破天荒警察官と復讐少女(休載中)   作:獄華

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ようやく彩菜と英治達が出逢います。


第9話 接触

「そして侍は盆踊りするのでおじゃった!」

 

彩菜が白咲中に来なかったこの日、クラスでは何事もなく最後の6時限目の国語の授業が終わろうとしていた。

 

キーンコーンカーンコーン

 

全授業の終りを告げるチャイムが鳴る。

 

「ムッ、もう時間か!それではさらば!」

 

国語の教師は笠で顔を隠し……『風が拙者を呼んでいる』と言って抜けて行った……。

 

「いや~終わったな最後の授業。でも国語って面白いよな俺『ワシが田野郡屋で候!』で感動しちゃったよ」

 

彩菜のクラスの男子のリーダー的存在の北浦亮が話した。

 

「あぁ、マジ心に響く授業だったな特に阿弥陀久慈太夫の生き様はマジイカすと思うわ」

 

「俺はやっぱ鵞丁(ガチョン)流鶏の舞やなー。かっこよすぎん?あれ」

亮と同じクラスメイトの阿部祐樹と辻本健太郎も続く。

二人は亮と同じクラスメイトというだけではなく部活も一緒のサッカー部だった。

その為この三人の絆は強い。

「早く掃除して部活行こうや。この時期は暗くなるの早いしなぁ」

 

「そうだな、じゃあ掃除し終わった後また集合な」

 

「おう!、じゃあ俺と健太郎は4階の空き教室の掃除してくるわ。行くぞケン!場所まで競争だ!」

 

祐樹は軽快に言うと同時に教室から飛び出した。

 

「あ、待てや!フライングやぞ!ほなまたな亮!あの馬鹿ドつき倒して来るわ!」

 

負けじと健太郎も猛ダッシュで駆けて行った。

 

「はは、あいつら元気だな」

 

二人の様子は相変わらずだ。

だけどそれが良い、あの二人には余計な心配など掛けたくなかった……だから今日も彩菜が登校してこない事が原因で『あの時』の記憶が甦って自分が苦しくなった心情を祐樹と健太郎に悟られなくて良かったと亮は思う。

 

「……まだあの時の事が頭から離れられないみたいだな俺……」

 

軽く目を閉じ息をふぅと吐いた後亮は担当場所である自分の教室の掃除に取り掛かった。

そういえば今日は自分以外にも様子のおかしい生徒が居た事を思い出した。

 

結城真莉だ。

亮と同じくクラスでは発言力、行動力を持つ女子生徒だが今日は機嫌が悪そうで何処と無くあまり誰とも絡ま無くたまに怒ったような表情を浮かべるのが気になった……。

 

彩菜が登校してこないのと何か関係が有るのだろうか?

あくまでも亮の推測で有るため確信は持てないが『イジメの対象』が登校してこない事に相当腹がたっているのかもしれない。

 

(彩菜の奴……このまま、学校に来ないんじゃ……)

 

イジメを断つには学校に来ないのも一種の方法なのかもしれない。

願わくば亮はこれ以上彩菜が酷い目に遇うのは嫌だった。

彼は彩菜が好きだ。

だが今から4ヵ月前に起きた『出来事』によって彼は彩菜が自身に嫌悪感を抱いているのではと考えるようになっていた。

(駄目だな、過去に振り回されてちゃ。彩菜の出席に関わらず俺は自分が出来る事をやってかないと)

 

考えるのをやめ、亮は掃除に集中した。

 

 

…………

 

 

ァハハハハハ!

