「富士さん、こっちの席お願いするよ。」
「はいはい、まったく、こんな婆さん相手にして面白いかね?」
「富士さんとやるんと数日運気が上昇するんや。この前の試合の後にも契約取れたんや。」
「俺もそれ思った!!」
千葉県成田市の成田参道近くにある料理店の店員として働いていた。
麻雀は見えない天幕事件で一時関西リーグが壊滅的打撃を受けたものの、元老とも呼ばれるほど様々な分野で影響力を持った小鍛治元プロが事態収縮の為に動き回り、なんとかおさめることができた。
それから35年・・・70となった今は高橋富士と名前を変えていた。
仕事とは別に小中学生向けの麻雀教室を開いていた。
それは阿知賀こども麻雀教室の憧れでもあり、未練からでもあった。
「婆さん生きてる~?」
「成田んとこのガキじゃねぇか?今年はインターハイ行けそうか?」
「おじさん達仕事は?」
「有給消化だ。こいつらもだとよ。」
「んー。まぁ富士さんもいるし、今年はギリギリかもなー。成南や幕張綜合、八千代正院もあるし・・・。」
「成南は名門だしな。残り2つは人海戦術か?」
「2校とも麻雀部員数500人とか・・・全国でもないくらい人が集中してるからな。」
「まぁ成田にかってもらいたいねー。死ぬ前に優勝見せてよ。」
「頑張る~。富士さん、死ぬなんて言わないでよ。200まで生きるって言ったじゃんか。」
「いや、歳には勝てんかっ!?」
バタン
「「「富士さん!!」」」
「ん?」
「よう、70年と5ヶ月ぶりか。」
「あぁ、神様か。」
「どうだった?人生は?」
「浮き沈み激しい人生だったよ。」
「今、高鴨は植物人間状態だ。その時に起こった出来事を簡単に話すぞ。倒れた後成田がインターハイにて4位になった。その10日後に見えない天幕事件の高鴨穏乃がスケープゴートであることが発覚し、名誉を回復。数日間高鴨穏乃の特番が組まれ、麻雀業界では英雄となる。」
「それは結構なこと・・・麻雀ね。プロ、アマ・・・潜伏中の海外でも少しやったけど飽きなかったね。最後はさ。」
「英雄は死ねない。高鴨穏乃・・・君は歴史に居なくてはいけない存在となった。・・・2週目。君にはもう一度生きなければならない。さぁ、楽しんできなよ3週目を!!」
「ババアに期待はしないことだよ。」
「大丈夫さ。英雄となる器は元から合ったんだ。」
「さようなら。神。」
「さようなら君。」
高鴨穏乃5歳・・・山の中で記憶を取り戻す。
「前のようにステータスも見れない、山も完全には操れないけど・・・弱くてニューゲーム。アルプスの山々のような頂きにたとうじゃないか。」