いつもの日常。
足りないものは一人の友人のみ。
交通事故で現在入院中の日野明美ぐらいだ。病院の医師が優秀なのか、それとも明美の体が異常なのか、着々と回復の一途を辿っているらしい。まぁ、何つーか、それはいい事だ。
「イックンイックン!!大変大変!!」
「朝っぱらから騒がしいなぁ・・・一体何だってんだ?」
「はっ、は・・・」
「は・・・なんだよ?」
「は、・・・・はっ、はぁ!!」
「だからなんだよ?」
「は・・・・・ハハハハハハハハ」
「笑ってんじゃねぇよ」
「は・・・はっ、・・・はぁ」
「ため息つくな」
「は?」
「は?じゃねぇよ、それはこっちの台詞だ」
「は、はぁ・・・・」
「いや、だから何なんだよ!?」
「じ、実は晴臣君が!!
何!?晴臣がどうしたんだ!?」
「一人で質疑応答すんな」
何だ?今日の美玖は絡みっらいな・・・・。
「実はね?」
「晴臣がどうしたんだ?」
「はぅ!!何故それを!?」
「テメェが言ったんだろうが」
「知ってるなら話が早いよ」
テメェが言ったからな・・・
「実は晴臣君、今日の朝。
エレーナちゃんと一緒に登校してたの!!!」
・・・・・・・・・。
「エレーナちゃんと一緒に登校して」
「聞こえてるっての」
「どう思う!?ねぇ、どう思う!!?」
押しが強ぇよ・・・・・
「付き合ってるのかな?キスとかしたのかな?結婚の予定は?出産のよて」
「話飛躍しすぎだろ!」
まぁ、あいつら付き合ってても違和感はねぇな。
「どうしよう・・・」
「何が?」
「あの二人付き合っちゃうんだよ?」
「別にいいじゃねぇか、素直に祝ってやれよ」
「それはそうなんだけど・・・」
「だけど?」
そうか、そういや晴臣が好きだとか言ってたなぁ。まぁ、嘘から出た誠、なんて言葉があるくらいだからなぁ。俺もあいつとの絡みが無くなって清々するぜ、ってーと嘘になるな。まぁ少しだけな?
「その・・・・」
やけに勿体ぶるな。そんなに言いにくいことか?
「素直に祝えないよ・・・
百円借りたままだから」
「わだかまりが小せえよ!!」
「でもね?私、精一杯応援しようと思う!!」
まぁそれが俺らにできる最大限のことだろうな。
「オリンピックを」
「今までの話は何だったんだよ!」
「おはよう、朝から中がいいじゃないか?」
「あっ、晴臣君」
噂をすれば何とやらだな。まぁリア充には関係ねぇ話だ。
「聞いたよ?これがこれでこうなんでしょ?」
「伝わるか!!」
「一体何のことか分からんが、それよりも今日、日野さんの見舞いに行かないか?」
「賛成ーー?」
「何で疑問形なんだよ」
「まぁ返事は後で聞くとしよう」
「何だ?何か用事か?」
「うむ、少しな?」
はっ、リア充はあんなことやこんな事で忙しいんだろうな。俺には関係ねぇけど。
「では、また」
「行っちゃったね」
いつもと変わらない日常。
だが、そこにはもしかすると春の訪れがあるのかもしれない。
まぁ、大分前から分かってたけどな。
「あっ!!!どうしよう!!」
「あ?どうした?」
「私、忘れてた・・・・」
「何を?」
「来週の番組予約するの」
「今日、本当に絡みが濃いな・・・・」