エンジェルプリキュア   作:k-suke

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第17話 エンジェルプリキュア0.99話

 

 

機械神聖帝国 ティア・ストラン  海底基地マシンランド

 

 

M・キュリー「A・テレス総統、F・シアのメンテナンスが、完了いたしました」

 

F・シア「ぷりきゅあ、でりーと」

 

問題なく動くF・シアをみてA・テレスは満足そうに頷いた。

 

 

A・テレス「うむ、問題は無いな。しかし此奴、実に面白い存在だな」

 

M・キュリー「イエス、ではわたしも全力でF・シアのサポートを行い、今度こそプリキュアを倒してご覧に入れます」

 

そう言ってF・シアとともにM・キュリーは出撃しようとしたがA・テレスが二人を止めた。

 

A・テレス「待て、検証してみたいことがあるのだ」

 

 

 

 

 

 

未来の部屋

 

 

心美「明日香、見つからなかったね…」

 

あの後、周辺を全員で手分けし必死に探したものの、明日香の姿はどこにも無かった。

 

聖歌「携帯もずっと圏外です…」

 

恵「やっぱり明日香は…」

 

誰もが最悪の事態を想像していた。

 

明日香は向こう見ずなところもあるが、ムードメーカーでもある。

 

その明日香がいないため、尚更暗くなってしまっていたのだった。

 

グルト「あきらめちゃだめグル。明日香はきっと無事だグル!」

 

グルトの励ましに皆が顔を上げた。

 

グルト「明日香は最初にプリキュアに選ばれた人グル! きっとプリキュアの力が守ってくれてるはずだグル!!」

 

 

未来「お兄ちゃん…」

 

晶「そうね、あの明日香さんが簡単にどうにかなることは無いわ。 落ち着いたらもう一度探しに行きましょう」

 

晶の言葉に全員が力強く頷いた。

 

 

その時、全員の携帯が同時に鳴った。

 

恵「何これ、非通知着信?」

 

心美「みんな同時って一体?」

 

未来「出てみましょう」

 

意を決して電話を取ると聞いたことの無い声が聞こえてきた。

 

A・テレス「聞こえるかプリキュアども、我が名は機械神聖帝国 ティア・ストラン総統にして恐怖の権化 10サイのA・テレス。今すぐにこれからいう場所にくるがいい。もし30分以内に来ない場合、この街に対し無差別攻撃を開始する。場所は…」

 

 

晶「みんな聞いた?」

 

聖歌「行くしか…なさそうですね」

 

全員決意を込めて頷いた。

 

 

 

 

 

 

過去の世界

 

 

 

私は一心不乱に学校への道を走っていた。

 

携帯の日付を見て、間違いなく今日はゴールデンウィーク最終日、つまり私がグルトに会ってプリキュアになる前日だということも確信した。

 

もしかしたら、今こうしている間にもフェアリーゾーンがブラックムーンに攻撃されているのかもしれない。そう思うときが気でなかった。

 

 

脇目も振らず走っていると、交差点でオートバイが飛び出してきた。

 

明日香「キャッ!!」

 

驚いた私はバランスを崩して尻餅をついてしまった。

 

 

???「バッキャロー! アブねえな! 信号をよく見ろ!」

 

そのオートバイを運転していた女の人に大声で怒鳴られて前をよく見ると確かに赤信号だった。

 

明日香「ご、ごめんなさい。急いでいたから」

 

私は頭を下げると立ち上がって走り出そうとした。

 

 

明日香「痛!」

 

倒れた拍子に軽く足を打ったみたいだった。

 

 

???「ああん? 大丈夫か、見せてみろ」

 

その栗色の長い髪をした女の人(以下女ライダー)はバイクから降りてきて私の足を見てくれた。

 

女ライダー「軽い打ち身みてえだな。一日もすりゃ治るだろうし、別に大したことはなさそうだが、一応病院行っとくか?」

 

私の怪我の具合をみて、安心したようにそう言った。

 

