とあるIS学園の整備員さん   作:逸般ピーポー

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作者は兎さんもシャルロットも嫌いじゃないです


織斑君が来た。チャリではない。

織斑君が来た。

 

入学するまではさんざんマスゴミ違ったマスコミに騒がれていた一夏きゅんだが、さすがにIS学園は治外法権。ジャーナリスト達をシャットアウトである。

 

まあ、姉はブリュンヒルデ、弟は世界初の男性操縦者となれば、騒がれるのも無理はない。仕方ないね。

 

 

さて、織斑君がいる校舎の方は例によって例のごとく、織斑教諭が現れたのだろう、騒がしくにぎやかになっていた。

 

もちろん俺の仕事には関係ないので、うら若い生徒らの喧騒をBGMに、今日も今日とて整備である。

 

今日の分は30台。

 

このままのペースでいけば、イレギュラーな事でも起きない限り、午後3時くらいには終わりそうである。

 

一応就業時間は朝9時から18時までで、途中で一時間の昼休憩をはさむ。

 

とはいえ今日は3時間ほど時間が余る予定なので、その時間でISコアの制作の続きをしようと思う。

 

 

ISコアは篠ノ之束ことクソ兎にしか作れず、ブラックボックスであると言われている。

 

 

しかしそんなのは知ったことかと言わんばかりにアンサートーカー(チート)発☆動!

 

どうすればISコアが作れるか、という問に対してもしっかりと答えは返って来た。

 

ただし、作ることは可能であるのだが、その手順がいちいち難しく、今はプログラム部分の作成に取りかかっているが、ハードを作る際は非常に苦労した。

 

クロムやらアレキサンドレーザやら、およそ現行の半導体レベルでは代替できないものばかりであったためだ。

また、超高温高圧状態での変形などは、旋盤程度の機材では当然不可能であったため、IS技術開発所(IS学園に隣接、敷地内)での機材を借りたり、新たな機材の設計開発までしなければ実現することすら不可能だった。

 

 

いやー、アンサートーカーがなければ即死だったね。

設計した機材の開発は俺の知らない所でプロジェクト化され、機械屋達の頭を禿げ上がらせたとかなんとか。

 

ちなみに完成した機材は今でも技術開発所にある。

 

なのでISコアが物理的にぶっ壊れても、ガワだけなら直すことができる。

 

やったねおっぱいラビット!子ども(意味深)が増えるよ!

 

 

で、現在の俺はプログラム部分を進めている。これが終わればあとは組み立て、一部溶接が必要だが、これもただの溶接ではない。

スポットとかならともかく、電子ビームによる溶接である。

 

これは核の融合炉の制作などで用いられる技術であり、まかり間違っても一個人で出来るようなシロモノではない。マジであのクソ兎頭おかしい。

 

まあ、なんだかんだ言って制作を始めて二年間。このペースでいけば、今年度中には新たなISコアが出来上がる。

 

とは言っても、俺にIS適正はないし(アンサートーカーで確認済)正直なところ持っていても意味はない。

 

けどまあ、完全なブラックボックスとされていたISコアの解析に成功したとして、学会にでも発表すれば、きっと大騒ぎになるに違いない。

 

暇潰しにはなるかな、などと考えつつ、まだまだ未完であるうちは、取らぬ狸の皮算用。

 

 

ゆっくり組み立てていくとしよう。


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