本編とはあまりかかわりません。
【六回目の日記】
スライム倒したどぉおおおおおおおおおおお!!
まあそのあとすぐに四匹のスライムにリンチにされたがな!!
だが、三回ほど切り付ければなんとか倒せるようになった!!
これはレベルが上がる希望が見えてきた! 今なら鼠もタイマンでなら倒せるはず。
次回から一匹ずつ闇討ちしてははは、レベル上げのカモにしてやるぜえ!
とはいえ森の守護者を倒す算段がまだ立たないんだが。
日記を書き終えたらまた魔術書を読みながら練習をすることにする、火か氷か、多分どっちかが効くと思うんだが。
今の俺のMPは下級呪文一発か二発で終わる、通じる奴だけ調べて、何度かトライだな。
【七回目の日記】
ライバルと遭遇した。
名前はオクオック、なんの捻りもないがオークの獣人だった。
なんでも伝説の魔物になるのが目標らしく、俺がスライムを倒していると挑んできた。
で、強さだったがぶっちゃけクソ弱かった。
なんせ今の俺と死闘を繰り広げるレベルで、へっぴり腰の剣は打ち合えばお互い手元が痺れるわ、見習い魔法使いレベルの魔法は同じぐらいの威力だわ。
松明レベルのファイアとファイアが激突して、相殺した時にはお互い目を瞬かせたレベルである。
だがあいつの気迫は本物だった。
辛うじて俺が今回は勝利を収めたが、あいつは強くなるだろうと俺は確信している。レベルも上がるらしいし。
最強の魔物とやらが目標らしいが人に迷惑をかけず、強くなるだけなら構わない頑張ってくれ。レベルも上がるらしいし。
ただし魔王にはならないでくれよと真面目にいったら、魔王よりそれを倒せる勇者より強くなるのが目標だからといわれて俺はちょっと泣いた。
俺は頑張るよ、レベルはまだ上がらないが。
さて後何体倒せばレベルが上がるのか、テンションのままベヒモスにもう一回挑んで蹴散らされた夜に日記を書きながら思った。
【八回目の日記】
レベルあがらねええんだどぉおおおおおおおおおおおお!!
おかしい、どう考えてもおかしい。もうスライム十体、ついでに気合と根性でゴールデンスライムを滅多打ちにして倒したんだが、レベルが上がる感覚がない。
昔はレベル1からあいつ一匹、同族の奴を倒したら五レベルは軽く上がったはずだ。
ラットも十数体なんとか倒してる、なのにレベル上がってないぞ。
森の守護者のところまで困惑しながらなんとか侵入して挑んで、ぶっ飛ばされた。
ベヒモスの呆れた顔に慣れつつも、火に弱いことは確認した。魔力を上げれば有効打になりそうだ。
森の守護者は試すだけだから死にかけたら外まで転移されるので慣れた作業になりつつある。つらい。
森の外まで放り出され、通りかかった自警団さんに「大丈夫? ついていってあげようか?」 といわれるが大丈夫ですと言うしかなかった。
明日はここに来るまで乗っていた船で一端城まで戻ろう、どう考えてもおかし過ぎる。
そういえば拠点にしている街なんだが、妙に女の子が増えていた。移住してきたんだろうか?
変な恰好ばかりだったが。
【城へのアタック一回目の日記】
殺す。
絶対に殺す。
城まで戻って報告と確認にいったらあのくそむかつく態度の兵士に追い返された。
なぁにが「スライム倒してレベルがあがらないぃい~? それって勇者様がレベル高過ぎるだけじゃないですかねえ?」
だ!! ふざけんな!!
殴りかかったら片手で返り討ちにあった。
口論しようにも相手が暴力を出してきてはレベル1の俺には勝ち目がまるでない。
あいつが魔王倒しに行けよと思う強さだったが、うん、まあ魔王を倒すのは俺の仕事だし、はぁ。
ていうかあいつ最初、スライムでも倒してレベル上げろとか言ってたよな。把握してないわけ、ない、よな?
少し間を置いてもう一回いこう、幾ら人のレベルをぶん下げている王だが、お世話になったような、なってないような、王様だが、うん。
考えるのはやめよう、今日は日記はここまで。張れた頬に氷嚢当てながら寝る。
【九回目の日記】
オクオックに敗れた。
どうやら俺が城に戻ってる間修行をしていたらしく、剣はそこそこだったが、魔法の威力が段違いだった。
下級上位魔法まで覚えてやがる。
一発で黒焦げにされて、予想以上のダメージに死ぬかと思ったが、回復してもらった。
俺を殺さないのか? と尋ねると。
「ラルフはレベルは上がってないが強くなってた、まだまだ俺も弱い、一緒に頑張ろう」とスマイルでいってた。
俺はその言葉に差し出された手を握って、次回のリベンジを約束した。
今日は帰って素振り、そして魔法の修行をしよう。魔法防御も上げなければいけない。
あいつに胸を張れるライバルになろうと覚悟を誓った。
もう自分で飯を作ってる暇もないな、ザックのところでずっと食ってるが。
【十回目の日記】
手に入れた服や腕輪、それに切れ味のいい剣を手にしたお陰か三体ぐらいのスライムなら半殺しレベルで倒せるようになった。
賞金首と呼ばれる極悪モンスターもたまに見かけるが、まだ手が出せない。
じっと動きを見つつ、対策を練っておく。いずれ倒さなければいけないからだ。
勇者時代は魔王以外にも粗方の賞金首をぶっ飛ばしていた。
賞金首モンスターは人間がダンジョンに住み着いて脅威になったり、経験を積んで知恵を身に付けたり、あるいは特異な変異を起こした連中だ。
放置すると被害が出るのは間違いなく、野良の冒険者の多くは専用の賞金稼ぎでもなければ避けるため長生きをする。
なのでこうやってダンジョンに積極的に潜る俺が倒すべきだろう。
とおもったらなんか変な少女集団がダンジョンで見かけた、危ないと思って声を掛けようと思ったらお腹向きだしの十代半ばぐらいの女の子が蹴りで俺だと手が出せないモンスターを蹴り飛ばしていた。強かった、くまさんパンツだったが。
他にもなんか囚人服を着ていたり、目元に包帯まきつけていたり、個性的な連中だった。
最近の女の子ってしゅごい、俺は勇者として始めて知った。
なんかあまり喋ってない隅っこの子がこちらに視線を向けていたような気がするが気のせいだろう。俺声かけてなかったし。
あとベヒモスに負けた。魔法を二発叩き込み、怯んだところで剣で斬りつけて、アイテムなどを駆使しながらやりあっていたが惜しくも負けた。
「こいつ、強くなっておる」
と言われた気がするが。まだレベル上がってないんだけどなー。
そういえばここのダンジョン推奨レベル5ってギルドで聞いたが、どっかに推奨レベル1のダンジョンはないものだろうか。
今日はランニングと素振り、あとザックの奴に言われて畑の手入れをする。
筋力は上がっている気がする、うん。
全体攻撃の魔法をなんとかおぼえたぞ! やったー!
→MPが足りません
おかげで三回ぐらい死に掛けました