仮面十二/五/二十一 三つの世界と九つの枢要大罪 聖と罪の戦い 作:lOOSPH
・・・ ・・・・ ・・・・・
・・・・・・・ ・・・・・・・・・
「どうやらこれは
思ったよりもてこずりそうだ
お前も行ってやるがいい・・・・・・・・」
「王のご命令とあらば・・・・・・・」
玉座に座る試練の王に言われて
彼女の左側にいた三又の槍を持った女性が頭を下げる
するとその槍を持った女性は
翼を広げて無益の大侯爵のもとに行く
「はあああ・・・・・・・」
無益の大侯爵は三又の剣を掲げ
その刀からどす黒いオーラが
翼を広げるように広がっていく
するとその彼女の左隣に
先ほどの女性が降り立った
「フフフ・・・・・・・」
「姉さん・・・・・・・
手を出さないでくれる?
これは私の戦いなのよ・・・・・・・」
無益の大侯爵はそう言って
隣に立った女性を見つめていく
「私もかわいい妹のやり方に
手を出すつもりはないけれど
私たちの王直々の
お言葉なら仕方がないでしょ?」
「・・・なるほど
私たちの王が
そういうのなら仕方がないわね
せっかくだし私たち姉妹の力を
この子虫たちに見せつけてあげましょう」
妹、無益の大侯爵がそういうと
姉、無価値の大侯爵は笑みを浮かべる
「そうね
子虫ごときに
なめられるなんて
読んで字のごとく
腹の虫がおさまらないものね」
「見せてあげるわ
私たち姉妹の力・・・・・・・」
すると姉妹はそれぞれの武器を合わせていく
その合わさった武器から
どす黒いオーラが翼のように広がっていく
そのオーラの数は
合わさっているのか四対が八対になっている
「な、なんだ・・・」
「なんだかまずい感じ・・・」
「っ・・」
リーダーたち三人が
その威圧にやや押されていく
やがてオーラは二人を包んでいくと
二人の姿は変わっていく
無益の大侯爵は右部分に黒い装甲のようなものがついて
その頭部の右側から黒い一本の角が伸びている
無価値の大侯爵は逆の左の部分に白い装甲をまとい
頭部も逆の左側から白い二本の角を伸ばしている
翼も同じ色の翼をそれぞれ装甲のあるほうから大きく伸ばしている
逆のほうからの伸びているが大きさは一回りも二回りも小さい
「どういうこと!?
なんだかまるであの二人の罪徒が
一つの力を解放したように・・・」
「そんなことありえるの!?」
「ありえますよ
おそらくあの二人は姉妹・・
それも双子なのでしょう」
由奈が分析する
「ありえないよ!
罪徒の奴らに
家族とか肉親とか
あるわけないよ!!」
有紀がややむきになって言う
「確かに奴らは闇から生まれた存在・・
ゆえに奴らには肉親、父親や母親なんて
概念すらも存在しません・・
しかし奴らはその闇の中から同じように
生まれていくことがあります
たとえるならば母親の子宮の中で
胎児が二つにわかれるのと同じ・・」
「それで双子・・」
すると
「そう
いうならば私たちは
二人で一つの存在・・・・・・・」
「そしてこの武器解放は
私たちのような双子にのみ許された特別なものだ
その力は分かれてしまう代わりに
その力は二つの力が掛けあわされているということよ!」
すると無益の大侯爵は
装甲に覆われた右腕から黒いオーラをまとった爪を
ふるっていく
「ぐう・・・」
「はあああ!!!」
薙刀をふるう真琴だが
それを爪でいなしていく
さらにそこに爪を
大きくふるい襲い掛かっていく
「真琴!」
ゆかりはそんな無益の大侯爵に向かって
矢を討っていくのだが、翼に阻まれてしまう
「く・・・」
「はあああ!!!!!!!」
無益の大侯爵の黒い爪が真琴に迫っていく
「この!」
湊が間に入って
無益の大侯爵の黒い爪を受ける
「港・・・!?」
「どおりゃあああ!!!!」