口調は荒っぽいが、優しい人なんだと分かって私もほっとした。

 

 

明日香「ありがとうございます。でも私行かないと」

 

お礼もそこそこに私は走り出そうとしたが、また足の痛みが襲ってきた。

 

明日香「イタタ…」

 

そんな私を見て女ライダーは言った。

 

女ライダー「ったく、そんなに慌ててどこ行くんだよ。そんなに大事な用なのか?」

 

明日香「は、はい。学校に行かないと。大切な友達が苦しんでるかもしれないんです。助けに行ってあげたいんです」

 

私がそう言うと女ライダーはどこか面倒そうに言った。

 

女ライダー「学校? はぁ、しゃあねえな。送ってやるよ。後ろに乗んな」

 

明日香「えっ、で、でも」

 

突然のことに私は少し戸惑っていた。

 

 

女ライダー「なぁに、気にすんな。この辺の学校ってことは、お前夢園中学の生徒だろ。OGの勤めってやつだよ」

 

ヘルメットを私に投げ渡しながら、彼女はそう言った。

 

結局私は足の痛みに勝てず、急いでいたことと相まって、乗せてもらうことにした。

 

 

生まれて初めて乗るオートバイにはじめはおっかなびっくりだったが、だんだん慣れた私は女ライダーに尋ねた。

 

明日香「あの、あなた夢園中学校の卒業生なんですか? 今高校生ぐらいですよね」

 

すると彼女はどこか言いにくそうに返事をした。

 

 

女ライダー「あ〜いや、あたしは夜学に通っててな。まあちょっと事情があって中学もまともに卒業したとは言えねえんだが」

 

それを聞いて私は興味を持った。

 

夜学に通ってる人なんて初めて聞いたからだ。

 

 

明日香「へえー、どんなところなんですか夜学って」

 

女ライダー「まあ、普通の高校とあんま変わらんとは思うぜ。昼間働いてる奴とかもいるからさ、少し変わった友達も出来るがな」

 

女ライダーはどこかうれしそうに言った。きっとこの人は今の自分の生活が好きなのだろうと私は思った。

 

 

明日香「友達かあ、私毎日友達作るって決めてるんです。色んな人と友達になれるのが楽しいんです」

 

女ライダー「ははっ、さっき言ってた助けたい友達もその一人か」

 

明日香「はい、大切な友達なんです」

 

 

女ライダー「それは裏切ったりしない、いい友達か」

 

明日香「はい、もちろんです」

 

私は力強くそう言った。

 

 

女ライダー「そっか、じゃあ絶対に守ってやんな。そんなに大事な友達ならよ」

 

女ライダーはさっきとは打って変わって真剣な、それでいて少し暗い声で言った。

 

明日香「あの…まさかあなた…」

 

女ライダー「…まあな。苦い思い出ってやつだ。それより飛ばすぞ、しっかり捕まってな」

 

そう言って女ライダーはアクセルを吹かした。

 

 

その時だった。

 

どこからか、弾丸のようなものが飛んできて、オートバイの周りに着弾しオートバイはバランスを崩して転倒してしまった。

 

明日香「キャア!!」

 

女ライダー「テッ! おい、大丈夫か? くっそ、一体なんなんだ!?」

 

投げ出された私達は状況が把握できていなかった。

 

 

G・ベラー「見つけたぞプリキュア」

 

そこに現れたものを見て私は目を見開いた。

 

女ライダー「あん? 何だテメエ!」

 

 

明日香「タイマーのG・ベラー!! あなたもここにいたの!?」

 

 

 

 

 

 

現在

 

 

 

とある廃工場でF・シアとM・キュリーそしてA・テレスがプリキュアを待ち構えていた。

 

 

A・テレス「プリキュアどもはまだ来ないのか」

 

M・キュリー「ご心配なく総統閣下。計算によれば後7秒もすれば現れるかと思います」

 

するとその言葉通りプリキュアが駆けつけた。

 

