そんな美少女の告白を受けた井久。有り得ないと皆は言うが、少女は彼の答えを聞かずして、人気のない場所へ連れ出した。
周りの刺々しい視線を受けながら・・・・・。
「これで、全部だな」
「・・・・・・・・・・・ぺこっ・・・・・・」
「気をつけて運べよ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は、・・・い・・」
「・・・・・って、俺はパシリかよっ・・・」
「相手は女性だぞ?それに先生が頼んだんだ。一人じゃ重いだろうからって」
「・・・・・・そうっすか」
「帰国子女なんだ。手を貸すことぐらいなんでもないだろ?」
「・・・・そうっすね」
テメェは教員免許持っていながら『帰国子女』の意味も知らないでいやがりますか?
・・・・俺もさっきまで知らんかったが。
「・・・・・・・・・し、しつれい・・・・しま、・・した」
「ったく重てぇな・・・」
おいおい何なんだ?付き合ってとか言うから、何かと思ったら。「職員室まで付き合って」かよ・・・。ベタな勘違いも甚だしいぞ。
にしても、エレーナ・・・だっけか?漂うオーラは晴臣と同じ感じなのに、やけに大人しいんだな。外人ってのはもっとフレンドリーかと思ってたのにな。
まぁ人によりけりってか?
「・・・・・・・・・・・・・・あ、・・・あ・・の」
「あ?」
「・・・・・・・・・・え、と・・・な、・・・にか・・?」
「ああ、気にすんな。俺のアイデンティティーだ」
独り言が聞こえてんのか・・・・気を付けよう・・・。
「・・・・・・・・お、・・・・同じ・・・・・・・に、・・・おい」
「え?同じ匂い?」
おいおい勘弁してくれ、俺がリア充の匂いがするってか?鼻が逝かれてんじゃねぇのか。どこをどう見てもリア充には見えねぇぜ?
「・・・・・・・・・・・・・Mr,荒・・・み、・・ね・・・」
本場の英語きた!!つか、何で名前を最後まではっきり言わねぇんだ。途中で萎んでんぞ。
「ここは、英語圏じゃねぇからミスターはいらん」
「・・・・・・・・・・・さ、・・・ん・・・?」
「好きに呼べ」
どうしてコイツはこんなに自身がねぇんだ?
「・・・・・・・・・・げ、・・・・・・ゲー・・・ム・・・・す、・・・き?」
「ゲーム?・・・・まぁな。主に口外できねぇようなもんだが」
「・・・ど、・・・んなの?」
おっ?タメが短くなったぞ?なるほどコイツはこちら側の人間ってことか。
「まぁ、言わばギャルゲーってやつか?」
「・・と、・・き、メモ・・・」
「おっ、知ってんのか?俺は初期しかやってねぇだけどよ」
「・・し、・・しゃ、くれ」
「そうそう、プールデートの時に水着を着た詩〇が『ちょっと恥ずかしいな』って言ったときしゃくれてんだよな?まぁ絵が古ぃからしょうがねぇんだけどな」
「・・う、・・ん」
なかなかマニアックじゃねぇか。いや、当たり前か?
そんなことより何だよ、どうせリア充なんだろうと思ってたら、蓋を開けりゃあら不思議。同類じゃねぇか。
よし!一か八か、ぶっ込んでみるか!
「なぁ、泣きゲーの元祖と言やぁ?」
「・・・・・・え、・・・A〇R」
おお、答えやがった。エロゲもいけんのか。しかも発音いいな、おい。
「戯〇・まる〇こと言えば?」
「・・・パ、・・・・パル〇・・・」
何!!コイツ!!!俺と気が合うぞ!!!同士か!!学校も捨てたもんじゃねぇな!!
よし!ここまで来たら、お互いに距離を縮めるか。
「そういや、お前はどういう種類のが好きなんだ?」
ここまで気が合うんだ。好きなもんを知っておきゃ、貸し借りなんてのも出来る。
初めて同士だ、色々探ってもバチは当たらねぇだろ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「心配すんな。俺なんて恥ずかしい性癖があんだ。しかもそれを周りの連中に言いふらしてるし」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・な・・・・・に?」
「聞いて驚け、俺はな、シスコンだ」
「・・・・・・・・・・・・・き、・・・兄・・・弟・・・は・・?」
「いねぇ!姉も!妹も!!」
「・・・・・・・・・・・・す、・・・・救い・・・ようが・・・・な、い」
「・・・・うるせ。とにかく、そんな救いようがねぇシスコン野郎に言ったとこで、恥ずかしいもヘッタクレもねぇんだよ」
「・・・・・・・・・・・・・・の、・・・・・う・・・・か、ん・・・・」
「・・・・・・・え?」
今、俺の聞き違いか?『脳姦』って聞こえたんだが・・・?
「・・・脳〇、・・眼〇、・・首〇、・・箱〇、・・四肢〇断、・・達〇・・・・」
「あ、あれ?お、おかしいなぁ・・・、俺には聞いちゃいけねぇ言葉が聞こえるんだが・・・?」
「強〇、陵〇、輪〇、獣〇、触手〇、異種〇、死〇、ボ〇腹、ア〇顔、浣〇・・・・」
・・・・や、やべぇ・・・・コイツ・・・
・・・・猟奇系かよっ!!!!
夏日に来た転校生。異国からの訪問者は、・・・まさに異人だった。
それはある意味、波乱なのかもな・・・。
あ、あの~、エレーナさん?俺はシスコンなんですけど・・・・。
「へへっ・・・・人が死ぬ断末魔・・・」
「・・・いや、訊いちゃいねぇが?」
「・・・・・人から吹き出す赤い液体・・・・・へへっ・・・」
「け、血液のことか?」
「・・・・・眼が狂ったように上に向く顔・・・・」
「やけに饒舌だな・・・・」
「・・・・・ステキ・・・・Beautiful」
「・・・・・聞いちゃいねぇか」
「・・・パンドラの箱を開けちまったなぁ」