お前らにシスコンってモンを教えてやる!!   作:愛・茶

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ご愁傷様晴臣くん

 清々しい朝、鳥のさえずり。登校時にはいい光景だろうな。この光景が俺をクソだっるい学校へ歩かせる。

 

 

 

「・・・・・・んなわけねぇだろ」

 

 

 

 残暑の暑苦しい陽射し。ウザったいリア充どもの会話。登校時にゃ、最悪の光景だな。この光景が俺をサボタージュしたい気持ちへと誘う。

 

 

「・・・・やっぱ引き返そうかな」

 

 

 俺が学校の近くに来てなけりゃあな・・・。回れ右をしてぇぜ・・・・。こんなクソ暑いのに冬服に移行とか・・・、何考えてんだ教師どもは・・・・。

 

 

 ネクタイ外してんのに、暑いのは変わらねぇぞ・・・・・。

 

 

 

「・・・・・・・・あん?」

 

 

 

 あれは・・・・・・・晴臣か?おうおう、リア王は爽やかな顔してんじゃねぇか。イケメンフラッシュで汗とか飛ばしてんじゃねぇだろうな・・・。

 

 

 だったら俺にも・・・・・やめよう。気持ち悪くなってきた。

 

 

 

 

 ・・・・・・となりに居んのは・・・・・。エレーナか・・・?珍しい組み合わせだな。まぁ晴臣なら上手く立ち回れるだろうけど、問題はエレーナだな。

 

 

 アイツは晴臣に気がありそうだったが、会話が成立するのか?

 

 

 

 

 

 

『私、晴臣くんのことが好きです!』

 

 

『ありがとう。オレも同じ気持ちだ』

 

 

 

『じゃ、じゃぁ』

 

 

『うむ、付き合おう』

 

 

 

『まず、薬指の交換から・・・』

 

『ここにノコギリもありますからぁ・・・・』

 

 

 

 

 

 

 いやいや、ねぇな。まず流暢に喋れねぇからな。・・・・けど、浮かぶな。

 

 

 ・・・・ご愁傷様晴臣くん。

 

 

 

 小説にしたら売れるんじゃね?・・・無ぇな。

 

 

 

 

 にしても、楽しそうじゃねぇか。リア王は営業スマイルだから良いとして、エレーナもあんな可愛く笑うんだな。卑劣な笑顔じゃねぇ、心からの笑顔か・・・。

 

 

 

 けど、テメェは美玖がいるんだぜ?浮気はすんじゃねぇぞ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・あ、ら・・・・み・・・ね・・・さん」

 

 

「おう、エレーナ。今日はイケメンと登校か?」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・コクン」

 

 

 

 今のでわかったか。実際アイツはモデル並みだからな・・・。

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・か、・・・かっこ・・・・・い・・い」

 

 

 

「そっか」

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・き、・・・んに・・・・・く」

 

 

「筋肉?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・か、・・・かた・・・かった」

 

 

 

「あぁ・・・。アイツなら筋肉凄そうだな。触ったか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・コクン」

 

 

 

 コイツも筋肉とか好きなんだな。まぁ女だしな、無理もねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・き、・・ず」

 

 

 

 

 

 ・・・傷?古傷かなんかか?・・・もしかして、実は超不良だったとか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・き、ず・・・つ、・・・けたい」

 

 

 

「そっちかよ!」

 

 

 

 

 

 やっぱ、そう結び付けんのか・・・。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・血、・・が・・どう・・・ふきでるのか・・・・し、・・・知り・・・たい・・・・見て、・・・みたい・・・・」

 

 

 

 

 

 あぁ・・・・、眼が輝いてやがる。朝の笑顔より輝いてるぞ。まぁ、まだ気色悪い顔されるよか良いか。せっかくの美人が台無しになっちまうし。

 

 

 

 

「・・・犯罪だけはするなよ」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・だ、・・いじょう・・・ぶ・・・、・・す、・・・好き・・な・・・ひと・・・だけ」

 

 

 

 

 

