色を持たない機竜   作:怠惰ご都合

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はい、楽しみに待っていて下さった皆様、申し訳ないです。
久しぶりの投稿です。
決して原作の第二巻からという事を忘れていた訳ではありません。
・・・・決して


戯れと逃走

「では・・・・・ということでいいな。今更になって引き返すことはできんぞ?」

 

 食堂から自室へ戻る為に廊下を歩いていると、教室からリーシャの声が聞こえてきた。

 少し覗いてみると何やら大勢で固まっていた。

 

 「ルクスに何か仕掛けるつもり・・・・なのかな?」

 

 ルクスも大変だなぁ、と特別気にした様子も無く部屋へ入ると、机の上に一通の手紙が置かれていた。

 

 「・・・・・誰宛てなんだろ?」

 

 何気なしに裏を見ると

 

 「・・・・うっわぁ」

 

 レリィからだった。

 しかも、大々的に『ハミア君へ』と書かれていたから正直見たくなかった。

 しかし、見ないと大変な目に遭いそうな気がする。

 仕方なく開いてみると・・・・・。

 

 『実は最近、雑用の依頼が滞ってるみたいなの。勿論、依頼も増えてる中で貴方達三人が雑用をやってくれてるのは解ってるわ。でも、”いつまで待っても自分たちの依頼を引き受けてもらえていない”って生徒たちの不満が、私のところに沢山集まってるのよ。そ・こ・で、不満解消の為の催し物(イベント)を企画したわ!』

 

 「・・・・・・・は?」

 

 正直、言おうとしてることは理解できるが、脳の処理が追い付かなかった。

 

 『内容は同封してある特別依頼書を一時間以内に貴方達から奪い取る事。奪った子はあなたを一週間独占できるってわけ!機竜の使用・依頼書の複数保持は平等性がないから禁止よ。じゃあ、十六時からスタートするわね』

 

 読み終えると赤い紙がひらりと宙を舞う。

 これが特別依頼書だろう。

 紙を拾いながら静かに時計を見上げる。

 ・・・・・・・十六時まで残り五分も無かった。

 

 「・・・・・・・・くっそぉ!」

 

 急いで部屋を出てルクスと悠を探しに出る。

 さっきまで一緒に食堂にいたからまだいるだろう。

 ハミアはスピードを上げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 食堂へ向かうと二人とも丁度出るところだった。

 それぞれまったく同じ赤い紙を持ちながら。

 

 「どうしたんだハミア?」

 

 「あ、そうだ。ねぇハミア、この手紙さっきレリィさんに貰ったんだけど・・・・・・」

 

 「悪い二人とも!時間がないから急いでついてきてくれ!説明はちゃんとするから!」

 

 二人の言葉を遮って、走り出す。

 そのまま走って、自室まで行くと窓から飛び降りる。

 着地後、すぐに足元のハッチを開け、二人が入ったのを確認すると自分も入り、周囲を確認した後にハッチを閉めた。

 声が聞こえなくなったのを確認し、二人に向き直る。 

 

 「まぁ、詳しい事は手紙に書いてあるから読んでみて?」

 

 「・・・・・・・」

 

 「・・・・・・・」

 

 二人が手紙を読む間、沈黙が流れる。

 暫くして二人は顔を上げる。

 どうやら読み終わったようだ。

 そして・・・・・

 

 「ええええっ!?」

 

 「いやいや待て、これホントの事か!?」

 

 予想通り悲鳴が響く。

 

 「ちょっ、静かに頼むよ!?ここは一応地下だけど流石に大声はさ」

 

 それを聞いた二人は慌てて声を抑える。

 

 「とにかく出口に向かうからついてきて」

 

 そしてハミアは出口に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「それにしてもさ、地下にこんな道があったんだね。全然知らなかったっよ」

 

 「そうだな。おかげで助かったよ」

 

 「いや、見つけてないよ?」

 

 「・・・・・えっ?」

 

 驚いたルクスは歩みを止めた。

 悠もつられて足を止める。

 

 「一から作ったに決まってるじゃん」

 

 「・・・・・お、おう」

 

 「・・・へ、へぇ」

 

 「どうしたの?」

 

 二人が急に黙った事が不思議だった。

 

 「・・・なんでもない」

 

 「・・うん。ただ、いつも通りだなぁって思っただけだよ」

 

 「?・・・・・あ、出口だよ」

 

 出口に到着し、安堵しながらハッチを開ける・・・・・・が、

 

 「・・・・あ」

 

 「・・・・・Yes」

 

 偶然にもハッチを怪しんでいたノクトと目を合わせてしまった。

 ハッチをそっと閉め、二人の方をへ向きなおる。

 

 「ハミア?」

 

 「どうしたんだ?出口じゃないのか?」

 

 幸か不幸か二人はノクトを見ていないようだ。

 深呼吸を二回して、再びハッチを開ける。

 

 「・・・・や、やぁ」

 

 「・・・Yes」

 

 暫くの沈黙を経て、ハミアは何事も無かったかのように、そっと閉じる。

 そして、二人の方へ向き直り・・・・・

 

 「逃げるよ!」

 

 状況が飲み込めていない二人に声をかけて走り出す。

 

 「お、おいハミア?」

 

 「何があったのさ?」

 

 二人が頭上に?を浮かべると同時に、ハッチがガチャガチャと音を立てる。

 

「走りながら説明するからついてきて‼」

 

三人は来た道を戻ることとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ノクトと鉢合わせしちゃった。 このままだとマズイからとにかく走って‼」

 

「えっ!?」

 

「どうするんだよ!?」

 

後ろから、ルクスと悠の悲鳴に似た声が聞こえてくる。

 

「大丈夫!あそこのハッチは内側からじゃないと開かないようにしてあるから!」

 

「な、なら安心なんじゃないの?」

 

「・・・と言いたいところなんだけど、今回の場合は相手の数が多いから壊されそうなんだ。最悪、タイムアップよりもゲームオーバーが先に迎えに来ちゃうよ」

 

通路、増やしとけば良かったなぁとぼやきながらもハミアは足を止めない。

後ろの二人も同様である。

全力疾走しながら会話ができるのは、日頃の訓練の成果だろう。

 

「・・・ハミア、今の段階で使える通路はいくつある?」

 

不意に、悠が尋ねてきた。

 

「えっと・・・・・四つ」

 

「その中で、今の地点から一番近いのは?」

 

「最近完成したばかりの演習場行き!・・・・止まって!」

 

三人が止まると同時に目の前の通路が崩れた土などで塞がれてしまった。

 

「ハミア、どうするの!?」

 

「・・・・・しょうがないなぁ」

 

ルクスの声が響いた後に、ハミアは溜め息をつきながら、部分展開で空挺要塞(レギオン)を二つ展開した。

 

「ハミア?」

 

「部分展開なんかやってどうするの?」

 

悠とルクスの質問をハミアは笑顔で答える。

 

「それは当然・・・掘るんだよ!」

 

そう言うとハミアは空挺要塞(レギオン)を融合させ、土の壁に人が一人通れる程の穴を掘った。

 

「さぁ、行くよ!恐らく緊急事態だから許される・・・・はず‼」

 

唖然としている二人にそう声をかけるとハミアは進んで行った。

 

 

 

 




約半年ぶりの投稿なのに文字が少なくてすみません。
次回はもう少し話を進められると思うので、お楽しみに‼
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