エンジェルプリキュア   作:k-suke

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第16話 過去の亡霊

 

機械神聖帝国 ティア・ストラン  海底基地マシンランド

 

 

M・キュリーがデータパッドのようなものを手に、何かの調整を行っていた。

 

M・キュリー「A・テレス総統、先日漂着したこれの調整なのですが、かなり時間がかかりましたがようやく完了いたしました」

 

A・テレス「うむ、指示通りこいつの元来の力を失わぬようにうかつな改造を施していないな」

 

M・キュリー「イエス。記憶の大部分を取り除き、O・ライトのデータから改良した飛行用ユニットを装着し装甲を被せ、その上で武装を施しました」

 

A・テレス「取り除いた記憶データはどうした?」

 

M・キュリー「別の媒体に保存してあります。ですが多少は不鮮明になってしまいました」

 

A・テレス「構わん。よし起動させろ」

 

M・キュリー「イエス」

 

その何かは、動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

夢園中学校 校門前

 

 

 

明日香「うーん。今日もいい天気」

 

普通の人は月曜日になると憂鬱だなんて言うけど、私に言わせればおかしな話だ。

 

お休みが明ければ、学校が始まり、また友達に会える。

 

むろん休みのときも会ってたけど、それはそれである。

 

私は門の前で、大きく深呼吸をすると、いつもの日課を行った。

 

 

 

明日香「今日も友達作るぞー!」

 

 

 

心美「全く、やめなっていつも言ってるのに」

 

聖歌「でもこれが明日香さんのいいところですよ」

 

恵「悪いところでもあるかもしれないけどね」

 

晶「でも、一つの目標を持てるのはいいことよ」

 

未来「でも、あんなこと言ってるけど友達になった人全員覚えてるのかしら」

 

未来の素朴な疑問に誰も返事をしてくれなかった。

 

 

 

明日香「今の沈黙はなに? 誰か何か言ってよ〜」

 

晶「悪いけど…」

 

恵「あなたの成績から考えると…」

 

聖歌「あんまり期待できないというか…」

 

心美「大体、前にもアンタかなりボケてたよ。ゴールデンウィークだったっけ。あたしと遊んでたら、いきなり学校にいくとか言い出したし、あげく何があったか覚えてないなんて」

 

未来「やっぱりね」

 

未来は軽くため息をついた。

 

 

明日香「うーそんなこと無いもん。ちゃんと覚えてるもん」

 

心美「じゃあ言ってみな、友達になった人を」

 

心美ちゃんの馬鹿にしたような質問に私は胸を張って答えた。

 

 

明日香「あまりに多すぎて、きりがないからここでは言えない」

 

心美「だーめだこりゃ」

 

未来「なんでこんなんが最初にプリキュアになれたのかしら」

 

 

そんなこんなで、今日も一日が始まった。

 

 

 

 

明日香「私が最初にプリキュアになれた訳…か。確か変な光の玉を見つけて、グルトに会って、それからブラックムーンの怪人に会って…」

 

私は初めてプリキュアになった時のことを思い出していた。

 

 

するとふと疑問が出てきた。

 

明日香「あれ? そういえば何でうちの図書館なんかにエンジェルクリスタルがあったんだろ。それにブラックムーンの十六夜のレッドビーもこの辺にエンジェルクリスタルがあるって知ってたみたいだけど…」

 

そう言えば、あの時も私はグルトに質問しようとしていた。

十六夜のレッドビーが来たおかげで聞けずじまいだったけど。

 

明日香「十六夜のレッドビーもはじめからここにあるって知ってたんじゃないよね。知ってたらわざわざフェアリーゾーンに攻め込む理由なんてないし…」

 

私は考え事に夢中になっていった。

 

 

先生「金城さん!!」

 

明日香「えっ、あっ、はい!」

 

突然名前を呼ばれ、今が授業中だという事を思い出した。

 

 

先生「ぼーっとして、私の授業が退屈かな」

 

