犠牲の果てに   作:ドライヤー

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久しぶりの更新です!
お待たせしてすみません…

衛宮描写から始まります


少女

「◾︎◾︎◾︎ーーーーー!」

 

ヘラクレスが獣のような叫びをあげながらとてつもない速度でこちらに向かってくる。ノドが干上がる。何時間も水を飲まず砂漠にでもいるような錯覚に陥る。脳が必死に逆の方向へ向かって逃げろと自分の意志に囁いてくる。しかしここで逃げるわけにはいかない。ここで逃げてしまってはセイバー、立香、マシュが死んでしまう。俺だけが生き残っても意味がない。

 

 

「うぉぉぉぉぉーー!」

 

 

恐怖を紛らわすため雄叫びをあげる。二本の剣を投影する。奴が斧剣を振り下ろすまで5秒もないだろう。奴の斬撃が一撃でも俺の体に当たったらその時点で死亡確定。かすっただけでもどのようになるかわからない。

 

ーーだがそれがどうした

 

俺がやらなければ誰がやる。身体強化開始。筋力増強、視力上昇。奴の当たってもアウト。かすってもアウト。ならばひたすら避けるか受け流すしかない。

 

そしてヘラクレスの斧剣が振り下ろされる。俺は一回転して斧剣に対してむかいうつ、のではなく側面を二本の剣で全力で叩く。頭上に振り下ろされた斧剣が少し横にずれる。そのまま地面に斧剣がめり込んだ。ヘラクレスが体勢を崩し怯んだ隙に連撃を叩き込む!

 

キキキキィン!

 

 

「なっ」

 

 

俺は確かに奴の斧剣ではなく体を斬った筈だ。なのにヘラクレスには傷が一つもない。逆に斬りかかった俺の腕が痺れている。奴の体は鋼以上だと言っても過言ではない硬さだ。驚きのあまり体がこわばってしまう。そこの一瞬をヘラクレスは見逃さない。横一線に斧剣が振るわれる。風を切る音が聞こえる。ダメだこれは躱せない!

 

 

「はぁぁぁぁぁ!」

 

 

マシュが俺と斧剣に割り込み斧剣を止める。そして斧剣を弾いた。俺は効かないとわかった二本の剣をヘラクレスの両目に向かって投げる。ヘラクレスは手で二本の剣をなぎ払った。ヘラクレスの両腕が使えない隙にマシュが胴体に盾で体当たりをし、ヘラクレスを倒れさした。その間に俺は弓と剣を改造した矢を投影する。

 

 

「I am the bone of my sword」

 

 

俺の攻撃はヘラクレスの皮膚には傷一つつけられないだろう。だが、体の内側はどうだ?

 

 

「◾︎◾︎◾︎ーー!」

 

 

ヘラクレスが起き上がり叫び声をあげる。その開けた口にめがけて矢を放つ!

 

 

「偽・螺旋剣!」

 

 

そう言って放たれた矢は口の中に吸い込まれるようにして命中する。そのまま矢は爆発し青い爆炎があがる。まじかで爆発したせいでマシュと俺は吹き飛ばされる。ランクA相当の宝具だ。それを体内で爆発させられたらいくらヘラクレスと言えどもひとたまりもないだろう。

 

爆炎が晴れる、狙い通り奴の上半身は消しとばされていた。だがヘラクレスは一度受けた攻撃に対して耐性を得る。つまり二度目はもう使えないということだ。

 

 

「マシュ、ここからが本番だ。気を引き締めていくぞ」

 

 

徐々に肉体が再生されていくヘラクレスを見ながらマシュに話しかける。

 

 

「はい!」

 

 

マシュも声が震えている。仕方がない、11回も生き返る奴の前で恐怖を捨てろと言う方が無理だ。俺は奴が復活してすぐに攻撃できるように新たな矢を投影したーーー

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー

 

 

「マスター私はどうすればいいのですか?」

 

 

拳を震わせながら俺にセイバーが問いかけてくる。悔しいのだろう。英霊でありながら人間を前線で戦わしている自分、力不足な自分の事を。俺だって悔しい。こんな作戦しか思いつかなかった自分の実力不足が。でもこんなところで嘆いてるわけにはいかない。今も衛宮さんとマシュは戦ってくれている。自分の為すべき事をしなければ。

 

 

「俺が強化の魔術を今ある宝石全てを使いセイバーにかける。そしてセイバーはあの聖杯ごとヘラクレスを宝具で倒してもらう」

 

 

「なっ無茶だ!一度の戦闘で六回程度しか使えないのに何回も使えばあなたの体が持つかわからないではないですか!」

 

 

確かに俺は魔力は平凡で全力で強化の魔術をかけようと思えば六回程度しかできない。それを限界を超えて何回も使おうとすると体はどうなるかわからない。だが…

 

 

「これしか方法はないんだセイバー。奴は一度受けた攻撃に対して耐性を得る。つまりセイバーの宝具で倒しきれなかった場合、打つ手がなくなってしまう。セイバーの宝具が切り札で最後の砦でもあるんだ」

 

 

セイバーが苦い顔をする。確かに現状でヘラクレスを倒しきるにはその方法でしかないと思ったのだろう。しかしセイバーにとってはマスターを危険な目に合わせるわけにはいかない。でもその方法しかない。その葛藤に悩まされているのだろう。そしてしばらく考えた後にセイバーが決意をした。

 

 

「わかりましたマスター。その作戦のりましょう。ただし、あなたが危険になれば止めますから」

 

 

「よし!じゃあ始めるぞセイバー」

 

 

セイバーに強化の魔術をかける。宝石は十個。最低六十回は強化の魔術をセイバーにかけられる。

 

強化、強化、強化、強化、強化、強化、魔力回復、強化、強化、強化、強化、強化、強化、魔力回復、強化、強化、強化、強化、強化、強化、魔力回復、強化、強化、強化、強化、強化、強化、魔力回復…

 

 

そして7個目の宝石の時にに体に異変が起きる。激痛が走る。痛みで地面にのたうち回りたいぐらいの痛さだ。意識が朦朧とする。

 

 

「マス……ー!……夫で……か!」

 

 

あぁ。セイバーの声が聞こえる。意識をしっかりもて俺。だが徐々に意識が薄れていく。くそっ!また自分の力不足のせいで心配をかけてしまうのか。その時だった。

 

 

「ふぅん。その程度の魔術行使でそんなことになるんだ。世界を救ったマスターって本当なの?」

 

 

気がつけば目の前にいたセイバーがいない。周り一体は真っ黒な世界。立っているか、浮遊しているのかすらもわからない。その世界に一人の少女がいた。

 

 

「はじまして人類を救ったマスターさん。私は名前はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。でもあり、あなたたちが見た泥が湧き出している聖杯でもあるものよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




新章しました?

やっぱりエミヤさんはかっこいいの一言につきました。
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