 

「こら英治笑い過ぎだぞ!徹もこいつが笑いすぎだと言ってくれ!」

 

「いや……無理っす。正直俺も……笑いこらえんの限界なんで……くくく」

 

白咲署への挨拶が終わり十千万に帰ってきた両津達を出迎えたのは外白咲中の生徒達まるまる一クラス分だった、その為部屋はかなり狭苦しい。

 

で、今両津は子供達から色々と質問されている状況だ。

 

「はい、次は私良いですか?」

 

「おぉ、良いとも」

 

「ありがとうございます!両津さんは兄弟って居るんですか?」

 

聞いたのは中山ひとみだ。

実家が千歌の家と同じく旅館でスタイルも抜群に良いため同年代の女子からは憧れの目で見られている。

 

「あぁ、弟が1人居てな。ワシと違って苦労性な奴でないつも何かに悩んでるよ」

 

「へぇ~なんか意外」

 

「だが真面目な奴でな今日も自分の女房と坊主の為に働いてるよ」

 

「両津さんとは大違いっすね」

 

「うるさいぞ!英治!」

 

 

ァハハハハハ

 

「大人気だね~両津さん」

 

千歌と姉の美渡は微笑みながら子供らが無邪気に笑う様子を見つめていた。

 

「うん。なんか私こんなに笑ってる皆の顔はじめて見たかも……善子ちゃんや他の子達もこの頃なんか険しめな表情だった事が多かったし」

 

千歌も自分が居た中学校の後輩達が楽しんでいる様子が

嬉しく感じた。

この笑顔や暖かさがずっとこの子達を守ってくれれば良いのにと思う。

「ふ~ん。千~歌~」

 

ガシッ

 

「へ?」

 

千歌は突然美渡に体を掴まれた。

「そんなに嬉しいならお前も混ざってこーい!」

 

「きゃあ!?ちょっと!美渡姉~!」

 

まだ高一である彼女が姉の力に勝てる筈もなく……

 

「両津さ~ん!こいつも話に混ぜてやってぇ!」

 

「うわぁぁぁぁ!?」

 

半ば前のめりになりながら千歌は無理矢理部屋に入れさせられた。

 

「いたた……もう無茶苦茶だよ。美渡姉……」

 

「おいおい、千歌ちゃん。大丈夫か?」

 

「大丈夫ですよ両津さん!日常茶飯事だし……」

 

「何ともハードフルな姉妹だな……」

 

「つうかお久し振りっす千歌先輩。先公共に悪戯ばっかして英治と良く怒られてた相原徹っすけど覚えてますか?」

 

「うん!覚えてるよ!徹君は中学に入った時から親友の英治君と悪戯ばっかりしてて有名だったからね!」

 

「千歌先輩話すのはじめてですけど私の事分かりますか?」

 

話題は千歌に振られはじめたが両津はもう話したい事をちゃんと伝えていたため特に気にも止めない。

寧ろ、同じ出身校の先輩と後輩なのだからこれ以上自分の話をするのは野暮だと両津は判断する。

 

「仲が良くて気さくな奴らじゃないか」

 

その後、両津は一応英治達のクラスメイト全員とトークアプリやメアドの交換で全員分の連絡先を得ることとなり生徒達は全員帰宅した。

 

帰る際の生徒達に……

「お前ら!わしが言った事くれぐれも宜しく頼むからなぁ」

 

と声を掛けた。

 

生徒達は皆各々が

 

「分かってるよ」

 

「大丈夫です」

 

と返事した。

「ふふ、これで取り敢えずはよしとするかな」

 

「元気な子達でしたね」

 

「ところで両津……お前もとんでも無いことを頼むもんだ……」

 

「しょうがないじゃないか。こうでもしなけりゃ情報を得ることは出来ん」

 

…………両津達が白咲署を案内されていた頃……

 

「そして昼前は主に駅前の見回りをして……」

 

大ヶ原部長よりこの署の管轄区域と警らする場所を聞いていた両津はふと疑問に思った事があった。

「部長ワシらは白咲の子供達による犯罪が多くなって来たから派遣されたんですよ。なのに朝方と学生達は帰宅する夕方の警備体制が少し薄い気がすんですがね……」

 

すると大ヶ原部長は一瞬非常に険しい顔になった後……

 

「……私達も朝方や夕方の強化をしたいのですがいかんせん人数や勤務時間の問題が有りましてねぇ……」

 

