真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月
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第三十五話

 

 

 

先日の占いが妙に気になる気もしたが占いは占い。深く考えてもしゃーないと思い仕事に打ち込むこと、数日。

俺は新たな技を会得する為の動作を体に再確認していた。以前、失敗したゲイ・ボルク……更に上をいこうじゃないか。

 

 

「……………はっ!」

 

 

俺は体中の気を両腕に回す。そして真桜に作ってもらったレプリカ剣に気を通す。今回は頑丈に作ってもらった物なので壊れる心配もない。名付けて『エクスカリバーモドキ』

 

 

「………束ねるは星の息吹」

 

 

俺はエクスカリバーモドキを正面に構えるとターゲットとなる的を見据える。因みに真桜やカラクリ同好会による鍛練場の壁の補強工事は既に完了している。毎回、壊すくらいなら金を掛けて頑丈にしといた方が良いからね。

 

 

「………輝ける命の奔流」

 

 

と言う訳で今回は遠慮なしにぶっぱなす!俺は両手に構えたエクスカリバーモドキを振りかぶり、気を最大にする。

 

 

「受けるが良い、エクス……」

 

 

そう、解き放つのは『 約束された勝利の剣』

 

 

「ちょっと、純一?」

「カリ……ばぁっ!?」

 

 

危なっ!集中してた所に足払い掛けられて顔から地面にダイブ。超痛い、妙な声出しちゃったよ!鼻が痛い!鼻を押さえながら立ち上がり振り返れば大将が居た。一刀、秋蘭、季衣に……後の三人は誰だ?

ボブカットの可愛い子にボーイッシュな感じの子。それに頭に大きめなリボンを着けた子だ。城じゃ見ない子達だな?

 

 

「大将……そちらの子達は?」

「私は顔良。袁本初様の使いで来ました」

「アタイは文醜だ!」

「私は……典韋です」

 

 

顔良、文醜、典韋ってまた有名所だな。自己紹介の中にもあったけど顔良と文醜って言ったら袁紹の二枚看板だったな。典韋って魏の武将の名前の筈。最早……女の子なのが当たり前だな、この世界。思わず三人の顔を見詰めたら大将が呆れた風に口を開く。

 

 

「あら、早くも品定めかしら純一?一刀もだけどアナタも手が早いものね」

「悪質なデマを広めるな。ああ、逃げないで……って言うか引かないで」

 

 

大将の発言に顔良、文醜、典韋がサッと一歩引いた。泣くぞ、コラ。つーか、さっき打った鼻の奥が痛い。あ、鼻血が……

 

 

「どうだか、鼻血なんか出してイヤらしい」

「スゴいや、この人。数秒前の自分の行動忘れてるよ」

 

 

俺は鼻を押さえながら大将にツッコミを入れる。

 

 

「んで、その袁紹殿の使いが何故、城に?」

「それをこれから聞くのよ。でも貴方には頼みたい事があるの」

 

 

袁紹はこの大陸でも名家の筈。その人物が自身の二枚看板を派遣してでも伝える事って、どんだけ重要事項なんだろう?

でも大将は俺には別の仕事を与えるッポイな。

 

 

「この二人の戦いの見届け役よ」

「ごめん、せめて説明して」

 

 

大将はズイッと季衣と典韋の背を押して俺の前に出す。いや、子供の喧嘩に介入しろと?

んで、事情を聴いたら更に頭が痛くなりそうだった。

季衣は『良い仕事に着けたよ。一緒に働こうよ。お城に来てね』的な手紙を典韋に書いた。しかし典韋は季衣のお馬鹿ぶりを知っていたので大きな建物を城と勘違いしたと判断した。そして街に来た典韋だが季衣は見付からない。仕方ないので街の料理屋で働く傍ら、季衣を探していた典韋だが本日、季衣が顔良達を連れて店に現れる。そこで互いに連絡の仕方が悪いと口喧嘩からマジ喧嘩に発展。

店の中で大喧嘩を始めた二人だが顔良と文醜の手によって喧嘩は一時中断したが蟠りを残すくらいなら思い切り、やりなさいと大将が提案。

 

 

「で……二人がやり過ぎないように見張ってろと?」

「そうね。後は怪我をした時の応急措置くらいは任せるわ」

 

 

やれやれ。まあ、子供の喧嘩くらい……いや、ちょっと待て。季衣はあれでも魏の武将として恥じないくらいの力を持っている。それに喧嘩をしようという典韋も同じくらいに強い筈。それを俺一人で万が一の時には止めろってか。

ヤバい……なんか死亡フラグだ。こんな宇宙の戦闘民族みたいな子供二人を止めるって無理じゃね?

 

 

「がるるるる……」

「ううぅぅぅ……」

 

 

互いに睨みあってる季衣と典韋。視線で火花が散ってるよ。

そのまま大将達は行ってしまう。顔良だけは『失礼します』と頭を下げてくれた。めっちゃ良い子だよ。

 

 

「さて……」

 

 

俺は未だに睨みあってるチビッ子二人に視線を移す。下手に止めるよりも、やりあわせる方が良いのは俺も賛成するけど。

 

 

「はぁ~……真桜とカラクリ同好会にも声掛けて……場所は近場の森な。後、街の人が近づかない様に見張り要員も確保しといて」

「了解です」

 

 

俺は近くに居た警備隊の隊員に指示を出す。隊員が素早く動いてくれる。俺は季衣と典韋の間に入る。

 

 

「はい、ブレイクブレイク」

「純一さん」

 

 

互いに睨みあっていた二人は俺という介入者が出た為に一瞬、張り詰めた空気が緩んだ。俺は季衣の頭を撫でた。

 

 

「此処じゃ被害が出るから外に行こうな。典韋もそれで良いよな?」

「は、はい」

 

 

俺は典韋の頭にポンと手を置く。少し戸惑った様子だけど典韋も納得してくれたみたいだった。

さて、お子様二人のデスマッチ観戦と行くか。

 

 

 




『エクスカリバー.約束された勝利の剣』

Fate/stay nightのセイバー『アルトリア・ペンドラゴン』が持つ剣であり、その代名詞とも言える宝具。聖剣というカテゴリーの中において頂点に立つ最強の聖剣。
歴代サーヴァントの宝具の中でもトップクラスの破壊力を持つ。







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