フレイム「ティア・ストラン!! アンタが親玉ね」

 

ウッド「あなた達の好きにはさせません!!」

 

ライト・ウイング「明日香の分まで私達は戦う!!」

 

 

M・キュリー「あら、あなた達はあのオレンジのお嬢ちゃんがどうなったかも分かってないのかしら。これだから人類は頭の回転が悪くて大変ね」

 

ラウンド「なんですって!?」

 

ウォーター「あなた達、明日香さんの行方を知っているんですか?」

 

M・キュリー「当然よ。すべての出来事と物質は、熱量に換算できる。でも、今もこの星全体の数値は変わっていない。G・ベラーの能力は、エネルギーで時間を捻じ曲げて現在を過去と無理やりつなげるもの。おそらくあのお嬢ちゃんは、G・ベラー共々過去に飛ばされているわ」

 

フレイム「ええい、チンプンカンプンだけど、一つだけ分かるよ」

 

ウッド「はい、明日香さんは生きてるんですね」

 

プリキュア達はほっとしたように嬉しそうにしていた。

 

M・キュリー「どこまでも愚かね。G・ベラーも同じ時間に飛ばされている。一対一ならあのお嬢ちゃんが勝てる可能性は限りなくゼロに近い」

 

ウォーター「そんなことはないわ」

 

ラウンド「彼女の力はあなたなんかに計算できるものじゃない」

 

ライト・ウイング「ティア・ストラン! わたしたちの力は、無限に湧き出るんだから」

 

ライト・ウイングの言葉に呼応するように、プリキュア達も臨戦態勢になった。

 

そんなプリキュアを見てM・キュリーもまた、戦おうと足を踏み出した。

 

A・テレス「待て、M・キュリーわたしがやる」

M・キュリーを制止してそう言うと、A・テレスは前に出た。

 

M・キュリー「なんと! 総統閣下自ら」

 

A・テレス「うむ、プリキュアのデータを集め、我が10サイの一つ『才能ブレイン』に記録するのだ」

 

M・キュリー「な! その程度なら私が」

 

M・キュリーは驚いてそう言ったが

 

A・テレス「聞こえなかったのか。わたしがやると言ったのだ」

 

A・テレスは低い声で言った。

 

M・キュリー「イエス…」

 

M・キュリーはか細い声で頷き、後ろに下がった。

 

 

フレイム「データ収集? やれるものなら、やってみなさい!」

 

ラウンド「そんなの無駄だってこと、教えてあげる」

 

ライト・ウイング「ティア・ストラン! 大将自らの出撃なんて立派だけど、こっちにも好都合だわ。この場で終わらせてあげる!」

 

ウォーター「ええ、その通りよ。 プリキュア・ウォーター・バレット!!」

 

大量の水の弾丸がA・テレスに向かい発射された。

 

 

A・テレス「甘いわ、我が10サイの一つ『最強アーマー』」

 

するとA・テレスの鎧が展開し大きな盾となって弾丸をすべて跳ね返した。

 

ウォーター「そんな! まるで効いてない!」

 

A・テレス「これが貴様らの攻撃力か。では防御力の確認だ。我が10サイの一つ『最大ミサイル』」

 

今度は肩からロケットランチャーの様なものが飛び出し、ミサイルが大量に発射されてきた。

 

 

ラウンド「みんな下がって! プリキュア・サンド・ソーサー!」

 

ラウンドが咄嗟に防御に回ったおかげでミサイルの直撃は防げたが、爆風と衝撃までは防げず、全員吹き飛ばされた。

 

 

A・テレス「そんなものかプリキュア。もっと良いデータを収集させてもらいたいものだ」

 

その余裕綽々といった態度のA・テレスを見て、M・キュリーは複雑な思いを抱いていた。

 

 

M・キュリー(総統閣下は自らデータを収集されている。私が集めたデータでは不足ということ…。ややもすれば私ではデータを集めることすら出来ないと考えている…)

