転生したら鬼人正邪だった件   作:河影 御月

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今回から時々用語の解説、原作との違いや独自設定に関する事を後書きに書きたいと思います。
わからないところがあったらお知らせください。


第2話「天の邪鬼はスライムから名前を付けてもらいました。」

それから暫くして...

 

 

 

[落ち着いたか?]

 

「はい、驚かしてすみませんでした。」

 

俺はスライムに頭を下げて謝っていた。

 

 

...なかなかシュールである。

 

 

とりあえず、スライムからの提案でお互いに自己紹介をすることにした。

 

「俺...いや、今は私か...。私の名前は天野鬼弱、年齢は18歳で元高校生だ。ちなみに元男でもある、最も今は女だけどな。」

 

するとスライムは驚いた様子で、

 

[えっ、男だったの?]

と言ってきた。

 

 

 

...若干傷ついたが、まあいいだろう...。

 

 

 

「うっさい、別にいいだろ...。それよりも君は?」

 

[俺はリムル=テンペスト。元々の名前は三上悟。37歳童貞で、職業はサラリーマンだった。]

 

 

 

 

...うん?

 

 

 

 

いやいやいや、待て待て待て、wait wait wait ...

よーし落ち着け......るかーーーー‼

 

 

 

 

えっ?今、このスライム何て言った?

童貞?

てことは元々俺、いや私か。

私と同じ男だったということだから...... !!?

 

 

今の私、全裸。

 

 

しかも外見年齢10~12歳位。

よく言って少女、悪く言って幼女だ。

 

つまりこの状況は.......、

 

 

 

完全に倫理的にアウトだった...。

 

 

 

しかもこの体になってから精神が女の子寄りになっているようで、現状況に対する羞恥心がヤバい。

 

顔が熱くなり、自分で顔が赤くなっていくのがわかった。

 

 

すると空気を察知したらしく、リムルは慌てて

 

[だっ、大丈夫!さっきから魔力感知を切ってあるから何も見えna...]

 

 

 

 

 

「キャァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

 

 

 

 

何か言っていたが、私は問答無用で今出せる全力の拳をリムルのスライムボディーに叩き込んだ‼

 

パンチをもろにくらったリムルは勢いよく吹き飛び、洞窟の壁に激突して止まった。

 

[ちょっ、痛くはないけどびっくりしたぞ‼今、丁度魔力感知を切ってあるから本当に何も見えなくて...]

 

「うるさ~~い!!変態!!ハレンチ!!ロリコン野郎~~‼!」

 

感情に任せて私はリムルを何度も殴る。

 

[殴るの止めて‼体がちょとずつ小さくなってるから‼体の表面の細胞がどんどん破壊されてるから‼!]

 

 

...おそらく、このワンシーンだけを第三者が見たとしたら、10~12歳位の全裸の女の子がスライムをいじめてるようにしかみえかっただろう。

 

ーーーーーーーーー

 

暫くして...

 

 

落ち着いた私は、そこら辺に生えていた草を採取し、それを繋ぎ合わせて簡素な服を作り、身に付けてた。

 

 

[あ、危ね~。あのまま殴り続けられてたら再生が間に合わなくて死んでたかも...。]

 

どうやらリムルも再生が完了したようだ。

 

「いきなり殴ってごめんなさい...。」

 

殴ったことに関してしっかりと謝っておく。

一応実年齢は私よりもずっと上なので、敬わなければ失礼だろう。

 

[いや、こっちもごめんなさい。もっと早く言っておくべきだった。]

 

暫く沈黙が続いた後、

[なあ天野、仲直りの意味も込めて俺と友達になってくれないか?]

 

「えっ?友達?私は別にいいけど...。」

 

[じゃあ決まりだな。よろしく、天野。]

 

「よろしく、リムル。」

 

その時、私はふと思った事を聞いてみた。

 

「なあリムル、その『リムル=テンペスト』って名前は自分で名乗ったの?それとも誰かにつけてもらったのか?」

 

[ああ、この名前はつけてもらったんだ。なんなら天野も新しい名前をつけるか?]

 

「名前をつけてもらうと、何かあるのか?」

 

[あるぞ、名前をつけるってことは名付けた相手に加護を与えて、名持ちの魔物《ネームドモンスター》にするっていう結構重要な事らしい。...まあ、これはヴェルドラからの入れ知恵だけどな。]

 

「ヴェルドラって誰だ?そいつもその名持ちの魔物ってやつなのか?」

 

[ヴェルドラは俺の初めて友達で、世界に四体しか存在しないっていう"竜種"の一体とか言ってたな。外見は完全にドラゴンだったな。]

 

 

......ドラゴン?マジで?

 

 

「...リムル、お前ってすごいな....。」

 

ドラゴンと友達になるとかスゴすぎでしょ...。

というか、怖くなかったのか?

 

[まあな...で、どうする?]

 

私は少し考えた後、

「わかった、じゃあお願いするよ。ところで、こっちから名前についてリクエストしてもいいか?」

 

[ああ、別にいいぞ。]

 

私は一呼吸して、

 

 

 

「私の名前を『鬼人正邪』にしてくれないか?」

 

 

 

この名前にしてもらうのには勿論理由がある。

 

一つ目は今の私の外見だ。

この外見で他の名前はあまりしっくりとこない。

 

二つ目はこれからの事を考えてだ。

私は元の世界では何の目標も持っておらず、唯その日その日を生きてきた。 

 

だが、この外見の元である鬼人正邪はゲーム内で、『弱者が強者を支配する世界を作る』という目標のためにあらゆる汚い手段をもって自由奔放に生きていた。

 

せっかく手にした第二の人生、楽しまなきゃ損だろう。

 

[わかった、じゃあそうするぞ。]

リムルはあっさりと承諾した。

 

[お前の名前は今から『鬼人正邪』だ。]

 

リムルに名前を付けられた瞬間、私の魂の奥深くでナニかが変化した気がした。

 

(これが名付けられたって感覚なのかな...。)

などと思いながらふとリムルの方に目を向けると、

 

 

 

...リムルが鏡餅みたいだった形からベシャッとした半液体状になっていた.......ってええええええええ‼!

 

 

「リムル!?しっかりしろ‼リムルーー‼」

 

 

この後、リムルは二日後に完全復活するのだが、心配してた正邪に泣きつかれたのはまた別の話......

 

to be continued ....




名持ちの魔物(ネームドモンスター)
文字通り名前を持った魔物。通常の個体よりも強いことが多く、場合によっては進化したり新しいスキルを得たりする。

ヴェルドラ
この世界に四体しか存在しない最強の種族、"竜種"の一体。
現在は勇者の施した封印によって封じられているが、リムルと出会い、封印を解くために一時的にリムルのスキル「捕食者」によって飲み込まれている、意外と寂しがりやである。

竜種
この世界における最強の種族。ドラゴンの姿をしているが、厳密には竜ではない。
その正体は精神生命体の一種であり、決まった体を持たないため好きな姿に変わることができる。
また、仮に討伐されたとしても、別の人格を持った状態で復活するため実質的に不滅である。
元々竜種は四体だったが、とある理由で現在は三体しか存在しない。
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