真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月

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まだ本調子ではない為に今回は短め。
次回より話は本筋に戻ります。


第二百六話

復帰してから気の鍛練をしようと思ったら一刀と凪が話をしていた。

 

 

「ついに蜀との決戦か……その前だってのに純一さんが倒れるなんて……」

「もう、いつもの事とはいっても流石に……それに隊長も倒れていたじゃないですか」

 

 

どうやら俺の事を話しているらしいが……心配と呆れが半々ってところか?

 

 

「俺は前線には出れないから倒れても……あーでも純一さんなら決戦の場で何かやらかす気がする。妙に自爆技ばっか習得してたし」

「副長なら……ありえますね」

 

 

いつも言ってるが好きで自爆してるんじゃねーよ。コイツ等、本当に俺に対する遠慮が無くなってきたな。

それにしても……そんなに不安か?ならば思い知らせてくれよう。

 

 

「なかなか面白い話をしてるじゃないかチミ達」

「じ、純一さん!?」

「副長!起きてたのですか!?」

 

 

俺は着ていた上着を脱ぎながら一刀と凪に歩み寄る。二人はまさかこのタイミングで話を聞かれていたなどとは露にも思っていなかったらしく驚愕していた。

 

 

「まあ、お前達の不安も分かる……いつも戦いの後は俺は倒れてばかりだったからな」

「あ、あのですね……隊長も私も副長を気づかって……」

 

 

凪は普段のクールな様子はなく慌てた様子で俺に弁解をしようとしているが、もう遅い。

 

 

「別に慣れてる事だから言われるのは構わんが……ちっと癪に触ったな。覚悟しろ!」

 

 

そう言って俺はワイシャツも脱いで上半身裸になると体に気を込めて右手の掌に圧縮した気弾を放つ。これぞブロリーの必殺技『ブラスターシェル』

 

 

「カズロットォォォォォッ!!」

「純一さん、なんでブロリー調なんですか!?」

「止めてください副長!うわっ!なんかいつもより気弾の圧縮率が違うんですけど!?」

 

 

俺は叫びと共に一刀にブラスターシェルを撃ち込む。一刀は逃げ惑い、凪はブラスターシェルを叩き落としているが、普段よりも多目に込めた気弾に驚いていた。

そして気弾を放ちながら二人を追い詰める。

 

 

「さあ……懺悔の時間だよ」

「その台詞が分かるのは少数の人だと思いますよ」

 

 

俺が右手に気弾を集中しながら突き出し懐かしい決め台詞を言うと、一刀からツッコミを貰った。それが分かるお前も只者ではあるまい。

さて、悪ふざけもこれくらいに……

 

 

「それは貴方がする事でしょうが!」

「ぐふっ!?」

 

 

終わりにしようと思ったと同時に覇王様の拳が俺の腹に突き刺さりました。

 

 

「皆に心配かけさせて、この馬鹿騒ぎを引き起こして何か言うことは?」

「病み上がりでテンション上がって調子に乗りました。ごめんなさい」

 

 

腕を組ながら威圧する覇王様に俺は腹を押さえながら謝罪した。

この後、騒ぎを聞き付けた桂花や詠に正座で説教されました。重ね重ね申し訳ない。

 




『ブラスターシェル』
劇場版ドラゴンボールZ、ブロリーの技。
右手にエネルギーを溜め、相手に向かって連続で投げつける。

『さあ、懺悔の時間だよ』
ドラマ『聖龍伝説』の主人公『冴木聖羅』の決め台詞

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