リア充どもはカップルで集まり、イチャコライチャコラする。
井久達はそのリア充の祭典に来ていた。
待っっったくもって不愉快だッッ。
こんなリア充のための祭典に何故俺が行かなければいけない!!?周りを見渡せば手をつないだカップルだらけ・・・・
「・・・アノ手を切断してやろうか・・!!?」
「物騒なこと言わないでください井久さん」
「・・・・テメェ、いつから俺のことを名前で呼んでんだ?」
「会った時からずっとですけど・・・?」
「今すぐやめるんだ・・・」
「・・・・ど、どうしてですか?」
「俺はなぁ、実は――――」
「――――秘密組織の工作員なんだ・・・!!」
「脳内設定ですか?いつしか邪気眼が・・・!!とか言うんじゃ・・・?」
「邪気眼!!!!」
「誰も言えなんて言ってませんっ!!」
ったく、そんなやり取りなんざどうでもいい。俺はなぁ、このリア充どもに一言物申す!!!!
「あえて言おう、、ただの祭りであるとっ!!」
「そう通りなんだけど・・・」
「その通りだが?」
「その通りです」
「俺は、このリア充どもが花火をあたかも『俺たちのためのものなんだ』という認識でいることが許せん!!」
「ふむ、それで井久は先程から怒っているのか」
「気づかねぇのか!!このリアじゅ・・・・リア王!!!」
「言い直さなくてもいいが・・・」
「テメェはリア王の分際で!!彼女を連れて行かねぇってのはどういうことだ!!?嫌がらせか!!?見せしめか!!?」
「イックンどうしたの?そんなに怒って」
「テメェは黙ってろ!!妹モドキ!!!」
「も、もどき!?」
「何故と訊かれても・・・。友達ときたほうが楽しいからで・・・。オレには彼女と呼べる相手もいないしな」
「ケッ!嘘つけ!!」
「あの。ぼっちの井久さんがお怒りなのは分かりますが―――」
誰がぼっちだ。俺は一人を選択してんだ。このルートの最後にはシスコンハネムーンエンドが待ってんだ。・・・・誰にも邪魔させねぇ。
「とりあえず、楽しみませんか?」
「それもそうだな。」
「あっ、明美ちゃんたこ焼き買ってきたんだ?」
「はい、御一つどうですか?」
「ありがとっ」
「うむ、悪いな」
「いえいえ、他にも色々ありましたし、見て回るだけでも楽しいですよ」
「井久さん、御一つどうですか?」
たこ焼きだぁ?どうせレンジでチンのやつだろ?ケチったもん作ってボッタくってんじゃねぇよ。
祭りで浮かれてるからって、俺様の味覚を誤魔化し―――モグモグ―――うめぇじゃねぇか。
「どうですか?」
「・・・・う、・・・まぁまぁだな」
「クスッ・・・、さぁ井久さんも行きましょう?」
なんだよ、その手は・・・・。
「俺はガキじゃねぇんだ。手をつなぐ必要はね―――」
「イックン、ほら早くっ!!」
「ばっ!!引っ張んな!!テメっ、歩けっての!!コケんぞ!!?」
「だいじょーぶ!!下駄だけどもう慣れたよ!!?」
「お前のことじゃねぇよーーー!!!!!」
リア充の祭典に、一人ぼっちが女性に連れられ走って行く。人ごみを掻き分けて――――
それはまるで、そう―――
――――ロケット花火のように。
「行ってしまったな・・・」
「・・・・そうですね」
「・・・・・」
「・・・・・」
「明美さんは・・・彼氏などはいないのか?」
「そうですね・・・居ません」
「・・・・・」
「・・・・・・」
「は、晴臣さんは、リア充なんですか?」
「ふむ、自分自身のことはよくわからんが・・・・。井久が言うんだからそうなのだろう」
「・・・・そうですか」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・俺たちも追うか」
「・・・・・・そうですね」