「それで、その電磁何とかって……。何ですか?」
「
「何だか私にはよくわかりませんが、凄い物なんですね……」
「速射砲、ってことは……連射が効くの?」
「えぇ。通常時では毎分四〇発、必要電力量が増大するので極短時間ではありますが……最大で毎分六〇発の射撃が可能です」
「ま、毎分六〇発!?」
「戦艦の主砲弾レベルの砲撃を一秒に一発って……金剛さんの主砲の四五口径・三六センチ砲ですら毎分一・五発、単純計算でその四〇倍って、流石に冗談でしょ!?」
「……事実です。更に舷側の副砲には六五口径・五七ミリ、単装の同じく
「こっちもこっちで凄まじいのです」
「対空用にその火力はちょっと過剰じゃ無いですか……?」
「私からも質問。艦橋の中央のアレはガトリング砲、よね? その上に乗ってる箱は何ですか?」
「あれは個艦防御用の
「その対空ミサイル、って?」
「そうですね……敢えて無理矢理日本語に直すのであれば、対空誘導噴式弾といったところでしょうか。対空用のロケットに自動追尾機能が備わったものと考えていただければ」
「誘導噴式弾、こんなものが敵にあったら……」
「別に珍しいものじゃないですよ。そもそも私の主兵装は、本来砲ではなくミサイルですから」
「ほ、他にもあるのか?」
「勿論です。対空用のスタンダードとシースパロー、対潜水艦用のアスロック、対地対艦用のタクティカル・トマホーク。後は敵の電子機器を妨害する
「ちなみになんだが……そのミサイルってのは、射程はどんくらいあるんだ?」
「物にもよりますが、基本的に射程は総じて30kmから150km程度ですね」
「も、もう何を聞いても驚かないにゃ……」
「……凄すぎて、理解の範疇を越えてるよ」
あまりに現実味のないアールヴァクの能力に半ば放心状態の艦娘達を他所に、世界最大最強の戦艦、大和が、申し訳なさそうに口を開いた。
「えーっと、アルヴァちゃん。悪いんだけど……私からもちょっと、色々と聞かせて貰っていい?」
「はい、何でしょうか」
「ありがとう。貴女は別の世界から来た、って話を聞いたんだけど……貴女の元居た世界のこと、少し聞かせて貰えないかしら」
「あっ、それ夕立も気になるっぽい!!」
「えぇ、いいですよ。ーーと言っても、私は竣工してから三ヶ月程で撃沈されたので、多くは語れませんが」
その瞬間、ただでさえ唖然として静まりきっていた艦娘達の表情が、一瞬にして凍りついた。
「三、ヶ月……?」
「えぇ、敵の超兵器と刺し違える形で……と、言うよりも、這々の体でようやく超兵器を沈めた後に来た、送り狼の航空攻撃で、ですけど」
アールヴァクは自嘲的な溜息を吐きながらぶっきらぼうに、そう言い放った。
「超兵器……」
実にチープなネーミングである。
だが、彼女の言葉から紡ぎ出される超兵器という言葉を聞いて、そう感じたものは誰一人として居なかった。
たかが駆逐艦一隻にあの大きさ、そして考えられないほどの重武装をしている世界の話だ。
その彼女を持ってして“超兵器”と言いせしめた兵器とは、一体どんな兵器なのか。
この場にいた全員が、震えていた。
「あの、アールヴァクさん。その超兵器っていうのは、どんな……」
そして誰かがその恐怖を、そして湧き上がる好奇心を抑えられなくなり、パンドラの箱を開けようとした……その時。
ーーウゥゥウウウーーーッッッ!!
島中に設置されたスピーカーが、不快な不協和音の絶叫を響かせた。
『敵襲!! 艦隊は直ちに出撃せよ!! 繰り返す、艦隊は直ちに出撃せよ!! これは訓練にあらず!!』
「ちっ、敵襲か!!」
「ごめんねアルヴァちゃん、また後で色々聞かせてね!!」
「よーし、総員出撃ぃーっ!!」
そしてただ一人その場に残されるアールヴァク。
ーーその彼女の目はただ一人、遠く迫る敵の大艦隊を捉えていた。
次回から戦闘になります。
…今度こそ。
最初に登場する超兵器はなんでしょう?
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超高速巡洋戦艦「ヴィルベルヴィント」
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超高速巡洋戦艦「シュトゥルムヴィント」
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超巨大双胴戦艦「播磨」
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超巨大潜水艦「ドレッドノート」
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超巨大爆撃機「アルケオプテリクス」