[旧作]夢と外道とスクールアイドル【無期限更新停止】 作:48パンプキン
宣伝大使の初仕事はスクールアイドル!
エリチカが仲間になった!
ライブは大成功だった!
※今回はあんじゅ視点となります。
アイドル研究部 部室
「うーん、なにが似合うかしらねぇ…」
「え、なにこれ?」
「なにって、衣装決めてるのよ。スクールアイドルなんだから衣装は必須でしょ?」
気がついたら、着せ替え人形だった。ていうか
「私、まだ入ってるって決めてないんだけど!」
「え?そうだったの?ごめんなさいね、早とちりしちゃったわ。改めて、私がアイドル研究部の部長の矢澤にこよ。」
「あれ?1人だけ?」
「あ、あー、他にも部員はいるんだけど、今日はみんないなくてね……。」
なんだ、まぁそもそも1人だったら部活は設立出来ないか。
「で、アイドル研究部になにか様?まさか、生徒会の手先じゃないでしょうね?」
「生徒会の顔見知りはいるけど手先じゃないわ。ちょっと気になってね。」
「なぁんだ!やっぱり入部希望じゃない!」
「違うわよ。ただの見学。どんなものかなって。」
「きっかけはなんでもいいわ!好意的に思ってここに来てくれたのなら、私は歓迎するわ!」
なかなかに話を聞いてくれない子だなあ。めんどくさそう。
「だから、私はまだ入るなんて」
「まぁそう言わずに!とりあえず仮入部でもいいから!やってみましょう?」
なんだか東條さんと同じ匂いがするわ。これは頑として譲らないパターンね。
「はぁ、一週間だけよ。」
「よっしゃあ!やったニコ!」
こうして私はアイドル研究部に加入したのだが…
「ぜーはー、ぜーはー…なかなかやるわね、あんた」
「このくらい普通でしょ。意外と体力無いのね。」
「うっさいわね!こんなのまだウォーミングアップよ!」
矢澤さんの体力がなさすぎて笑える。これくらいのダンスで息が上がるなんてなってないわね。
「す、すごいね優木さん。」
「天才って感じ。」
「でもにこちゃんも途中まではついていけてたよね。」
「2人とも、私たちとは次元が違いすぎるよ…。」
「アンタ達も感心してないで練習しなさい!!」
「「「「いやぁ、だって、ねぇ…?」」」」
2週間後 部室
「ごめん、もうついてけないよ。」
「…。」
この短い期間で、矢澤さんのスパルタレッスンに耐えられなかったほかの4人は次々に辞めていった。そしてこの最後の1人の子も…。
「一緒にアイドルは出来ないけど、何かあったら手伝うから。私、絵とか得意だし。」
「ええ。ありがとね。」
「じゃあ、2人とも頑張ってね。」
バタン。
「ついに2人ね。どうするのよ。」
「いいの。最初からガチでやりすぎたのよ。それに一番残ってほしいやつが残ってるしね。」
「言ってくけど私、まだ入るとは決めてないわよ。」
「とかいって、2週間も来てくれてるじゃない。」
「それはっ…!ほ、細々としてて可愛そうだと思ったからよ。」
まぁ、これも半分嘘。もう半分は…
「でも、こんなようじゃ続けられないわね。」
「え?」
「もうやめにしましょう。これで続けたって、めんどくさいだけだわ。」
2人だけのスクールアイドルなんて、いるわけないし。
「…イヤよ。私は続ける。」
「なんで」
「昔から追い続けたスクールアイドルの夢。やっとそのスタートラインに立てるっていうのに、それをみすみす逃すことは出来ないわ!」
「はぁ、だから面倒くさいのよ。」
「なんですって?」
「夢なんて叶わないわ。みんなどこかで妥協しながら生きてるの。」
私だってその1人。今思えばバカバカしいと思うわね。
「なんで、なんでそんなこと言うのよ!」
「事実を言ったまでよ。」
「じゃあ歌を歌ってる時のアンタの笑顔は!ダンスを踊ってる時のあの楽しそうな表情は!ウソだって言うの?」
「!!」
顔が熱くなるのを感じた。体温が上がる。感情が爆発する。
「そう!ウソよ!言ったでしょう!!アイドルなんて、歌なんて、ダンスなんてだいっきらい!」
「私は好きよ!アンタのダンスも歌も!」
………へ?
