学戦都市でぼっちは動く   作:ユンケ

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比企谷八幡は恋人2人と遊びに行く

翌日……

 

瞼に朝の日差しを受けたので薄っすらと目を開けると薄い白のカーテンの向こう側から朝日が部屋を明るくしていた。太陽を見る限りそこまで高く上がっていないのでまだ早朝だろう。

 

今の時刻を確認しようと机の上にある時計を見ようとした時だった。

 

「んんー……もう朝か」

 

俺の右隣から紫色の髪を持つ少女が俺同様に目を覚ましていた。

 

紫色の髪を持つ少女ーーーシルヴィは一糸纏わぬ姿で身体を起こす。すると向こうは俺に気が付いたようだ。

 

それと同時にシルヴィは艶のある表情を浮かべながら俺に近寄り、

 

 

 

 

 

 

ちゅっ……

 

俺の首に腕を絡めてからそっとキスをしてきた。シルヴィとのキスによって生まれた音が未だに寝惚けている俺を活性化させて、一瞬で幸せな気分にしてくれる。

 

「んっ……ちゅっ」

 

幸せな気分になった俺はシルヴィのキスに応えるようにシルヴィの背中に手を回してキスを返す。

 

暫くの間キスをすると、

 

「「ぷはっ!」」

 

お互いに息苦しくなったので唇を離す。お互いの唇からは唾液が溢れだす。

 

目の前にいるシルヴィは一度呼吸を整えると、俺を見て、

 

「おはよう、八幡君」

 

世界中の人を虜にした綺麗な笑顔を見せてくる。今だけこの笑顔は俺のものである。そう思うと幸せな気持ちになる。

 

「おはよう、シルヴィ」

 

俺も朝の挨拶を返す。するとシルヴィは笑顔で頷く。

 

「……昨日は激しかったね。あんな八幡君は初めて見たよ」

 

そう言われて昨日の事を思い出す。そうだ、昨日俺はオーフェリアとシルヴィの3人で結ばれたんだった……

 

しかし改めて思い出すと……恥ずかしくて仕方ない。

 

「……っ!う、うるせぇよ!大体お前だって物凄い喘いでエロかったじゃねぇか!」

 

俺がそう返すとシルヴィは真っ赤になって俯き、チラチラと俺を見てくる。

 

「い、言わないでよ……八幡くんの馬鹿」

 

「す、すまん」

 

ダメだ。昨日の事を思い出すと顔が熱くなって仕方がない。マジで理性を失った俺は自分でもヤバイと思う。

 

そんな事を考えていると、

 

「……んっ」

 

背中から声が聞こえたので振り向くと白い髪の少女がシルヴィ同様、一糸纏わぬ姿で身体を起こしていた。

 

白い髪の少女ーーーオーフェリアは身体を起こして目を擦ると俺に気が付き、そのまま顔を寄せてきて……

 

 

 

 

 

「おはよう、八幡」

 

ちゅっ……

 

シルヴィ同様首に腕を絡めてから唇を重ねてくる。そして間髪入れずに舌を俺の口の中に捻じ込んで舌を絡めてきた。

 

予想以上の激しさに呆気に取られている中、オーフェリアは暫くの間舌を絡めたかと思いきや……

 

「んっ……」

 

ゆっくりと俺から離れてウットリとした表情を見せてくる。いつもの悲しげな表情とのギャップがあっと凄くドキドキしてしまう。

 

「おはよう、オーフェリア」

 

「……ええ。八幡、昨日は凄かったわね」

 

「お前までそれを言うか?大体一番激しかったのはお前だからな?」

 

「あ、そうだよね。一番激しかったのはオーフェリアだよね?普段とのギャップがあって……「そ、それ以上は言わないで」あー、もう!可愛いなぁ!」

 

オーフェリアが真っ赤になって恥じらいを見せると、それを見たシルヴィはオーフェリアに抱きつく。

 

お互い一糸纏わぬ姿で抱き合う俺の恋人2人、百合百合していて眼福です。

 

結果、俺はシルヴィが満足するまでオーフェリアを抱きしめるのをずっと眺めて、終わった後にオーフェリアに怒られた。

 

 

 

 

 

 

それから3分後……

 

「じゃあ今日は何処に行くか?」

 

2人の百合百合シーンを脳に焼き付けた俺は服を着ながらそう尋ねる。両隣てはオーフェリアとシルヴィも下着姿の状態で今日着る服を選んでいる。

 

