[旧作]夢と外道とスクールアイドル【無期限更新停止】 作:48パンプキン
高校生になった!
自己紹介をした!
宣伝大使になった!
※今回は梨里杏視点ではなく、別のキャラ視点となります。
2つの尻尾とお姫様
「優木あんじゅ、宇多野中出身。好きなものは甘いもの、
嫌いなものはルール。よろしく。」
はぁ、なんで仲良くするつもりもない子達に自己紹介しなきゃいけないんだろう。早く帰りたいんだけど。
中学卒業と共に、私、優木あんじゅは一人暮らしを始めた。家事には自信があるし、お金は親が負担しているので生活面に問題は無い。なにより、私は1人になりたかった。あの家にいるのが嫌だった。だから私はこの音ノ木坂で静かに暮らして行くことに決めたんだ。
「はい、じゃあ今日はここまで。忘れものはしない様にね。さようなら。」
やっとおわったわ。さて、帰るとしますか。今日の夕飯は何にしようかな。たまには中華とかにしようかな。でも中華って辛いし、まだチャレンジするのも
「早い気がするから、またいつもの和食かな?って顔しとるな?」
「!?だれ?なんで考えてることわかったの?」
いつの間に後ろに女の子が立っていた。気づかなかった。
「ふふ、カードが教えてくれたんや。」
そう言うと女の子はタロットカードのようなものをぴらっと私に見せてきた。
「あとウチはクラスメイトの東條希。入学式とはいえ、さっき自己紹介してたんやから名前位覚えてくれたってええのに。」
「ごめんなさいね。仲良くするつもりがなかったから、全然聞いてなかったわ。」
なんだ、ただのクラスメイトか。にしても…大きい胸ね…。
「またまたぁ。そんなひどいこと言わんとてや。ふふっ、どこ見てるん?おませなんやね。」
「…別に。」
やっぱりばれてたか。女子同士とはいえ、なんか恥ずかしいな。
「で、なに?私早く帰りたいんだけど。」
「一緒に帰らへん?ウチも友達おらんから一人で寂しいんよ。」
「嫌よ。めんどくさいし。」
さり気なく友達いない子認定されたし。いないのは事実だけど。
「いけずやなぁ。そんなこと言わずに、な!さっきウチの胸見たし!」
はぁ、これは完全にめんどくさいパターンね。仕方ない、どうせこういう子ならすぐ友達出来るだろうし、今日限りだろう。
「勝手にしなさい。」
「やった!優木さん、冷たい子かと思っとったけど、意外と優しいトコあるやん!」
「意外とは余計よ。ほら、さっさと行くわよ!」
「はぁ〜い」
優しい……か。ううん、だめだめ。優しいなんて言葉、私なんかよりあの人の方がよっぽど似合ってるから。
それから1週間帰りの時間に東條さんがついてくるようになった。1日だけと思ったのが運の尽きだったわね。
「ねね、ずーやんはなんか部活はいったん?」
「ずーやん言うな。どこにも入ってないわ。私は家事もあるし。」
ちなみにずーやんというのは東條さんが勝手につけたあだ名だ(あんじゅ→じゅーやん→ずーやん)。本人曰く、「だって、かわいいやん!」とのことらしいが、ダサいと思うのは私だけ?
「ていうかあなた、そうやって聞いてくるってことは」
「ご名答!ウチ生徒会入ってるんやけど、人手が足りなくて困ってるんよ。」
「お断りするわ。面倒くさそうだし。」
「もー、ずーやんはいつもそうやなぁ。そんなにめんどくさいばっか言うてたら、めんどくさい星人になってまうでぇ〜?」
「いいじゃない。私はそれで本望よ。」
「はは、言うと思ったわ」
東條さんと出会って以来、ずっとこの子のペースに乗せられ気味だけど、なんだろう、不思議と悪い気はしない。なんでだろう?
「でもうちの高校は全員入部やし、早いとこどっか入っとかないときっと先生うるさいで?」
「むっ、それもそうね。」
てかそれが1番面倒かも。どこか適当な文化部に入って、あとは幽霊部員になろうかな。
「ん、ちょっとはやる気になった?」
「別に。面倒事は回避したいだけよ。」
明日は部活探しね。
翌日 放課後
というわけでここ、アイドル研究部に来たわけだけど。なんかつい最近出来たみたいね。共学だったらこの類は避けたいんだけど、女子高だし、なによりゆるそうだからね。
「失礼しまーす…。」
「〜♪……!?!??!!」
部室に入るとそこにはフリフリの衣装を着たツインテールの小さな女の子がいた。
「あなたもしかして1年!?でもって入部希望!?私1年の矢澤にこ!よしっ、一緒にスクールアイドルとして頑張りましょう!」
あ……くるとこまちがえたかも。
次回予告!
始動した梨里杏の宣伝大使活動!
でも何から始めたら良いのやら…。
そこで見つかる1つの可能性。
あの輝きを、もう1度!
次回 第6話「その姿はマトリョシカのように」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。