起きるんです⁉︎」
父は慌てて聞いた。医師はその問いに冷静に答える。
「そうですね、例えばお子さんが何かに怯えたとします。すると体が恐怖という感情を過剰に捉えてしまい、体がしばらく麻痺したりします。逆に興奮状態になることでアドレナリンの分泌量が増えて、身体能力を大幅に向上させたりします。
よくも悪くもない病ですが、あまりこの症状を起こしすぎると心身に大きな負担をかけ、寿命が縮まる危険性もあります。なので、そこはご両親の教育にお任せします。」
その時の荒士はそのことをよく理解していなかったが、大きくなってから叔父から聞いたそうだ。
「興奮…状態…。」
これだ、これしかない。だが、一つ罪悪感を覚える。
「うう…」
興奮状態に陥るにはギリギリの戦闘をするのが個人的には1番望ましいが今はそんな状況ではない。
そうしてる間にまたガトリングガンが襲う。
「ちっ!」
なんとか上の足場を盾にして、凌ぐ。そして、奈々を座らせる感じで休ませる。そして、奈々に一言言った。
「ごめん、奈々ちゃん…。」
心臓がバクバクと動く。さすがに年下の可愛い女の子に対してこんなことをするのはもはや変態極まりないとわかっていた。しかし、これしか手段がないと判断した。
荒士は奈々のスカートの中に顔を入れて、下着の上から秘所を舐める。
「ん…んぅ…///」
意識は少し戻りつつある。早めに終わらせよう。
荒士はそう思い、行為を続ける。下着からは少ししょっぱい味がした。匂いからするとおそらく尿の匂いだろう。それらがさらに興奮を駆り立てる。荒士の下半身に血流が集中するのに気がつく。しかし、ここで抑えなければならない。
(もう少し…もう少しだ…。本当にごめん、奈々ちゃん。)
そう心で唱え、奈々の下着を脱がし、匂いを嗅ぐ。
(こんなところ見られたら奈々ちゃんに殺される…でも、これも奈々ちゃんを救うためなんだ。)
すると…
ドクン…
ようやくきた、この感覚
ドクンドクン…
下半身に集中していた血流が全身に行き渡るかのように全身が熱くなる。
ドクンドクンドクンドクンドクン
「ぐっ…があぁぁぁ!」
そういい全身に力が入るのがわかる。
「うう…。」
奈々が目を覚ました。荒士はバレないようにしれっと奈々の下着をポケットにしまう。
「大丈夫?奈々ちゃん。」
「はい…いてて…。」
そういい奈々は起き上がった。
「今からあと一箇所のあの足を破壊する。奈々はここにいてくる?」
奈々はこくりと頷く。
「危ないと感じたらすぐに戻ってくださいね。」
「ありがとう。」
そういい荒士は足場を登って行く。
一方幽紀は
バン!バン!
次々にミサイルを破壊し、様々な場所に攻撃を試みる。
「全く、どこが弱点なのよ!」
そういいあたりを見るがやはりそれらしき場所は見当たらない。アームが掴もうとするがなんとかギリギリで回避する。
「荒士は一体なにを…」
その瞬間、
「があぁぁぁ!」
下から雄叫びのような声が聞こえた。
「荒士⁉︎」
幽紀はドス機械の行動を意識しながら下を見る。すると、もがき苦しむような姿の荒士を見る。しかし、その状態からすぐに起き上がった。
(荒士…あなた…まさか?)
そんなことを考えてる隙にドリルが迫る。
「⁉︎」
なんとかかわして上に登る。それを追うかのようにドス機械も上がって行った。
「ええい!しつこいわ!」
そういい幽紀は今度はあえて下に降りて、ちょうどすれ違いになるようにした。
「これでドリルは使え、ちょっと⁉︎」
下にはガトリングガンがお出迎えをしてくれた。幽紀はなんとかスレスレで回避した。
「聞いてないわよこんなの!」
そういいショットガンをガトリングに向けてうち、破壊した。
その瞬間、上からミサイルが多数迫っていた。
「な⁉︎」
だが、そのミサイルは一つが突如爆発する。それに合わせて、他のミサイルも誘爆した。幽紀が下を見ると、どうやら荒士がナイフを投げたらしい。
「ありがとう幽紀、助かったよ。」
すると幽紀はそっぽを向き
「べ、別に…たまたまここにきたらあなた達が戦ってたから…。」
「そうか」
そういい荒士はマグナムで最後の足を破壊する。するとドス機械は下へ落ち、それとともに他の足場も壊れた。
「ちょっ」
幽紀はそのまま落ちるが荒士はあえて壊れる前に飛び降り、突き刺さったままの大剣の元へ向かった。
奈々は下で待機していると、ドス機械が溶鉱炉の近くに落ちてきた。
ズーンッ!