「あ、じゃあオーフェリアが行きたがってたディスティニーランドに行こうよ」

 

シルヴィがそう提案してくる。ディスティニーランドか……まあ帰省の目的でもあるからな。悪くない選択肢だ。

 

「俺は構わないが、オーフェリアもそれでいいか?」

 

「……お願いしても良いかしら?」

 

「もちろんだ。っと、着替え終わったし朝食を食べようぜ?」

 

俺がそう言いながら自室を後にすると、着替え終わった2人は頷いてから俺の後に続いた。

 

 

一階に降りてキッチンに向かうと、

 

「おう小町、おはよう」

 

小町の背中が見えたので挨拶をする。すると小町はゆっくりと振り向いて、

 

「……おはよう」

 

目を腐らせながら、俺達をジト目で見てくる。何だその目は?余りの腐りっぷりにオーフェリアとシルヴィもドン引きしてるし。

 

「ど、どうした小町?何かあったのか?」

 

俺がそう尋ねると、

 

「何かあったのかだって……?」

 

小町は俯きながら震えだす。怖い、怖いよ小町ちゃん。マジでどうしたの?

 

俺もドン引きしている中、小町は勢いよく顔を上げて、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あったに決まってんじゃん!昨日はお楽しみでしたねぇバカップルトリオ!」

 

俺達に詰め寄ってくる。え?おいまさか?!

 

俺達3人が驚く中、小町は更に詰め寄ってくる。

 

「昨日なんて小町、お兄ちゃんの部屋から聞こえてきた喘ぎ声の所為で一睡も眠れなかったんだよ!」

 

マジか?!聞こえてたのかよ?!

 

「あ、いや……それは……」

 

「ご、ごめんなさい」

 

シルヴィとオーフェリアは真っ赤になりながら小町に謝る。しかし小町の勢いは止まらない。

 

「本当ですよ!壁から喘ぎ声が聞こえてきてドキドキしてしまった小町の気持ちが解りますか?!別にするなとは言いませんがするんでしたら防音対策をしてくださいよ!お兄ちゃんやシルヴィアさんの能力な出来ますよね!」

 

確かにそうだ。周りに対しての配慮を考えていなかった俺達が悪いな。

 

「そ、そうだね。周りに気を配れなかった私達が悪かったよ」

 

「全く……小町は睡眠薬を飲んだんで今から寝ますが、おっ始めたら乗り込みますので!」

 

言うなり小町はズンズンと足音を立てながら階段を上っていなくなった

 

「……とりあえずディスティニーで小町に大量のお土産を買ってやろうか」

 

「そ、そうだね。今回は私達が悪かったんだし、お詫びの品を買わないとね」

 

「……買うとしたらお菓子かしら?」

 

小町が見えなくなると同時に俺達は朝食の準備をしながら、小町に対して用意する詫びの品について話し合った。

 

本当にすみませんでした。尚、親父とお袋は昨夜酒を飲み過ぎたからか爆睡したので聞いてなかったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間後……

 

「わぁ……直で見るのは初めてだけど凄いね」

 

「……まさか本当に行けるとは思わなかったわ」

 

栗色の髪に変えて変装したシルヴィとオーフェリアが感嘆の声を上げる。

 

「そうだな。俺も久しぶりに見たよ」

 

俺も2人に同意する。俺の変装用のヘッドフォンは壊れているのでそのままの格好故に目立って仕方ないが文句は言ってられん。

 

ディスティニーランドに着いた俺達はチケットをパスに引き換え、中に入り、メインストリートの背景にある白亜の城を見ている。

 

ディスティニーランドに来たのは子供の時以来だからか懐かしい気持ちで一杯になっている。まさか恋人と来るとはアスタリスクに来る前の俺からしたら夢にも思わなかっただろう。

 

 

「せっかくだし写真を撮影しようよ」

 

そう言いながらシルヴィは自身の用意したカメラを近くにいるスタッフに渡していた。まあ有名スポットで最愛の恋人2人と写真を撮るのはいい考えだな。

 

そう思いながら俺が白亜の城の前に立つとオーフェリアが右に並ぶ。そして直ぐにスタッフにカメラを渡したシルヴィも俺の左に並んでくる。

 

カメラを渡されたスタッフがこっちに来てカメラを向けてくる。そして……

 

「3、2、1で撮りますから。はい、3、2、1……」

 

