響
金属が交わる高く鋭い音が真夜中の公園に響く。激しい戦いで公園はいくつもの穴があき、遊具は壊れ木々は枯れていた。戦っているうちの一人は服はあちこち破れ皮膚は裂け、白衣を赤黒く染めていた。もう一人の方は全くの無傷で笑みを浮かべていた。
「フフッ、無様だな。今、楽にしてやるよ!」
そう言うと男は手に持っていた剣を勢いよく振り下ろした。
瞬間、剣を持っていた手は力なく地面に落ちた。そこには、先ほどまで手が付いていたであろう身体が肉片と化し鮮血を流していた。
「ふー、大丈夫だったか?」
傷だらけの少年がそう言うと、壊れた遊具の影から紺色のオーバーオールを着た一人の少女がぴょこんと顔を出した。少女の目には涙が浮かんでおり身体は小刻みに震えていた。
「殺したの?」
肉片を見て少女が問うと少年は高らかに答えた。
「おう!そんなことよりあのスキルお前が作ったのか?」
涙をこらえながら少女は無言でうなずいた。
「……えっ!ちょっマジで!?すげぇなぁお前!」
そう言った直後、少女の目から涙がぼろぼろこぼれた。
「ちょっ!泣くなって!もう、終わったんだぞ?」
「だって、だってぇ…うぅ ぐずん…」
「どうしたって言うんだよ」
服の袖で涙を拭き取りながら近づいてきた。
「初めて…私の作ったスキルを認めてもらえたから…」
「?」
理解するのに時間がかかった。
「あの人は…認めてくれなかった…」
肉片を見ながらつぶやいた。
「そうか…めっちゃすげーのにな…お前、学校どこなんだ?」
少女は少しうつむき、寂しげに言った。
「……行ってない」
それを聞くと少年は少し考え、何かを決めたのか一人でうなずいた。
「俺の名前は
「…えっ?…いいの?…私なんかが学校行ってもいいの?」
「当たり前だ!だってあのスキルお前が作ったんだろ?俺の学校は入学方法がかなり特殊なんだよ。でも、お前の科学力なら技術科からすぐに入れるさ!どうだ?」
少女の瞳に火が灯ったように明るくなった。
「なら……入りたい!あっ!でも…年齢とかって大丈夫かな…」
「特殊だって言ったろ?能力さえあれば入学できる。絶対にな!」
勇は言い切った。
「これ、俺のメアドだ。いつでも連絡してくれよな!それじゃもう遅いから気をつけて帰るんだぞ!」
「うん!今日はありがとうね!」
別れた後、何かを思い出し勇は少女に向かって叫んだ。
「そういえば、お前の名前ってなんだ?」
遠くから少女の声がする。
「私は
「気にすんなって!気をつけてな!」
勇は大きく手を振り奈々と別れ公園を後にした。しばらく歩いていると急に立ち止まり考える。
「なんで奈々はあそこにいたんだ?」
考えた。その時間じつに30秒。それは勇にしては長い時間だった。しかし答えが出なかったのか考えるのをやめ、家に向かって歩き始めた。
「ふー、結構傷が多いなぁ…まっ深くはないし大丈夫か」
傷をなでながら腕時計を見るとすでに2時を過ぎていた。
「今日も一日お疲れさんっと」
真夜中の路地でつぶやく。静かな空間に音が響いた。
こんにちは、ぺんたこーです。
今回初めて小説を投稿させていただきました。題名が気になった方、タグが気になった方、あらすじが気になった方、いろいろいらっしゃると思いますがまずは、読んでいただきありがとうございます。これからも理系ホイホイな感じでがんばって書かせていただきますのでよろしくお願いします。