 ・・・・ご愁傷様、晴臣くん・・・。安らかに眠ってくれ。葬式ぐらいは行ってやる。

 

 

 

 

「そういや、エレーナは晴臣が好きなのか?」

 

「コクン」

 

 

 

 

 

 おわっ!即答しやがった。タメも無しに頷きやがった。こりゃ相当だな。下手すりゃ初恋の可能性も・・・。・・・・無下に出来ねぇ。

 

 

 

 

 

「だったら、デートにでも誘えよ」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・海・・・・・・に、・・・い・・・・く」

 

 

「何ッ!もしかして、朝話してたのって?」

 

 

 

 

 

「・・・・・コクン」

 

 

 

 

 なるほど、流石リア王。手回しが早いな。お前を尊敬するぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・そ、・・・それ・・・・で」

 

 

 

 

 

 

 ――――――クイッ

 

 

 

 

「あ?なんで裾引っ張ってんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・い、・・・・・・いっしょ・・・・に・・・・・」

 

 

 

 

「は?デートだろうが、俺が行く意味ねぇだろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・じゃ、・・・・な・・くて」

 

 

 

「だろうな。さすがに俺は邪魔だろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・い、・・っしょ・・・・だ、・・・けど・・・」

 

 

 

 

「あ?だから、一緒はおかしいだろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・うぅぅぅ・・・」

 

 

 

「?何が言いてぇんだ?」

 

 

 

 俺が英語でも喋れりゃ、楽なんだろうけどな。

 

 

 

 

 

「井久、おはよう。エレーナちゃんもおはよう」

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・」

「おい」

 

 

 

 

「どうした?」

 

 

 

「テメェな、いくらなんでもデートに男連れて行くのはどうなんだ?」

 

 

 

「お!聞いたか?ならば話が早い。まだ残暑が続いているからな。空いている日を教えてくれ」

 

 

 

 

 何上機嫌に話してんだ?

 

 

 

 

「ちなみに、井久の『デート』というボケにはツッコめないぞ?」

 

「いや、ボケてねぇぞ」

 

 

 

 

 

「ふむ、では井久はデートの約束があるのか?」

 

 

「テメェは何言ってんだ?俺じゃなくテメェだ」

 

 

 

 

 

 

「?微妙に話が噛み合わんが?」

 

 

 

 

 

 

 

「イックン!!私、水着買おうと思うんだけど。選ぶの手伝って?」

 

 

 

「い、井久さんはご一緒しないんですか?」

 

 

 

 

「は・・?は!?待て、俺だけ取り残されてないか?」

 

 

 

 

「何だ、エレーナちゃんから聞いてないのか?」

 

 

 

「テメェとのデートだろ?」

 

 

 

 

 

「海だよっ!?海!!」

 

 

 

「は・・・・?」

 

 

 

 

 

「まだまだ暑さが残るので、海水浴でもしよう。ということになったんですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はぁぁぁぁあぁぁあああ!!!??

 

 

 

 

 

 

 

 

 残暑残る新学期。祭りの賑わいを残さない日常の風景。

 

 

 

 

 しかし、ここで知ることになる。彼女の実態を―――。

 

 

 

 お、俺は・・・シスコンだ・・・・。

 

 

 ってか、海だぁぁぁあ!!!?




「これどうかな?」

「そうだな」

「じゃあこれは?」

「ああ」

「これは?」

「ん」

「ちゃんと感想言ってよ!」

「かわいいかわいい」

「棒読みだよ!」

「普通こういうの、女同士で来るもんじゃねぇのか?」

「いいの、イックンを驚かせる必要がないんだから」

「じゃあ晴臣を驚かせるのか?」

「んーん」

「じゃあ―――」

「誰もっ」



「そうかよ・・・・。日野と来りゃ、感想言ってもらえただろうな」

「ホンット、愛想がないもんね」

「それが俺のステータスだからな」

「ホント・・・・・・・・・いいとこ・・・・だよね・・・・」

「・・・・・・・・・・何か言ったか?」


「べっつにーーーっ!!」

「・・・・・・・・そうかよ」
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