 

 

 

 

 

 

ちゅっ……

 

するといきなり両頬に柔らかい感触とリップ音が聞こえた。そしてそれと同時に……

 

パシャ

 

シャッター音が響いた。

 

写真が撮れたようなので左右を見ると、案の定オーフェリアとシルヴィが俺の頬にキスをしていた。

 

「お前らなぁ……」

 

俺が口を開けようとするが……

 

「ふふっ……」

 

「えへへ……幸せだなぁ」

 

ダメだ。そんな顔にしている2人に突っ込みを入れてはいけない。守りたい、この笑顔。仕方ないなぁ……

 

俺が苦笑しながらスタッフからカメラを受け取ると、そこにはオーフェリアとシルヴィにキスをされている俺が映っていた。

 

「じゃあこれメニュー画面の壁紙にしよっと」

 

「……そうね」

 

2人は端末を取り出して壁紙にしている。2人がやるなら俺もするか。

 

そう思いながらポケットから端末を取り出して、電源を入れてパフェを食べているオーフェリアに待ち受けを見て癒されながらメニュー画面の壁紙の変更設定を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわ、混んでるな」

 

写真を撮り終えた俺達は近くでポップコーンを買ってから、ディスティニーランドでメジャーなアトラクションであるブラックサンダーマウンテンに乗ろうとしているが、メチャクチャ混んでいた。

 

「まあ春休みだから仕方ないよ。1時間くらい我慢我慢」

 

シルヴィがそう言って先に歩き出すので俺達もそれに続く。まあ2人と一緒なら1時間くらい待つのは全然苦じゃないからいいけどな。

 

「……楽しそうね」

 

見ると真下に引かれている線路の上をコースターが高速で走っているのが目に入った。乗客は全員楽しそうに手を上げていた。

 

「まあ後1時間くらいしたら乗れるんだし思いっきり楽しみなよ」

 

「……そうね。折角八幡に自由にして貰ったのだし楽しまないと損ね」

 

オーフェリアは言うなり俺の腕に抱きついてくる。そして反対側の腕にシルヴィも抱きついてくる。全くこいつらは本当に甘えん坊だな。

 

そう思いながら2人の頭を撫でていると、時間が経つのが早く感じてあっという間に俺達の番になった。

 

「……2人乗りだから1人余るがどうする?」

 

「あ、じゃあ私が1人で良いよ」

 

シルヴィが手を挙げてそう言ってくる。

 

「……いいのかしら?」

 

「うん。ただし次2人乗りのアトラクションに乗る時は私が八幡君の隣に座っても良いかな?」

 

「……わかったわ。じゃあ八幡」

 

「あいよ」

 

相槌をうってからコースターに乗る。すると直ぐに発射音が鳴ってコースターはゆっくりと動き登り始める。

 

「……ジェットコースターは初めて乗るから楽しみだわ」

 

オーフェリアはそう言ってくる。そうだ、俺にとってオーフェリアには出来るだけ楽しんで貰いたい。幼少期は碌でもない人生だったのだ。これからは楽しい人生を送らせてあげないとな。

 

改めて強く決心しているとコースターは遂に頂上に辿り着き……

 

「っ!」

 

勢いよく下り始める。

 

「っ……凄いわ八幡。こんなに早く動いているわ」

 

オーフェリアは口元に微かな笑みを浮かべながら楽しそうに辺りを見回している。

 

「凄い凄い!」

 

前の席ではシルヴィが両手を挙げて歓声を上げている。こいつはこいつで楽しそうだな。

 

そう思いながら俺も柄ではないが手を挙げて大きく曲がる所で声を上げる。

 

隣ではオーフェリアもおそるおそる手を挙げている。世界最強の魔女であるオーフェリアがジェットコースターに若干ビビっていると考えるとつい笑みを浮かべてしまうのは仕方ないだろう。

 

そう思いながら俺自身も流れに身を任せてジェットコースターを楽しんだ。

 

 

 

 

 

 

それか2時間後……

 

「そろそろ昼飯にしないか?」

 

ホーンデットアパートを出た俺はそう提案する。時刻は11時半過ぎ。昼飯の時間には悪くない時間だろう

 

「そうだね。オーフェリアは何か食べたい物ある?」

 

「……レストランで食べるのも悪くないけど、色々な物を食べ歩きするのも捨て難いわ」

 

「だよなー。ランドの飯って基本的にどれも美味いからな」

 

