では、本編を始めます。
.......「ここはどこだ?」
ふと目を覚ますと真っ暗だった。
「あれ?確か俺は車に跳ねられて死んだはず...。腹も痛くないし...手足も動くし痛くもない...。」
試しに暗闇の中、手足を動かしてみても何も違和感がない。
「よっ、とととっ。」
少しふらついたが足で立って歩けるようだ。
「にしてもなんかここ寒いな...って俺全裸じゃん!」
...何故か俺は布切れ一枚纏っていない姿だった。
「うう...、こんなところ誰かに見られたら...。」
咄嗟に自分の股間を手で隠すと、触感に違和感があった。
「へっ.........。な、無い!?」
なんと股間には...アレが付いていなかった。
18年間ずっと一緒にくっついていた男のシンボルが綺麗サッパリ消滅していた。
そして逆に、
「お、女になってる‼?」
大きさでいえば中の程度の柔らかそうな双丘が自分の胸部に出現していた。
「どっ、どうしよう...!!」
パニックになっていると、少し離れた所からぼんやりとした光が見えた。
それを見た俺は少し冷静になり、暫く考えた後に光の元へ移動することにした。
到着すると、そこはぼんやりと発光する湖だった。
湖の周囲が岩石で囲まれており、天井も岩盤だったため、俺はここが洞窟内の地底湖であることを理解した。
そして湖を覗き、水面に写った自分の姿、厳密には自分の顔を見て...驚愕した。
ぱっちりとした紅い瞳、
色白ながらも健康的できめ細かいみずみずしい肌、
黒ベースに赤と白のメッシュが入り少し癖ッ毛のある髪、
そしてその髪の毛の間から覗く小さめの二本の角...。
その姿は彼には見覚えがあった。
「東方projectの『鬼人正邪』じゃないか!!」
鬼人正邪は東方projectという弾幕シューティングゲームのシリーズに出てくる天邪鬼である。
ゲーム内において彼女は打出の小槌を持っていた小人を騙し、世界の転覆を目論んだ大罪人として登場した。
「ってことはここは異世界?」
と呟くと、
《解。その通りです。》
...って答えキター!!!!
「誰だ‼」
思わず大声で聞くと
《解。ユニークスキル「奇策士」の効果です。"世界の言葉"の権能の一部を流用することで会話することができるようになりました。》と頭に響いた。
そういえば死ぬ前にスキルがどうのとか言う声が聞こえた気がしたが...
「そもそもスキルって何だ?」
《解。スキルとはこの世界における能力の総称であり、主に何らかの成長を世界が認めた際に獲得できる物です。》
「奇策士」はすぐに質問に答えてくれた。
ーーーーーー
その後、奇策士に色々な事を質問して退屈しのぎをしていると、背後から何かの視線(?)を感じた。
とりあえず後ろを振り返ってみると、そこにはもとの世界では超有名な魔物がいた。
液体のようでありながらしっかりとした形を持ち、全体的に青みがかった身体...そう、スライムである!
「おお~!スライムだ~!!本物は初めて見た~!!」
初めて生の生きたスライムを見て、俺はスライムに触ってみたいと思った。
とりあえず俺はスライムを抱きしめてみることにした。
抱きしめた瞬間、俺はその感触に驚愕した!
「こっ、これは!!!」
「ムニュッ。」という効果音がふさわしい抱き心地だった。
ウォータークッションのように適度な弾力があり、ひんやりとしていて、このまま抱きしめていたい感覚にとらわれる触感だった。
暫くスライムを抱きしめながら頬擦りしていると、
[あの~、そろそろ離してくれないかな?]
誰かに話しかけられた...ってあれ?
「誰かいるのか?」
周りを見回してみるが...誰もいないようだ。
俺が首をかしげていると...
[あの~、聞こえてますか?]
どうやら声は自分の近くから聞こえてくるようだが...
あり得るとすれば、今抱きしめているスライムが話した事になるのだが...
とりあえず抱きしめているスライムを見てみると
[あっ、やっと通じたかな?]
...うん間違いない。
このスライム、今ばっちりしゃべった。
...まあ、とりあえず.....。
スウッと大きく息を吸い込み...
「キャァァァァァァ!!シャベッタァァァァァァァ!!?」
あまりの驚きに全力で叫んだのであった...。
to be continued...