 

 

 

 

 

 

 

過去の世界

 

 

 

突然襲いかかってきたG・ベラーを前に私は変身しようとしたが、その瞬間に気がついた。

 

今は私がプリキュアになる前の時間だということ。つまり変身できないということに。

 

G・ベラー「今の貴様はただの小娘、よって俺の敵ではない」

 

明日香「わあーっ」

 

変身できない私は必死に逃げようとしたが、あっさりG・ベラーに捕まってしまい、首をつかんで持ち上げられた。

 

G・ベラー「どうやら何かの異常事態が発生したらしくてな」

 

明日香「い、異常事態?」

 

G・ベラー「存在しないはずの二人が、不自然な時にいる。その歪みを正すには、相手の存在の消滅が不可欠だ。死ね!!」

 

G・ベラーの爪が私に襲いかかってきたその時

 

女ライダー「オラア!」

 

女ライダーがバイクでG・ベラーに体当たりをしてきた。

 

G・ベラー「ぐわっ!」

 

予想だにしない攻撃にG・ベラーは吹き飛ばされ、私も解放された。

 

女ライダー「おい大丈夫か?」

 

明日香「ゲホゲホ。は、はい。 あ、危ない!!」

 

G・ベラーが攻撃を仕掛けてきたのが目に入った私は思わず叫んでいた。

 

が、女ライダーは横に飛んでその攻撃をかわした。

 

G・ベラー「何? おのれ!」

 

再度G・ベラーが彼女に爪で攻撃を仕掛けたが、彼女はその攻撃をスライディングの股抜きでかわし、ついでに腕で足をひっかけてバランスを崩させG・ベラーを倒した。

 

G・ベラー「ぐっ」

 

女ライダー「ヘン! 食らいやがれ」

さらに彼女はG・ベラーが倒れた隙を狙って、近くの石を握って殴りつけた。

 

G・ベラー「調子に乗るな!!」

 

G・ベラーは怒ったように腕を振るったが、その時には彼女はバックステップですでに距離を取っていた。

 

明日香「す、すごい」

 

一連の流れを見て私は思わずそう漏らしていた。

生身のはずなのに、G・ベラー相手に一歩も引いていない。

 

女ライダー「おい! 何ぼさっとしてやがる。学校はすぐそこだ。友達を助けるんだろうが。早く行け!!」

 

明日香「えっ!? で、でも」

 

放って行けない。いくらなんでも生身の彼女がG・ベラーに勝てるはずが無い。

 

女ライダー「あたしなら大丈夫だ! 行け!!」

 

その有無を言わせぬ迫力に私は頷くと学校へ向けて走り出していた。

 

 

 

 

G・ベラー「逃がすか!!」

 

G・ベラーは明日香を追いかけようとしたが、その前に女ライダーが立ちふさがった。

 

 

女ライダー「おっと、どこに行く気だ熊さんよ」

 

G・ベラー「貴様、人間の分際で邪魔をするか」

 

G・ベラーは目の前にいる彼女に対して苛ついていた。

 

 

女ライダー「ヘッ。ある日街の中熊さんに出会ったってか。まああたしにしてみりゃ珍しくもないんだが」

 

G・ベラー「ふん、俺は逃げろとは言わん。邪魔をするなら殺してやる!!」

 

G・ベラーは鼻息も荒くそう言ったが女ライダーはまるで気後れせずに言った。

 

 

女ライダー「面白え、やってみろよ。あたしもテメエが何者なのか聞きてえんだよ。どう見ても妖魔獣ってわけじゃなさそうだしな」

 

そして彼女は目の前で両手首を交差させた。

 

 

女ライダー「久しぶりに行くぜ!!」

 

 

 

 

 

明日香「思わず走り出しちゃったけど、あの人大丈夫な訳無いじゃない」

 

私は息を切らして走りながら、一瞬前のことを後悔していた。

 

でもその時、目の前に校門が見えてきた。

 

