Fate/どうでしょう?   作:頭が米騒動

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京都にいこう


京都大火編
毒盛るしかないね


  ───How do you like fate?───

 

 

カルデアの廊下。藤丸の私室の前にダヴィンチちゃんが立っていた。

 

「はーい、おはよう。みんなのダヴィンチちゃんだよー。今は朝の5時。カルデアのマスター、藤丸立香くんの部屋の前です」

 

ダヴィンチちゃんはこそこそと小さい声でゲオルギウスのカメラに話しかける。その隣には袴姿の鬼の新撰組一番隊隊長、おき太こと沖田総司の姿が。

 

「い、いいんですか?マスター、怒りませんか?」

 

「大丈夫、大丈夫。結構、彼も寛容だし」

 

チャキッとダヴィンチちゃんが構えるはバズーカ砲。まさかの寝起きバズーカのドッキリである。

 

「ワシがそれやられたら即敦盛じゃわ」

 

その隣の黒髪の美少女、第六天魔王のノッブこと織田信長は呆れながら見ている。だが、そこは止めないのがぐだぐだクオリティ。

 

「ふっ、是非もないよね」

 

「それ、ワシの台詞なんじゃが……」

 

「じゃあ、藤丸くんの部屋に突撃ー……」

 

ダヴィンチちゃんがカギを開け、こそこそと藤丸の部屋に入っていくとベットに横になって寝ている藤丸が見えた。藤丸の後ろらへんが妙に盛り上がっているのが気になるが。

気にせずカチャリとバズーカを構えるダヴィンチちゃん。後ろの二人はとっさに耳を押さえた。

 

「では、行っくよー」

 

ダヴィンチちゃんが藤丸のベットの近くでバズーカの引き金を引くと、ドーンと部屋を、いや、カルデア全体を揺るがす轟音が鳴り響いた。

 

「ふぁぁぁぁぁぁあっ?!?!」

 

ガバリと藤丸が飛び起きると目の前のダヴィンチちゃんを見る。目の前のダヴィンチちゃんはテヘペロと可愛く舌を出して、後ろのおき太はドッキリ大成功の立て札を持って、ノッブは是非もないよネ?の立て札を持っている。

ダヴィンチちゃん特製バズーカを空砲とはいえ、ぶっぱなしたお陰でカルデアの警報器はなりっぱなしである。

 

「…………………」

 

頭を抱えて藤丸はダヴィンチちゃんたちを見る。藤丸の額に青筋が浮かんでいるのは見間違いではなかった。

 

「あ、あの、話と違いません?」

 

そんな藤丸の様子におき太がガタガタ震え始める。ダヴィンチちゃんも流石に予想が外れたのか、あれ?と思い始めた。

 

「だから、言ったじゃろ。これは敦盛案件と」

 

やれやれと首を振るノッブ。まるで自分には罪がないという風だ。

 

「……止めなかったノッブもギルティだかんな?」

 

「デスヨネー……」

 

藤丸の言葉に項垂れるノッブ。すると髪を掻きながら藤丸は自分の後ろへと話しかける。

 

「関係ないけど違う意味で静謐もアウトな」

 

「あぅ……………」

 

どうやら藤丸の私室に忍び込んでこっそり無断で布団に潜り込んでいたようだ。モゾッと藤丸の後ろの布団の膨らみが動けば布団から顔を赤くしてちょこっと顔を出す静謐のハサン。

 

「避妊はちゃんとしたか?マスター」

 

「ノッブ、罰追加」

 

この人も余計なこと言わなきゃいいのに、とおき太は空を仰いだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしたちは悪い子です、と書かれた札を首から下げた四人は藤丸の前で正座をしている。あの英霊たちがこんな罰を受けさせられているという、なんともシュールな光景だった。

警報器は藤丸が説明の連絡を管制室にしたようで解除されている。今は朝の静けさを取り戻していた。

 

「………で、何の用?」

 

藤丸は欠伸をしながら、四人、いや、三人に対して聞いていくとダヴィンチちゃんがおずおずと切り出す。

 