そこに順平が剣をふるっていくが
それを左手で難なく受け止めてしまう
剣を受けた左腕は
まるで金属を掠るような感覚で
無益の大侯爵の体をそっていく
「なんだよこれ
全然斬れねえ・・・・」
「私たち罪徒の体構造は
動物と植物、双方の構造を合わせた構造をしている
植物の細胞の外側には細胞壁って言われてるものがあってね
私たち罪徒の細胞壁は私たちの体で
鎧のごとく強度を持つように進化していてね
言うならば天然の鎧を私たちは常時まとっているということだ!」
と左手を手刀のような形状にして
順平に向かって突き出していき
それを彼の体に突きつける
その一撃は順平の体に突き刺さり
順平はその痛みに顔をゆがめる
「があ・・・・」
順平は痛みのあまり倒れこむ
「剣を持っているくせに
剣術の心得もないとはな・・・・・・・
それでこの私たちに挑もうとは笑止千万」
「だったら俺が相手になろう!」
すると明彦が鋭いフックを食らわせていく
「ボクシング使い・・・・・・・」
「ふっ!」
さらにこぶしを繰り出す明彦
だが無益の大侯爵は
その一撃一撃を左手で
次々といなしている
「真田先輩!」
真琴が叫ぶ
見るとどす黒い色の爪を
生やした右腕を大きく構えている
「く・・・・」
明彦はそれに気づき
慌てて距離を取ろうとするが
それよりも早く巨大な右腕をふるい
真田に大きく迫っていく
するとそこにペンテシレアが
手に持っている剣でその一撃を防ぐ
「明彦!」
「すまない・・・・」
そのすきに真田は
無益の大侯爵から距離をとっていく
「なるほど
実にいい反応だ・・・・・・・」
「パラディオン!」
アイギスはそこに
自身のペルソナを繰り出していく
するとそれを
無益の大侯爵は右手で受け止めて見せる
「作り物の攻撃が
この私を倒せると思っているのか!」
「く・・・・」
アイギスはそれでも
さらに追撃を繰り出していくが
敵の力のほうが圧倒的である
無益の大侯爵はそのまま
衝撃を繰り出していき
パラディオンにダメージを与える
「ああ!」
アイギスもその影響を受けて
体から激しく火花が散っていく
「うう・・・・」
「作り物が・・・・・・・
なめた真似をしてくれる」
と翼を大きく広げていく
「ネメシス!」
すると無益の大侯爵の両側から
ネメシスとケルベロスが迫ってきた
だがその二体を巨大な翼で受け止める
「おいたが過ぎると
命を落とすぞ小僧!」
と黒い爪を大きく振りかぶって
それを一気に振り下ろしていくと
そこから斬撃が繰り出されていく
「ひっ!」
ネメシスを召喚した天田は
自分に向かって放たれていく斬撃に
思わずひるんでしまうが
そこに一体のペルソナが
現れた攻撃を受けつつ無益の大侯爵に向かっていく
「おりゃ!」
そこに荒垣が鈍器をもって
攻撃を与えに行く
だがその一撃は無益の大侯爵の体を
傷つけるには至らず止められてしまう
「っ!
余計なことしないでください」
「別にお前のためじゃねえ!」
荒垣はそれでも攻撃を続けていく
「妹のほうも頑張ってるわね・・・・・・・
だったら私も活躍しないとね」
無価値の大侯爵は白い装甲に覆われた左腕から
気持ち悪いほどの真っ白な爪で空を切っていく
「イザナギ!」
悠はイザナギを
無価値の大侯爵に向かわせていく
すると白い爪を大きくふるっていき
イザナギの武器をそれで受ける
「ジライヤ!」
「トモエ!」
攻撃を仕掛ける陽介と千枝
だがそれを翼をふるって
ペルソナたちにダメージを与えていく
「ぐう!」
「なにこれ・・
なんて威力・・」
「ひるむ暇も与えるものか!
たあああ!!!!!!!」
そこに突風の一撃を放っていく
「「ああ!!」」
突風を受けて吹っ飛ばされる二人
「千枝!
