ダンジョンに金の不死鳥がいるのは間違っているだろうか? 作:九十九階堂
二つ名をつけられてから1週間が過ぎた
悠は、そんな間にある悩みを持つようになる
魔石を持ちながら戦うのが面倒だと
そんなことをヘスティアに相談した次の日だった
ヘスティア「サーポターをつけてみたらどうだい?」
悠「サポーター?」
それは急な話だった
ヘスティア「荷物を持ってもらう人を雇うんだ!
魔石を持ちながら歩くのが面倒って話なんだから、それが一番いい方法だと思うよ?」
悠「私はワンマンアーミーたった1人の軍隊なのだ、我が武士道にそんなものはいらないな……」
ヘスティア「そんなこと言わずにどうだい?」
悠「誰かに付きまとわれるなどまっぴらごめんだ」
ヘスティア「いや、仲間だから」
悠「仲間?あぁ、そういえばいたな
後ろから攻撃してくる奴らだろ?」
誰かと一緒にと言われてから悠は少しだけヘスティアへの当たりを強めていたのだった
ヘスティア「それは違うよ!ってかどんな仲間だよ!」
悠「違うのか?」
ヘスティア「全然違う!」
悠「………やはり魔石は回収せずに……」
ヘスティア「絶対やめてね!」
悠「………善処する」
ヘスティア「絶対にやらないでしょ
あぁ〜もう、分かった私が一緒に探しにいってあげるよ」
悠「足手まといだ!いらん!」
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その後、ムキになったヘスティアが迷宮に向かう悠についていき、今に至る
エイナ「サポーター……ですか」
ヘスティア「あぁ!うちの子につけて欲しいんだ!」
悠「いらないっつってんのに……」
エイナ「少々お待ちください」
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悠「んで、なんだったって、こんなに候補者がいるんだ?」
その翌日、エイナの元に再び訪れた悠は募集に応じたサポーターのリストとそれぞれの書類を与えられていた
書類といっても、名前に、過去の経歴や所属ファミリアが書いてあるだけで、候補者の写真もなかった
エイナ「波風君が、サポーターほしいようですから、希望の人は……と募ったまでですよ」
悠「俺はそもそも、希望してない。神さんが希望しただけだ……
変な人連れてきたら即解雇してやろうと思ってたのに、こんなにいたらどう考えたって最初から取る気ありませんでした
なんていえないだろうが」
エイナ「…はぁ、君はどんだけ1人が好きなの?」
悠「気を使うのが嫌なんだよ」
エイナ「まぁ、波風君は目上の人にはきっちりと敬語を使うもんね」
悠「1人ならその必要がない」
エイナ「そもそも、目上の人だからって気を使う人なんてあんまいないし、
それが理由で、パーティーすら組まないなんて波風君アホなの?」
悠「敵はあまり作らず、目立たない
それをモットーにしてるもんでね
誰とも関わらなければ自然と目立たないし、敵はできないはずなんだが」
エイナ「あなたが目立たないのはもう無理でしょう?」
悠「ほんとそれなんだよなぁ
この原因を作ったあの女神……
名前はなんだっけなぁ?
とりあえず許さん!」
エイナ「フレイヤ様ね……
アイズから聞いたわ、色々と大変なみたいで……
だけど、そもそも2日でレベル2になった時点でもう……
ところで、どうするの?この中から選んであげるの?」
悠「1番気を使わないですみそうな奴は………」
エイナ「聞こえてるよ」
ジト目が悠に向けられていた
悠「おっ⁉︎これはこれは!」
(イシュタルファミリア……)」
色々と書類を見ていく中、イシュタルファミリアと書いてある書類で止まる
エイナ「波風君!変なこと考えてないだろうね!い、イシュタルファミリアの子を選ぶなんて!」
悠「いや、たまたまだって……
(それにどうせ、1日で終わるんだから)」
エイナ「絶対に不純な動機で選んだりしてないだろうね!」
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「サンジョウノ・春姫です」
(あれ?イメージと違う……)
悠「アマゾネスじゃないんだ」
悠は目の前の相手の特徴的な部分、ルナールたる狐耳をみていた
春姫「そ、そちらの方がお好みでしたか?」
悠「え?……そんなことは……」
春姫「?」
悠(おかしいな………イシュタルファミリアの聞いていたイメージと全く違うぞ
というより、本人目の前にして、やっぱりいらないってどう断りゃいいんだ?)
春姫「で、では、行きましょうか?」
(どちらかというと、相当におとなし目の子じゃないのか?)
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それから全く会話もなく、普通に迷宮に進んでいった
魔物を駆逐する、それによって、落ちた魔石を春姫が拾う
その流れがずっと続く
春姫は何も文句を言わずついてくる
(何だ……この子本当に大人しいじゃないか………
実はイシュタルファミリアじゃないのか?)