「えーっと……次の旅をですね………決めまして……」

 

「………で?」

 

「……うぅ、マスター……お冠ですよぅ……」

 

朝の寝てる時間にバズーカで起こされれば誰だってキレるだろう。藤丸の頭を押さえて三人を見つめる目がとても厳しい。

 

「あの目はまるで養豚場の豚を見るかのように冷たい目………かわいそうだけど明日にはお肉屋さんの店先に並ぶ運命なのねという目付きじゃ……」

 

「ええっ?!ノッブはともかく☆5をっ!わたしをレアプリズムになんかしませんよね?!ねっ?!マスターっ?!」

 

「汚い、さすが壬生狼汚いのじゃっ?!ワシじゃって☆5になれるんじゃったらなりたかったわ!!って言うかぐだぐだ本能寺復刻は何時になったらするんじゃ、運営!!」

 

「おぉ、メタいメタい」

 

そんなぐだぐだコンビがガミガミと言い合いする中、ダヴィンチちゃんが藤丸に謝っている。

そこら辺はダヴィンチちゃんと言えど悪いことをしたと思っているためにまともに謝るのだった。

 

「いやぁ、ホントにごめんよ?悪ノリしすぎちゃったよ………」

 

「………いや、いいけどさぁ……オレはともかくカルデアの警報器鳴っちゃうレベルはダメでしょ」

 

「はい、その通りです……はい」

 

ダヴィンチちゃんがしゅんと項垂れる。それを見た藤丸はため息をついた。

 

「まぁ、反省してるならいいか………で、今回は何処にレイシフトのするの?」

 

「………今回のレイシフトね………しませんっ!!」

 

「は?」

 

いきなり元気になったダヴィンチちゃんの台詞にポカンとする藤丸。レイシフトしないというなら何処へ行こうというのか。

 

「今回はまさかの飛行機で……………目的地は日本、京都に行きますっ!!」

 

そんな疑問に立ち上がりながら答えるダヴィンチちゃん。口を開けたままの藤丸。

 

「はぁぁぁぁぁあっ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

━━すまない、今回はレイシフトすることはないようだ。関係ないが俺も行きたかった━━

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付けば日本は大阪。関西の三大空港が一つ。人工島に作られた海上空港、関西国際空港。略して関空。

そんな関空を行き通る人の群れに目立つ集団が一つ。カルデア一行であった。なまじ、それが美人の集まり故に衆人環視も目立つこと目立つこと。

 

「………マジか………マジで日本に帰ってきたよ……出身地違うけど」

 

その中の一人、藤丸の茫然とした声が関西空港に虚しく響く。

こんな感じで藤丸は帰ってくるつもりはなかった。しかも実家とか関係ない地域に。

隣のマシュは飛行機に乗るのもそうだったが建物を含め周りの物全てが珍しいのかキョロキョロしている。

そんな田舎者のように周りを見ている姿は可愛らしく、儚げで護ってあげたくなるような印象の美少女が隣にいるのだ。行き交う男性たちから藤丸への視線も嫉妬と殺意の入り交じったものが飛び交っていた。

 

「 せ、先輩……す、スゴいです……人が一杯です……」

 

周りの人が多く、目を回してしまったのかマシュは藤丸の服の裾を掴んでいる。それがまた周りの男性たちの嫉妬を深くしてしまっていた。

 

「……なんというか……スゴいですねー……予備知識で勉強はしてきましたが、まさか此処までとは……沖田さんもビックリですよ」

 

「しかも、南蛮人も周りを見ればチラホラと………凄まじいのー」

 

更に隣に現代服に身に纏ったおき太とノッブがちょこちょこやって寄ってくれば美女の倍率がどんと上がる。

彼女らも彼女らで顔は整っているしスタイルもいい可愛い女の子たちだ、まぁ、性格はともかくとして。

しかも、後ろにはモナリザに似た美女と褐色の美少女が控えているという事実。何というか濃すぎるメンツだった。

 