花村君!!」
雪子は自分のペルソナ
コノハナサクヤを出して
炎を繰り出していく
「っ!」
無価値の大侯爵は
雪子の攻撃を見て後ろに飛んで
炎を避けていく
「(さけた・・・!?)」
雪子もそれを見てそれに気が付く
「おおりゃあああ!!!」
完二がそこにさらに
攻撃を加えていくが
さすがに早さに至っては
無価値の大侯爵のほうが軍配が上がる
攻撃を止められてしまった
「ぐおおお・・・」
「いい加減になさい
この状況では
私に一撃を与えるのだって
無理であることはあなた方がよく
わかっていることではないですか
どうして何をやっても
無駄であることがわからないのですか」
「わからねえよ・・・
無駄かどうかなんざ
いちいち考えてもねえよ!」
完二はそういって持っていた盾をふるうが
無価値の大侯爵はそれを爪で攻撃を受けつつ
追撃を仕掛けていく
「があ!」
完二は吹っ飛ばされて
大きく体をよろめかせてしまう
「人間よ
それは無謀な勇気・・・・・・・
蛮勇というものだ」
そういって左腕を
大きく振り上げていく無価値の大侯爵
その爪には白く不気味なオーラがまとわれている
そこに冷気が無価値の大侯爵に放たれていく
「カンジ!」
「クマ・・・!」
そのすきに離脱を試みる完二
成功こそしたが無価値の大侯爵は
自分に放たれたその冷気を吹き飛ばしてしまう
「うわっぷ!」
「スクナヒコナ!」
次に直斗が
スクナヒコナを出し
攻撃を仕掛けていくが
やはりいなされてしまう
やがてSEESも捜査隊も
姉妹の勢いの前に押されていく
「くそ・・・・
合流したっていうのに
ここまで押されるなんて・・・・」
「おそらく
あの姉妹が
力を同時に解放したことによるものかと
彼女たちは自分たちのことを
二人で一人前と評しました
すなわちそれは二人同時に解放することで
二人の真の開放に行きついたということなのかもしれません・・・・」
「それってあの姉妹一人一人の力は
弱いっていうことじゃないの!?」
「逆に今まで私たちが戦ってたのが
弱かった状態だったっていうことかもね・・・」
「これは非常にまずいですね
僕たちそれぞれが一人ずつ相手に
していったとしても効率が悪すぎます」
「せめて・・・
もう少し何か決定打があれば・・・」
二つの力は二人の姉妹の力に押され気味になっていく
「ずいぶんと粘ったみたいだ
けれどどうやらここまでのようね・・・・・・・」
「このまま貴様らを殺すのはたやすいもの
我らの同胞をよもや
四人も倒してしまうとは
人間風情にしてはずいぶんとやる
だが所詮はここまで・・・・・・・」
姉妹がゆっくりと一同に迫っていく
だがその姉妹の前に立ちふさがる有紀と由奈
「悪いけれど・・・
おとなしく殺されるつもりは毛頭ないの!」
「皆さんは下がっててください・・
ここは私が!」
「有紀さん・・」
「無茶言うなよ!
お前らだってふらふらじゃねえか!!」
有紀は銃を、由奈は槍を構えるが
疲れが見えているのはだれがどう見ても明らかだった
「人間というのは
本当にどこまでも奥の知れない生き物だな・・・・・・・
下等生物とはまったくどこまでも奥が知れない」
「だがまあいい
ここで一気に叩き潰してやるのも悪くはないだろう」
と姉妹はそれぞれの手に
それぞれを基調とする色のオーラをまとい
迫っていく
「・・・・・」
「・・・・・・」
二人は構えつつもやや引き気味になっていく
だが二人はそれでも構えを解かずに
それぞれの武器を持ったまま控えている
「「はああ!!」」
だがそんな二人の様子に
容赦などしないといわんばかりに
爪を大きくふるっていく
二人も武器をそれぞれふるっていった
すると
その双方の間に入ってそれぞれの攻撃を受け止めた一つの影が入る
「「「「!?」」」」
姉妹の攻撃を剣で
有紀と由奈の攻撃をマントのように羽織った布で
それぞれ止めて見せたのは
「どうやら待たせたみたいだな・・・」
当夜であった
当夜は剣につけた力を
大きくふるって姉妹を退けていく
姉妹は数歩下がって控える
二人に背中を向けたまま言う
「当夜・・・」
「いったい何を・・」
「いいから休んでな
ここは俺たちがやる!」
当夜がそういうとそこに駆け付ける一団が現れる
それは
「よう、待たせたな!