まるで何かを隠すような口調で語ったのだ。

それで交通課を訪問した後の他の課の態度は最悪そのものであった。

 

少年犯罪率の多さを解いても知らぬ存ぜぬの繰り返し、署長に至っては

 

「我々は全力で取り組んでいるので茶化す行為はやめてくれ」

 

こう来ている。

そして両津達に……

 

「あまり軽はずみに捜査しないで我が署の方針に従うように」

 

等と抜かして来たのだ。

三人は腑に落ちぬまま旅館に帰った……。

 

 

…………

 

 

「まったくふざけてるとしか思えんぞ……ワシにはあの署の連中が敢えて目を瞑ってるようにしか思えない」

 

「大ヶ原部長の反応だけでも裏に何かが有る可能性は高そうですが……」

 

「一つの署を掌握出来る程の権力が働いてるってか……まるで映画や漫画みたいな話だぜ」

 

「まぁ、ワシらも明日から交番勤務。どんな奴らが居るか知らんが気を抜かんで行くとしよう」

 

三人は食事を取り眠りに就いた。

 

 

…………

 

 

翌日、英治達クラスメイトは早速両津が言った事を実行していた。

 

『白咲中周辺で暴行やら虐めに有っている生徒を見かけたら保護してワシに連絡してほしい』

 

この言葉に外白咲の生徒達は心をうたれた。

 

その為、英治達は班を作り色んな場所を調べる事にした。

 

キーンコーンカーンコーン……

 

最後のチャイムが鳴り生徒達は早速行動に出る。

 

「おっし、じゃあ皆集まれ」

 

クラスのリーダー格の徹の元に各々集まる。

「アプリで伝えた通りの班分けで皆調査してくれよな、この町をまた楽しい町にしようぜ」

 

笑顔で徹は伝えた。

 

早速4班の別れた学生達は白咲中周辺を調査する。

 

英治は、徹、エレクトロニクスの小黒健二、そして橋口純子の4人のメンバーだ。

 

「って言ってもさぁ……どこ探しゃ良いんだろうな?」

 

「おいおい英治、俺らが調査する相手の対象は俺らと同じ中坊だぜ。俺らに置き返りゃ良い。難しく考える必要はねぇよ」

 

やはり徹は考えが違うなと改めて英治は尊敬した。

 

その言葉に健二は……

 

「そうだな俺だったら電化製品売り場に入り浸りするかな」

 

「お前のは極論だな」

 

「皆が皆健二のように電化製品に興味が有るとは限らねぇからな白咲中にそんな奴居なさそうだし」

 

「も~う、英ちゃんも徹君も真剣にやらなきゃ駄目でしょ健二君もだけど」

 

返す言葉もねぇと徹は話した。

5分後通りを歩いているととある公園に……白咲中の制服を来た女子生徒1名が入って行くのが目に付いた。

 

「おい、徹……」

 

「あぁ、相棒。一応付けてみようぜ」

 

「俺、戦闘になった時の為にスタンガン持って来たけど不安だな……」

 

「何言ってるの健二君!早く行こうよ」

 

四人は公園の入口から光景を見た。

そこで見た光景は……英治達のクラスからは考えられぬ光景が広がっていた……。

 

「なんで昨日学校に来なかったわけ!?……彩菜ぁ!」

 

1人の女子生徒がもう1人の女子生徒に暴力を奮っていたのだ。

 

「英治!止めるぞ!」

 

「あぁ!」

 

二人は全力で走った。

 

 

 

 

 

 




この話がこの小説の年内最後の投稿となります。
まだ白咲ヶ丘中学(暗殺教室)の生徒が出て居ませんがこれ等はあまり多く出しません。
出すのは物語中盤ぐらいを想定しています。
来年もこち亀調のノリやギャグを用いて面白く小説が書いていけるように頑張る次第です。
御感想を書いてる皆様大変ありがとうございます。
来年からは復讐編に本腰を入れていけるように書いていきます……勿論こち亀調のノリやギャグを忘れずに(笑)





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