福寿草入りの食材を食べた時のレミリアの顔に爆笑し、同時に一日だけ仕事の量が増えた。
少し後悔しながらも睡眠をとり、奴隷はホブゴブリンと協力して時間前に終わらせた。
今日は残党狩りのメンバーが集合する日だ。
奴隷は咲夜に手渡された紙を見る。
「(寺子屋に集合と…な)」
学校ではなく寺子屋と呼ばれるあたり、幻想郷がどれだけ外の世界から遅れているのか思い知らされる。
奴隷は嫌々ながらも支度をした。
何日か紅魔館に戻れないとなると寂しい。
月傘を持ち、人里の寺子屋へと向かう。
「奴隷」
咲夜に呼び止められた。
「メイド長?」
二本のナイフが渡された。
咲夜曰く、護身用とのことらしい。
奴隷はお礼を言いつつ、自分が危険なところに行かなければならない事に恐怖を感じた。
出発の挨拶を終え、奴隷は紅魔館を出た。
妖怪の山の下っ端天狗、犬走椛は
大天狗でさえ、許可なく入室してはいけない部屋だ。
河童の河城にとりから伝言を聞いた時、期待と不安が入り混じった。。
下っ端の位置にいる椛は、天魔の姿を見たことはない。
大天狗のみ、その姿を見る機会があるのだという。
もしかしたら神々しいお姿を拝見できるのでは、と期待した。
椛はガチガチに緊張しつつも、何とか口を動かす。
「どのようなご要件でしょうか?」
椛は天魔の姿を見て…その神々しさに気絶しそうになった。
天魔は一つの紙を取り出した。
「実は、スキマ妖怪の八雲紫から“残党狩り”に我々天狗の中から一人加わってほしいとな」
ここに呼ばれた理由を椛は察した。
「八雲紫も危険視しているらしい…。そこで、犬走椛。君に行ってもらいたい」
「仰せのままに」
天魔直々に命令されるのは悪い気分ではない。
椛はちょっとした笑みを浮かべて天魔の部屋を出る。
正直、見張りは飽きてきたし将棋の相手もいなくなったので退屈だった。(ロープウェイのせいで仕事量が増えたのが原因)
久しぶりに妖怪の山から離れるのもいい。
「幽々子様」
妖夢は目をつぶって幽々子に質問をする。
「私
「そうよ」
「幽々子様自らではなく?」
「そうよ」
「はあ」
妖夢は少し目を開けた。
意地悪そうな笑みを浮かべた幽々子が視界に映る。
妖夢はその表情から何かを読みとった。
「わかりました。では私が行きましょう」
刀を二本手に取って立ち上がる。
「数日は戻りません。きちんと計画してから食べてくださいね」
「わかってるわ」
幽々子は頷いた。
妖夢は幽々子に一礼し、白玉楼を出る。
ちらと後ろを振り向く。
剣術のことを伝えるのをすっかり忘れていたと思い出し、白玉楼に急いで戻った。
剣術指南役なのに、何故今まで忘れていたのかと反省した。
紅の自警隊、藤原妹紅は寺子屋で片膝を立てて座っていた。
手には一枚の紙。
八雲紫からである。
中身を見たときは、大して驚きもしなかった。
今までやってきたことと同じなのだから。
集合場所は寺子屋と知り、妹紅は目を閉じた。
集合するまで寝よう。
妹紅は浅い眠りについた。