主は破壊してきたぜ!!」
「しばらくは休んでて
ここは私たちがやる!」
怪盗団のメンバーであった
「ようし、行くよ!」
怪盗団の面々は大侯爵姉妹に向かっていく
「行くぜキッド!」
「踊れカルメン!」
スカルとパンサーが
それぞれのペルソナを出して
攻撃を仕掛けていくが
巨大な翼を使って攻撃を防いでいくと
鳥の尾羽のような尾をふるっていく
「「うわっと!?」」
その攻撃をかわす二人
「虫けらが数匹増えた程度で
この私たち姉妹の力の前には
何の意味もなさないわ!」
と無益の大侯爵が
左腕のどす黒いオーラを
まとった爪をふるっていくが
そこにフォックスが刀を抜いて対峙する
「まったくお前たち罪徒を見ていると
どうにも醜いイメージが
浮かんで気分が悪くなる
どうしてこうにも不快に感じるのか!」
「その言葉にあえて応えるのなら・・・・・・・
それはお互い様よ!」
と反対の手を突き出していく無益の大侯爵
無価値の大侯爵のほうは
向かってきたほうの相手を務めていくのであった
その相手は
「主を破壊すれば
貴方達の力は弱くなるって聞いてたけど・・・・」
「主はこの迷宮の力の核・・・・・・・
ゆえに破壊されればその力は沈静化を始める
でも残念だけれど私たちの恩恵は王のほうにある
主を破壊されれてもそれた大したものではない!」
とヨハンナで突っ込んできたクイーンに説明していく
「まあどっちでもいいわ!
私はどっちにしても
突っ走っていくだけ!!」
「面が白い・・・・・・・
どこまでいけるのかを見せてやる!」
とそのままクイーンを乗せたままヨハンナを持ち上げる
だがクイーンは立ち上がって
無価値の大侯爵にとびかかっていく
クイーンはメリケンサックによる一撃を
無価値の大侯爵に炸裂させていくのだが
「っ!?」
まったく傷がついていない
「ああ、そういえば説明していなかったわね・・・・・・・
私たち罪徒の体を構成する
細胞の周りにある細胞壁はまさに天然の鎧そのもの
普通の攻撃が私の体に通ることはないのよ!」
と左手を手刀にして繰り出していく
「ぐう・・・・」
「クイーン!
後ろに飛べ!!」
その声に従って
クイーンは後ろに飛んで手刀をかわす
「ジョーカー!」
「ふう・・・・」
奥にいるジョーカーは
モナに付き添われていた
見るとその足を引きずっている
「お、おい!?
その足・・・・」
陽介がジョーカーの足を見て言う
「俺のことよりも
敵のほうを気にしろ
敵のほうも迫ってきてるぞ・・・・」
すると敵の斬撃が
あたりに放たれていく
「ミラディ!」
そこにノワールが
ミラディを出して攻撃を繰り出し
その斬撃を打ち落として見せた
「ようし・・・・
これでやっとみんな揃ったね・・・・」
そういって集合していく
SEES、自称特別捜査隊、心の怪盗団の面々
二十数名が一丸となるのであった
「小虫が寄ってたかって
ぞろぞろと集まってきたな・・・・・・・」
「まあ逆に言えば
これで小虫たちを一気に
叩き潰せるということでもあるがな・・・・・・・」
二人の姉妹がそれを見て不敵な笑みを浮かべていく
「それにしても・・・
まさか王のほかにもまだ
二人も罪徒がいたなんてな・・・」
「でも何なのあの二人
なんだか二つに分かれてるみたい・・・・」
「気を付けて
あれで結構強敵だから・・・」
つぶやくスカルとパンサーに
雪子が教えていく
「まあどっちにしても
あいつらをぶっ潰せば
あとは奥に居やがるあいつの方だけだ
もうすぐだぜ」
「フフフ・・・・・・・
まったくまだわかっていないようね
貴方血のような子虫に我らが王はおろか
私たち姉妹を倒すことなどできはしない
それに仮に私たちを下し
王のもとにたどり着いたところで
その時にはもう遅いのだ・・・・・・・」
無益の大侯爵がそのようなことをつぶやく
「どういうことだ?
主は破壊してきたんだろ?」
「ええ
そこにやってきた
一人の罪徒と一緒にね・・・・」
美鶴は怪盗団の面々に聞くと
クイーンがそれにこたえる
奥で玉座に座っている王が
笑みを浮かべて左隣に手を添えると
そこに一台の巨大な時計が現れる
「な、なんか出たぞあれ・・・・」
「時計みたいだけれど・・・」
一同は見つめていく
「あれはこの迷宮における試練の時を刻む時計
この時計が一周回るその時
エリアHは人間どもの最後の楽園では
なくなるとき・・・・・・・
このエリアは完全に我らが王の傘下となり
ついにこの世界も我らが罪徒のものとなるのだ!」
「どういうこと!?
