真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月
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第百八話

 

 

 

 

◆◇side華雄◆◇

 

 

私と恋は先日の罰を受けて魏から少し離れた山の中で魏の特戦部隊となる『血風連』の最終調整をしていた。

しかし罰の内容が『特戦部隊が仕上がるまで秋月純一との接触を禁ずる』とはな……正直、とてつもなく堪えるものだ……

今まで秋月と共に過ごすことが多かった分、離れるととても寂しいと言うか……ふ、私も桂花の事は馬鹿に出来んな。

 

そんな事を思いながら血風連の仕上げを行い後数日と行った所で魏からねねが来た。しかもやけに慌てた様子で。

話を聞けば蜀が魏に攻めに来たと言う。劉備め……先日、魏の領土を素通りさせて貰った上にこの仕打ち……特に関羽は反董卓の時の挑発の借りも返させて貰おうか。

 

 

「聞けぃ者共!今、魏に蜀が攻め入ろうとしている!我等はこれより魏に戻り、蜀を叩き潰すぞ!これは魏を守ると同時に我等の初陣となる!その姿を大将、曹孟徳に見せ我等の強さを証明して見せるのだ!」

「「御意!!」」

 

 

私の号令に揃って返事をした血風連は即座に陣地を撤収させ、我等は魏へと急いだ。

秋月の教えで血風連の指導は完璧なものとなっていた。個人の技量もそうだが連携した強さを持たせる事で、その力を更に高めさせる。秋月の話では血風連とは天の国の物語に出てくる部隊だそうだが素晴らしい部隊だ。私もその物語をいつか読みたいものだ。

 

そして馬を急がせ魏に戻ると既に戦は始まっていた。近くに居た魏の兵士に話を聞き状況を確認した私は大将と北郷。そして秋月を救う為に兵達に指示を出す。

 

 

「ねね、私は血風連と共に秋月達の救出に向かう。お前と恋は城の付近の蜀の兵士を倒して退路を確保してくれ」

「………お前、本当に華雄なのですか?」

 

 

私の指示に疑いの視線を送ってくる、ねね。確かに昔の私なら有無を言わさずに突撃していただろう。

 

 

「私とて成長しているのだ……それにまた守れないなんて事にはなりたくないからな」

「あたっ!」

 

 

私は軽く拳骨をねねの頭に落とす。それと同時にねねの頭を撫でた。

 

 

「………頼むぞ」

「だったら殴るななのです!」

 

 

私が溢した一言にねねは涙目になりながら恋を連れて城の方へと向かっていった。少し力を入れすぎたか?まあ、それについては後で謝るしかないな。

ねねと恋と別れた私は血風連と共に秋月達を探そうと動き出した、その時だった。

突如、気弾が空に放たれたかと思えば、それが眩しい光を放ったのだ。私たちは離れた位置に居たから大した事にはならなかったが近場にいたら目が眩んでいただろう。だが、あんな事を仕出かすのは魏では一人しかいない。

そう確信した私は血風連に指示を出す。

 

 

「これから大将や副長が通るだろう!蜀の追撃を防ぐ為にも隊列を作れ!」

「「ハッ!」」

 

 

私の指示に従った血風連。そして予想通り、大将を抱いた北郷に大河を背負った男……見慣れぬ服を着ているが秋月の筈。

そして彼等が来た時、関羽達も後を追ってきたが我等はそれを阻むように前に出た。

 

 

「「まばゆきは月の光、日の光!正しき血筋の名の下に、我等が名前を血風連!」」

 

 

血風連の代名詞と秋月から教えられた台詞を叫ぶ血風連。ふふ……私も血が騒いできたよ。

 

 

「愉快な連中の様だな」

「だが数だけだ。突破するぞ」

 

 

趙雲と関羽が血風連を見てそれぞれ感想を述べるが趙雲は兎も角、関羽は粋と言うものがわからん様だな。それに我等を格下に見ているのが容易に解る。

 

 

「やれやれ……容易に突破出来ると思ったか?」

「貴様……華雄!?」

 

 

血風連の一団から私は前に出る。私の登場に驚く関羽と趙雲。少しばかり良い気分だ。

 

 

「秋月、北郷……先に行け。私は関羽を相手にする」

「ふん……貴様ごときが私の相手になるだと?」

 

 

私の挑発に関羽は私を見下した態度を取る。あの時と同じと思うなよ。

 

 

「隊長、副長。ここは我等にお任せを」

「頼んだ。行くぞ、一刀……華雄、待ってるからな」

「え、あ……はい!」

「ああ……すぐに合流するから待っていてくれ」

 

 

血風連の一人に声を掛けられた秋月は北郷を連れて城へと走った。私に声を掛けてくれた時、帽子をズラして顔を見せてくれた。ああ、やはり私はアイツが好きなんだ……まったく恋とは厄介な感情だな。

 

 

「華雄……貴様ごときが私の足止めが出来ると思っているのか?すぐに後を追わせて貰うぞ!」

「……やれやれだ。血風連は趙雲の相手をしろ」

「「ハッ!」」

 

 

関羽の言葉に私は溜め息を吐きつつ血風連に指示を出した。何故だろうな……以前見た時よりも関羽の存在が小さく感じるな。

 

 

「来い関羽……以前の私だと思うなよ!」

 

 

私は金剛爆斧を握り締めると関羽の青龍偃月刀と刃を合わせた。

 








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