学戦都市でぼっちは動く   作:ユンケ

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比企谷八幡はガラードワースの長とその補佐の2人と会談をする

 

 

 

 

 

 

 

「いいですの?確かに貴方達は3人一緒に付き合っていますが、節度を持って付き合うようにしなさいまし!それは、まあ年頃ですから……そういった事に興味あるのは仕方ないかもしれませんが……」

 

「ごもっともだな」

 

「まあ否定は出来ないね」

 

「……そうね」

 

現在俺はオーフェリアとシルヴィの3人でブランシャールから説教を受けている。

 

俺達がどこまで進んでいるのかについて俺が自爆したら、ブランシャールがキレて俺にビンタしてから説教し始めたのだ。

 

まあブランシャールの言っている事はわかる。実際俺は2、3日に1回2人を抱いているが、ぶっちゃけかなり多いと思うし。

 

今後は週一にするように、後で2人に頼んでみるか。聞いてくれるかはわからないけど。

 

「全く……何で学園祭の中でお説教をしているのやら……それはそうと!比企谷八幡、ソフィアさんの件については本当に事故なのですわよね?!」

 

ああ、そういやこの件をオーフェリアとシルヴィが暴露したからこんな話になったんだよなぁ……

 

 

「その件についてはマジで事故だしフェアクロフ先輩から許して貰った。嘘だと思うならフェアクロフ先輩に聞いてみな」

 

実際俺は毎回毎回頭を下げて謝罪している。その際に注意された事は多々あるが最後には必ず許して貰っている。まあ謝罪をする前に毎回毎回オーフェリアとシルヴィに半殺しにされている事も許して貰っている原因の1つだと思うが。

 

「……その口振りからして本当みたいですわね。アーネスト、貴方の意見は?」

 

ブランシャールはプリプリしながら紅茶を飲む。そしてブランシャールにそう尋ねられたフェアクロフさんは顎に手を当てて、

 

「僕の意見を言わせて貰えば、ソフィアが許しているなら僕自身はどうこう言うつもりもないよ」

 

特に怒った表情を見せずにそう言ってくる。彼の裁定の中には妹に対する私情は含まれていない。

 

流石、代償として私情を挟むのを禁止する純星煌式武装『白濾の魔剣』の使い手だけの事はあるな。つーかあんな面倒な純星煌式武装を使えるって凄過ぎだろ?

 

「ただ、次からは気をつけるようにね?」

 

「うす……」

 

それについてはガチで気をつけないといけない。最近じゃ日常茶飯事になってきたからか、フェアクロフ先輩は普通に苦笑して許してくれるようになったが、実際は問題行為だし注意しよう。

 

「なら僕からはこれ以上言わないよ。あ、それとさっきの会話で気になる事があったんだけど聞いていいかな?」

 

「何すか?」

 

「さっき君は訓練中の事故と言っていたけど、ソフィアと何の訓練をしているんだい?」

 

あー、そこを聞かれちゃうか。まあ普通に気になる疑問だよな。フェアクロフさんの口振りからして妹が獅鷲星武祭に出るのは知らないようだ。

 

仕方ない、余り話したくないが話すか。下手に誤魔化してさっきの胸揉み事件についてサイド言及されたら面倒だし。

 

「えーっと、実は彼女、今年の獅鷲星武祭に出るんですけど……色々あって俺は彼女のチームに協力してるんすよ」

 

「ぶふっ!」

 

俺がそう口にすると紅茶を飲んでいたブランシャールは再度紅茶を噴き出した。何でもいいがその動きは淑女らしくないぞ?

 

「大丈夫か?そんなに苦しそうにして」

 

「ゲホッ!ゲホッ!だ、だ、誰の所為だと思っているんですの?!」

 

はい、俺の所為ですね。今回は紅茶を飲んでいるブランシャールにあり得ない事を言った俺が悪いだろう。

 

そんな中、落ち着きを取り戻したブランシャールは俺に詰め寄ってくる。

 

「おそらく隣にいるシルヴィアが関係していると思いますが……何を考えていますの?!鳳凰星武祭で星導館の生徒、今回はクインヴェールの生徒と他所の学園を鍛えているって正気ですの?!」

 

まあ疑問は最もだろう。六学園は星武祭の成績によって付けられるポイントで競い合っている。そんな中他所の学園の生徒を鍛える俺は異常と思われても仕方ないだろう。

 

だが……

 

「至って正気だ。俺別に愛校心はない。寧ろオーフェリアが自由になった以上、今直ぐ学校を変えたいくらいだ。つーか俺がレヴォルフを選んだ理由はくじ引きでレヴォルフを引いたからだぜ」

 

アスタリスクに星武憲章が無かったら間違いなく転校している自信がある。

 

すると……

 

「……でもそのおかげで私は八幡と会えて、恋人になって幸せになれた」

 

「ああ、そうだな」

 

もしも違う学園に入学していたらオーフェリアと恋人になる事は無かったかもしれない。そう考えるとレヴォルフに入学したのは良い選択だったのかもしれない。

 

「……ええ。多分だけど……私と八幡の赤い糸が引き寄せたのね」

 

……っ!は、恥ずかしい事を言うな!赤い糸なんて言われたら悶死してしまうからな!

