学戦都市でぼっちは動く   作:ユンケ

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比企谷八幡は天国を知る

ここは天国か?

 

そう思っても仕方ないだろう。今、俺の目の前にはこの世で最も美しいと思える存在が2人もいるからだ。

 

そして俺は口を開ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、お前ら……」

 

目の前にいる悪魔風のメイド服を着たオーフェリアと裸エプロンのシルヴィに挨拶をする。

 

しかしどうしてこうなったんだ?

 

オーフェリアは真っ黒なメイド服を着ていたが、ヤバい点は4つある。

 

1つ目は全体に白いフリフリが付いていて足にはメイド服特有のガーターベルトが付いている。ストッキングと合わさって何とも言えない色気を放っている。

 

2つ目は胸の部分だが、胸パッドを使っているのかサイズがキツイのかわからないがいつもより胸が大きく見える。しょっちゅう揉んでいる俺からしたら今直ぐに手を出したいくらいだ。

 

3つ目は頭についている猫耳だ。どういう原理か知らないが時折ピクピクと動かしていて可愛い。今直ぐギュッと抱きしめたい。

 

そして4つ目は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……おかえりなさいませ、ご主人様」

 

ちゅっ……

 

そう言って顔を赤くしながらおかえりのキスをしてくるオーフェリア本人だ。オーフェリアの恥じらい、ご主人様呼び、いつもと違う格好でのキス、それら全てが俺の理性をゴリゴリと削ってくる。マジでヤバい。もう今直ぐベッドに連れて行きたいんですけど?

 

そう思いながらオーフェリアにキスをされているとオーフェリアが俺から離れてシルヴィが前に立つ。

 

シルヴィの格好は裸エプロンだ。シンプルに一糸纏わぬ姿の上に真っ白なエプロンを着ているだけの格好だ。

 

今までエロ本やAVなどで何回も見た事があるが、それらが大した事ないと思えるくらいヤバい程の破壊力が目の前から感じる。

 

シルヴィが着ている真っ白なエプロンはとにかく小さい。本来シルヴィには合っていないサイズだろう。

 

しかしそれによって肌の露出が激しくて大事な所以外は丸見え状態だ。胸の一部は横から見えてるし、足の部分は付け根ギリギリまで丸見えとなっていて美術品のような美脚が晒されている。

 

しかも布地が薄いからか胸の部分には桜色の先端がエプロンの下から膨らんでいるくらいだ。

 

結論をハッキリ言うと……裸よりエロいです。

 

しかし1番恐ろしいのは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、おかえり……八幡君」

 

ちゅっ……

 

オーフェリア同様、真っ赤になりながらおかえりのキスをしてくるシルヴィ本人だ。いつもは笑いながらキスをしてくるから大分慣れたが……恥じらいながらのキスは破壊力がヤバい。

 

正直言って今直ぐ2人をベッドに連れて行きたい。そして2人に甘えたいし甘やかしたい。

 

「あ、ああ。ただいま」

 

俺が何とか返事をすると2人は俺から離れてリビングの方を指し示す。

 

「ゆ、夕ご飯はもう出来てるから案内するね」

 

シルヴィはそう言って俺に背を向けてリビングに向かって歩き出した。それによってシルヴィの後ろ姿が丸見えだが……

 

 

(本当に裸エプロンかよ?!ヤバい、今直ぐ抱きつきたい)

 

俺の視界にはシルヴィの美術品のような綺麗な背中と小振りで可愛らしいヒップに釘付けとなってしまっている。シルヴィの裸はシルヴィがこのマンションにいる時は毎日見ているが、エプロンを付けているとそれとは別の破壊力がある。

 

そう思っていると……

 

 

「……鞄を預かります。ご主人様」

 

言うなりオーフェリアは俺の鞄を預かり、玄関にある俺の靴を綺麗に揃える。

 

(……ヤバい。こっちはこっちで破壊力がヤバい)

 

オーフェリアがエロ……可愛らしいメイド服を着て俺に奉仕をしてくれている。ご主人様呼びがガチで胸が熱くなる。無表情ながら僅かに見える恥じらいの感情が堪らなく愛おしい。

 

俺は幸福を胸に感じながら可愛いメイドと一緒にリビングに向かって歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから10分……

 

「……ご主人様、次は何を食べますか?」

 

俺の右隣に座っているオーフェリアがそう尋ねてくる。てか近いからな?さっきから腕に胸が当たってるし。

 

「じゃ、じゃあ次は鮭の切り身を頼む」

 

「鮭の切り身ですね。じゃあ私じゃなくて……」

 

「左側にあるから私がやるね。はい八幡君、あーん」

 

俺の左隣に座っている裸エプロン姿のシルヴィが箸に鮭の切り身を取って俺に差し出してくる。エプロンの端からは胸が揺れているのが見えてエロい。乳首が見えていないのに裸よりエロいって……これがチラリズムってやつか?