 

明日香「早く図書館に! プリキュアに変身できればあの人も助けられる!!」

 

そして校門をくぐった時、急に目の前の景色が歪んだ。

 

 

明日香「えっ、何これ? わあーっ!」

 

驚いたのもつかの間、私は目の前の歪んだ景色の中から発せられた光に飲み込まれて行った。

 

 

 

 

 

現在

 

 

 

ウッド「プリキュア・アイビィ・チェーン!!」

 

ウッドの放った蔦の鎖がA・テレスを拘束した。

 

A・テレス「なるほど、この鎖の強度を確認してやる。我が10サイの一つ『採伐セイバー』」

 

肘の部分の突起が長くのびたかと思うと、A・テレスを拘束していた鎖はあっさり切られてしまった。

 

ウッド「! そんな」

 

A・テレス「ふむ、この程度なら拘束のうちにも入らんな」

 

A・テレスの言い様にフレイムは頭に来た。

 

 

フレイム「いい加減にしなさいよね! プリキュア・フレア・ボンバー!!」

 

フレイムの放った火の玉がA・テレスに襲いかかった。

 

A・テレス「ほう火の玉か。推進力はどの程度だ。『細裂ハリケーン』」

 

口の部分のスリットから強烈な風が発生し、火の玉をあらぬ方向へと吹き飛ばしてしまった。

 

 

フレイム「こいつ、やっぱり強い」

 

悔しそうに呟くフレイムを見てA・テレスはどこか詰まらなさそうに言った。

 

A・テレス「プリキュア、貴様らの力は所詮この程度か。もう少しましなデータを収集せてくれるかと思ったのだがな。 ん?」

 

 

その時不思議な光が発生し、その中から何かが出てきた。

 

 

 

 

明日香「わあーっ!! アイタッ!!」

 

私は突然変な光に包まれたかと思うと、地面に叩き付けられていた。

 

明日香「イタタ、もう何度も何度も」

 

何度も地面にぶつかった私は思わず愚痴が出た

 

フレイム「明日香!!」

ウッド「無事だったんですね!!」

ラウンド「心配したんだから」

ウォーター「本当に良かった」

ライト・ウイング「まっ、私ははじめから無事だと思ってたけど」

 

 

みんなが口々に私を心配する言葉をかけてくれた。

それで分かった。私は現在に帰ってきたんだと。

 

明日香「帰って来れたみたいだけど、一体どうして…」

私はなぜ突然帰って来れたのか分からなかった。

 

それを疑問に思っているのは私だけではないようだった

 

M・キュリー「馬鹿な、一体どうやって」

 

M・キュリーもまた、わたしが帰ってきたことに驚いているようだった。

 

すると、大きな光が発生しその中から何かが地面に落下した。

 

 

 

その出てきたものを見てわたしは目を見開いた。

 

G・ベラー「ぐ…げ…」

 

それは、ボロボロになったG・ベラーだった。

 

 

両腕はおかしな方向にへし折られ、顔は形が変わるほどに凹み、胸のところの時計はたたき壊され、体中傷だらけで至る所から火花が飛び散っていた。

 

明日香「な、なんで…!?」

 

G・ベラー「お゛…の゛…れ゛…ブリ…」

 

何かを呟くとそのままG・ベラーは前のめりに倒れ大爆発した。

 

 

M・キュリー「G・ベラーめ、情けない奴!!」

 

M・キュリーは吐き捨てるようにそう言った。

 

だが、A・テレスはどこか嬉しそうな感じで言った。

 

 

A・テレス「G・ベラーをここまで痛めつけるとはな。貴様力、興味がある。 変身してわたしと戦え」

 

そう言って私を指差した。

 

ライト・ウイング「明日香、戦える?」

 

ライト・ウイングは心配そうに私に尋ねたが、私は力強く頷き、左手のブレスレットをかざし叫んだ。

 

明日香「プリキュアパワー、サモンアップ!!」

 

