どうやらオレは巻き込まれ体質らしい 作:どらい
翌朝、オレは昨日のことが現実だったのか確かめるためにバスから降りた後走って下駄箱へと向かった。するとそこにはガイコツさんを持ち上げている男の先生2人が・・・。oh・・・どうやら昨日見たガイコツさんは現実のものだったらしい。そこに遅れてアリサたちが到着する。
「カイ、いきなり走ってどうしたのよ」
「いや、先生が運んでいるガイコツさんを見てたんだ」
「え、なんで下駄箱に理科室にあるガイコツがあるの?」
「昨日オレがあいつに追っかけられていたって言ったら君たちは信じてくれるか・・・?」
「信じないわね」
「私も・・・かな」
「昨日って・・・」
思った通りなんだこいつみたいな目でアリサに見られた。すずかは気遣っているような目で、なのはに至ってはとても驚いた様子でいる。
「だいたいどうやって追ってくるのよ」
「普通に走ってた」
「アンタ・・・怪談話の才能もないのね。全然怖くないわよ」
普通に考えて信じられないのは当たり前である。オレもアリサたちの立場だったら多分信じないであろう。
「と、とにかく教室に行こうよ」
オレたちはそのなのはの一言でガイコツのことを忘れて教室に向かうことにした。緊急集会があってあのガイコツの話がされたが、特に特筆する内容でもなかった。まあ、要約するとイタズラするな、なにか知っていることがあったら知らせてほしいというものだ。そして今は放課後。アリサたちと下校しているとすずかが提案してきた。
「今週末、家でお茶会しない?」
「お、いいね!」
「私も賛成!」
「うん、私も大丈夫だよ」
「よかった、じゃあ曜日とか詳しいことは携帯で連絡するね」
今週末はすずかの家にお邪魔することになった。すずかの家のメイドさんが淹れてくれる紅茶ってすごい美味しいんだよな。今から楽しみだ。
そして迎えた週末、オレとなのはは家が近いので一緒にすずかの家に向かうことにした。オレがなのはの家になのはを迎えに行ってからバスに乗って行くんだ。なのはの家に着いたのでインターホンを鳴らす。扉が開き、顔を見せたのは恭也さんであった。
「おはよう、カイ。なのはならもう少しで準備ができるらしいから上がって待っていてくれ」
「わかりました。お邪魔します」
恭也さんの提案でなのはの家で待つことになった。やはり、なのはの家はとても大きい。オレの家とは比べ物にならない・・・これが格差ってやつか!部屋の中には美由希さんがいた。
「おはようございます、美由希さん」
「おはよう、久しぶりだねカイ君」
「お久しぶりです。・・・そういえば今日は恭也さんは行かないんですか?」
「いや、オレも行くよ」
「忍さんに会えますもん・・・イダダダダダダ!!」
揶揄おうと思ったら恭也さんにアイアンクローされた。本当に痛い、頭が割れてしまう!!しばらくして放してもらった。この謎の解放感は何だろうか・・・武術をたしなんでいる人はアイアンクローにもマッサージ効果をつけられるのか?決してオレがMだからというわけではない。
「す、すいません」
「わかればいいんだ。そういうお前こそ今日は女装しなくていいのか?」
「カイ君、恭ちゃんから聞いたけど大変だったみたいだね。・・・女装が趣味になったのかな?」
「何言ってるんですか!?オレは女装趣味に目覚めたわけじゃないですから!」
恭也さんだけでなく美由希さんまで揶揄ってきた。いつまでこのネタは引っ張られるのだろうか・・・。
「すまんすまん、揶揄ってきたお返しだ」
「私は単純に気になったんだけどな~」
美由希さんはオレが女装が趣味だと言ったらどうするつもりだったんだろうか。オレが美由希さんのセリフについて考えているとなのはが2階から降りてきた。どうやら支度が終わったようだ。
「おまたせ~。カイ君もごめんね」
「いや、大丈夫だよなのは」
「なのはも来たことだし行くか」
「気を付けてね~」
オレたちはその後バスに乗ってすずかの家に向かった。15分くらいしてすずかの家に着き、インターホンを鳴らすとノエルさんが出迎えてくれた。
「恭也様、なのはお嬢様、カイ様、いらっしゃいませ」
「こんにちは」
「ああ、お招きにあずかったよ」
「本日はお招きいただきありがとうございます」
「こちらにどうぞ」
ノエルさんに案内された部屋には猫がたくさんいて、すでにアリサとすずかと忍さんが紅茶を飲んでいた。