明日香「い、いえそんなこと無いです」

 

先生「そうか、では前の英文を訳しなさい」

 

明日香「う…」

 

よりによって苦手の英語の授業中だったことを完全に忘れていた私がどうなったかは、言うまでもないであろう。

 

 

 

 

 

放課後

 

 

明日香「ねえ、グルト。確か前にヒューマンゾーンに来たときにエンジェルクリスタルも一緒に持ってきたんだったよね」

 

グルト「そうだグル。いきなりどうしたグル」

 

私は、捕まえたトリムをエンジェルクリスタルに入れながら尋ねた。

 

明日香「うん、その後これをどうしたのかなって思って。妖魔獣が封印された後もフェアリーゾーンに持ち帰らないで、この学校の図書館にずっと隠してたってことなんだよね」

 

これまでのことを総合するとそういうことになる。

 

 

晶「そういえばそうなるわね」

 

聖歌「確かに何か変です。なんで持ち帰らなかったんですか? フェアリーゾーンの宝物なんですよね」

 

晶さん達もそういえばと頷いていた。

 

 

未来「私はエンジェルクリスタルが悪い奴らに使われないようにだって聞いてるけど」

 

未来の言葉に私達の疑問は深まっていった。

 

 

心美「なら尚更変じゃん。なんでわざわざ、こんなとこに隠すわけ?」

 

恵「他にもっと目立たない隠し場所なんかいくらでもありそうなのに」

 

未来「えっ? だって…」

 

 

未来が何か言いかけた時、街の方で爆発がした。

 

恵「何? 爆発?」

 

心美「まさか、またアイツらが?」

 

グルト「そうだグル!! みんな変身するグル!!」

 

グルトの言葉に私達は頷き合うと変身を始めた。

 

明日香・心美・聖歌・恵・晶「「「「「プリキュアバワー、サモンアップ!!」」」」」

 

『サモン、ゴールドパワー』

『サモン、フレイムパワー』

『サモン、ウッドパワー』

『サモン、ラウンドパワー』

『サモン、ウォーターパワー』

 

私たちは五色の光に包まれて変身した。

 

ゴールド「金に輝く明日への希望 キュア・ゴールド!!」

 

フレイム「真っ赤に燃える心の炎 キュア・フレイム!!」

 

ウッド「新緑の映える聖なる木々 キュア・ウッド!!」

 

ラウンド「黄色に染まった恵みの大地 キュア・ラウンド!!」

 

ウォーター「命育む青き結晶 キュア・ウォーター!!」

 

 

「「「「「絆の生んだ奇跡の力!! エンジェルプリキュア!!」」」」」

 

 

未来「シャイニング・トランスフォーメーション!!」

 

『トランスフォーム』

 

ライト・ウイング「清らかな光溢れる正義の翼 ライト・ウイング」

 

未来も鮮やかな七色に光に包まれ、光の羽根を舞い散らしながら変身した。

 

 

 

 

夢園市内

 

 

 

ゾーゾ「「「ゾーゾーゾー」」」

 

ゾーゾが出現し、町中で暴れていた。

 

 

ゴールド「やめなさい」

 

ライト・ウイング「そこまでよ! ジャスティス・フェザー」

 

駆けつけた私達は、街の人達を避難させ、ゾーゾを攻撃した。

 

ライト・ウイングの光の羽根が舞い散って、爆発。ゾーゾをあっさり倒した。

 

 

???「リバース!!」

 

 

 

はずが、まるで巻き戻し映像を見るかのように、ゾーゾが復活した。

 

ゴールド「えっ何で?」

 

ライト・ウイング「そんな、今倒したはずなのに」

 

目の前で起きた現実に驚いていると、ビルの陰で何かが笑っていた。

 

 

 

???「実験成功だ」

 

そうほくそ笑むと、その何かは逃げ出した。

 

 

ライト・ウイング「ティア・ストラン!!」

 

ゴールド「待てー!!」

 

