仮面ライダー龍騎 another chronicle   作:ジャン=Pハブナレフ

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第8話 抱擁

「これなら東條くんを止められる…!彼には伝えたいことがあるから…」

船子は東條を探したが大学内では見かけなかった。

一方その東條は自分について取材してきた桃井 玲子を始末すべく追跡していた。

「危ない玲子さん!」

近くにいた北岡 秀一により玲子は気絶で済んだが北岡は左肩を負傷した。

そしてカードデッキを構えた。

「変身!」

北岡がゾルダになってミラーワールドに入るとタイガが背後からバイザーで攻撃した。

ゾルダ 残り体力21(怪我で-2)

「お前…なんだって玲子さんを…」

タイガはゾルダをなおも攻撃した。

「英雄になるから…かな」

「英雄?」

<STRIKE VENT>

デストクローでゾルダに向かっていったタイガはゾルダの傷口を連続で攻撃した。

ゾルダ 残り体力15

「くっ…」

<SHOOT VENT>

ギガキャノンを構えたゾルダだったが、

<CONFINE VENT>

タイガにより消失された。

「なに!?」

ゾルダは腹部にデストクローで突き刺され、ストレートキックを受けた。

ゾルダ 残り体力12

「こいつ…」

<FINAL VENT>

ゾルダはマグナギガを呼び出した。

<FLLEZE VENT>

しかしモンスターが凍結した。

「バカな!?」

<FINAL VENT>

ゾルダはデストワイルダーに引きずられた。ゾルダは仰向けだったので避けられなかった。そして背後から背中を刺されたためゾルダは床に転がり落ちた。

ゾルダ 残り体力6

「まだ…だ…」

なおもゾルダは立とうとするがタイガにデストクローで攻撃され、ついにはカードデッキも破壊された。

「くっ、変な夢は見ないことだ。」

「じゃあね…きみは英雄じゃあないよ。僕こそが真の英雄なんだ。」

タイガはミラーワールドから出た。

東條は人のいない通りを歩きながら笑っていた。

「僕は英雄になれるんだ…真の英雄に…フフフ」

「君は間違っている…」

どこかからか香川が囁いた。

「え?」

「お前は英雄になれない!」

「英雄になる価値ないっしょ?」

「東條君には無理よ。」

続いて仲村、佐野、船子も囁いた。

「そんなはずない!僕は英雄なんだ!真の…英雄なんだ!英雄なんだよ…!」

耳を塞ぎながら東條は歩き出した。

仮面ライダーゾルダ 敗北 残り6人

 

東條 悟はより英雄に近づこうとしていた。しかし、未だに船子たちの声に苛まれていた。彼は怒りが頂点にたっし、大学の暖炉で資料を燃やしていた。

「東條くん…何をしてるの!?それは私の…いいえ、私たちの研究なのよ!?香川教授たちの研究の成果をどうして燃やそうとするの!?」

「僕は英雄になるんだ…なるのに…平海さんたちは僕を理解してくれない…どうしてなんだい?どうして…」

船子は深呼吸して東條に告げた。

「英雄は私たちの思う以上に高貴なものなの…だから、人は英雄にはなれないんじゃないかな?私ね、最近思ったの…人は真の英雄になれない。だって真の英雄になるための素質は多すぎる。それに、この力を使うことだってそうよ。この力はきっと真の英雄のためにあるんじゃない。純粋な願いを叶えるだけのものでしかない。」

船子は東條に一歩近づいた。

「それら全て成し遂げられる人はいない。そう、真の英雄は真の英雄になろうとした時点で失格なのよ。それら全ての素質をやり切り、全ての人から好きになってもらうなんて人には困難なのよ。ましてやこの力で叶えた願いで真の英雄になるなんて言うのも尚更ね。」

「嘘だ…勇気があれば人は誰だって…」

東條は涙目になった。

「ごめんなさい…でもあなたは少なくとも真の英雄じゃない…香川教授の教えを曲解した歪んだ英雄…だから」

「嘘だ!嘘だ!嘘だ!嘘だ!嘘だあああああああーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

船子の言葉を遮り、東條の悲痛な叫びが木霊した。そしてすぐに東條がその場に泣き崩れ、立ち上がった。

「もういいや…もうどうでもいいや…」

「待って東條くん!私はやり直そうって言いたいの…待って!」

「なんで…僕は英雄じゃないんでしょ?」

「話を聞いて!私はあなたに真の英雄じゃなくてただの英雄に戻って欲しいの!」

「ただの…英雄?」

「そう、人全てから好かれるのではなく大切な人を守りその人から好かれる英雄になって欲しいの…」

「でも…僕は大切な人をいっぱい犠牲にしちゃった。仲村くんに!香川先生に!そして…佐野くんも…!僕はもう何もないんだよ…何もない虚しい英雄なんだよ…」

船子が泣き崩れた東條に近寄った。

「忘れたの?私、大切な人でしょ?」

船子は東條を抱きしめた。

「だから…大切な人の1人である私の英雄になって。ね?」

「…うわあああああああーー!!!」

東條は思い切り泣いた。それを船子は静かに受け止めた。

 




東條君は今回で改心し、いよいよクライマックスです。今回船子が北岡さんの言葉を代弁させていただきました。とはいえライダーバトルになったからには2人は戦うことになってしまいます。
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