 

「あの!生徒会室で惚気るのは止めてくださいまし!」

 

オーフェリアの爆弾発言に顔を赤くしていると、目の前にいるブランシャールが真っ赤になってツッコミを入れてくる。

 

「まあまあレティシア。仲が良いのは悪いことじゃないと思うよ」

 

「限度がありますわ!」

 

フェアクロフさんが仲裁しようとするもブランシャールは即座に一蹴する。やっぱりこいつはツッコミの才能があるな。

 

「悪かったよ。今後は自重する。そんで話を戻すけど、俺は別に愛校心がないから他校の生徒を鍛える事について悪い事だとは思っていない」

 

俺が話を戻すとブランシャールは顔を赤くしながらも怒るのを止めてくる。

 

「貴方のしている事は悪い事ではありませんが異常ですわよ?」

 

「だろうな。実際初めはシルヴィに頼まれたからやっていただけだったし。だが、まあ訓練を重ねている内に意外と楽しくなってきてな。あいつらが優勝出来る可能性を増やしたいと思うようになったんだよ」

 

厳しいが可能ならあいつらが優勝する所を見てみたいしか。

 

「……他校の生徒を星武祭で優勝させようと努力するのは後にも先にも貴方以外現れないでしょうね。ですが……ソフィアさんが出る事には賛成出来ませんわね」

 

そりゃまあ、人を傷付けられないフェアクロフ先輩と付き合いが長いブランシャールが反対するのは必然と言えるだろう。しかし……

 

「安心しろ。人を傷付けらない弱点の対策は万全だ?それに反対云々については部外者のお前が言う事じゃないな。あの人が自分で決めた事だ。反対出来るとしたら身内くらいだろ?」

 

そう言ってフェアクロフさんを見ると、

 

「僕は今ソフィアが出る事を聞いたけど……ソフィアも子供じゃないし口出しするつもりはないよ」

 

「……そうですの。なら私が口を挟む訳にはいきませんわね」

 

ブランシャールも渋々ながら納得を口にする。てかフェアクロフ先輩って意外と頑固な上、願いが願いだから部外者が反対しても出ると思う。

 

「まあ大丈夫だろ?訓練に付き合ってから半年ぐらい経ってるがあの人もヤワじゃないし」

 

これは俺の勘だが、あのチームは今回の獅鷲星武祭でかなり引っ掻き回す存在になると思う。何せ存在そのものが周囲を引っ掻き回す星露からも鍛錬を受けているチームだし。

 

「だよね。八幡君しっかりと手取り足取り鍛えてあげてるからね?」

 

「何だその言い方は……そもそもお前が面倒見てやれって頼んできたんだろうが」

 

「……そうだけど。何度か訓練の様子見たけど八幡君凄く優しく面倒見てて妬けちゃうんだよ」

 

そうは言われてもな……てかシルヴィに嫉妬されるって何か良いな……

 

「まあまあミス・リューネハイム。……ともあれ比企谷君、ソフィアの面倒を見てるならよろしく頼むよ」

 

いや、まあ……一度引き受けた以上、協力はするつもりだが……実の妹の胸を揉んだ男によろしく頼むって言うのは……

 

しかしそこに対して突っ込んではダメだ。突っ込んだらまたさっきのように爆弾が落ちる気がするし。

 

だから俺は……

 

「まあ出来る範囲でなら……」

 

曖昧な返事をする事にした。とりあえずはコレなら波風を立てないで済むだろう。

 

「どうもありがとう。それでは話を本題に戻そうか」

 

本題?……ああ、失禁コンビに対してオーフェリアがブチ切れたアレか。フェアクロフ先輩とのラッキースケベや俺達3人の性事情の話題がインパクトあり過ぎて忘れていたぜ。

 

「そうすっね。んじゃ改めて……前にした約束……オーフェリアがキレる前に止め切れなくて済みませんでした」

 

「……ごめんなさい。あの2人はどうでもいいけど、貴方達には迷惑をかけたわ」

 

改めて頭を下げる。オーフェリアも俺に続いて可愛らしく頭を下げる。まあ俺もあの2人に対して悪感情を抱いているが、フェアクロフさん達ひいてはガラードワースに対して寧ろ申し訳ない気持ちがあるし。

