-舞阪町弁天島 海浜公園-
東海大会は決勝戦を除いてどちらかのホームグラウンドで戦う事となる。よって、一回戦は舞阪女子にとって地元での戦いとなる。
「ヴェステルプラッテが来たわよ。全員、整列!!」
ヴェステルプラッテ高校の学園艦が、浜名湖に入った。そして、クレーンにてLCTを降ろしてこちらに向かってくる。
「TKS、10TP、ヴィッカーズタイプB、7TP。ポーランド陸軍の戦車達ですね」
去年苦しめられただけに、全員が油断していない。何処の国のどんな戦車であれ、戦い方次第では自分達の戦車より性能が勝る相手を打ち倒せると示した戦いであった。
「『ポニャトフスキ将軍』を演奏して」
ヴェステルプラッテ高校戦車道部の公式行進曲としているポニャトフスキ将軍が演奏される。
「今日はよろしくお願いします」
ヴェステルプラッテ高校の隊長、ヴイチクと握手を交わす。
「こちらこそ、よろしくお願いします。去年は負けましたが、今年は勝たせて頂きますよ」
「今年は私達の優勝ですよね、隊長?」
後ろに控えているヴェステルプラッテ高校の副隊長、ゾーシャが言う。
「ええ、そうよ。今年は私達が優勝します」
「大した自信ですね。試合が楽しみです」
-往還通り-
「相手はヴェステルプラッテ高校、去年私達が一番苦戦したと言っても良い高校よ」
去年の接近射撃には本当に苦労した。今年はそれの対策も兼ねて、旋回砲搭の車両を増やし、更に打撃力の高い駆逐戦車は重装甲のT28とトータスを揃えたのだから。
「では、全車前進」
合図と同時に全車が走り出す。往還通りを駆逐戦車は1列、あとは2列となって走り出す。
「まずは敵を探します。14、15号車は先行して偵察をお願いします」
それを受け、14、15号車。つまり、クロムウェル2台が先行する。フラッグ車である私達1号車は前後を9、10号車。つまり、T29重戦車で固めていた。
「西町公民館前を右折し、町民センターの方へと向かう。2号車は右折してください」
2号車に続き、後続の車両が右折していく。ようやく、駆逐戦車も2列で走れるだけの道幅となった。
「全車、橋を渡り舞阪女子を捜索せよ」
弁天大橋を渡り、走っていく7TP他、ヴェステルプラッテの戦車達。乗員の胸には上が赤で下が白。そして、真ん中には金色のラインが通っている。国内軍の腕章を模した校章である
「全員、白い鷲に誓いなさい。勝利を運びますとね」
そして、無線機と音楽プレーヤー繋ぐ。
「「オスタトゥヌヴワシヌヴィサヂノモストゥ、ドディァブワ・ズヌム フプワフジェケプシェプウィヌミ。ミサムフシャクヴィブラルシミテンス、イビァウィフフラクヴィヴィシャチニェベヅェミ、プシェシュルシミヴィスウェヴァルテプシェシュルシミ。ヴィツヒバユシイェステシミポラカム」」
ヴェステルプラッテ高校の戦車道の生徒全員が歌った。
『こちら14号車、弁天大橋を渡る敵戦車を確認。これより、追跡して逐一位置を報告します』
「了解、町民センター前で捉えられ」
しかし、途中で終わった。前を走るコメットが、路地からの攻撃で白旗を上げてしまったのだ。北雁下と道路を挟んだ路地から10TPが攻撃し、コメットの転輪を軸ごと吹き飛ばして競技資格を喪失させた。
「各車、狙います。砲塔を右旋回」
前のT29と共に砲塔を右に回し、少し前進して路地を狙えるようにする。
「目標、10TP。攻撃用意」
路地を後退する10TPに狙いをつけ、発射しようとする。
「装填完了、いつでもいける」
麻衣が徹甲弾を装填し、報告した。
「了解。明美、発射」
センチュリオンの17ポンド砲とT29の105mm砲が放たれ、どちらも後退する10TPに命中して同車を競技資格喪失させる。
「よし、次は」
前を向くと、そこには7TPを先頭にヴェステルプラッテの戦車が待ち構えていた。その後ろには、白旗を挙げている2台のクロムウェル。
「これでこっちは3台やられた。向こうは1台。私達は、毎回始まりは不利ね」
ヴイチクはポーランド語で戦士、ゾーシャはポーランドの文学『パン・タデウシュ物語』に出てくるヒロインから採った。
ヴェステルプラッテ高校使用車両
TKS豆戦車
10TP
ヴィッカーズ6トン タイプB
7TP
学園艦の形状は、カサブランカ級です。ガンビア・ベイでポーランド海軍水兵が訓練を受けているから。サマール沖海戦では何人かのポーランド人が戦死している。
ポニャトフスキ将軍の歌は耳コピです。合っているかどうか分かりません。著作権はとっくに切れているんで。それと途中までしか聞き取れませんでした。合っているかどうかも分からない上に途中で終えてしまって申し訳ありません。