「あ、じゃあさ。今からカフェで軽食を食べて、午後に色々な物を食べ歩くのはどうかな?」

 

……なるほどな。昼飯を多く取るのではなく、昼飯を軽くして軽くした分をおやつに回すって訳か。

 

「俺はそれで構わないが……」

 

「私も良いわ」

 

「じゃ決まりだね。あそこのカフェで良いかな?」

 

そう言ってシルヴィは小洒落たカフェを指差す。まああそこなら文句はないな。

 

「あ、じゃあ俺は腹が痛いから手洗いに行ってくる。先に席取っといてくれ」

 

「はーい」

 

シルヴィの返事を聞いた俺は会釈をして手洗いに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……」

 

用を足してスッキリした俺は手洗いを後にする。大分時間がかかったので2人を待たせているだろうし、急ごう。

 

そう思いながら走ろうするといきなり曲がり角から人が現れてぶつかってしまった。今のはランド内で走ろうとした俺が悪いな。

 

「すみませんでした」

 

俺が急いで頭を下げる。

 

「あ、いやこちらこそ……って比企谷?」

 

ん?聞いた事のある声だな?

 

そう思いながら顔を上げると……

 

 

「って、平塚先生?」

 

そこにはアスタリスクに通う前に通っていた総武中の教師である元界龍第七学院序列3位『スクライド』の平塚静先生がいた。

 

向こうも予想外の相手だったのか驚きの表情を見せている。

 

「こんな所で君と会うとは思わなかったよ」

 

「そっすね。とりあえずお久しぶりっす」

 

「全くだ……何も言わずに学校から去ったと思ったら、次に見たのは王竜星武祭の舞台だったからな。目立つのが嫌いな君が世界で最も有名な場所に立つなんて思わなかったよ。そんなに叶えたい願いがあったのかい?」

 

いえ。叶えたい願いはMAXコーヒー飲み放題という大した願いではないです。しかしそれは口にしない。したら笑われるのがオチだし。

 

「あー、まあ色々と。ところで先生は誰かとデートですか?」

 

俺がそう口にすると先生は、

 

「……いや、この前知り合いの結婚式の二次会でペアチケットを二組手に入れてな。『1人で2回行けるね』って2回も言われて今回で3回目なんだよ……」

 

哀愁を漂わせながらため息を吐く。ちょっと!1人で2回行けるねなんて平塚先生には厳禁だからね!てかまだ相手がいないんですか?!俺はもうオーフェリアとシルヴィがいるから無理なんで誰か早く貰ってあげてください!マジで!

 

内心平塚先生に同情していると、平塚先生が口を開ける。

 

「ま、まあ私の事は良いだろう。寧ろ君は何でいるんだ?君の性格的に考えてこんな混雑しているような場所には行かないだろう?」

 

あー、まあそうだな。

 

しかしどう説明しよう。オーフェリアとシルヴィの3人でデートですとか言ったら平塚先生ショック死しそうだし、1人で来ましたなんて言ったら物凄い同情されそうだし……

 

どうしたものか……

 

悩んでいる時だった。

 

「「………っ!」」

 

いきなり横から莫大な星辰力を感じた。それによって俺と平塚先生は反射的に臨戦態勢を取る。

 

そして星辰力を感じた方を見ると凄まじい星辰力が吹き荒れていた。

 

 

すると平塚先生がその場所に向けて全力疾走で星辰力が吹き荒れている場所に向かうので俺もそれに続いた。

 

それにしても、この星辰力の量や質からして……

 

嫌な予感がしながら星辰力が吹き荒れる場所に着くと……

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりお前かよ……」

 

そこには変装を解いたオーフェリアが莫大な星辰力とドス黒いオーラを噴き出してシルヴィがそれを止めようと躍起になっていた。

 

対して向かい側には界龍第七学院序列3位『魔王』雪ノ下陽乃を筆頭に序列4位『神呪の魔女』梅小路冬香、序列5位『雷戟千花』セシリー・ウォン、序列11位『幻映創起』黎沈華と界龍の『冒頭の十二人』の女子4人が臨戦態勢を取っていた。

 

その後ろでは例の葉山グループと昨日連絡船でオーフェリアに気絶させられた亜麻色の髪の女子と、俺がアスタリスクに来る原因となった相模と彼女のグループが顔を涙でグショグショにしていた。

 

 

 

もうマジで面倒くさいな……

 

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