 

「先ずは頭を上げてよ。僕達は詳しい事情について知らないから説明をしてくれないかな?」

 

そう言われたので俺は頭を上げて、

 

「実は……」

 

 

その言葉を前置きして説明をした。

 

俺が帰省する為に船に乗っていたら偶然鉢合わせした事、鉢合わせしたら一色が俺の所為で星武祭の出場枠を一つ失ったと突っかかってきた事、それに対して葉山が俺に悪気があった訳じゃないから許してやれとあたかも俺に非があるように言った事、それによってオーフェリアがキレたので影竜に乗って連絡船から離れた事、その翌日ディスティニーランドで嫌がらせしてきたとデマを口にして再度オーフェリアがブチ切れた事、オーフェリアが殺そうとしたら界龍の冒頭の十二人が止めに入った事全てを話した。

 

ガラードワースの2トップの2人は俺の説明を黙って聞いていたが、俺の話を全て聞くと……

 

「なるほど……話はわかった」

 

「何をやっているのですのあの2人は……!鳳凰星武祭の時にあれほど注意したというのに……!」

 

フェアクロフさんはため息を吐き、ブランシャールはプリプリと怒り出した。全くだ。俺はそこまで気にしていないがオーフェリアを怒らせるのは止めて欲しい。オーフェリアが怒ると胃が痛くて仕方ないし。

 

「まあ話はわかりましたわ。今回についてもこちらに原因がありますので後ほど彼らを呼び出し話をしますわ。そして結果次第では貴方達の学園に謝罪に赴きますので。当校の生徒が迷惑をおかけして申し訳ありませんでしたわ」

 

「秩序の守護者たるガラードワースの代表として謝罪する。誠に申し訳ない」

 

「あ……い、いえ。俺は気にしていないんで頭を上げてください」

 

ガラードワースの生徒がレヴォルフの生徒に頭を下げるというカオス極まりない光景がガラードワースの生徒会室に生まれる中、2人に行動に対して驚いてしまっている。

 

「……私も貴方達には怒っていないわ。ただあの2人には2度と八幡を貶めるような行為をさせないようにして」

 

「ええ。他者を貶める行為などガラードワースの生徒にとっては言語道断な行為。このような事が2度と起こらないよう尽力致しますわ」

 

「……絶対よ」

 

こうして俺達の会談は何とか平穏に済ます事が完了した。

 

にしてもガラードワースの生徒がレヴォルフの生徒に問題を起こすなんて後にも先にも今回だけだろう。そう考えるとあの2人はガラードワースには向いていない気がする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数時間後……

 

「ただいまー」

 

自宅に帰った俺達はそのまま風呂に一直線に向かう。

 

結局俺達はガラードワースでフェアクロフさんとブランシャールと会談を終えた後、そのままアルルカントに足を伸ばした。

 

とはいえ、アルルカントは全体的に研究所のような空気が強く、イベントも研究発表のようなものが多く人の出入りが少なかった。

 

その上俺自身、オーフェリアに非道な実験をした『大博士』が所属しているアルルカントに良い感情を持っていないので、ぶっちゃけると余り楽しめなかった。

 

まあそれについては仕方ない事だと割り切っていたので問題はない。

 

「それより今日は早く寝ないとな……」

 

風呂場にて服を脱ぎながらため息を吐く。春になったばかりとはいえ、学園祭を回っていると存外汗を掻いたので早く汗を流したい。

 

何せ学園祭は明日もあるのだ。しかも明日は俺、界龍のイベントで武暁彗と戦うから早めに休むべきだろう。

 

既に予約はしている(てか星露が申し込んだ)ので避けられない戦いだ。いくらチーム・赫夜の為とはいえ、あの怪物の相手は骨が折れそうだ。

 

「うん、明日楽しみにしてるから頑張ってね」

 

「……大丈夫。八幡なら勝つわ」

 

2人は笑顔を浮かべながら俺と同じように服を脱ぎだす。2人にそう言って貰えるのは嬉しいが期待し過ぎじゃね?

 

「……まあやるだけやるさ。それよりオーフェリア、お前はほどほどにしろよ?」

 

結局、オーフェリアはマジで雪ノ下陽乃に挑む予約をした。ガチで心配である。

 

 

 

 

 

オーフェリアが負ける心配ではない。オーフェリアが雪ノ下陽乃を殺さないか心配なのだ。

 

対してオーフェリアは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……大丈夫よ八幡。殺しはしないわ。死にたくなるくらいの屈辱を与えるだけだから」

 

冷笑を浮かべながらそう言ってくる。……果てしなく不安だ。

 

 

俺はそう思いながら風呂に入った。

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