 

「あ、あーん」

 

そう言って鮭の切り身を口にすると鮭特有の甘みが口の中に広がる。控えめに言って最高に美味い。

 

「美味いな。サンキュー。ところでお前らに聞きたい事があるんだけど」

 

「……何でしょうか、ご主人様?」

 

「何かな?」

 

「いや、その……何でそんな格好をしてんだ?後オーフェリア、すまんが今からは普通の口調に戻してくれ」

 

流石にいつまでも敬語を使われるのは何というかむず痒い。いや、まあ気分は悪くないが、俺はてっきり帰ってきたら怒られると思っていた。さっきアッヘンヴァルの小動物みたいな仕草にデレデレしちゃったし。

 

「それは……八幡君を喜ばせようと思って」

 

それは何となくわかる。しかし問題はそこではない。

 

「それはわかったが、何で今なんだ?俺はてっきり怒られると思っていたんだぞ?」

 

「……初めはそのつもりだったわ。けどシルヴィアと話し合った結果怒るのは止めたの」

 

いつもの口調に戻ったオーフェリアがそう言ってくる。初めはそうだったのかよ?

 

「初めは怒るつもりだったんだけど……女の子にデレデレしただけで怒っちゃったら八幡君に器の小さい女って思われて嫌われちゃうかなぁって……」

 

シルヴィは苦笑いしながらそう言ってくるが……

 

「アホか。俺がお前らを嫌うなんてないからな?その逆はあっても俺から嫌う事はねぇよ」

 

「本当?」

「たりめーだ」

 

今回の件も俺が恋人以外の女にデレデレしたことが悪いんだし、その件で怒られても不満はない。

 

しかしそうなると別の考えが浮かんでくる。

 

「とりあえず嫌われたくないから俺を怒らないってのはわかった。でも何で俺を喜ばせようとしたんだ?」

 

怒らない理由はわかったが喜ばせる理由がわからん。

 

「あ、それね。確かに怒らないって決めたけど実際に八幡君が他の女の子にデレデレするのは嫌なの」

 

「……だから私とシルヴィアが八幡を怒らないって決めた後に、方針を変えたの」

 

「方針?どういう事だ?」

 

俺が尋ねると2人が口を開いて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「八幡(君)が喜びそうな格好で八幡(君)を私達にメロメロにさせて他の女子に興味を持たないようにすると決めたのよ(するって決めたんだ)」」

 

そう言って両サイドから抱きついてくる。可愛過ぎか?今直ぐ結婚式を挙げたいんですけど?

 

「……私も早く挙げたいわ」

 

「うん。早く八幡君にウェディングドレスを見せたいな」

 

「待てコラ。どうやって今俺の心の内に対して返事をした?」

 

今は口に出していない筈だ。にもかかわらず俺の内心に対して返事をするなんてエスパーかこいつら?まあシルヴィの能力なら思考を読み取れるかもしれないけど。

 

俺の返答に対して2人は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「当然よ(だよ)。心から愛している人の思考を読み取るなんて朝飯前よ(だよ)」」

 

当然のようにそう返して両頬にキスを落としてくる。両頬に温かい感触を感じると苦笑が湧いてくる。

 

(全くこいつらは……相変わらず愛が重いな)

 

だが……悪くない。俺に2人の愛を受け止め切れるかはわからないが……全力で応えないとな。

 

そう思いながら2人の作った至高の夕食を食べるのを再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『サンドラ・セギュール、校章破損』

 

空間ウィンドウにてそんな音声が流れて歓声が上がる。

 

夕食を食べ終えた俺は自室にて、チーム赫夜が以前行った練習して試合を見ていた。

 

対戦したチームは同じクインヴェールのチーム・メルヴェイユってチームだ。

 

チーム・メルヴェイユは序列7位の『水龍』サンドラ・セギュールがリーダーを務め、序列12位と17位と22位のセティ姉妹の3人と元序列35位『崩弾の魔女』ヴァイオレット・ワインバーグの5人で構成された中堅チームといった所だろう。優勝は無理だが本戦出場は余裕のチームってのが俺の評価だ。

 

「ふーん。今日の試合でも思ったが赫夜の連中は随分と癖が強いな。おそらく凸を凹で補うチームだろうな」

 

一応赫夜とメルヴェイユの試合を見る前に赫夜のメンバーの序列戦の記録を見たがかなり癖が強かった。

 

若宮は遠距離戦にメチャクチャ弱いし、アッヘンヴァルの能力そのものが癖が強いし、フェアクロフ先輩は生身の人間を傷付ける事が出来ないと癖が強過ぎる。

 

