Red Planet   作:Bishop1911

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おーヒーサーシーブーリーデースー。
執筆ほったらかしてゲームやっておりました。


10「砂漠の海兵たち」

防衛軍の追撃を振り切り、

待ち伏せを避けるために

カラス峡谷の道無き道をバギーの踏破力に

ものをいわせて通り抜け、

やっとの思いでエリア02にたどり着いた俺は、

エリア02、正式名をアレス州という

この都市入り口で国境警備隊に

足止めをくらっていた。

 

まあ、弾痕だらけのバギーに

身体能力の高いオッドアイが

対物ライフル載っけて来たら

そりゃ警戒するだろう。

俺は隊員に許可を取ってベンに電話する。

 

「ベン、今ゲートについた。

そっちの入国手続きは?」

 

『終わってる。

今そっちに向かってるから

そうだな…あと5分待ってくれ。』

 

「わかった。

同じことをこの警備隊員にも頼む。」

 

俺はそう言うと警備隊員に電話を渡す。

しばらく話した後、

俺はゲートの脇に誘導されてそこで一息つく。

まだエリア02に入っていないので

油断するのはどうかと思ったが、

さすがに01の連中も第三次世界大戦を

戦い抜いた超大国アメリカ様の

目の前でドンパチやらかすほどバカでは

無いだろう。

 

しばらくすると

大量の砂埃を巻き上げてハンヴィーが

エリア02の中からやってくる。

危うく国境警備隊のSUVに

ぶつかる寸前で止まり、

俺はそのまぐれか実力かわからない運転技術に

感心していると、

運転席のドアが勢いよく開き、

せっかく無傷で済んだSUVのボディーを

へこませた。

 

「あー、やっちゃった…。」

 

ライフルを構えながら

国境警備隊の隊員が集まり始めるが、

ハンヴィーの中から現れた白人の大男に

少し動揺している。

ハンヴィーから出て来たのは

やはりベンだった。

ベンは隊員に書類を突き出すと

隊員たちを押しのけて俺の方に歩いてくる。

 

「やっぱり峡谷で襲われたか。」

 

「ああ、なんとか通り抜けて来たよ。

それで俺は入国できるのか?」

 

「もちろんだ。

俺のコネで州知事のサインを貰ってきた。」

 

 

州知事に一体どんなコネ持ってんだよ…

 

 

ベンは踵を返すとハンヴィーに

向かって歩き始めた。

俺も荷物を持って付いて行き、

後部座席に乗せてもらう。

アレス州の街並みをB.M.S.

(ベンジャミン・ミリタリー・サービス)

の本部へと向かう。

 

 

 

「よーし着いたぞ。ここが俺の城だ。」

 

ベン曰く、城(自称)はまるで軍事施設を

連想させるような施設だった。

分厚いコンクリートブロックの壁で囲まれ、

あちこちに立つ監視塔にいる兵士は

SCAR-Hなどのバトルライフルに

スコープを載せて

施設の周囲に目を光らせている。

壁の所々に開けられた横長の穴は

トーチカとしての役割を果たしているようだ。

中に入るとそこには

二階建ての建物が4つあり、

どの屋上にも土嚢が積まれている。

おそらくその奥に重機関銃や迫撃砲が

あるのだろう。

 

キョロキョロと窓の外を見回していると

ハンヴィーが止まり、ベンが降りた。

俺も後に続いてハンヴィーから降りると

建物の入り口の前でベンが手招きしている。

そのまま建物の中まで入って

俺は一旦荷物をおろした。

部屋の奥にはデスクが並んでいて、

その近くの壁にはスクリーンがある。

二階は吹き抜けになっており、

さながら司令室だ。

 

「ようこそ、

ベンジャミン・ミリタリー・サービスへ。

俺は代表のベンジャミン・ボウデンだ。」

 

「知ってるよ。

スケベのベンだろ?」

 

「う、うるせえ!

あいさつだよ、あ・い・さ・つ!」

 

「はいはい。

でも…なんだかんだ言って

助けてくれてありがとな。」

 

「その件なんだが…」

 

急にソワソワし始めたベンに俺は警戒し、

腰のホルスターに手を伸ばす。

 

「こんなもんが届いてな…。」

 

ベンはタブレット端末の画面を操作すると

俺の方に向けてくる。

そこに映し出されていたのは

手配書だった。

名前はもちろんタカシ・シェオル。

俺のことだ。

親切なことに士官学校時代の

顔写真まで載ってる。

 

「タカシ、お前の返事次第で

どうするか決める。」

 

俺はHK45を抜くとベンに向けたが、

それと同時にデスクや壁の影から

7〜8人の兵士が現れ、

俺に各々のライフルを向けてくる。

 

「チッ…騙したな?」

 

「お前の返事次第だ。

うちに入社しないか?

そうすればいくら01のジャップが

本国経由で手配書送ってきても

追っ払える。

頼む、お前のためだ。」

 

 

どうすりゃいい!?

クソッ、信用していいのか?

 

 

俺はしばらく考えるが、

この状況を切り抜ける方法は

思いつかなかった。

肩にかけていたAK-74を床に置き、

HK45の安全装置をかけると

ホルスターに戻した。

 

すると周囲の兵士たちも銃をおろし、

安堵の表情を浮かべている。

 

「わかった…。

だがやり方に口挟むなよ?」

 

「もちろんだとも。」




<エリア01>
日本が管理する火星のコロニー。
住人の大半が難民だが、
何もない火星で彼らを率いてエリアを
作ったのが日本人だったため、
日本人の地位はかなり高い。
防衛省の下部組織として防衛軍が存在するが、
日本人二世と難民二世では格差があり
汚職も蔓延しているため、
決して一枚岩では無い。
また、巨大昆虫からの自衛手段として
銃器の携行や
準軍事組織の設立が認められており、
これを目当てに
入植する地球出身の日本人も多い。
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