学戦都市でぼっちは動く   作:ユンケ

2 / 324
番外編 八幡の日記

 

9月▲日

 

今日は新居を買ってから初めての大掃除をした。とはいえ、俺もオーフェリアもシルヴィも余り物を散らかさないので、冷蔵庫の上や本棚の裏など普段掃除しない場所だけを掃除して終わった。

 

部屋の掃除は1時間ちょいで終わったので、次は各々の端末のデータ整理をやった。初めの内は余り聞かない音楽などを消していたか、暫くするとビデオのアプリの中にAVがあるのを発見した。しかも家に置いてあったモノとは違うシルヴィのそっくりさん主演のヤツまで。オーフェリアとシルヴィと付き合う前にダウンロードしていたのを消し忘れていたようだ。

 

慌てて削除しようとしたが、その前にオーフェリアとシルヴィがそれを発見した。あの時の2人の顔は一生忘れない位怖かった。

 

その後、大掃除を済ませた俺は、俺の趣味嗜好を調べる為とAVを見始めた2人に解説をさせられた。もう2度とあんな経験はしたくない。

 

 

 

 

9月◎日

 

今日は久しぶりにシルヴィと2人でデートをした。オーフェリアはリースフェルトと遊びに行ったが、シルヴィと2人きりになるのは本当に久しぶりだ。

 

初めにカップルの間で有名なカフェに行き、カップル限定のパフェやランチセットを食べたが、その際にシルヴィは全て口移しで食べさせてきた。幾ら変装をしているとはいえ恥ずかしかった。

 

その後はシルヴィに招かれてクインヴェールにあるシルヴィの部屋に向かった。今は基本的にウチに住んでいるが、仕事の都合上泊まり込みもよくあるらしく、内装は前に来た時と殆ど変わっていなかった。

 

同時に俺は初めてシルヴィの部屋に入った時の事ーーーシルヴィの唇にキスをした事を思い出して顔を熱くしてしまった。我ながらアレはヤバかったと思う。

 

それはシルヴィも同じ気持ちだったようで、部屋に着いた俺達は顔を赤くしながら互いに寄り添ってキスをし始めた。シルヴィとの2人きりのキスはオーフェリアのするキスとは別の魅力があって最高だった。

 

暫くキスをしているとシルヴィがシャワーを浴びてくると言ってシャワーがある部屋に向かった。着替えを用意していなかったのでそういう事と捉えた俺は間違っていないだろう。10分後、シルヴィがバスタオル1枚でシャワールームから出てきて俺にバスタオルを渡してきた。それを受け取った俺はかつてない程の速さでバスタオルを受け取り、シャワールームに向かった。これについては男だから仕方ないだろう。

 

そしてシャワールームから出るとシルヴィがバスタオルを巻いたままベッドで扇情的な姿を露わにしていた。それを見た俺は一瞬で理性を吹っ飛ばして、ベッドに上がってシルヴィに覆い被さっていた。我ながらヤバいと思ったが、シルヴィは嫌な顔一つしないで俺を受け入れてくれた。

 

そしていよいよ本番という時だった。いきなり部屋に2種類の電子音が鳴り出して雰囲気が完膚なきまでに破壊された。

 

俺とシルヴィは無言で端末を見ると端末には『材木座義輝』と『ミルシェ』と表示されていて、俺とシルヴィの頭の中でブチリと何かがキレる音が聞こえたのだった。

 

 

 

9月◻︎日

 

今日はクインヴェールの公式序列戦である。俺は昨日の恨みを晴らすべく、空間ウィンドウにシルヴィがミルシェをボコボコにしている映像を流しながら、影狼修羅鎧を纏って材木座を殴り飛ばした。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。