真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月
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第百六話

 

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

「必殺ベラボー正拳突き!」

 

 

振るわれた関羽の青龍偃月刀の一撃をガードしつつ、受け流すと間合いを詰めてブラボー正拳突き改めて、ベラボー正拳突きを放つが体勢を整えた関羽は青龍偃月刀で受け止めてしまう。つーか、青龍偃月刀硬いな!?

 

 

「隙あり!」

「危なっ!?」

 

 

続いて胡軫の棍が迫ってきていたので瞬発的に身を低くして避ける。低い体制から体を伸ばしてアッパーを放つが胡軫は距離を開けて避けられてしまう。

 

 

「ならば私の牙も御賞味あれ」

「なんの……あ……」

 

 

続いて趙雲が跳躍しながら俺に槍を向けてくるのだが、それが問題だった。趙雲の服は丈が異常に短い。それ故に少し動いただけで中が見える訳で。俺は趙雲の白い服と綺麗な肌の間に一匹の蝶を見た。

 

 

「せいっ!」

「ちいっ!?」

 

 

俺の胸を狙った突きを上手く避けると趙雲は槍の柄を下段から払うように上段へとかち上げた。俺はそれを肘で叩き落とすと趙雲との距離を開ける。

 

 

「ふぅ……危ねぇ……」

 

 

思わず本音が口から漏れた。なんちゃってシルバースキンのお陰でダメージ少ないけど関羽、趙雲、胡軫を俺が相手をするのは流石に無理がありすぎる。

 

 

「ふふっ……見事な腕前ですな。我等、三人を同時に相手をして無事とは」

「そりゃどーも」

 

 

趙雲の言葉に俺は平静を装いながら答える。いや、正直、ギリッギリッだからね。

こりゃ大将と一刀と大河を連れてサッサッとトンズラした方が良さそうだ。俺は退く為に片足を半歩後ろに下げる。

 

 

「おや、こんなに良い女が居るのに逃げる算段ですかな?」

「………こりゃ困ったね」

 

 

少しの挙動で考えが読まれた。出し抜くのは難しいか……

 

 

「純一さん、俺も華琳を連れて大河と逃げようとしたんだけど趙雲が立ち塞がって逃げられなかったんだ……あと少しだったのに……」

「そちらの御遣い殿も上手く逃げ仰せようとしたものだ。愛紗や胡軫ならまだしも私には通じんよ。そちらの少年も筋が良かったが私の相手にはならなかった様ですが」

 

 

成る程……一刀は目潰し用の煙玉を用意していたけど趙雲は関羽や胡軫とは少し離れた位置に居たのだろう……そして大河は突破口を開こうとして戦いを挑んだが敗れた……って所か。

参ったな……何がマズいって搦め手が通じない相手が一番厄介なんだよな……

 

 

「秋月殿……降伏してください。桃香様もそれを望んでいます」

「関羽……」

 

 

そんな中、関羽は辛そうな顔で降伏を進めてくる。生憎だがそれは出来ないんだよ。俺は関羽達に見えないように一刀にハンドサインを送る。

 

 

「関羽……俺は俺なりに思う所がある。だから……」

「秋月殿!」

 

 

俺は全身に回していた気を解くと右手に気を集中する。そして辺りを見回してから大将に話を振る。

 

 

「大将……確か劉備が退いたのは、あっちの方角だったよな?」

「え?……ええ、あっちの方よ」

 

 

俺は大将に劉備が退いていった方角を確認すると右手に集中した気を放つ。俺は掌の上には作り出した気弾を振りかぶった。

 

 

「行けぇ!」

「や、止めて下さい秋月殿!」

 

 

俺が気弾を劉備が退いた方角の空へ投げると、その場に居た全員が俺の投げた気弾に視線が集中していた。それこそ俺の狙い通り。

 

 

「弾けて混ざれっ!」

「なっ!?」

 

 

俺が上空に投げた気弾は俺の合図に弾けた。それと同時に辺りに眩しい位の光が差し込む。

 

 

「なんだコレは!?」

「ま、眩しい!?」

「目がぁ……目がぁ~!」

 

 

関羽や胡軫達も目が眩んでる様子。これぞ俺の編み出した、なんちゃってパワーボール。当然、大猿になんてなれない。これの効果は実は太陽拳の様に眩しい光を出すだけだ。太陽拳が使えずに悔しい思いをした俺が試行錯誤の末に作り出した技だ。

実は出撃前に一刀にはコッソリと、なんちゃってパワーボールの事を話していた。そしてハンドサインを送ったらパワーボールを使うと指示を出しておいた。つまり、この場で目が眩んでいないのは俺と一刀のみ。

俺は大河をおんぶし、一刀は大将を抱く。しかも所謂、お姫様抱っこ。

 

 

「行くぞ!」

「はい!」

 

 

俺は一刀と共に包囲から脱出する。早く城に戻って籠城戦しなきゃだな。

 

 

 

 

 

 




『ブラボー正拳突き』
キャプテンブラボーの13の技の一つ。ホムンクルスを生身で倒せる強力なパンチ。


『パワーボール』
ドラゴンボールでベジータが使用した技。星の酸素と自身の気を混ぜ合わせることで、小型の月を作り出す。





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