逃げるティア・ストランのマシンロイドを私達が追いかけようとしたが、ゾーゾが邪魔をして来て追えなかった。

 

 

ゴールド「あーもう」

 

ライト・ウイング「邪魔よ!」

 

 

 

???「俺の力で人類を混乱に陥れて壊滅させてやる」

 

そう言いながら逃げるメタルロイドの前に、フレイム達が立ちふさがった。

 

フレイム「ティア・ストラン!」

 

ウォーター「どこにいくつもり?」

 

私達もゾーゾを倒してそこに駆けつけ、うまく挟み撃ちの状態にできた。

 

ゴールド「逃がさないよ」

 

 

私達に取り囲まれても、胸に大きなアナログ時計がついた熊のようなそのマシンロイドは余裕そうに言った。

 

???「俺はタイマーのG(ジャイアント)・ベラー。俺はA・テレス総統から授かった偉大な力。その名は、“タイムリバース”。時間を5秒巻き戻すことが出来るのだ。この力がどういう原理かはよくわからんが、これが存在することだけは確かだ」

 

ウッド「そんな、時間を操れるなんて!!」

 

G・ベラーの言葉にウッドが驚愕していた。

 

 

フレイム「驚くこと無いって、たかが5秒でしょうが! プリキュア・フレア・ボンバー!!」

 

フレイムはウッドをなだめると、火の玉を発射し、G・ベラーに命中した。

 

 

G・ベラー「たかが5秒、されど5秒。リバース!!」

 

すると時間が巻き戻り、フレイムの攻撃が一旦無かったことになった。

 

おまけに、戻る前と同じように放った火の玉は簡単にかわされた。

 

 

G・ベラー「次はこっちから行くぞ」

 

 

 

G・ベラーは四つん這いになり、私達にものすごいスピードで突進してきた。

 

ラウンド「そんな直線的な攻撃、簡単によけられるわ」

 

確かに私達はその突進をあっさりよけられた。が

 

G・ベラー「リバース!!」

 

また5秒戻されたことで、G・ベラーの攻撃も私達の回避もなかったことになり、今度は私達のよけた方に突進してきた。

 

ラウンド「キャアアア!!」

 

突進をまともに受けたラウンドは大きく吹き飛ばされた。

 

 

G・ベラー「俺のエネルギーでは5秒戻すことで限界だが、5秒前に戻れば攻撃も防御も無効となり、どんな行動をするか予測可能になる。俺に攻撃を加えることも、俺の攻撃をかわすことも出来んぞ」

 

ウッド「や、やっぱりとんでもない能力です!!」

 

ライト・ウイング「大丈夫、やりようはあるわ」

 

そう言うと、ライト・ウイングは攻撃をしようと飛びかかった。

 

 

G・ベラー「甘いわ リバース!!」

 

しかし、ライト・ウイングはフェイント気味に少し攻撃を止めた。

 

その結果5秒巻き戻っても攻撃続行中だった。

 

 

 

飛びかかったライト・ウイングがうまくG・ベラーに接近戦を挑んだ。

 

G・ベラー「こしゃくな」

 

そう言いながら両腕からマシンガンの様なものを発射してライト・ウイングを攻撃したが、彼女はそれをかわしうまく懐に飛び込んだ。

 

 

ライト・ウイング「ここまで接近すれば、巻き戻す余裕も無いでしょう」

 

連続攻撃を加えて、うまくG・ベラーを取り押さえてくれた。

 

ライト・ウイング「今よ!」

 

ゴールド「うん、みんな」

 

私たちは、金色の光を放つキュアブレスを頭上に掲げ、大きな光の玉を作った。

 

ゴールド・フレイム・ウッド・ラウンド・ウォーター

「「「「「悪しきを砕く、絆の生んだ奇跡よ! プリキュア・エンジェリック…」」」」」

 

 

その瞬間ミサイルが飛んできて、私達は爆発に巻き込まれ、G・ベラーを取り押さえていたライト・ウイングも爆風に吹き飛ばされていた。

 

