いやね?仮免許とるために頑張ってたんですよ(勉強してない。)
まぁとれたんですけどね。
やっはろー、モブ子Aです。
え?アホっぽい?そんなわけないじゃないですか。
友達に広めようとしてる子がいるけど、別にあh……
あー。
こんにちは、モブ子Aです。
え?二回目?しらないです。
は!まさか平行世界の住人ですか⁉
……すいません。
そんなことは、どうでもいいのです。
今私は、─奉仕部─とプレートに可愛らしく書かれた、教室の前にいます。
まぁ、お話しに来たって訳ですよ。
取り合えず、入らなくては始まらないので、ノックをする。
ちなみに三回。
二回はトイレだからね!
「どうぞ。」
おや、きれいな声。
失礼します、と一言いいながら扉を開ける。
「あ、さとちゃんだ!やっはろー」
「千郷先輩、こんにちは。」
「一色さん、こんにちは。」
私は無視⁉と結衣ちゃんは驚いてる。
ごめんよ、色々あってねぇ。
教室は、まさに空き教室、という感じだった。
後ろの方に避けられている机を見ると、机の収納庫って言葉がしっくり来る。
長方形の机に、窓際に有名人である雪ノ下さん、角を挟んで由比ヶ浜さん、そしてなぜか、雪ノ下さんの対面の位置、つまり一番遠い位置に腰かけている一色さん。
「なんで一色さんは、そんな位置に座ってるの?」
雪ノ下さんの近くに寄れないとか?
「あー、それはねぇ……あはは。」
と、あまり笑えていない結衣ちゃん。
「いろはでいいですよ、なんか先輩なのに堅苦しいです。」
「わかったよ。」
突っ伏すいろはちゃんは、なぜか幸せそう。
すると、あきれた様子の雪ノ下さんが答える
「そこは本来、比企谷くんの席よ。」
「ところで一色さん、それに屋宮さん、今日はなにしにきたのかしら。」
「いや、私はいろh「聞いてくださいよ!」……」
被せられるって辛いよね、うん。
しかし、構わず進めるいろはちゃん。
「本当はお二人だけの予定だったんですけど、屋宮さんも知ってた方がいいかなって思って、お呼びしたんですよ。」
「そう、それで一体どんな話なのかしら。」
一色さんは長い溜めを作り、冷静に一言。
「先輩に惚れる人が増えてます……」
「「「は?」」」
「特に、今年の新入生です。ついた異名は、総武高のお兄ちゃん……」
「「「…………」」」
「先輩あれじゃないですか、年下殺しみたいなところあるじゃないですか?」
「たしかに……」
「小町さんがいるものね。」
「撫でるのうまかったりするしね。」
この時私は、余計なことを言うと面倒なことになることを、身をもって知る。
「ちょ、ちょっとまって、なんで分かるの?」
「いや、この前に色々あってね、撫でてもr……あ。」
「あ、ってなんだし!」
興奮する結衣ちゃん、額に手を当て溜め息をつく雪ノ下さん。笑顔がひきつるいろはちゃん。
三者三様の反応を見せるが、心はひとつ。
「「「またあの男は……」」」
あの後、暴走する結衣ちゃんをなだめながら、いろはちゃんに、いかにあの男がダメなのかを伝えられた。
やれ、声をかけてもスルーするだの、何をしてもあざといと言うだの、デーt…遊びに誘っても動かない、計画をたてないだの…etc,
高速道路の出口じゃないよ、知ってるか。
しかし途中から、なんだかんだ言いながらなも助けてくれるとか、意外に仕事ができるとか、しょうがねーなっていってくれることが好きとか。
あれ?文句いってたんじゃないの?途中から完全に惚けてない?
