真・恋姫†無双 北郷警備隊副長   作:残月
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第九十五話

 

 

 

 

桂花との熱い夜を過ごした次の日。

 

 

「…………夢オチってのは無かったか」

 

 

俺は行為に及んだ後に桂花の部屋でそのまま寝た。と言うか、お互いに力尽きて寝てしまったと言うか。

今までのパターンから邪魔が入ったり、桂花が嫌がったりしたりとしてきたが、そんな事もなく。

 

 

「スー……スー……」

 

 

俺の隣で寝ている桂花。昨日は無茶させ過ぎたな。

さて、この後様々な問題が山積みな訳だ。

 

まず一つ目。この後の桂花との関係だ。

昨夜の桂花は酒を飲んでいた。更に桂花は酔った勢いでの行動だと言い張っていた。つまり今回の事を無かった事にされそうなのだ。やっと本懐を遂げたのでこれは勘弁だ。

 

そして二つ目。荀家の事だ。

荀緄さんと顔不さんに桂花との事を頼まれていたのだが、こんな意味の頼まれ事じゃ無かろう。むしろ娘を傷物にしたとか言われかねん。荀緄さんがグッジョブしてる絵が頭の中に流れたが何故だろう。

 

最後に三つ目。ぶっちゃけ大将の事だ。

今回の一件。仮に黙っていたとしても全てを見通されてる可能性がある。

 

『私の可愛い桂花を傷物にしたのよ。覚悟は出来てるわよね?』

 

ヤバい。一番リアルに想像できた。

だが落ち着け俺。COOLだ、COOLになるのだ。

こういう時こそ落ち着いて行動しなければ……

 

 

「桂花、秋月が昨日の夜から姿が見えんのだが何かしらな……」

「あ……」

 

 

俺が今後の事を考えていた所で華雄が桂花の部屋に来た。俺も桂花も裸で寝台に揃って寝ていたバッチリ見られた。

 

 

「な、なななっ!?なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

「何よ……うるさい……あ……きゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

「…………こう来たか」

 

 

華雄の声に桂花が目覚めた。目覚めてから寝ぼけていた桂花だが目が覚めたと同時に状況を理解して悲鳴を上げた。

俺はと言えば、この後の展開を考えて頭を痛めていた。

 

 

 

 

◆◇◆◇

 

 

 

「で、申し開きはあるかしら?」

「いや、この状況に疑問はあるんだが」

 

 

何故か玉座の間がお白州みたいになってんだけど。

春蘭と秋蘭が刀持ちの武将みたいになってるし。

俺はと言えばワイシャツとスラックスを着た後にお白州で正座していた。

 

 

「……言い残す事はそれだけかしら?」

「お奉行様。流石に乱暴すぎますな」

 

 

大将は絶を取り出して俺の首を刈ろうとしたが俺は真剣白羽取りでなんとか受け止める。

 

 

「あら私の桂花を傷物にしたのよ。首を切られる程度で済むなら御の字でしょ」

「本懐を遂げた次の日に死んでたまるかよ……流石に抵抗するわ!」

 

 

俺は大将の絶を弾き返すと気を体に込める。それに対して春蘭が構えるが上等!

 

 

「ほぅ……ならば華琳様に代わり私が相手を務めよう」

「今の俺は阿修羅すら凌駕する存在だ」

 

 

剣を構える春蘭に俺は気を込めて相対する。

 

 

「ほう……後悔するなよ?」

「後悔なんかするかよ。じゃなきゃ惚れた女を抱くわきゃないだろ」

 

 

春蘭から本気の闘気を感じる……だからと言って今から退けるか!

 

 

「そ、ならいいわ」

「「へ?」」

 

 

いざ戦いが始まる瞬間に大将から許しが出た。何故に!?

 

 

「か、華琳様!?」

「純一が不純な動機だったり桂花を抱いた事に後悔しているようなら許さなかったわよ。でも春蘭と戦おうとした気概や今の言葉を聞けば十分よ」

「大将……」

 

 

大将の言葉に俺も春蘭も驚いていた。まさか大将からアッサリとお許しが出るなんて。

 

 

「し、しかし華琳様!」

「姉者、華琳様がお許しになられたんだ。我等が意見するべきではない」

「む……むぅ……」

 

 

戦いが中断された事に春蘭は不満を言おうとしていたが秋蘭に咎められて剣を納めた。いや、俺も驚いてんだけど。

 

 

「純一もお咎め無しよ。朝風呂にでも行ってくれば?」

 

 

大将はそう言うと玉座の間から出ていってしまう。いや、今の一連の流れはなんだったの?

 

 

「華琳様は最初から咎める気は無かったのだろう。秋月の気持ちを確認しときたかったんだろうさ」

「成る程、流石は華琳様だ。秋月、華琳様に感謝しろよ」

 

 

秋蘭も春蘭も大将に続いて出ていってしまう。そういや、秋蘭は慌てた様子もなかったし、大将の考えをわかってたのかな。春蘭はわかってなかったみたいだけど。

大将からの咎めがないなら心配事の半分は解消されたもんだな……安心したし、風呂行こ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あんた……」

「あー……また、このパターンか」

 

 

風呂場に来た俺を迎えたのは五右衛門風呂に入ろうとしている裸の桂花。

俺は桂花から手桶が飛んでくると思って目を瞑ったのだが、いつまで経っても手桶が飛んでこない。

妙だと思って目を開けたら其処には少し不満そうに五右衛門風呂に入る桂花の姿。

 

 

「………何、ボーっとしてんのよ。入ったら?」

「え、あ……ああ」

 

 

手桶を投げないどころか、一緒に風呂の提案までしてくれた。

俺は戸惑いながらも桂花と風呂に入る事にした。








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