真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月
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第百十四話

 

 

 

 

「天の国の服も悪くないわね」

「流石です、お姉さま!」

 

 

俺と一刀がプロデュースした服を身に纏う大将。そしてそれを称賛する栄華。

確かに似合ってんだよなぁ。一刀もズッと見惚れてる感じだし。

現在、北郷警備隊おしゃれ同好会では大将のファッションショーが開催されていた。先程までの事を大将に話したら服を着てみたいと言い出し始めた。流石に大将も女の子故に服に興味が行く様子。

ツッコミはしなかったけど、先程まで大将が着ていたのは俺が一刀から聞き出してデザインしたフランチェスカ学園の女子の制服だったりする。

 

それはさておき、ファッションショーが開催されてから大将はかなりの数の服に着替えてる。巫女、ナースと言った服からカジュアルな現代風の服も華麗に着こなしていた。

 

それでまあ……現在は……

 

 

「ほら……桂花?貴女を逮捕しちゃうわよ」

「ああ……華琳様……」

 

 

大将を探しに来た桂花が婦人警官の服を着た大将に手錠を掛けられて押し倒されていた。因みに手錠は俺が真桜に詳細を話したら簡易的な物だが作ってくれた。いつも思うのだが現代の物をアッサリと再現してしまう真桜の才能は凄いな。それに頼りきりなのも現状だが。

大将は盛り上がってるけど……そろそろ止めるか。

 

 

「あー……大将。お楽しみのところ悪いが、そこまでにしとこうか?」

「もう、何よ。せっかく桂花と楽しんでたのに」

 

 

その格好で人を襲って、その発言は色々とアウトな気もするが此処は三国志的な時代だし、深くツッコんだら負けな気がするな。

 

 

「ほら、他にも服があるし……他にも見たいって一刀が目で訴えてるぞ」

「もう……仕方ないわね」

 

 

俺の言葉に大将は渋々ながら桂花の上から降りた。やれやれ……あのまま放置していたら色んな意味で収まりが付かなそうだったから止めて正解だな。大将はそのまま他の服を持って着替えに隣の部屋へと行ってしまう。

 

 

「邪魔しないでよね……せっかく華琳様と楽しんでたのに」

「そりゃ悪かったな」

 

 

文句を言ってくる桂花。俺はその言葉をサラッと流しながら手錠を外そうとするのだが外れない。

 

 

「あれ……おんや?」

「ね、ねぇ……ちょっと?」

 

 

俺の動きから事態を察し始めた桂花が不安げな表情で俺を見詰める。うん、その予想は当たってると思う。

 

 

「ヤバい……外れない」

「ちょっと、どうするのよ!?」

 

 

ガシャガシャと手錠を鳴らす桂花。いや、その手錠を使ったのは大将なんだが。

 

 

「こんな状態じゃマトモに仕事も出来ないじゃない!」

「それにこんな所を襲われたら……」

「いや……其処で俺達を見ないでくれよ」

「そうだぞ桂花。仮に襲うなら俺が……痛いっ!?」

 

 

絶望した様な顔をした桂花。その途中で栄華が口を挟んで俺と一刀を見る。馬鹿を言うな栄華。桂花を襲うとしたら、それは俺の役目……と言おうとしたら桂花が手錠された手で俺を殴った。的確に手錠を武器にする辺り侮れない。

 

 

「馬鹿な事、言ってんじゃないわよ!」

「いや、混じりっ気無しの本気だ」

 

 

踞りそうになった俺を押し倒して桂花が俺の腹の上に乗る。そして胸ぐらを掴みながら叫ぶが俺は冷静に返した。

 

 

「つまり秋月さんは『桂花を抱く男は俺だけだ』って言いたいんですね」

「甘っまーいの♪」

 

 

そんな俺達のやり取りを栄華と沙和がニヤニヤとしながら見ていた。他人の目を気にしない会話をしたのも俺達だけど外野から弄られるのも悔しい。桂花は桂花で顔を真っ赤にして言葉を失ってる。

 

 

「お前らなぁ……」

「あら、面白い事になってるようね」

 

 

反論しようかと思ったら着替えを終えた大将が戻ってきた。

今回、大将がチョイスしたのはフランチェスカとは違う制服だったりする。とある科学の的な制服なのだが……おかしいなビリビリをイメージしながら作ったのに、ツインテールに小柄な体格の為に、どちらかと言えばテレポーターの方になってる。いや、似合ってるんだけどさ。

 

 

「どう一刀?」

「スゴい似合ってるよ華琳!」

 

 

スカートを翻して着ている服と自身を見せ付ける大将。所謂『魅せ方』がわかってるよなぁ。現代ならトップモデルみたいだ。

しかし、まあ……真っ先に一刀に聞く辺り乙女だねぇ……一刀に誉められて頬染めてるし。

 

 

「華琳様、此方ですか?朝議での事ですが……」

 

 

その時だった。大将を探して稟が部屋に来たのだ。マズい……俺は直感的にそう感じた。

 

 

「か、華琳様……なんと可愛らしいお姿に……そして秋月殿と桂花が……ふ、ふふ……」

 

 

稟の視線は華琳に釘付けになった後に、稟は俺と桂花を交互に見てからブツブツと何か言っている。

あ、こりゃアカン。俺は上に乗っていた桂花を抱き抱えると大将と一刀の方に投げ渡す。二人は驚きながらも上手いこと桂花をキャッチしてくれた。

そう……俺の予想通りならこの後……

 

 

「か、華琳様ぁ……ふ、ふぷ……プゥーッ!」

「ぎゃぁぁぁぁっ!やっぱりぃぃぃぃっ!?」

 

 

稟の鼻から大将への愛と妄想によって構築された鼻血が吹き出して、ちょうど俺の居た位置に雨となって降り注いだ。スラックスは無事だが上半身のワイシャツは血塗れと化した。

俺は血塗れになりながらも立ち上がり、自身の服を見てから……叫ぶしかない。

 

 

 

「な、なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁっ!」

「純一さん、ネタが古いです」

 

 

 

俺の叫びに一刀のツッコミが入った。

因みに桂花の手錠は真桜に任せて外してもらいました。

 

 

 

 








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