迷宮は主をなくしてるから
もうその機能はしないんじゃないの!?」
有紀が聞いてきた
「この迷宮は所詮は
増幅装置のようなもの
主が破壊された程度
どうにでもなろう・・・・・・・
それにお前たちはこの迷宮に
攻め入ったことはないから知らんようだが
主が破壊されても王がその代わりに
迷宮の力を支えれば迷宮の力は維持される
すなわちこの迷宮の力を完全に遮断するためには
主と王、この両方を破壊せねばならんということだ」
「そんな・・・・
それじゃあ私たちの
やってきたことは無駄だったっていうの・・・・」
ノワールがショックで倒れそうになるが
「果たしてそれはどうかな?
それでこの二人の大侯爵の力が
弱まっていない理由は分かった
だけどそれはとどのつまり
王はそこから動けなくなるってことだろ?
だったら慌てることはない!
確実にお前たち二人の相手に
集中ができるというものだ!」
当夜が言う
「そうだな・・
それにまだ時間はある」
「あの時計の針が回るまでの間に
あの二人の大侯爵と奥でふんぞり返ってる
王を倒せばいいんでしょ!」
「それはシンプルでわかりやすい」
するとリーダーたち三人が言う
「もう遅いわ
すでに時は刻まれ始めた
もうすぐこの世界に住まう
下等生物はすべて滅び
この世界はわれら罪徒の楽園となるのだ!」
「勝手に決めつけんな!
どっちにしても
てめえらをぶっ飛ばせばいいんだろうが!!」
「俺たちの運命を勝手に決めつけるような言い方してんじゃねえ!」
無益の大侯爵の言葉に
完二と陽介が答える
「往生際が悪いのも
度が過ぎれば見苦しいものね
素直にその運命を
受け入れればまだ美しいものを・・・・・・・」
そういって無価値の大侯爵は
白いオーラの爪をゆっくりと振り上げる
「姉さん・・・・・・・
だったらこの子虫たちに
自分たちとの力の差を見せてやるとしましょう」
「そうね妹
まあ、見たところまだ
楽に終わらせることができそうだけどね」
そういって姉妹はそれぞれの爪を構えていく
「みんな・・
行くぞ!」
「これがきっと
この迷宮での最後の戦いになる!」
「気張っていこう!」
リーダーたちの言葉に
一同はそれぞれ構える
「そうこれが最後の戦い・・・・・・・」
「貴様たちの最期となるな!」
と爪をふるって向かっていく二人
「「オルフェウス!!」」
湊と真琴がまずは先陣を切っていく
二体のオルフェウスは
それぞれ姉妹一人ずつに攻撃を仕掛けていく
「あなたたちのような虫けらが
どうして私たち罪徒にそこまで抗える・・・・・・・」
「僕たちにはやらないといけないことがあるからだ!」
無益の大侯爵の問いに湊がそう答える
「どうしてそんなことのために戦うだけで
私たちを倒せると考えられるというのだ!
勝ち目ないのは目に見えているというのに!!」
「だからって逃げるわけにはいかないから!」
無価値の大侯爵に対しては真琴が答えた
「イザナギ!」
そこにイザナギが召喚され
二体の間に入っていくと
「そこだ!」
そこから手に持っている武器を
大きくふるって二体に攻撃を仕掛けていく
二体は攻撃を受けてしまうものの
それぞれ吹っ飛ばされただけで大したダメージはない
「このぉ!」
無益の大侯爵はすぐに体制を立て直し
湊と真琴に向かって爪をふるいつつ向かっていく
「イオ!」
「ヘルメス!」
するとその目の前に
ヘルメスが勢いよく突っ込んでいき
ひるんだところにイオの起こした風が無益の大侯爵に放たれる
無益の大侯爵は風を使うので
ダメージこそ受けなかったものの
それでもかなり飛ばされていく
「があああ!!!!!!!」
無益の大侯爵は右腕の黒く巨大な爪を
勢いよくふるい、斬撃を飛ばしていく
「行くぞシンジ!」
「言われなくてもそのつもりだ!」
真田と荒垣がポリデュークスとカストール
二体を勢いよく向かわせていき
無益の大侯爵の爪に攻撃を仕掛けていく
「「はああ!!」」
「ぬああ!?」
すると
音を立てて無益の大侯爵の爪が砕ける
「ば、馬鹿な・・・・・・・
人間風情にこの私の爪を・・・・・・・」
「ペンテシレア!」
そこに美鶴がペンテシレアを呼び出すと
手に持っている剣を無益の大侯爵にはなっていく
だがその一撃は
無益の大侯爵の体をそっていくだけで
傷を与えている様子も見られない
「ちっ・・・」
「ふははは・・・・・・・
愚かな人間どもよ
私たち罪徒の体には
天然の鎧がある!
