「成程、成程・・・」
化物を倒せる私達は化物の兵器、か・・・
「どうした?」
「いや。何でも無いとも。それよりも司令室へと案内してくれないか。デブにはこの暑さは応えるのでね」
「ふん・・・こっちだ」
─────────────────────────────────
ふむ、中は築3年と言うだけあってまだ新しいな
だが、雰囲気はまるで・・・
「
「?少佐さん何か言いましたか?」
「いいや何でも無い。単なる独り言だ、気にしないでくれたまえ」
「はい、分かりました」
────────────────────────────────────
「ここが、司令室だ。貴様はここで座っていればそれでいい。何もするな」
「うむ、分かった。」
「それともう一つ」
「何かね?」
「この基地にいる艦娘達に変な真似をしてみろ・・・・・・
貴様を原型もつかない肉塊へと変えてやる」
その眼差しは戦場で敵に向けるそれであり、普通の者だったら、怖気付く程の殺気と憎しみが込められていた。
だが、この男は
「おお、こわいこわい。流石【東洋の覇者】が誇る戦艦だ。勇ましい事この上ない
願う事ならその眼差しを戦場で敵へとは向けて欲しいものだがね」
あろう事か挑発で返した。それもそうだろう、何せ彼は戦争を恋人の様に愛し、戦場で我が家の様に寛ぐ男であり、最強の化物を倒した男だ。高々小さな島国の誇る戦艦が擬人化し、殺気を向けられただけで怖気付く程正気を保ってはいない。
「・・・何だと貴様?」
「それよりも、食堂へと案内してくれないか?まだ
知らんのか?デブは1食抜いただけで餓死するんだ。この私が言うのだから間違い無い!」
先程の雰囲気は何処へ行ったのか急に朝食を要求し始める少佐(と言うかデブは腹に栄誉溜まってるから逆に普通の人より餓死しにくいんじゃないかと思うのは筆者(体重75kg)だけか?)
「あ、食堂はこちらです!」
この空気を変えるチャンスと考えた吹雪は少佐を食堂へと案内する────────────────────────────────────────────────────────────────────────
「ここが食堂です!」
案内されたのは大体50名近くは入るであろう部屋。
中には昼飯時だからか大体15名程の少女達がいるが、明らかにおかしい所が2つある。
一つは15名程いるというのに一切の会話が無く、食器の音だけが虚しく響いている。
もう一つが、
「彼女等が口にしているのはなんだね?」
「・・・燃料と弾薬です」
これだ。普通なら、口にする事は無い人体には害である燃料をスープの様に飲み、弾薬をサラダの様に口にする
何処から見ても異常であった。
「前提督の指示だ。私等は燃料があれば少なくとも餓死はしないからな。そうやって大本営から支給される様々な金惜しんで私腹を肥やしていたんだ。」
「成程・・・なかなかの外道だなその提督とやらは。ドクでさえ菜園を作って食費を浮かすなりしていたと言うのに・・・所で何故いなくなった筈の提督の命令を未だに聞いているのかね?そこが不思議でたまらん」
「・・・艦娘達は提督の命令には従う様になっている。命令を出した提督が命令を取り消すか別の提督が命令を取り消させるしか命令の実行を止める術は無い・・・」
「成程。
ちなみにこの鎮守府にいる艦娘はこれで全員かね?」
「あぁ、そうだが・・・?」
「丁度良い。挨拶でもしておくか。」
ガラッ!!
そう言って食堂の扉を勢い良く開けた少佐
「「「!?」」」
さっきまで静寂に包まれていた食堂に動揺が広がる
ざゎ・・ざゎ・・・
ヒソヒソ・・・
「
今日を以て着任した者だ。まあ、私の事は少佐、とでも呼んでくれ」
途端に恐怖、敵意、諦め、様々な眼差しが向けられ共通してるのは好意的な視線は一切無いと言う所だ。
「(成程、予想はしてたが歓迎は一切されてはいない様だな。ふむ・・・何を語ろうものか・・・・・・いや・・・これから始まるのは楽しく懐かしい戦争じゃないか。ならば語ることは一つしかあるまい…あの時の様に!!あの化物を倒した夜の様に!!あの最高の戦争が始まった時の様に!!あの言葉を!!あの演説を!!)」
「さて、諸君私は────────────────────────」