「お、オレと!付き合ってくれないか!!」
「!?」
晴臣の野郎、そんなに大声で言うこたぁねぇだろ・・・。
「い・・・いいです・・・よ?」
「「なっ!?」」
まさかとは思ってたけどよ、いいのかよ!?いや、いいんだけどよ。ってか、なんで俺まで驚いちまってんだ。
「ちなみに、どこへ?」
――――ズコッ
「ベタな恋愛漫画か!!」
「え?」
「え?じゃねぇよ・・・」
・・・ったく、計画が台無しじゃねぇか。
「そ、それじゃあトイレまで・・・」
「いや、それはちょっと・・・」
だろうな。あいつ、大分テンパってやがる・・・。あれだけ練習しろっていたのによ。
「ワタクシは、別に・・・催していませんので・・・・」
「そう言う問題かよ・・・ってか、ちょっとこい!晴臣!!」
「うおっ!!」
「(どんだけテンパってんだよ、練習通りすりゃあいいんだよ!)」
「(そうは言うが、いざ本人を前にすると口が上手く動かないんだ)」
「(・・・ったく、どうしようもねぇ野郎だな)」
そんなんじゃリア王の名が廃るぜ。
「(しょうがねぇ、一気に本題に行っちまえ)」
「(分かった、本題だな。今度こそしっかりやって見せる!)」
「(うしっ!その粋だ!)」
テメェの本気を見せてやれ、リア王。
「ひ、日野さん!」
「はい、何でしょう?」
頑張れよ、ただ本題に入りゃあいいだけの話だからな。
「お、オレと、来週の日曜日辺りに遊園地にでも行かないか?」
よしっ!噛まずに言えたじゃねぇか。・・・つか、言えて当然なんだけどな。
「いいですよ?井久さんも行くんですか?」
ふっ、そうくると思って、こっちは万全の体制だぜ!
「悪りぃな、その日は先約があるんでな」
「そうなんですか?では、仕方が無いですね・・・、じゃあ井久さんは抜きにして、美玖さんやエレーナさんも連れて行きましょう」
・・・気に掛かる物言いだが、気にする必要はねぇ、これも作戦の内だからな。他の奴らも行かない手筈だから心配はねぇ。
・・・エレーナは別だがな。
「そ、そうだな、聞いてみよう」
「井久さんは行かないんですよね?」
「あ?ああ、用事があるからな」
「そうですか・・・・残念です・・・」
「なんだ?来て欲しいってのか?」
生憎だか、これも計画だからな。
まぁ、こいつが素直に、はいそうです、なんて言うわけ
「はい・・・てっきり井久さんも一緒だと思ったので・・・」
・・・ったく、なんだってんだ?
今日の明美はおかしくねぇか?やけに素直つーか、俺をからかってるだけかもしんねぇが。
もしかすると、入院生活が続いたせいで寂しかったのかもな。あの兄が毎日見舞いに来るとも思えねぇしな。
「まぁ、どうしてもってんなら来てやらなくもねぇがな?」
ちと、計画が狂っちまうが、これで明美が行きたがらなかったら元も子もねぇしな。
「ああ!ぜひ来てくれ!!」
「テメェに聞いてんじゃねぇんだよ!」
「出来れば・・・、大勢の方が楽しいですし」
うーん・・・・、もしかすると、こんな計画を立てる必要なかったんじゃねぇか?
どっちにしたって明美が行く気にならねぇと意味ねぇんだし。いや、ここは晴臣が誘うことに意味があんだよ。言わば、俺らは只の付き添いみてぇなもんなんだ。
だったら、計画を大幅に変更だ。
わざとらしく携帯を見てから・・・
「んあ?んだよこりゃ?」
「どうしたんですか?」
「あぁ、来週の日曜日だけどよ?予定が空いちまったんだ」
「え?」
「何を言っているんだ?元々予定など――――ぐはっ!」
「てなわけでよ?みんなで行かねぇか?」
・・・ったく晴臣の野郎は、機転が効かねぇな。
「い、いいんですか・・?」
「ああ、テメェが言ったんだろ?大勢の方が楽しいってよ?」
友人の帰還。
突然の告白は、全て計画された事柄だった。
そう、全ては『荒峰井久』の手の上のことだったのだ。
「では、楽しみにしてますねっ」
「上手く事が進みそうだな」
「あぁ、この後も上手く行けばな?」
「この後・・・か・・・」
「心が痛むぜ・・・さすがの俺でもよ」
「井久・・・」
「テメェは後で校舎裏に来い、説教してやる」
「・・・す、すまん・・・」
本文よりもサブタイトルのネタが尽きてしまいそう・・・