貴様らに私は傷などつけられん!!」
無益の大侯爵はややひきつり気味で答える
「確かに傷はつけられないかもしれません・・・・
ですが鎧というのは幾度か当てていけばもろくなるもの」
すると懐に向かって
一つの影が迫っていく
「パラディオン!」
アイギスが自身のペルソナである
パラディオンを無益の大侯爵に向かわせていく
「(奴が最も攻撃を受けていた部分・・・・
そこにさらに強力な一撃を加えれば!)」
アイギスはそう言って
パラディオンを狙った場所に行くように調整していく
「作り物風情が
この私の体に傷をつけるなどぉ!」
と折れた爪を前に突き出していく
「あきらめない・・・・
私にも譲れないものはある!」
アイギスのその声にこたえるように
パラディオンはさらに加速していきついに
無益の大侯爵に止められてしまったが
その穂先は見事に彼女の体に当たった
それだけではない
「っ!?」
その場所から
赤、青、緑などの色の混ざった液体が
無益の大侯爵の体からあふれ出していく
「やった!」
天田がそれを見て歓喜の声を上げる
「ば、馬鹿な・・・・・・・
私の鎧をこんな人形が・・・・・・・」
出血した個所を抑えて驚愕の様子を見せる無益の大侯爵
「天田さん!
コロマルさん!!」
「はい!
行くぞコロマル!!」
天田はコロマルとともに
ペルソナで攻撃を仕掛けていく
「があああ!!!!!!!」
攻撃を受けて勢いよく吹っ飛ばされる無益の大侯爵
一方
「イザナギ!」
悠は向かってきた
無価値の大侯爵の攻撃を
武器によって止める
「愚か者どもが
身の程を知るがいい!」
「ジライヤ!」
「トモエ!」
すると無価値の大侯爵の両側に
陽介と千枝の二人がペルソナとともに放っていく
だが無価値の大侯爵はそれを見ると
巨大な白い天使のような翼を広げると
体を回転させていき
ジライヤともども攻撃を与えていく
「があ!
うう・・・・
忘れてたぜ」
「あの翼でも攻撃ができるんだっけ・・」
ペルソナの受けたダメージが
自分にフィードバックし思わず声を漏らす二人
「コノハナサクヤ!」
だがそこに炎が放たれ
無価値の大侯爵はそれに気が付いて
急いでその場から離れていく
「(やっぱり
私の攻撃・・・
というより炎の攻撃に
気がついて離れていってる・・・
だとしたら・・・)」
雪子は何かを思いついたのか
攻撃をさらにはなっていく
無価値の大侯爵はそれを見ると
巨大な翼のほうを広げて体を回転させる
するとその際に出た風が
コノハナサクヤの炎にさらに勢いよくを増していく
「そうか!
炎、火は空気、つまり酸素を
燃焼することで発生させる
彼女はそれをわかっててよけたんだ
彼女は風の属性で
風は空気、空気は酸素だから!」
由奈は分析する
「うぬぬぬ・・・・・・・
炎そのものは大勢に影響はないが
勢いがましいと煩わしいことこの上ない」
無価値の大侯爵はそれに飛びあがりながらつぶやく
「だがどのみち攻撃が
見えているのならどうということはない」
「よし!」
雪子は不意に笑みを浮かべる
それに気づいた無価値の大侯爵
すると
「おおおりゃあああ!!!」
そこに完二が盾で殴り掛かっていく
「ぐお!?」
「だらあああ!!!」
完二の一撃は見事に炸裂
吹っ飛ばされるほどではなかったものの
それでもやや体制を崩してしまったほどだった
「あの小娘・・・・・・・
仲間に攻撃をさせるために
自分の炎を使って攻撃をしかけて・・・・・・・」
白い爪を再び携える無価値の大侯爵
「クマもやっちゃるクマ!」
クマもそれに続いていくが
案の定突然突き出されてきた
敵の蹴りを受けて飛ばされてしまうのであった
「ぎゃーす!」
「少し見くびってたけど
なかなかやってくれるじゃない
でもそんな幸運が
いつまでも続くと思わないことね!」
そういって今度は
巨大な尾羽をふるっていく
「あわわ!?」
それを見て一同は
あまりの勢いに下がっていく
「スクナヒコナ!」
そこに直斗がスクナヒコナを呼び出す
スクナヒコナはその小さな体で
敵の尾羽による大振りを巧みにかわしていき
持っていた剣で無価値の大侯爵に切りかかっていく
「ぐあああ!!!!!!!」
吹っ飛ばされる無価値の大侯爵
吹っ飛ばされた先には同じように
攻撃を受けて吹っ飛ばされた無益の大侯爵が見える
ぶつかりはしないものの二人はその場にたたきつけられる
「おっしゃ!