 

 

 

フレイム「くっ、誰?」

 

M・キュリー「全く詰めが甘いのよG・ベラー」

 

G・ベラー「申し訳ありません」

 

 

ライト・ウイング「そんな!? あなたは私が倒したはず!!」

 

倒したはずのM・キュリー現れたことにライト・ウイングが驚いていた。

 

私達もM・キュリーは倒したと聞いていたから戸惑っていた。

 

M・キュリー「一度目に会ったときに言ったでしょ。機械は不滅だと。自分たちの尺度でしか物事を判断できないとは、やはりあなた達は愚かなものね」

 

やれやれといった感じでそう言うと、さらに続けた。

 

 

M・キュリー「さて、前座も盛り上がったことだし本番と行きましょうか」

 

ウォーター「前座? まだ何かあるというの」

 

M・キュリー「ご名答。さあ来なさい」

 

M・キュリーがそう言うと、上空から何か飛んでくる音が聞こえた。

 

 

ゴールド「何? 何か飛んでくる」

 

フレイム「まさか、こないだの奴まで復活したの?」

 

その高速で飛んできた何かは私達の前に着地した。

 

 

背中にジェット機を思わせるような翼を着けたその何かをみて私達は言葉を失った。

 

ウッド「あっ、あなたは…」

 

ラウンド「嘘でしょ…」

 

 

ゴールド「カマイタチの風ライシア!!」

 

ライト・ウイング「生きていたの?」

 

 

 

 

風ライシアは抑揚の無い声で静かに言った。

 

「ワタシノ名ハ、さいぼーぐのF(ふらい)・しあ」

 

ウッド「さ、サイボーグ!?」

 

ウォーター「こんどはティア・ストランについたの?」

 

だが、F・シアは何の反応も示さなかった。

 

 

M・キュリー「F・シア、これがプリキュアよ。愚か極まりない人類を守ろうとする、この世界で最も愚かな存在」

 

フレイム「今更、なに言ってんの!!」

 

ライト・ウイング「待って、なにか変よ」

 

たしかに、ライト・ウイングの言う通りどうも様子がおかしい。以前とは口調が全然違う。

 

M・キュリー「F・シア、プリキュアを破壊しなさい!!」

 

F・シア「いえす、ふらい・さんだー」

 

F・シアは指先から強烈な電撃を発射してきた。

 

「「「「「キャアアア!!」」」」」

 

 

その強烈さに私達は全身がしびれ倒れてしまった。

 

F・シア「ワタシハ、総統二作ラレタましんろいど。ぷりきゅあノでりーとガ使命ダ」

 

ゴールド「まさか、私達のこと何も覚えてないの?」

 

ウォーター「自分が一体なんだったのかも?」

 

M・キュリー「その通り、私達は漂着したこいつの記憶を消し、武装と装甲を取り付け改造した。さあ思う存分やりなさい」

 

F・シア「いえす」

 

そう言うとガチャンガチャンと足音を響かせながら、倒れ臥している私達にF・シアは向かってきた。

 

 

ゴールド「負けてたまるか」

 

なんとか立ち上がった私は、F・シアに向かっていった。

 

するとF・シアは背中の翼で地面すれすれを飛んで体当たりを仕掛けてきた。

 

ゴールド「わあーっ」

 

風ライシアの時も相当素早かったが、機械的にパワーアップした所為か、輪をかけて早かった。

 

向きを変えてもう一度私に向かって飛んでくるF・シアをなんとかしようと、思わずパンチを繰り出したが、あっさり受け止められてしまう。

 

ゴールド「うっ」

 

F・シア「ぷりきゅあ、でりーと」

 

F・シアは私の拳をつかんだまま、私を持ち上げて飛んで行き、上空から放り投げた。

 

放り投げられた私は、受け身もとれず地面に叩き付けられた。

 

ゴールド「くう、パワーもアップしてる」

 