「さぁて、日本に到着到着っと。みんないるかい?」

 

「男性陣がまだです………Mr.ゲオルギウスがどうも空港のチェックに引っ掛かったみたいで……」

 

ワンピースの服を着た静謐のハサンがぴとっと藤丸の後ろにくっつきながら答える。そんなハサンをスルーしながら、カメラとか機材多かったからなぁ、と全員が思った。

少し、それから時間が立つと赤毛の少年と機材を持ったゲオルギウスが歩いてくる。

 

「すいません、ゲオルギウスさんの荷物チェックが中々でして……」

 

「申し訳ない、マスター………」

 

赤毛の少年はカルデアのアサシンが一人、風魔小太郎だった。現代服に着替えればモデルと間違うぐらいにカッコいい。髪で目を隠している為に見た目がエ〇ゲの主人公みたいとか思った連中は漏れなくハイクを読むことになる。

 

「しっかし、ゴールデンは不参加かぁ……」

 

今回は日本に行くということでMr.ゴールデンこと坂田金時も来るはずだったのだが、ちゃっかり源頼光と酒天童子が着いて来ようとした際に騒動が起きてしまう。それを収める為に今回は金時はお休みとなってしまう。俺っちの事は気にするな、と笑いながら手を振ってた姿が切なかった。

それにがっかりしてしまっている小太郎はここに来る道中も少し元気がなかった。そんな小太郎の肩に手を置く藤丸。

 

「元気だそうぜ、小太郎。金時と一緒にまたどっかに行こう?」

 

「はい、そうですね……ありがとうございます、主殿」

 

藤丸が小太郎を慰めれば、ダヴィンチちゃんが気になっていたことを思い出す。日本と言えば、藤丸の忠犬その3が来ていない。

 

「日本の英霊と言えば、牛若丸が来なかったのも珍しいね。日本に来るとなれば着いてきそうなのに……」

 

「俵藤太と一緒に金時の救援頼んだんだ……流石に丑御前出てきたら洒落にならんだろうし。一応、もう何人か抑えられそうなサーヴァントにも頼んだけど」

 

「ああ、成る程……………それ、なんかのフラグにならなきゃいいけど」

 

「………それを言わんでくれ……」

 

藤丸が肩を落とす。絶対にフラグは立っているのは藤丸の第六感が告げている。この旅がやすやすと平和に終わるわけがないと。

藤丸の危険察知能力はこれまでの人理修復の旅によって研ぎ澄まされている。この男も伊達に特異点という修羅場をくぐり抜けてきた訳ではない。

 

「さてと、時間も時間だ。今からバスに乗って京都に向かうよ。予約もちゃんと取ってあるからさ」

 

「……はわわ……は、初めてのバスですよ………」

 

マシュはバスのチケットを渡され、珍しいのか色んな角度から見ている姿は愛らしい。

 

「着くとしたらお昼頃ですね……どうしましょう、主殿?サッと軽食を買ってバスで食べますか?」

 

時計とバスの時刻表を見て藤丸に提案する小太郎。

 

「我慢して、京都でご飯食べようぜ?流石にバスの中でとか味気なさ過ぎるし」

 

「成る程、了解しました」

 

なんやかんやで8人はバスに乗り込むが、その際にも問題はあった。

何度も言うが美人美女の集団が乗り込めば周りの客はざわりとする。しかも偉人、聖人、暗殺者と濃いメンツである。いやがおうにも目立つ。絶対に問題が起きるだろうなぁと藤丸は思う。

 

 

 

「この旅、大丈夫かなぁ………」

 

 

 

魔術王が関わってない旅の方が危険を感じるってどうなの、と。藤丸は窓側の席でため息をついた。まさしく、この旅の行く末は神のみぞ知る━━━

 

 

 

 

 

『神と言えどもワタシにもわかりませんデース』

 

 

 

 

 

 




今回は普通に現代の旅。普通の旅の方が気苦労が絶えない藤丸。
是非もないよネっ!
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