蓮城寺とフロックハートは序列戦に出ていないからわからないが、メルヴェイユとの試合を見る限り身体能力がそこまで高くないだろう。

 

さて……メルヴェイユとの試合では勝っていたがアレは向こうのリーダーが嬲る行為に集中して勝ちを逃すカスだったから勝てただけで、舐めていなかったら赫夜が負けていただろう。

 

(とりあえずルサールカとの試合は年明け、俺がリーゼルタニアから帰ってから数日してからだ。それまでにチーム・メルヴェイユ相手に勝率5割を超えるくらいの実力にしないと厳しいだろうな)

 

そう思いながら今度はルサールカの試合を見る為の空間ウィンドウを開こうとした時だった。

 

机の上に置いてあった携帯端末が鳴り出したので空間ウィンドウを開くと見知ったデブがいた。

 

『我だ。貴様に頼まれた例の殺傷能力のないサーベル型煌式武装の設計図が出来たから貴様の端末に送るぞ』

 

仕事が早いな。流石獅子派のエリートだけあるな。もうお前作家の夢諦めろよ。

 

材木座がそう言うと同時に端末にデータが送られたので新しく空間ウィンドウを開くと水色のサーベルが映る。

 

名前は『ダークリパルサー』……待てコラ。確かに色は似ているが良いのかそれで?つーかアレ確かサーベルじゃなくて片手剣だし。

 

まあそれはどうでもいい。肝心の能力は……え?

 

「なあ材木座。これ……マジで?」

 

俺が素っ頓狂な声を出してしまうのは仕方ないだろう。

 

材木座が発案した煌式武装は魅力的な能力を持っているが、それと同時にその能力を帳消しにしてしまう程のデメリットがある武器だった。ぶっちゃけるとマトモな武器とは言えない。

 

材木座もそれを理解しているようにため息を吐く。

 

『仕方なかろう。殺傷能力のない近接型煌式武装なんて普通は作らないのだから』

 

いや、まあそうだけどよ……これは予想外だ。俺なら絶対に使いたくない武器だ。

 

一瞬悩んだが俺は材木座の発案した煌式武装を認める事にした。よくよく考えたらフェアクロフ先輩、ひいてはチーム赫夜そのものがこの煌式武装のようなチームだ。ある意味合っているかもしれん。

 

「わかった。じゃあ作ってくれ。いつ頃出来る?」

 

「早くて3日後だが……八幡よ。貴様これ、誰に使わせるつもりなのだ?」

 

「知り合いだ。とりあえず頼む」

 

そう言って空間ウィンドウを閉じて通話を終了する。ここではっきりクインヴェールの女子って言ったらあいつリア充がウンタラカンタラ言いそうだから言わないつもりだ。

 

さて……とりあえず武器の問題は解決したし本来の予定だったルサールカの試合を「八幡君、お風呂湧いたし一緒に入ろう」……先ずは風呂だな。

 

「わかった。今直ぐ向かう」

 

空間ウィンドウを閉じてクローゼットから下着を取り出して風呂場に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って訳で次の訓練は3日後だな」

 

脱衣所にて服を脱ぎながらシルヴィに話しかける。シルヴィも俺の目の前で服を脱いでいる。一緒に暮らし始めた当初はガチガチに緊張していたが……慣れというのは恐ろしい。

 

「そっか。ちなみに八幡君の見立てだと年明ける頃にはどのくらいの勝率だと思う?」

 

「1割は確実に超えたい所だな。つーかシルヴィ、それ勝負下着か?凄くエロいな」

 

シルヴィの奴、紫色の下着を付けているが物凄くエロい。尻の部分なんて若干くいこんでるし。初めて見る下着だがヤバい。

 

「あ、わかった?先週買ったんだけど……」

 

シルヴィはそう言ってから俺に抱きつき……

 

「八幡君としては……どう?興奮するのかな?」

 

艶のある笑みを浮かべながら上目遣いで見てくる。日頃シルヴィの顔を見ている俺からしたらからかっているのが簡単にわかる。おそらく俺がテンパるのを見たいのだろう。

 

 

 

しかし俺はそんなシルヴィの対処法は知っている。それは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ああ。似合ってるよ。正直に言って今直ぐお前を抱きたい」

 

恥ずかしがらずにハッキリと返事をする事だ。

 

「ふぇ?!は、はちみゃんきゅん?!」

 

案の定シルヴィは真っ赤になってテンパりだす。俺をからかうなんて10年早いからな。

 

思考停止したからか動きを止めたシルヴィの頭をポカンと叩いてから風呂に入った。さて、今日は汗をかいたし丁寧に洗うか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局5分したらシルヴィが真っ赤になって風呂に入ってきてポカポカ叩いてきた。

 

その後シルヴィはからかった罰として自身の身体を使って俺の身体を洗ってきたがアレはマジで勘弁してください。


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