「なのはちゃん、カイ君、恭也さん」
オレたちに気が付いたすずかが立ち上がり近づいてくる。
「なのはちゃん、カイ君いらっしゃい」
すずかの専属のメイドさんであるファリンさんも挨拶してくれる。
「「こんにちは」」
オレたちは挨拶をして席に座った。忍さんは恭也さんを連れて自分の部屋に行ってしまった。美男美女のカップルはただ歩いているだけでも絵になるな・・・。
なのはたちが話している中、オレは猫に追われていたユーノを頭に乗せ猫と戯れている。ユーノはほっとしているようだ。
「ごろにゃ~ん」
「にゃーー」
家から持ってきた猫じゃらしを使って猫たちと遊んでいるといつの間にか部屋中の猫たちがオレの周りに集まっていた。オレ・・・猫には人気があるらしい。
「にゃーー」
「うおっ」
オレの肩にまで乗ってきた。なかなかアグレッシブな性格をしているなこの猫。ユーノは心なしか怯えているようだ。避難させるか。
「なのはー、ユーノをそっちに預けていいか?」
「いいよー」
なのはにユーノを預けると、猫たちがオレにとびかかってくる。
「な、なんだ!?ちょっと」
オレはあっと今に猫に埋もれてしまった。どうやらこの猫たちはオレの頭の上に乗りたかったらしい。
「アンタの周りいつも猫が集まるわね」
「おう、いいだろ」
「あはは、カイ君はユーノ君にも好かれてるからね」
「カイ君は動物に好かれやすいのかな?」
そのまま猫たちと戯れていると、1匹こちらに入ってきたそうにしている猫が目に入った。オレは猫たちをどかしてその猫を膝の上に置く。その猫はとても嬉しそうにお腹の部分に顔を摺り寄せてくる。何こいつ凄い可愛いんだけど!
「こいつ・・・可愛いな」
「鼻の下伸びてるわよ」
はっ!?いかんいかん。アリサに指摘されてしまった。しかしこいつが可愛いのがいけないんだ。
「お前はももう少し大きくなれば普通に猫たちの輪に入れるぞ」
猫の喉付近をなでてやると、嬉しそうにのどを鳴らす。可愛すぎて鼻血が出そうなんですが。
「お待たせしました~。紅茶と茶菓子です」
ファリンさんが紅茶を持ってきてくれたので猫たちをどかし椅子に座る。するとユーノがまたオレの頭に乗ってきた。お前、そこが定位置になってないか?
しばらく話をしているとアリサとすずかがトイレに行って、オレとなのはの2人きりになった。するとなのはが真剣な顔をしてオレに話しかけてきた。
「あのね、カイ君・・・」
「あのね、カイ君・・・」
アリサちゃんたちがいなくなって2人だけになったから(ユーノ君も入れると2人と1匹だけど)ジュエルシードのことについて話すことにした。ユーノ君とは昨日話したけど、カイ君がジュエルシードの事件で魔法について知ってしまっているなら、説明しようということになった。もちろん、知らなかったのならそのまま秘密にすることになるんだけど。
≪いいよね、ユーノ君?≫
≪うん、大丈夫だよ≫
「どうしたの、なのは?」
「カイ君が学校でガイコツさんに追いかけられたって話だけど・・・!?」
その時、ジュエルシードが発動する気配を感じた。こんな時に・・・!?
≪どうしよう、ユーノ君≫
≪なのは、僕が森の方に向かうからそれを追いかけるふりして合流しよう≫
≪わかったの≫
「ユーノ?・・・なのは?」
急に黙った私を心配してくてカイ君が声をかけてくれる。すでにユーノ君は森の方に向かっているから急いでいかないと!
「ごめんねカイ君。ユーノ君が心配だから探してくるね」
「オレも行くよ」
「ううん、大丈夫なの」
心配してくれるカイ君には悪いけど巻き込むわけにはいかないの。
「そっか、じゃ≪シュン≫・・・」
「カイ君!?」
いきなりカイ君が目の前から消えてしまった!?一体どこに?・・・まさかジュエルシードの影響!?
≪ユーノ君!カイ君がいきなりどこかに消えちゃったの!≫
≪え!?本当かいなのは!?≫
≪うん・・・どうしよう!?≫
≪もしかしたらジュエルシードにカイが巻き込まれているかもしれない!なのは急いで合流して!≫
≪わかったの!!≫
私は急いでユーノ君と合流しジュエルシードの発動場所へと向かった。
(え~と、つまりどういうことだ?)
さっきまでなのはと話していたはずなんだけど、気が付いたら景色が変わっていた。しかも・・・
「にゃお~~ん!!」
なんで巨大化した猫の頭に乗っかっているんですかね?
読んでいただきありがとうございます。