 

 

 

フレイム「ゴールド、一人でなんて無茶よ」

 

ウォーター「私達も行くわ。プリキュア・ウォーター・バレット!!」

 

ウォーターが発射した水の弾丸がF・シアをひるませ

 

 

ウッド「今です、プリキュア・アイビィ・チェーン!」

 

蔦の鎖がF・シアを搦め捕った。

 

 

 

F・シアはそれを引きちぎろうともがいていたが

 

ゴールド「プリキュア・ゴールド・ブレイカー!」

 

私の必殺技が直撃し、F・シアは大きく吹き飛ばされヒザをついていた。

 

 

M・キュリー「まずいわね。G・ベラー、F・シアを援護なさい」

 

G・ベラー「了解」

 

 

G・ベラーが前に出て、私達にものすごいスピードで突進してきた。

 

フレイム「ええい、邪魔よ」

 

フレイムはその突進をいなすと、得意の一本背負いで投げ飛ばした。

 

 

G・ベラー「おのれ、リパース」

 

しかし、タイムリバースで、投げ飛ばす前に巻き戻されてしまい、投げをかわされたフレイムは、逆に攻撃を受けてしまった。

 

フレイム「また、戻された!」

 

 

ライト・ウイング「同じ失敗を何度もしないでよ、もう」

 

呆れたようにそう言うと、ライト・ウイングは一気に距離を詰めた。

 

 

 

ライト・ウイング「受けなさい、シャイニング・ナックル!!」

 

光るパンチをまともに食らったG・ベラーはお腹を押さえて蹲った。

 

ゴールド「みんな、今だよ」

 

私達はキュアブレスを金色に輝かせると一斉にジャンプして、大きな光の玉になった。

 

ゴールド・フレイム・ウッド・ラウンド・ウォーター

「「「「「絆の紡ぐ奇跡の光! プリキュア・エンジェリック・ダイナマイト!!」」」」」

 

G・ベラー「まだまだ! リバース」

 

 

 

とそこに

 

F・シア「ぷりきゅあ、死ヌ…」

 

F・シアまでが私達に向けて電撃を発射してきた。

 

ゴールド「えっ何これ? わーっ!?」

 

その時、大爆発が起きて私の目の前が真っ白になっていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

心美「アイタ!!」

 

地面に叩き付けられた心美は悲鳴をあげた。

 

晶「変身が解けてる。私達に一体何が…」

 

聖歌「必殺技を撃ったら、突然爆発して…それから…」

 

恵「あいつは? 倒せたのかしら…」

 

地面に叩き付けられた他の面々も体のあちこちを押さえながら立ち上がった。

 

 

 

ライト・ウイング「爆発で吹き飛んだみたいだけど、みんな大丈夫?」

 

そこにライト・ウイングが心配して駆けつけてきた。

 

ライト・ウイング「あれ、明日香はどこ?」

 

その言葉に心美達も驚いて辺りを見回すが明日香がどこにもいなかった。

 

心美「明日香どこよ、返事しなさい!!」

 

聖歌「明日香さん!! 悪い冗談はやめてください!!」

 

 

そこにM・キュリーの声がした。

 

M・キュリー「G・ベラー、プリキュアを一人道連れにしたようね。そんな力があるとは、さすがA・テレス総統の作られたマシンロイドだわ」

 

ライト・ウイング「相討ちにしたって言うの!?」

 

恵「そんなことあるわけないじゃない!!」

 

晶「明日香さんがこんなことで…」

 

みんなそんなことは無いと思っていたが、どこかで否定できないとも考えていた。

 

M・キュリー「現実を認められないなんて、やはり人類とは愚かな存在ね。 F・シア、残りもまとめて始末なさい」

 

F・シア「いえす」

 

ライト・ウイング「くっ」

 

ライト・ウイングが変身の解けた仲間達を庇うように身構えた。

 

が、F・シアが突然頭を押さえながら膝をついた。

 