まぁ、そんな時間は永遠には続かない訳で。
下校時刻を知らせる放送が入る。
それじゃあ今日は解散ね、と鶴の一声改め、部長の一声で解散する私たち。
しかし、教室に宿題のプリントを忘れたこと思い出したので戻ることにした。
教室へ無事戻り、プリントを回収。
よし、帰れる。
相確信して廊下を曲がると。
なにやらプリントをばら蒔いてしまい慌てる女の子と、それを回収している男の子がいた。
というか、比企谷くんだった。
比企谷くんはさらっと集め終えると。
「多いなこれ。」
「あ、ありがとうございます。」
「他のやつは手伝ってくれなかったのか?」
「本当は男子の委員長もやるんですけど、帰ってしまって。」
「そうか、大変だったな。」
と、頭を軽く叩く。
つまりあれ、頭ポンポン。
何あれ、羨ましい。
「まぁ、このまま持っていってやるよ。」
と、勝手に歩き出した比企谷くん。
だから気付かない、後ろからの熱い視線に……
「人が恋に落ちる瞬間を初めてみた気がするよ……」
「比企谷くん、何してるの?」
さっきまでの事は、後から付いてきてる子のためにも見なかったことにしよう。
「ん?屋宮か。まぁプリントを届けてるだけだ。」
「それだけ?なにかなかった?」
「いや特にこれといった事はないが?」
真顔で言いますかそれ…
後ろの子、未だに浮かれてるよ?
なんなら私の存在に気づいてないレベル。
あ、今の比企谷くんぽい。
自然とにやける。
「どうした、突然ニヤニヤしだして。」
「なっ、見ないでよ!」
「すまん。」
「いや、いいんだけどさ。」
どっちだよ、っと悪態をつかれる。
いや、理由言えるわけないじゃん!
好きみたいになっちゃうし…
え?なってる?
途中から私の存在に気づいた女の子は、私たちのやり取りを見て、少し残念そうな顔をした。
まぁそうなるよね。仕方ないな、うん、仕方ない。
「ごめんね?比企谷くんが勝手に。」
「い、いえ。もともとばら蒔いた私が悪いんです。先輩に迷惑かけちゃって、ほんとすいません。」
「いや、その点は大丈夫だと思うよ、あぁ見えて面倒見がかなりいいしね。」
「……よく理解してるんですね。」
すこし羨ましそうな表情になる女の子。
「…勘違いしてるかもしれないけど、比企谷くん彼女いないよ?」
その瞬間、彼女の表情は明るくなる。
わ、分かりやすいなぁ。
「そ、そうですか。よかった。」
よかったって聞こえてるからね?
それから無事に職員室に届け終わった。
このまま喋りたいが、戸締まりをする先生が、ここから出ていけぇ!と某ニュータイプの叫びを上げそうなので、足早に帰ることにする。
にしても、まさか早々にいろはちゃんの言っていたことが、目の前で起こるとは思わなかった。
あざといのは比企谷くんの方だね……
女の子は恥ずかしそうにしながらも、ありがとうございましたと帰っていった。
頑張れ!
「迷惑だったのか。」
突然項垂れた比企谷くん。
「え、なにが?」
「いや、あんなに顔真っ赤になって怒ってるってそういうことだろ?」
………………
「ほら、どうせなら葉山がよかったとか、そんな事だろ」
………………
「さっき二人で話していただろ?あの時俺の悪口言ってたんだろ。目が腐ってるとか、と言うかそれしかないまでもある。」
………………
「え、まって?その振り上げた腕はなんでしょう?物凄い既視感があるんだが、ねぇなんで、ちょっと、ちょt」
スパンッ
「ね、ねぇいろはちゃん」
「ん?どうしたの?○○ちゃん。」
「3年生との交流ってあるよね?」
「うん。」
「その、気になる人が……」
「あーそれってさ葉山先輩だよね?」
「ううん"比企谷先輩"」
「はぁ……」
いやぁ、盛り上がってきましたね(自分だけ)
ここまで読んでくれてありがとうございます!
まだまだ頑張りますよ!!