───How do you like fate?───
京都のとある宿。
ぬ
「いやぁ、マスターにはナイショで京都に来たけどホントに懐かしいわ……」
「おや、鈴鹿さんは京都に来られたことが?」
「ホント、昔の話だし」
そこにいたのは浴衣姿の鈴鹿御前と玉藻の前。藤丸にはナイショで
カルデアにマスターこと藤丸立香がいないのだ。基本的にフリーダムな英霊を誰が止めるというのだろう。スタッフ?死んでしまいます。
「わたしのホームは基本的に勢州だし?あんまり来ることはなかったけどさぁ」
「今で言う三重の方ですねぇ」
ズズッとお茶を飲み、お茶請けを食べる鈴鹿を見ながら玉藻もお茶を飲む。
「わたしはともかくアンタは良かったの?京都には良い思い出ないっしょ?」
「確かに私もあまり京都には良い思い出は御座いませんのであまり来たくはなかったのですが。旅行となればそれはそれ、これはこれ。だけど安倍晴明、テメーはダメだ」
「あんたはんもおいたしはったもんなぁ」
クスクスと笑うのは酒天童子。着崩した浴衣を羽織り、艶やかに笑みを浮かべる姿は艶やかなもの。鈴鹿、玉藻に比べれば身体は貧相に見えるかも知れないが、酒天の動作、仕草が二人にも劣らぬ色を見せていた。
「私は晴明神社には絶対に行きません……!!」
「でも、どっちみち神在月に出雲大社で会うんだし……」
ドンっと机を叩く玉藻。忌々しげにギリギリと歯ぎしりをする。
「誰ですか?!あの性悪を神なんかに格上げしたのはっ?!」
「それ、アンタらもその原因作った本人だと思うんだし……」
「ウチは直接的な関係があったわけではないけどなぁ。あの
「もしも、あの性悪が実装されたらと思うと………ぐふっ」
「おお、メタい」
丸机に突っ伏す玉藻に苦笑いをしながらお茶を飲む二人。そんな時であった。
「おい、酒天っ!この生八つ橋美味いぞっ!!」
そんな三人を無視したようにパーンっと引戸が開く。引戸を開けたのはイバラギンこと茨木童子であった。
口にはたらふくの京都の某有名菓子店の生八つ橋を口に含み現れた茨木を三人は生暖かい目で見た。
「茨木さんはホントに変わりませんねぇ…」
「うん、なんか落ち着くっていうか……」
「これが茨木やしなぁ……」
茨木の頭に?マークをつけてモシャモシャと八つ橋を食べる姿は可愛らしかった。カルデアでは既に茨木に菓子を与えて食べている様を愛でるという行為が流行っているというのを茨木童子本人は知らない。
「???何の話かは分からぬが、吾は誉められているのか?」
「誉めてる誉めてる」
微笑ましい笑みを浮かべる三人に困惑しながらも、ふんすと嬉しそうに胸を張る茨木。
「まぁ、話を戻すけども、うちらは神在月に島根なんか行かへんからよう知らんのだけどいっぱい神が来るん?」
話を戻すように酒天が瓢箪から赤い酒杯に酒を入れながら鈴鹿、玉藻の両名に聞く。
「そうですねぇ……やはり、日の本は八百万というだけあって沢山の神仏が来ますが。最近は日本の神人口がとんでもなく増えまして」
うんざりと言わんばかりの玉藻の表情と、あー……っと空を仰ぐ鈴鹿に鬼二人組は首を傾げる。
というか神人口とは一体なんなのか?神様って増えるのだろうか?
「日本の風土と言いますか、日本人のちゃんぽん具合というか、オタク文化のせいと言いますか………今、日本の宗教がカオスなんです」
「どういうことなん?」
「その……いつの間にか外国の神様が日本に増えてまして。いえ、昔から仏教を受け入れた時にその片鱗は垣間見えてましたが……」
はぁ、とため息をついた玉藻。
「宗教を受け入れるのはいいのですが、魔改造する癖をどうにか………この前、神在月にニャルラトホテプさんが女性の姿で来られましたし」
玉藻はその時のことを思い出す。
『いつもニコニコ、這いよる混沌ニャルラトホテプです!』
『またか!』
『知ってた(白目』
『ホントにウチの民草は女体化好きだよなぁ!』
『いつの間にか俺も女体化されてたしなぁ……妻に弄られたわ』
『って言うかウチの国の神話違うだろうがぁ!』
『日本には基教も仏教もイスラム教もあるし………もうクトゥルフ神話も日本の宗教でいいんじゃないかな?』
『SAN値チェック不可避ィ!』
『ああ、またこの国にようわからん神話体系が………』
『ワガイハネジレクルウー』
『大和魂を見せてやる!』
『 (^p^)ハイ!ワカリマシタ!』
『 (^p^)ワーッ』
「と、言うことがありまして」
「なんやの、そのカオス」
遠い目をした玉藻、鈴鹿の二人に呆れる酒天。我関せず、言わんばかりに八つ橋を食べている茨木。茨木ちゃん、それは一体、何箱目かな?
