搬入口から飛び出したトライバード・ガンダムは、コロンブスⅢに不用意に近付いてきたラングにビームを一閃!!
警戒はしていたが突然の出来事に、ラングのパイロットは何も出来ずに、ただ光が広がっていくのを最後に見る。
その直後、爆音と共にラングが爆発を起こした。
「ラング1機消失!!凄い…………」
「マイさん、分かり易いですね。フフっ、頑張って下さいね。クレナ・カネーシャ、ガンイージ出撃します!!」
「ちょっ!!クレナ!!分かり易いってなによぉ!!」
離れていくガンイージのテールノズルから発する光を見ながら、マイは頬を膨らませた。
偵察に出ていたラングは、もう1機。
ラングに以前のような優位性はもはや無く、トライバード・ガンダムとガンイージに翻弄されていく。
「レジアさんっ!!お願いします!!」
ガンイージのビームが、ラングの頭部を吹き飛ばす。
そのままトライバード・ガンダムの方へ向かってくるラングに、レジアはコクピットにビームサーベルを突き刺した。
「レジアさん!!何も止めを刺さなくても…………」
「そうだな…………むやみに命を奪うのは良くない。だが、今のラングは偵察機だ。堕とさなければ、すぐに増援を呼ばれてしまう…………」
増援を呼ばれてしまっては、コロンブスⅢのクルー達に危険が及ぶ。
撃破しても敵の攻撃に晒されるのは同じだが、敵に情報を与えるか与えないかでは、生存率に大きな差がでる。
「レジアさん、スイマセン………私、そこまで考えが回らなくて………」
「いや、戦争だからって、無駄に命を散らす必要はないさ。敵も、味方もな……………だが、状況判断を誤ると、守りたい者を危険に晒す事になる。それだけは気を付けないとな」
クレナの感覚は戦場では危険なものだが、人として絶対無くしてはならないものだと、レジアは感じた。
だからこそ、クレナには、その感覚を持ち続けて欲しいと願う。
「とにかく、ラングを2機撃破したんだ!!ベスパのモビルスーツが出て来るのは間違いない!!コロンブスⅢ、サナリィまで突っ走れ!!」
レジアが声を荒げるとほぼ同時に、コロンブスⅢのバーニアが火を噴いた。
トライバード・ガンダムとガンイージが、そのままコロンブスⅢの護衛について、宇宙空間を直走る。
「偵察機が、2機とも墜ちた?」
カリストのブリッジで驚く顔をするアーシィに、アゼルト艦長が頷く。
「輸送艦に取り付いた瞬間に、2機ともやられたようですよ………」
サナリィの宇宙港へ入港する為のガイドビームに艦を合わせる調整の指示をだしながら、アゼルトはアーシィに視線を向ける。
「リガ・ミリティアの新型モビルスーツが出ていたそうですよ。最後の通信で、ガンダムもどきと…………やられてしまっているので、詳細は分かりませんがね……………」
「月で戦ったガンダム・タイプが出ているならば、厄介だな。奴らもサナリィに向かっているのなら、ただの補給部隊とは違う……………か?サナリィの統轄本部に連絡!!輸送艦の対応には、それなりの装備を以て迎撃に当たれと伝えろ!!」
アーシィの言葉にアゼルトは頷き、カリストのクルーに指示をだし、自らもモニターでコロンブスⅢと自艦の位置関係を確認した。
「我々はどうしますか?輸送艦がコロニーに着く前に、捉えられる位置にはいますが…………」
「我々は、このまま新型の受領を優先する。このまま戦っても、無駄に戦力を消耗させるだけだからな…………」
アーシィの指示通り、カリストはサナリィの宇宙港に入港していく…………