悠「なぁ、春姫さん………」
春姫「ひゃ、ひゃい!」
悠「いや、そんな身構えなくてもいいけど……」
春姫「は、春姫に何が御用でしょうか!」
悠「だから、そんな身構えなくっていいって」
春姫「あっ……はい」
悠「本当にイシュタルファミリアなのか?」
春姫「は、はい!そうですが!」
悠「俺の聞いていたイシュタルファミリアの団員と少し違うのだが……」
春姫「あ、あはは……
やっぱり、私じゃ唆りませんよね」
悠「いんや、別段いいんだが……
気の使わないですむ相手を選んだ結果君にしたんだけど………
予想外の方向で気が使わずにすんでいるからビックリしてるって感じなんだ」
春姫「え……」
悠「春姫さんは……そんな性格であのファミリアでやっていけてるのか?」
春姫「……できてません」
悠「だろうな…何でわざわざあのファミリアに入ったんだ?」
春姫「助けて貰ったんです……アイシャさんに……」
悠(アイシャさん……っていえば確かあの時にイシュタル様と一緒にいた人か……)
悠「助けてもらった……とは?」
春姫「私はもともと極東の育ちなんですけど、とある理由で私は父に捨てられてしまいました」
悠「………」
春姫「そして、奴隷商人に攫われたんですけど、その時に、アイシャさんが奴隷商人のことを倒して……」
悠(へぇ………アイシャって人はなかなかに優しいのかもしれんな……
まだ、この話が真実とは限らないが、この春姫さんに限って、嘘をつけそうには見えないしな……)
悠「…………」
春姫「だけど、私は男の人の相手もできませんでしたし、ルナールなのに妖術を私は覚えてなくて、強くもありませんでしたから………」
悠「サポーターになった……というわけね……」
春姫「はい、それも……未だ……」
悠「そうことね………分かった!」
春姫「?」
悠「やっぱり、春姫さんに決めた!」
春姫「え?」
悠「サポーターなんて、正直いらないって思ってたんだが……」
春姫「いらない⁉︎やっぱりまた……」
悠「春姫さんならいいかなって」
春姫「わ、私なら⁉︎え?……えぇぇぇぇぇぇ⁉︎
いいんですか、私などで?
あなたは、黄金騎士とまで…それに、私ではあなたの足手まといになってしまうかもしれないですよ?」
悠「いいに決まってる!綺麗な春姫さんなら守ってもやりたくなるさ!」
春姫「わわ、私が…綺麗ですか⁉︎」
悠「そうさ!春姫さんは十分に別嬪だと思うぞ!」
春姫「私、私が………」
悠「これからよろしく頼む!」
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ヘスティア「さて、悠君!聞かせてもらおうか!どうしてイシュタルファミリアの子をサポーターとして迎えたのか!」
アイズ「うん……」
悠「あれ?アイズさん?なにゆえここに?」
アイズ「あなたが酒場の人の次は、サポーターの人に手をかけているって聞いたから……」
ヘスティア「っ!悠君!どういうことだい!酒場の人?いったい誰だいその子は!」
悠「おかしいな?酒場のときは意気地なしといったと覚えているのだが?
それに、アイズさん、絶対今の言い方だと誤解が生じますからね?」
アイズ「誤解じゃない……事実、イシュタルファミリアを選ぶなんて」
春姫「あ、あの〜」
ヘスティア「なんだい!サポーター君!悠君は渡さないよ!」
春姫「ひぁぇ!」
素っ頓狂な声をあげて怯えた春姫
「「?」」
ヘスティアとアイズは予想外の反応にキョトンとした
悠「春姫さんはどうもそっちの懸念がある人じゃないらしいんでね」
アイズ「そっちの懸念……やっぱ、期待してたんだ?」
悠「い、いや……そんなことは……」
春姫「ははは……」
春姫も苦笑い
アイズ「挙動不審になってるよ?」
顔をすごく近くする
胸もあと少しで当たりそうだ
悠「うぐっ……」
ヘスティア「ちょっと!ヴァレン何某君!近いよ!悠君に近いよ!」
アイズ「これは調査の一環……問題はない…」
ヘスティア「大ありだよ!」
アイズ「悠が悪い」
悠「いつのまにか、名前で呼ばれてる……」
アイズ「嫌だった?」
悠「それなりに親密な相手となら呼び合うのもいいと思うが………」
アイズ「私とは親密じゃないってこと?」
悠「いやいや、そうではないが、そこまで回数重ねてるわけでもないんだし名前で呼ぶほどではないと……」
アイズ「私は嫌?」
ウルウルした目を向けて来るアイズ
悠「いや、アイズさんが親密に思うんならいいんじゃねぇかい?」
アイズ「私も呼ぶからあなたも呼んでくれる?名前で……」
ヘスティア「ちょっとちょっとちょっと!!!!!
アウトだよ!ヴァレン何某君アウトだよ!」
アイズ「むぅ………」
ヘスティア「僕は君がイシュタルファミリアの毒牙から悠君を守るということに関して許したんだからね!」
それから、ヘスティアとアイズが言い合っている
悠「すまないな、ちょっとうちの神さんは元気なんでな」
春姫「全然大丈夫ですよ」
悠「これから待ち合わせはどうする?」
春姫「私の住んでる店に……あっ…」
悠「歓楽街か……」
春姫「やっぱ、ダメですか?」
悠「住んでいる場所がそこなんだよな?」
春姫「はい、でも基本私があなたのところに行きますから……」
悠「まぁ、イシュタルファミリアだもんな……」
春姫「………」
悠「仕方な……」
アイズ・ヘスティア
「仕方なくない!」
悠「うぐ……」
ヘスティア「サポーター君!」
春姫「は、はい」
ヘスティア「悠君のサポーターになるのは誠に遺憾だけど許可しよう」
春姫「ありがとうござ……」
へスティア「だけど!」
春姫「?」
ヘスティア「君がうちのファミリアまで来るんだ!」
春姫「分かりました」
ヘスティア「いいかい!悠君!
歓楽街なんて、絶対に行かせないからね!」
アイズ「行ったら、あなたを殺して私も死ぬ」
悠「怖い!怖いから!…あと恐い!」