学戦都市でぼっちは動く   作:ユンケ

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番外編 葉山の日記②

1月1日

 

 

今日は新年なのでグループの皆でショッピングモールに遊びに行った。しかし新年早々比企谷と会って不愉快な気分になった。あいつが会長を騙した所為で俺の序列は奪われたのだから当然だろう。

 

だから俺は会長やシルヴィアさんを騙すなと言ったら、あいつはあろう事か殴った俺が悪いと言ってきた。殴ったのは事実だが、それは比企谷が俺の友人達をカス呼ばわりしたからで当然のことだ。自分が悪いのにそれを棚上げして俺を悪く言うなんて人間として間違っているだろう。

 

その後オーフェリア・ランドルーフェンを唆してシルヴィアさんを騙している事を注意したら、奴は何か卑怯な力を使って俺に殺意を向けてきた。それが何かは分からなかったが比企谷の事だ、どうせ何か強力な道具を利用したのだろう。

 

弱いからって道具に頼り逆恨みをするなんて本当に腐っているとしか思えない。いつか奴には天罰が下るだろう。

 

 

 

 

1月×日

 

いよいよ新学期が始まった。しかし俺の序列は剥奪されたまま。何度も会長に直訴をしたにもかかわらず序列を返して貰えない。これも比企谷の所為だろう。あいつを俺を恐れるが故に会長を騙したり脅したりして、裏で序列を剥奪したのだろう。つくづく最低な奴だ。

 

だから俺は同士ーーー比企谷の行動を間違っていると思う生徒を集めて反対運動を始めた。普通学生運動は問題が起こりやすいから余り良い顔はされないが、これもガラードワースを比企谷の魔の手から救う為だから問題ないだろう。

 

正義は俺達にある。

 

 

 

2月◆日

 

アレから俺のグループは人数を増やして今や500人以上になった。グループのメンバー全員が一致団結してガラードワースを比企谷の魔の手から救おうとしているが、会長は俺の序列を剥奪したままだ。おそらくかなり深く洗脳されているのだろう。

 

もう少し自分から動くべきと判断した俺は公式序列戦に参加して剥奪される前より上の24位となった。理不尽な剥奪を受けた後にして幸先のいいスタートだ。

 

これからもっと努力して銀翼騎士団のメンバーとなり序列1位の座を手にするつもりだ。ガラードワースの生徒会長は序列1位がなるのだし、俺がなってガラードワースを本来の姿に戻していきたいと思った。

 

 

 

 

3月14日

 

大変な事件がガラードワースに流れた。現生徒会副会長のノエルちゃんと前副会長のレティシアさんが比企谷からホワイトデーのお返しを貰ったとの事だった。お返しを貰うという事はバレンタインに2人は比企谷にチョコを渡したのだろう。そんなこと普通はあり得ない。

 

チーム・ランスロットとチーム・トリスタンを卑怯な手で倒したチーム・赫夜の師匠の比企谷が2人からチョコを貰えるなんて……比企谷が2人を脅したか騙したに決まっている。

 

だからグループのメンバーの中で2人のクラスメイトが、注意を呼び掛けたらレティシアさんもノエルちゃんも比企谷は卑怯な人じゃないと怒ったようだ。

 

それを聞いた俺達は驚いた。まさか比企谷がここまで洗脳しているとは完全に想定外だった。急がないといけない。そうでないとガラードワースは比企谷の物になってしまう。

 

だから俺は更にグループはメンバーを増やす事と自身の実力を上げる事に費やす時間を増やすことにした。それに対してグループの皆は俺に協力すると賛成してくれた。

 

やはり持つべきものは友人だ。皆で協力して本当の正義を取り戻すと改めて決心した俺達だった。


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