『サモン・ゴールドパワー』

 

ゴールド「金に輝く明日への希望 キュア・ゴールド!!」

 

 

A・テレス「行くぞ、キュア・ゴールド。貴様のデータを収集してやる」

 

そう言うとA・テレスは私に向かってきた。

 

フレイム「ゴールド。一人で戦っちゃ駄目!」

 

ウッド「私達も一緒に」

 

フレイム達が私に加勢しようとしてくれたが

 

M・キュリー「プリキュア、総統閣下の邪魔はさせない。F・シア、今度こそプリキュアを倒しなさい」

 

F・シア「いえす」

 

M・キュリーとF・シアがフレイム達の前に立ちふさがり、私は一対一で戦うことになった。

 

 

 

M・キュリーはライト・ウイングと一対一で戦い、F・シアは残りのプリキュア達と戦い始めた。

 

 

 

M・キュリー「ライト・ウイング、この間の借りは返して上げる」

 

ライト・ウイング「上等よ、何度でも倒してやろうじゃない」

 

M・キュリーとライト・ウイングの一進一退の格闘戦が始まった。

 

 

 

フレイム「F・シア、アンタとはこの場で終わりにして上げるよ」

 

ラウンド「腐れ縁も大概にしないとね」

 

この言葉にもF・シアは変わった反応をするでもなく、機械的な言動を繰り返してきた。

F・シア「ぷりきゅあ、でりーと」

 

ウォーター「完全に自分というものがなくなっている。本物のロボットみたいだわ」

 

ウッド「なんだか少し気の毒です」

 

ウッドは同情めいた言葉を発したが

 

F・シア「ふらい・さんだー」

 

お構いなしにF・シアは指先から強烈な電撃を発射してきた。

 

紙一重でなんとかフレイム達はそれをかわした。

 

フレイム「同情してる場合じゃないって。行くよ」

 

ウッドを励ましているフレイム目掛けてF・シアは地面すれすれを飛んで体当たりを仕掛けてきた。

 

フレイム「甘い、やあぁ!!」

 

その体当たりを巴投げでフレイムは投げ飛ばした。

 

ウッド・ラウンド「「たあー!!」」

 

地面に叩き付けられたF・シアにラウンドとウッドの飛び蹴りが炸裂した。

 

ウォーター「今だ。プリキュア・ウォーター・バレット!!」

 

蹴り飛ばされたF・シアに対してウォーターの必殺技が炸裂し、F・シアはひるみ二三歩後ずさりした。

 

 

 

M・キュリー「受けなさい、バーストミサイル」

 

M・キュリーは胸部からミサイルを発射した。

 

ライト・ウイング「何度も同じ手が通用するもんか」

 

ライト・ウイングはM・キュリーのミサイルをかわして、懐に入り込み強烈なパンチを叩き込んだ。

 

M・キュリー「うあっ!」

 

M・キュリーはダメージを受けて転がって行った。

 

 

 

私はA・テレスと一対一で戦っていた。

 

A・テレス「我が10サイの一つ『砕石ナックル』」

 

A・テレスの手が一回り大きな鉄の玉になって私に殴り掛かってきたが、私はそれを間一髪でかわし、懐に入り込んでパンチのラッシュを浴びせた。

 

そんな私にA・テレスは聞いてきた。

A・テレスは「なぜお前らは、せっかく力を身につけておきながら、自分達と何の関係もないものを守る。人類などというつまらない生き物を超えたというのに」

 

私はその言葉に反論した。

 

ゴールド「あなたたちは大きな力を持っているってだけで、周りを、人を見下している」

 

そう答える私にA・テレスは鉄の玉となった拳でパンチを浴びせた。

 

私はダメージを受けて殴り飛ばされたが、立ち上がるとなおも続けて言った。

 

ゴールド「でもそれは思い上がりだよ。人間は、どんなに辛い過去があっても、それを乗り越えて未来へと生きていける。 それだけでも十分、人がすばらしいって証拠だよ」

 