F・シア「う…う…」

 

M・キュリー「あら、まだ微妙な調整が必要なようね。一旦引き上げましょうか」

 

F・シアの様子をみたM・キュリーは、そう言い残すとF・シア共々姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

 

明日香「アイタ!!」

 

私は何かにつまずいてこけた。

 

 

心美「明日香大丈夫? 全く足下ぐらいちゃんと見なよ」

 

そう言いながら心美ちゃんが手を伸ばしてきた。

 

 

明日香「ありがと。あっそうだ、ティア・ストランは?」

 

そうだ、必殺技を撃とうとしたら大爆発が起きたんだった。

 

あの後どうなったのか気になった。

 

 

心美「はあ? 何それ。アクセサリーかなんか?」

 

心美ちゃんは何を言ってるんだというような顔をしていた。

 

明日香「えっ、心美ちゃんこそ何言ってるの?」

 

とその時、私は大変なことに気がついた。

 

 

明日香「!! キュアブレスがない!! ど、どこに!?」

 

そう左手にしていたキュアブレスが無かった。

 

大慌てで辺りを見回す私に、心美ちゃんはますます訳が分からないといった感じで尋ねてきた。

 

 

心美「? あんたブレスレットなんてしてたっけ? しっかりしなよ、ゴールデンウィークの最終日たっぷり遊ぶんでしょ」

 

その言葉を聞いて私は混乱した。

 

 

明日香「ゴールデンウィーク? だってもう二学期になってるはず」

 

心美「? どうしたのよ。あんたおかしいよ」

 

ふざけているわけでもなさそうな心美ちゃんの様子を見て私はまさかとも思える答えを出した。

 

明日香「まさか…あのマシンロイドの力が暴走して…」

 

『タイムスリップ』

 

漫画なんかでよく聞く話だけど、現実に起きるとは思わなかった。

 

 

でもここが過去の世界なら、うまくすればグルトの国を、フェアリーゾーンを守れるかもしれない。

 

明日香「心美ちゃんごめん。ワタシ学校行ってくる!」

 

心美「えっ、ちょっとアンタいきなり何を?」

 

心美ちゃんが戸惑ってたようだが、ことは一分一秒を争う。図書館の奥に隠してあるはずのエンジェルクリスタルを見つければ、プリキュアになってフェアリーゾーンを助けることも出来るかもしれない。

 

私は大急ぎで学校へ向かっていた。

 

 

 

 

 

 

機械神聖帝国 ティア・ストラン  海底基地マシンランド

 

A・テレス「我が10サイの一つ『裁断ショック』発動」

 

M・キュリーに取り付けられている装置から電流のようなものが発せられ、彼女の全身を痛めつけた。

 

M・キュリーは息絶え絶えになりながらA・テレスに許しを乞うていた。

 

M・キュリー「申し訳…ございません。お許しを…どうかお許しを…」

 

 

A・テレス「なぜ、もどって来た? なぜ、プリキュアどもにとどめを刺さなかった? 何という不合理なまねをするのだ!」

 

A・テレスはM・キュリーに詰問しながら、裁断ショックの電撃を強めた。

 

 

M・キュリー「総統の…作られたF・シアに…万一のことがあってはいけないと…判断いたしました…」

 

M・キュリーは息絶え絶えながら必死に事情を説明した。

 

A・テレス「言い訳無用! 貴様の低能ぶりには開いた口が塞がらん!!」

 

そう言い捨てると、さらに裁断ショックの電撃を強めた。

 

M・キュリー「うあぁー!!!」

 

 

その傍らには、電撃で苦しむM・キュリーを見つめるF・シアがいた。

 

F・シアの体にもまた、M・キュリーを苦しめている裁断ショックが取り付けられていた。

 

 

 

続く

 




怪人紹介

タイマーのG・ベラー

熊型ロボット

名称モチーフは電話の発明者 グラハム・ベル (Graham Bell)


F・シアについては省略します
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