次は俺たちの番だぜ!!」
「ようし・・・・」
と怪盗団の面々が二人の大侯爵に向かっていく
「なぜだ・・・・・・・
人間風情に私たちがなぜここまで押されて・・・・・・・」
無益の大侯爵のつぶやく
そこにスカルがとびかかっていく
「でやあああ!!!」
スカルの一撃を爪のある
右腕で受けようと試みるが
その手を何かが止めた
「させないわよ!
スカル!!」
「おっしゃ!」
とスカルは鈍器を手に攻撃を仕掛けていく
傷がついているせいか
それを受けて顔をしかめていく無益の大侯爵
「こんなものでこの私をやれ・・・・・・・」
そこにスカルとパンサーは
それぞれの銃による攻撃を
無益の大侯爵に向かって放つ
「があ!」
不意打ちを食らって膝をつく無益の大侯爵
「妹は爪が砕けてる上に負傷してる・・・・・・・
これはもうまずいかもね」
そういって無価値の大侯爵は翼と尾羽を
大きく広げていき体を回転させていき
その攻撃をスカルとパンサーのほうに向けてふるう
「うおっと!?」
「よっと!」
スカルとパンサーは
その攻撃をかわし代わりに無益の大侯爵がその一撃を受ける
だがそれを見ても動揺している様子を見せない無価値の大侯爵
「ね、姉さん・・・・・・・」
「あなたはその傷を癒してなさい
あとは私が引き継ぐから」
そういって翼と尾羽を大きく広げて
その体に白いオーラをまとっていく
「これで実質敵は一人になったか・・・・・
だがそれでも奴の力は強い
だが、それでも俺にはまだ!
やれることはある!!」
フォックスはゴエモンを
召喚して敵のほうに向かわせていく
「馬鹿め!
氷、すなわち水の属性を使う貴様に
風の属性の私に攻撃は効かないわよ!!」
「だったら属性攻撃ではない攻撃に切り替えるだけだ!」
フォックスはそう言うと
ゴエモンは手に持ったキセルで攻撃を仕掛けていく
「なるほど
無の属性・・・・・・・
物理攻撃に切り替えてきたわね・・・・・・・
でも!」
それを受け止める無価値の大侯爵
「く・・・・・」
「もともとの力が
劣っているのでは意味をなさないわよ・・・・・・・」
そういってゴエモンに追撃の突風を食らわせていく無価値の大侯爵
「く・・・・・」
ダメージがフィードバックし
後ろにやや下がっていくフォックス
「フフフ・・・・・・・」
すると翼を広げて
勢いをつけて体を回転させていき
それをふるっていく
「はあああーー!!!」
そこにヨハンナが
勢いよく突っ込んでいき
無価値の大侯爵の翼による攻撃に
攻撃するように一撃を決めたのだった
「く・・・・」
攻撃の反動で
ヨハンナから振り切られてしまうクイーン
「っ!
まさかここまで・・・・・・・」
だが無価値の大侯爵も
その攻撃を受けて体制を崩す
「人間というのは
どうしてここまで・・・・・・・」
無価値の大侯爵はそういうと
ノワールがそれに答えると言わんばかりに
向かっていった
「私たちにはまだ
貴方達を倒して
やらなければならないことがたくさんある
だから私たちは最後まで戦っていく
貴方達を倒して私たちはその先に行く!
それが私たちがここで戦う理由なの!!