「い、今、なんて…?」
「何度でも言ってやるわよ!私は!優木あんじゅ、アンタのダンスと歌が大好きよ!!」
この子は、一体何を言ってるの?私のダンスが、歌が好き?
ありえない。私にはそんなの似合わない。
「この際だから言ってやるけどね、アンタ暗いのよ!うじうじしすぎなの!なにがあったのかは知らないけどね、アイドルがそんな顔してたらファンがつかないわよ!いい?アイドルはいつも笑顔なのよ!」
「アイドルは…いつも、笑顔…?」
いつぶりだろうか、その言葉を聞くのは。
「ほら、私を真似してみなさい!行くわよ!にっこにっこにー♪って、何泣いてんのよ!?」
「本当に、わたしのダンスも歌も、変じゃない?」
「ええ!むしろ上手いほうだと思うわ!まぁ、にこにーには劣るけど?」
「そんなこと、はじめて、いわれたからっ」
「あー、もう!泣くんじゃないわよ!可愛い顔が台無しよ?」
「いいの…?」
「えぇ!?」
「わたし、思いっきり踊っても、歌ってもいいの…?」
「ええ、もちろんよ!あなたはアイドルなんだから!」
アイドル…。
同時刻 部室前
(最近一緒に帰れないから、気になってずーやんの様子見に来てみたけど…)
「すぅ…すぅ…。」
「さんざん泣きつかれたあとは熟睡…まるで子供ね。仕方ないんだから。」
「はい、にこっち。かけるもの探しとるんやろ?」
(そう言ってブレザーを差し出すウチ。かっこええな!)
「希!アンタさっきから見てたでしょ!」
「しーっ!起きてまうやろ?。ふふっ、ずーやんが気になっな。」
「はぁ、いくらこのにこにーと中3の同級生だからって、遠慮がなさすぎよ。」
「まあまあ、そう言わんといてよ。」
「全く、かわらないわねアンタは」
「…ありがとな、にこっち。」
「なにがよ?」
「ずーやんを助けてくれて。」
「別に助けたつもりはないわ。私は私でこの子が必要だったから、そのためにやるべき事をしただけよ。」
「素直じゃないなぁ、にこっちは。」
「うっさいわね!いいでしょ!」
「うぅん…」
「やば!ずーやんおきてまう!」
「すー、すー」
「「あ、あぶなかった…」」
「やざわさん…ありがとう…」
「ふ、ふん!べつに!」
「ふふ、顔赤いで?」
「赤くないわよ!」
(でも本当にありがとう、にこっち。)
数週間後 講堂
「今日は私達の初ライブ!楽しみだなあ、ね!にこにー!」
「ええ、そうだけどアンタ…」
「あれ?もしかしてにこにー、緊張しちゃってるとか?」
「してないわよ!アンタのキャラ変が異常すぎて驚いてるだけよ!」
「もー、いつまで驚いてるの?私は元々こういうキャラなの!」
「まあまあ2人とも。もうすぐ本番やで。」
「てかなんでアンタがいんのよ希!」
「ひどいなあ、この講堂用意したのウチやで?いたってええやん?」
「のんたん、本当にありがとね!」
「ええんよええんよ。はぁ、ずーやんは可愛いなあ。」
「もう!とっとと行くわよ!あんじゅ!」
「はーい!」
『それではお待たせいたしました!本日デビューの音ノ木坂学院のスクールアイドルアイドル、「smile」のライブパフォーマンスです!』
この学校に入学したとき、私は私が嫌いだった。だけど今は違う。だって、支えてくれる仲間がいるから!
「にっこにっこにー♪今日は来てくれてありがと!」
「早速、聞いてください!私たちの最初の曲、『your hope』!」
アイドル、ありがとう!
次回予告!
ついに結成された2つスクールアイドル!
あんじゅたちsmileはどきどきの校内合宿!
梨里杏たちVOiCEはわくわくのフェス出演!
物語は、さらに加速する!?
次回、第7話「恋のお薬をどうぞ」
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!