ガールズ&パンツァー 東海の覇者   作:橘花

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勝利記念です 1

砲弾が命中した両車は停車していた。命中した箇所からは白い煙をあげている。

 

「どうなったの?」

 

私は砲塔内から顔を出して確認する。すると、目の前の7TPから白い旗があがっていた。

 

「勝ったの?」

 

私は続いて自車を確認する。フラッグ車ではないので、白旗があがっていても構わないのだけれども、いつもの癖で確認してしまう。

 

「白旗はあがっていない。私達の勝ちです」

 

『試合終了。舞阪女子高校対ヴェステルプラッテ高校、勝者は舞阪女子高校』

 

その時、アナウンスが流れた。

 

 

-海浜公園-

 

「負けたー、悔しい!!」

 

海浜公園に到着するなり、ヴイチクは両手を挙げて叫んだ。ヴェステルプラッテの学園艦は学園旗を艦首に掲揚していく。出港の準備に取り掛かったのだろう。

 

「こうなったら。私達に勝った以上、絶対に優勝してよね。でないと、私達の名が落ちるわ」

 

「了解よ。必ず、優勝する」

 

私はヴイチクと握手を交わす。戦いが終われば、また普段との関係に戻るのだろう。東海地区の中でも特に強豪校同士の関係に。

 

「逆ブロックの富士女子が今年も決勝まで上がってくるわ。それも含めて、絶対に勝ってよ」

 

「勿論、優勝します。東海大会2連覇、絶対に成し遂げてみせます」

 

「期待しているわよ、舞阪女子隊長」

 

そう言ってヴイチクはLCTに乗り込み、学園艦へと戻っていく。私達も撤収の用意を始めると同時にある所に電話を掛けた。

 

『はい、もしもし?。魚あらですが』

 

「すみません、緊急で席を取りたいのですけど、ざっと74名分ですけど」

 

『分かりました。今日はお客様も少ない平日ですので2階席をご用意いたします』

 

「ありがとうございます。注文は活天丼でお願いします。それでは、6時頃そちらに伺いますので」

 

『お待ちしております』

 

そう言って電話が切れた。私も携帯を閉じ、戦車の撤収作業に入った。

 

 

-名古屋-

 

「また、勝ってしまいました」

 

名古屋で行われていたウェールズ高校とスカンディナヴィア高校との試合会場では大破しているStrvm/42の横に停車しているブラックプリンスの砲塔に座っている女性がそう呟きながらStrvm/42を見ている。

 

「今日も勝ちましたわね、リーキ。今日と言う勝利の日には最高級のローストビーフを食べたいものですわね」

 

リーキと呼ばれた女性が座るブラックプリンスの隣に、同じくブラックプリンスが停車した。砲塔から体を出してリーキの方を見ながら喜んでいる。

 

「力押しはあまり私のやり方ではないのですけれどね、ブリタニア隊長」

 

ウェールズはうんざりした様にブリタニアを見るが、言っても無意味だと分かっている。

 

「何を言ってますの?。私は力において完膚なきまでにねじ伏せる。それが私の戦車道ですわ」

 

「それより、次はあの舞阪女子ですよ」

 

その瞬間、ブリタニアは眉をピクリと動かした。

 

「池田流の家元のですか。去年はしてやられましたが、今年はそうもいきません事よ」

 

 

 

 

-魚あら-

 

「いらっしゃいませ。お待ちしておりました。それでは、階段をお上がりしまして、2階席にどうぞ」

 

着くなり、出迎えてくれた魚あらの社長さんに案内された。

 

「わざわざすみません、こんな大人数で」

 

「構いませんよ、うちも平日は暇なので」

 

 

 

「え~、本日は多少のピンチもありましたが、無事に一回戦を突破いたしました。これも日頃の訓練の成果と皆の連携が成し得た結果であります」

 

「「明美先輩、話し長い」」

 

「「私達、頑張ったからお腹すいた」」

 

明美がマイクを握って祝勝の言葉を述べていたが、皆空腹は我慢できなかったようだ。

 

「はいはい、分かりました。では隊長、お願いします」

 

「はい」

 

訓示は言えるが、祝勝を皆の前では言うのは恥ずかしい思っている為、私は毎回祝勝の言葉は明美に任しており、最後の「乾杯」だけ言っている。

 

「では、皆さん。ジュースをお持ち下さい」

 

皆、グラスに入れたオレンジジュースを掲げる。大人なら、ここはビールだろうけど、私達は未成年。流石にそこは弁えていた。

 

「では、かんぱーい!」

 

「「かんぱーい!!」」

 

皆大声で乾杯をした。そして、既に用意されている活天丼を食べ始めた。

 

 

「取りあえず、一回戦勝利おめでとう」

 

食べ終わった頃に、私はこの店の親方に隣の『えびの間』に呼ばれた。

 

「ありがとうございます。見ていらしたんですね」

 

「ああ。役場の前でのピンチも屋上で見させてもらってたよ。その後で、上手く巻き返したね」

 

「あそこでTKSに履帯を切られたのは想定外でしたけど」

 

流石にそれだけは予想外だった。まさか、あそこでフラッグ車が行動不能になるとは想定外であった。

 

「まあでも、何とか勝てましたので。このまま優勝目指して頑張ります」

 

「さっきネットにウェールズ高校の勝利が載ってたぞ。次はウェールズと当たるんだろう?」

 

「ウェールズが勝ったのなら、そうなります。わざわざありがとうございます」

 

「ああ。頑張れよ。応援しているから」

 

「本当にありがとうございます」

 

 

 

-戦車道部部長室-

 

「次の相手は予想通り、ウェールズ高校でした。この高校は昨年から全ての戦車を総更新しましたので、何を保有しているのか全くの謎です。でも、私達の目標は優勝なので、いかなる敵が現れようと、ただ勝ち続けるだけです」

 

私は明美たちに、そう伝えた。




ブリタニアはイギリスを擬人化した女神から、リーキはウェールズの国花・国章からそれぞれ採りました。


ウェールズ高校の使用車両

テトラーク

バレンタイン

ローカスト

ビショップ

ブラックプリンス

TOG 2

チャーチルクロコダイル
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