真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月
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長くなりそうだったので一旦区切ります。今回は短め。


第百二十話

 

 

 

◆◇side斗詩◆◇

 

 

私は大河君と一緒に街の警邏に出ていた。その途中で私は秋月さんの容態を聞いていた。大河君の話だと秋月さんの腰痛は大分回復したみたい、良かった。

 

 

「じゃあ……秋月さんは部屋で仕事してるの?」

「桂花さんを始め、月さんや詠さんが部屋から出さないようにしてるッス」

 

 

秋月さんの腰痛は結構良くなったと聞いてたけど……なんでそんな事になってんだろう?

 

 

「ほっとくと師匠はまた怪我をするだろうから外に出さない方がいいって言ってたッス」

「そんな子供みたいな……ああ、うん。そうかも」

 

 

私は大河君の話した桂花ちゃん達の言葉を否定しようとしたけど妙に納得してしまった。秋月さんって放っておくと当たり前の様に怪我をしていくから……

 

 

「師匠は『暇ーだ、酒飲みてー、煙草吸いてー』って言ってたッス」

「秋月さんらしいなぁ……」

 

 

秋月さんの真似をしている大河君。その姿が妙に似ていて笑ってしまう。

でも大河君の話が本当なら秋月さん相当暇してるのね。警邏が終わったらお見舞いに行こうかな?

 

 

「顔良隊長!彼方の通りで騒ぎが!」

「わかりました。行こう大河君!」

「了解ッス!」

 

 

部下の一人が街中の騒ぎを報告してくれた。私は大河君と一緒に騒ぎが起きている場所へと急ぐ。

騒ぎが起きているのは居酒屋だった。そこでは酔っ払った男性三人が道行く人に喧嘩を売ったり、居酒屋の店員の女の子に絡んでいる。女の子は叩かれたのか右頬が赤くなっている。

 

 

「やめなさい!」

「あぁん!?なんだテメェ等!?」

 

 

私が女の子に絡んでいた男の人を引き離すと酔っ払った男の人達は私を睨んでくる。

 

 

「北郷警備隊の者です。暴れるのを止めなさい!」

「あんだぁ?北郷警備隊は酒を飲むのが罪だって言うのか?」

「飲むのが悪いんじゃ無いッス。飲んで人に迷惑を掛けるのが悪いんスよ!」

 

 

私が名乗ると酔っ払いの一人が言い返してくる。大河君がそれに正論を返す。でも酔っ払った人達は話が通じずに暴れるのを止めそうにない。それどころか出された料理を投げてくる始末。

私が警備隊の皆さんに目配せすると全員が頷いてくれた。そして酔っ払い達を取り押さえようとした、その時だった。

 

 

「おばあちゃんが言っていた」

 

 

その場に居た全員が声のした方に振り返る。この声……秋月さん!?でも少し声が違うような……

 

 

「男がしてはならない事が二つある。食べ物を粗末にする事と……女の子を泣かせる事だ」

 

 

秋月さん……なんだと思う。何故ならばそこに居たのは眼鏡をかけて髪型を変え、普段とは違う服装の秋月さんだったから。そして何故か秋月さんは右手を空に向け、指差していた。

 

 

 




『天道語録』

『仮面ライダーカブト』の主人公『天道総司』がことあるごとに発言する名言であり、彼の尊敬する数少ない人物である『おばあちゃん』の言葉。
必ず右手を天に向け、指を差しながら「おばあちゃんが言っていた」という言葉から始まる。







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