だから私も・・・・」
ノワールは武器である斧をもって
大きくふるっていく
「あきらめるわけには・・・・
行かないのおおおーー!!!」
無価値の大侯爵は巨大な翼を
ふるってノワールを飛ばそうと試みる
だがその一撃とノワールの一撃が
見事にぶつかり合って激しい轟音を上げると
「はあああーー!!!」
「きゃ!」
無価値の大侯爵はそれを受けて
大きく飛ばされていくのだった
「そんな・・・・・・・
人間にまさかここまで・・・・・・・」
「姉さん!」
無価値の大侯爵に行く無益の大侯爵
「あなたたち姉妹の間に
あるのは信頼なんかじゃない・・・
それは共通の敵を倒そうという
ただの利害の一致・・・
本当の絆じゃない!」
「本当のつながりを知らない貴方達に
人間の中にある可能性をはかり知ることなど
不可能です!」
有紀は銃弾を討ち
由奈が風を起こす
銃を撃たれてひるんだそこに
風を放たれて体を飛ばされる姉妹
そこに
「お前らの罪・・・」
当夜が間に飛び込んでいく
「・・・俺たちが断罪する!」
と体を反転させて聖剣を大きくふるっていき
見事に姉妹の体を切り裂いていくのであった
「そんな・・・・・・・
私たちが敗北・・・・・・・」
「それでも勝つのは・・・・・・・
われらが王なのよ・・・・・・・」
と姉妹は試練の王が座っている
玉座の両側に落ち、爆発するように砂煙を上げて
消滅するのであった
「・・・・・・・・・」
それを見ていた試練の王は
ゆっくりと顔を一同に向けて
目を細めていく
「つぎはいよいよお前だな・・・」
当夜はそう言って聖剣の切っ先を試練の王に向ける
「私はいろいろな人間を見てきたけれど
ここまで抗ったのは貴方達が初めてよ・・・・・・・・・」
そういって玉座から立ち上がる試練の王
「来るか・・」
「っ」
王はゆっくりと面々のほうに歩いていく
「まったく・・・・・・・・・
よもやこの私
自ら行くことになるとは
役立たず共め」
そういって右手に杖をもってつぶやく
「だがまあいい
もうすでにその時は来ている・・・・・・・・・」
そういって玉座の隣にある時計は一番上で針が
重なり合うと迷宮は音を立てて揺れ動き始めていく
「時計が・・・」
「何が起こるの・・・!?」
湊と真琴がともに言葉を発する
「すべての準備は整った
まもなくこの迷宮は
さらなる役目を果たすために
それを行うにふさわしい場所へと向かうことになる
すべてを見落とせる場所にな・・・・・・・・・」
「場所・・?」
すると
『皆さん!
大変です!!
迷宮が大きく上にせりあがっていきます・・・』
『まるで宇宙に行くみたい・・
それになんだか迷宮から
すごい力を感じるの!』
『何が起ころうとしてるんだ・・?』
バックアップ組が迷宮の異変を
察して連絡を入れていくのであった
「今この世界を追っている大いなる風
大気は私の力を受けている
その大気を通じてこの迷宮を増幅装置とし
私の力を注ぎこめばこのエリアHにいる人間どもの大半は死滅する
そうなればもはやこの世界は罪徒のものになる
この世界にいる人間はわれらの力の前に屈するのだ!」
と高らかに言う
「なるほどな・・
ワガハイたちに
部下と戦わせたのは
そのための力を蓄えるための
時間稼ぎだったってわけか・・」
モナは分析する
「そんなこと・・・・
させてたまるか!」
ジョーカーは言う
「でもその前に・・・・・・・・・
この私を阻む可能性のある愚か者どもに
身の程をわきまえさせなくてはならないわ」
試練の王はそう言って杖を地面につきつつ一同を見る
「そう
貴方達という不穏分子を
この私自らが排除する
この世界を滅ぼすまでの間にね!」
「上等だ!
だったらお前を絶対に倒して
そんなふざけたことは絶対に止める
俺たちでな!!」
当夜の言葉に一同は構えていく
試練の王はそれを笑みを浮かべつつ見つめるのだった
いよいよ試練の王と激突する・・・ ・・・・ ・・・・・
王の試練
・・・ ・・・・・・・・・
・・・・ ・・・・・・・・
・・・・・ ・・・・・・・・