真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月
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第三十二話

 

 

 

 

「ふ……はぁぁぁ……」

 

 

今日も朝から新技開発。と言うかやっと新技開発解禁となったので俺は鍛練場で気を練っていた。

今回、俺が試すのは、かめはめ波等の気功波ではない。

直接打撃、だが遠くの敵を見定めて放つ技。

 

 

「ふぁぁぁぁぁぁ……」

 

 

体に張り巡らせた気を拳に集中させる。そして狙うべきは自身の足元。

 

 

「………はっ!」

 

 

俺は素早く片膝をつくと拳を地面に叩きつける。これぞシャフル同盟ブラックジョーカーの最終奥義!

 

 

「ガイアクラッシャー!!」

 

 

俺の拳から気が地面に向けて放たれる。これで……これで……あれ?

 

 

「…………失敗か」

 

 

確かに気は地面を伝って衝撃を生んだ。しかし『ポヒュッ』となんか気の抜けた音がしただけで終わり。本来なら岩山が出来る筈が単に地面を鍬で耕した程度の荒れ方にしかならなかった。

あー……これ、雨が降ったら泥濘になるな……

 

 

「ガイアクラッシャーが出来れば色々と使い道が増えたのになぁ……」

 

 

これじゃ畑を耕す為の技みたいだ。いや、これはこれで便利だとは思うが。

泣きたくなったが次の技にトライ。どっちがと言えば此方がメインだ。用意したのはなんの変哲もない槍。だがコレに気を通して相手に投げつけてはどうか?

そう、青タイツの憎めない兄貴の必殺の槍『ゲイ・ボルク』になるのではと考えたのだ。

 

 

「さて……上手くいくか……」

 

 

今までの経験上、上手くいくと思った物ほど失敗に終わっている……しかも気が枯渇したり、自身に第大ダメージを負う結果が殆どなので希には成功させたいものだ。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 

 

槍を持つと俺は槍に気を流し込む。すると槍に淡い光が灯り始める。これは俺の気が槍に籠り始めた証拠だ。

 

 

「狙うは……其処だ!」

 

 

俺は槍を逆手に構えて壁に備え、的へと狙いを定める。

 

 

「行くぞ……ゲイ……」

 

 

俺は槍に込めた気を最大限にして振りかぶった。

 

 

「ボルクッ!」

 

 

俺は叫びと共に槍を投げ放つ。今回は上手くいったのか、槍は光を発しながら的へと真っ直ぐに走っていく。これは……成功か!ってちょっとヤバい!?投げた的の近くに春蘭が歩いてる!鍛練に来てたのか……兎に角、其処に居たら危ない!と叫ぼうとしたのも束の間。

 

 

「ん……なんだ?」

「んなっ!?」

 

 

春蘭はまるで蚊でも追い払う様に俺のゲイ・ボルクを剣で叩き落とした。え、俺の必殺技は蚊と同レベルですか?

呆然としていた俺に春蘭は『あ、スマン。邪魔したか?』とか言ってくる始末。春蘭に取って今のは驚異でもなんでもなかったららしい。

 

 

俺の全身全霊を込めた技は魏の大剣様に到底足元にも及びませんでした。

因みに槍は粉々になった。槍に気を込めた段階で強度的に保たなかったらしい。

凪に話を聞いたら道具に気を込めるにはやはり適切な量を込めないと器の方が破壊されるとの事だ。

午後の仕事もあるのに俺は意気消沈するしかなかったよ……




『ガイアクラッシャー』
Gガンダムでアルゴ・ガルスキーが使用した技。地面に拳を打ちつけ、大地を隆起させる。
隆起した大地は巨大な針山のようになり、受けた相手はダメージと共に岩塊で機体が拘束される。


『ゲイ・ボルク』
Fateシリーズでランサー『クー・フーリン』の宝具。
魔槍の呪いを最大限開放して渾身の力で投擲する。





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