なんとか溶鉱炉ダイブを逃れたドス機械。
「あっ!」
だが、よく見るとコアを覆っていた装甲が開かれていた。
ドス機械がドリルで奈々を襲う、しかし奈々はそれを全て回避する。奈々をドリルで攻撃する間に急降下する荒士と幽紀めがけてミサイルを放つ。
すると降下中の幽紀がショットガンを構える。
「ちょっと!冗談じゃないわよ!」
そして引き金を引こうとしたが、その前にミサイルが破壊される。幽紀は誰が破壊したかすぐにわかった。
「奈々!」
「幽紀さん!ミサイルは任せてください!」
「わかったわ!」
そのまま急降下し、コアめがけてショットガンの銃剣を突き刺し、そのまま弾を撃ち込んだ。
コアにかなりのヒビが生えた。するとドス機械の動きが鈍くなる。
「荒士!」
「荒士さん!」
二人が荒士に向かって叫んだ。
「おう!」
荒士は途中で大剣を回収してそのまま急降下し、コアを一刀両断した。すると、コアは粉々に砕け、ドス機械は機能を停止し、溶鉱炉の中へと落ちて行った。
「ふう…」
全身の力が抜ける感覚が荒士を襲う。その場で大剣を杖とし、座り込んだ。
「疲れた…。」
「幽紀さん、ありがとうございます。」
奈々は頭を下げた。
「ううん、気にしなくていいわ。お互い様よ、こっちこそ荒士と一緒にいてくれてありがとう。」
そう幽紀は言った。
「ははは…幽紀は涼子さんには当たりが悪いけど奈々ちゃんには優しいんだね…。」
「それは奈々がいい子だからよ、あのバカと違って。」
幽紀は横髪を流しながら言う。荒士はその場でねっころがりながら言う。
「また幽紀に助けられたな。やっぱり幽紀は怪物だな…」
するとその横に幽紀は体操座りして言う。
「20キロの鉄板を担いで走ったり、振り回したりしてる荒士に言われたらおしまいね。」
「に、20キロ⁉︎」
奈々はその言葉に驚愕した。
「あれ?言ってなかったかな?俺のこの大剣の重量は約20キロだよ。」
奈々は今思い返すと、荒士がどれほどすごい人物なのかを改めて理解した。
「お姉ちゃんよりも…凄いかも…。」
「それじゃ、私はこのへんで失礼するわね。」
そういい幽紀はこの場から立ち去って行った。
「じゃあ、俺たちも行こうか。」
そういい起き上がり、移動を始めようときた時に奈々は口を動かす。
「待ってください。」
「ん?」
荒士は奈々の方を向く、奈々は少し顔を赤くしている。
「さっきから股下がスースーするのですが…。」
すると荒士は「ギクッ!」となった。
「き、気のせいなんじゃないか?それともさっきの機械に首絞められた時に失禁したとか…?」
だが、奈々はじーっとこちらを見つめる。そして、また口を動かした。
「荒士さん…」
「ナ、ナニカナー?」
すると奈々は顔を真っ赤っかにして言った。
「ぱ、パンツ…返してください…///」
気づかれたーーーーー!
まさかの一言に荒士の顔色が変わった。
「は…はい。」
そういいポケットから湿った白いパンツを取り出し、奈々に渡した。
まだ奈々はじーっとこちらをみる。
「な、何でしょうか奈々さん」
思わず敬語になってしまう。奈々は荒士から少し目をそらして言った
「要件は後で聞きます。だからこっちを後で見ないでください!」
「は、はい!」
それから奈々はしばらく機嫌が悪かった。
今回も読んでいただきありがとうございます、光陽です。
数字の七と奈々ちゃんの名前をかけてみました。
…本当にごめんなさい…。
え?これを書いた日がバレンタインデー?なんだそれは、平日だろ?
…貰えないんです!彼女いないんです!義理ですら貰えないんです!
…辛い…
でも、決してこんなことでくじけるわけにはいきません!
では皆様次回もお楽しみに〜