「まぁ、大変やってのはわかったわぁ」
「大変なんてものじゃないんですよ………あと何故か、この前の神有月にケツァルコアトルさんやイシュタルさん、アルテミスさんが居られまして。思わず二度見しました」
「うーわー………」
「あと、神有月には大国主を筆頭に神々で縁結びの相談をするんですが、彼女たちそこにも参加を………アルテミスさんは特にこの子はどう?この子はどう?とか勝手気ままにしますのでもう散々な状態に」
その時の事を思いだし、思わず胃を押さえる玉藻。今の玉藻は軽く中間管理職に疲れた会社員のようだった。
「特にマスター関係はヤバいことに…………」
「ほんになにしとんのやろか………ん?マスター関係?」
玉藻の言葉に酒呑は顔をしかめる。
「まだ人間の方をオススメするのはいいんですっ!!ですが、
「あー、ヘクトールがマジギリシャの神々は止めとけって言ってたし。まともなのヘスティアっていう神だけとか……」
バンっと机を叩く玉藻。鈴鹿はため息を吐いて天井を仰ぐ。
「ただ、私たちが関わらずともマスターの縁はとんでもないことになってましたけどねぇ……」
「どないなってたん?」
「そうですね、某有名RPGのスフィア盤の如しと言いますか……普通、あそこまで縁は結ぶ人はいませんよ」
アハハと笑う藤丸を幻視した玉藻は思い出したかのように胃を押さえる。
「それは…………少しおもろうないなぁ……」
酒呑童子の小さな呟き。それを玉藻、鈴鹿のフォックスイヤーは聞き漏らさなかった。
「お?(慈愛)」
「ん?(慈愛)」
「????」
酒呑童子は玉藻と鈴鹿のニヤニヤ笑いが鼻についた。あと茨木のポカーンとした面がいらっとしたので叩いた。
「いやぁー、金時さんと同じくマスターに入れ込んでますねぇ」
「恋?恋?」
「うっとうしいわぁ……」
ちょっと不機嫌になった酒呑をさらに追い詰める
「別に恋とかやなくて、
ニッコリ笑う酒呑。その笑みに玉藻はまた胃がキリキリするのを感じた。この笑みを美しいのに恐ろしいと感じてしまう。そうだ、忘れてた。彼女、鬼だった。
「で、で、玉藻はどうなの?恋とかは?」
マスターを巡ってとてつもない争いの予兆を感じた鈴鹿は話を玉藻に振った。
「そ、そうですねぇ、私は月の裏側ら辺にイケ魂の持ち主がおりますし………ネロさんというお邪魔虫はいますが。鈴鹿さんは……旦那様がおられましたね?」
「いやまぁ、確かに結婚してるからもう恋とかしないけどさぁ。他人の見るだけでも楽しいじゃん?」
「なるほど。例えば、どなたの?」
「そりゃ、マシュちゃんでしょ!あれはいいよね!恋を知らない女の子が恋する姿はたまらないしっ!もうマスターと話している彼女の顔ったらもう………いいよねっ!」
バンっと机を叩き力説する鈴鹿。それに対して、両手を顔の前に組み、目を光らせた玉藻。
「確かにマシュさんもヒロインしてますが、気づいてませんか?マシュさん以外にヒロイン力を高めているとんでもないダークホースがいると………!」
「そ、それは…まさか………!」
「メルトリリスさんです……!たまにマスターを話したそうにチラチラと見ながら、実際に話したらツンツンしてしまって後で自己嫌悪するあの姿……たまらないですねぇ」
その名前を聞いた鈴鹿は忘れていたと言わんばかりに天を仰ぐ。この二柱、どうも少女漫画やらなんやらにハマっているらしい。特にカルデアでは他人の恋愛を見て楽しんでいるサーヴァントとスタッフは多かった。
中には腐った方もいる。藤丸が男性サーヴァントと話しているのを目を見開いて凝視するスタッフもいて藤丸は冷や汗を流すことも多々。
ちなみにカルデアにも裏では薄い本が流れている。胴元はもちろん黒髭である。年少組に悪影響を与えることも配慮してルーラーたちに粛清されたが。
「なんや始まったわぁ……」
なんとも言えない茶番劇にすでに話から離れて茶を啜る酒呑童子。
「そういや、茨木はマスターのことどう思っとるん?」
ふと酒呑童子は未だに甘味を貪る茨木童子に聞いてみた。気になってはいたのだ、茨木童子が藤丸のことをどう思っているのか。
「吾か?吾は……ふむ、好いてはおるぞ?」
それはあっけらかんと。さらりと藤丸への好意を吐いた。酒呑童子は思わずポカンとしてしまう。
「
ポカンとしていた酒呑童子ではあるが、その言葉を聞いてまるで三日月のように笑みを浮かべる。
「ほんに怖い、怖いわぁ……なら、仲良う半分に分けよか」
「おお、吾も酒呑ならば良いぞ!」
嬉しそうに笑う茨木と酒呑。藤丸本人の預かり知らぬところで半分に分けられることが確定した。
「へっぷしっ!」
「先輩、風邪ですか?」
当の藤丸は清水寺の中でくしゃみをしていた。
マハトマの父がいる。マハトマの母がいる。
そして、エレナがここにいる。
エレナ、エレナ~♪マハトママンエレナ~♪
皆さんはガチャはどうですか?わたしはノッブとエレナ女史を当てました。
その前のホームズピックアップの時にはホームズとモリアーティが仲良くご来店しました。福袋はありがたいことにイシュタルが来ました。はっはっは、素材とQPが足りぬ(;´д`)