A・テレス「くだらん! 人類の弱さや愚かさなど、私は完全に知り尽くしている」

 

A・テレスは吐き捨てるようにそう言うと、大量のミサイルを発射してきた。

 

ゴールド「うおーっ!!」

 

大量のミサイルをかわせないと判断した私は、覚悟を決めてA・テレスに突撃して行った。

それが功を奏したのか、うまくミサイルをかわすことが出来た。

 

A・テレス「なんと!」

 

ゴールド「教えてあげる。力は自分のためじゃなくて誰かを護るためのものだよ!」

 

私は大ジャンプして必殺技の体勢に入った。

 

ゴールド「プリキュア・ゴールド・ブレイカー!!」

 

必殺技の直撃したA・テレスは大きく吹き飛んだ。

その先にはみんなと戦い、ダメージを受けていたM・キュリーとF・シアがいた。

 

 

フレイム「ゴールド大丈夫」

 

ゴールド「うん。みんなも大丈夫だった?」

 

ラウンド「当然よ」

 

ライト・ウイング「みんな、今よ」

 

私たちプリキュアは、キュアブレスを掲げ光の玉を作り、ライト・ウイングもシャイニングパレットに力を込めだした。

 

ゴールド・フレイム・ウッド・ラウンド・ウォーター

「「「「「悪しきを砕く、絆の生んだ奇跡よ! プリキュア・エンジェリック・シンドローム!!」」」」」

 

 

ライト・ウイング「汚れた魂を浄化する正しき光を受けなさい!! ライト・ウイング・サンシャインフラッシャー!!」

 

 

私達の合同必殺技がティア・ストランの「二人」に向けて発射された。

 

なぜなら私達が必殺技を出す寸前に

 

A・テレス「フハハハハ。データは収集出来た。プリキュアやはり貴様達は面白すぎる」

 

笑いながらそう言うとA・テレスは見えなくなるように消えていった。

 

 

M・キュリーはそれを見て目を疑った。

 

M・キュリー「!! 総統閣下、お待ちを!!」

 

 

ダメージを受けて未だ立ち上がれなかったM・キュリーに私達の攻撃が直撃しようとした時、F・シアが間一髪で飛び込みM・キュリーとともに攻撃をかわした。

 

尤もF・シアには少し攻撃が掠めたようたらしく、背中の翼が片方折れていた。

 

M・キュリー「F・シア…あなた…」

 

F・シアは何も言わずM・キュリーと一緒にそのまま消えて行った。

 

 

 

 

 

未来の部屋

 

 

心美「過去って言ってたけど、アンタ一体どこ行ってたの」

 

無事に帰ってきた私はみんなから質問を受けていた。

 

聖歌「興味あります。タイムスリップなんて初めて聞きました」

 

明日香「いいことじゃないよ。大変だったんだから」

 

グルト「そうグル。ひょっとしたらホントにもう帰って来れなかったかもしれなかったグル。帰って来れたことでよしとするグル」

 

 

確かに帰って来れただけでもよかったのだろう。でも私は気になることがあった。

 

明日香(でも何で私帰れたんだろう。それにあの人あの後どうなったんだろう。あの後近くで事件が起きたとも特に聞かなかったから大丈夫だとは思うけど…)

 

 

 

 

 

過去の世界

 

 

 

誰かが舌打ちをしていた。

 

「ちっ、あの熊やろう。弱いだけあって逃げ足は早いな。しかし、あんな奴らがうろついてるなら、あれを一応確認しておこうか。ここまで来たついでだしな」

 

 

その時その誰かに話しかけるものがいた。

 

 

「あれって言うのは、もしかしてフェアリーゾーンのお宝のことか? あたしたちもちょっと探してんだよ。 この辺にあるって聞いてんだけどね」

 

 

「あん? 機械の熊の次は青いチョウチョかよ。今日はよくよくついてねぇな」

 

 

続く

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