IS 〈インフィニット・ストラトス〉 Dream Soldier   作:紅だった人

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序章
第0話 


 閉じていた目蓋に眩しさを感じ、少年は手で光を遮りながら身体を起こした。

 やや回らない頭のまま状況を確認しようと、ゆっくりと光の先に視線を向ける。わずかに空いたカーテンの隙間から太陽の光が漏れていた。眩しさはあれが原因らしい。

 

 

「ふぁ……」

 

 

 噛み殺しそこねた欠伸を出し、目覚まし時計を確認する。セットした時間の2分前だ。10分くらい前なら2度寝も考えるが、たかだが2分しか時間がないのなら起きてしまおう。そう決断し、再び眠気が襲ってくる前に少年は自分のベットから重く感じる身体を離した。

 無造作に寝巻き代わりのスウェットを脱ぎ捨てる。母親にはよく怒られるが、この整頓のできなさは未だに直らないし、直す予定も少年にはなかった。

 学ランをその身に包み終えると、ふと写真立てが倒れているのに気づく。昨晩寝ている内に倒れたのか、それよりももっと前に倒れていたのかは思い出せないが、とりあえずそれを手にとった。写真には数十人の人間が写っている。年齢は10代前半から40代くらい、また肌の色も白・黄・黒と、どちらもバラバラだ。唯一揃っているのは全員笑顔だということくらいだろう。

 少年は懐かしさを覚え、口元に笑みを浮かべる。そして写真立てを戻し、かばんを手にとった。

 

 

「いってきます」

 

 

 小さく呟くと少年は静かに部屋を後にした。

 写真立ての横には3つのトロフィーが置いてある。3つともほぼ同じ物、違うところは一部表記だけだ。

 もっとも古い物、そのトロフィーにはこう書かれている。

 

 

―――第3回 Dream Soldier公式世界大会優勝者 プレイヤー名『AOI』 立花(たちばな) (あおい)殿―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おはよう、母さん」

 

「おはよう、葵」

 

 

 2階の自室からリビングに降り、台所で朝食を作っている母親―――立花聡美に葵は軽く挨拶をする。背を向けた身体を振り向きもせず、あいさつも素っ気ないものだったが別に気にしない。これが立花家の普通であり、他の家庭も似たようなものだろう。

 冷蔵庫から取り出した牛乳をコップに注ぎ、それを飲みながら葵はテレビをつけた。毎朝のおともになって久しいニュース番組とそのキャスターが映る。いつも大して変わらない事件や事故を放送している番組だったが、ここ3日に関しては全く同じニュースだ。

 

 

―――世界初! 男性のIS適合者現る!!

 

 

 天気と政治以外は全部このニュースだ。

 IS 〈インフィニット・ストラトス〉とは、今現在もっとも世界的に有名な兵器・あるいはスポーツの名前である。

 かつて、天才博士『篠ノ之 束』が開発した軍事飛行用パワードスーツ(元々は宇宙用のマルチフォーム・スーツ)でその圧倒的な戦闘力は既存の兵器を時代遅れの産物の変えてしまうほどのものだ。

 『白騎士事件』その有効性が実証され、その戦闘力から『アラスカ条約』という独占禁止条約まで組まれたものだが、ISにはある特徴がある。

 それは女性だけにしか操れないことだ。

 しかし、その常識も3日前に初の男性のIS適合者『織村 一夏』が現れたことで変わってしまった。

 

 

「またやってるわね、このニュース」

 

 

 聡美は焼きあがった目玉焼きを乗せた皿を並べながら、ニュースに目を向ける。

 

 

「まあ、すごいニュースだと思うけどさ……はぁ」

 

 

 葵は言葉尻に溜息を付けて、面倒そうに肩をすくめた。今日は日曜日である。だというのに、わざわざ目覚ましをセットして起きたのはこのニュースのせいだ。

 日本政府は一夏の結果を踏まえて、彼と同じ現中学3年生男子に対して一斉にIS適正検査を受けるように取り決めたのは一昨日のことである。どういう基準かは不明だが、他の年代は来月の4月に受ける予定なのに中学3年生だけは今日だ。しかも検査用の機械が足らないため、各学校ではなく、地方政府が指定した施設までわざわざいかなければならない。ちなみに、葵の所属する中学校は隣町の公共施設で検査をやることとなっている。

 

 

「まったく、受験が終わったばかりだっていうのに」

 

「むしろいいじゃないの。受験前にならなくて」

 

 

 わりとどうでもよさそうに聡美が答える。数日前まで受験を控えた葵自身よりも切羽詰った表情―――鬼のようなともいう―――をしていたというのに、それが終わった途端にこの有様だ。だが、そんな態度をとってしまう聡美の心境は、葵も分からなくもなかった。

 世間的には超有名であるISとはいえ、それはテレビの向こう側の出来事である―――というのが、葵の見解だし、聡美とて認識に大差はないだろう。たとえ葵自身が今日ISの適正検査を受ける立場とはいえそれは変わず、今後も直接関わる可能性はそう高くはない。

 

 

「早く食べちゃいなさい。片付かないんだから」

 

「はいはい。・・・・・・あれ、そういえば父さんは?」

 

 

 普段の日曜なら、居間のソファーで横になりながらテレビを見ているか新聞を読んでいる父親―――武司がいないのに葵はようやく気づいた。

 

 

「いつも通りの接待よ」

 

 

 聡美のその言葉だけで葵は察した。接待とは立花家の隠語である。接待ゴルフという言葉から取っているだが、武司は市役所勤めであり、普通は接待ゴルフなどやらない。たぶん職場仲間と釣りにでも行っているのだろう。

  

 

「まだ寒いのに父さんもよく行くね。ここ最近は多くない?」

 

「逆にあんたはゲームばっかりやってないで、たまには外に出なさいよ」

 

「うっ・・・・・・」

 

 

 ヤブヘビだったらしい。自分の失言に、葵は続ける予定だった発言を引っ込める。幸いなことに聡美は追求するつもりはないらしく、葵はそそくさと食事を掻き込み、早々と出かける準備を整え玄関へ向かった。

「お昼どうするの?」と後ろからかかる声に、「別にいいや」と素っ気なく返し、葵はまだ寒さの終わらぬ青空の下に出て行った。

 いつもと変わらない朝の一幕。少々特殊な用事があるとはいえ、それでも何も変わらない。今日も立花葵の日常はそうなる―――はずであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 予定通りの電車に滑り込み、葵は一息をついた。周りを見れば自分と同じ目的であろう男子中学生たちがチラホラと見える。座席には空きがみられるが、葵は何となく座らずにドアの傍で流れる景色を眺めていた。

 ふと、眺めていた景色が一瞬だけ歪んだ。

 

 

「ん……」

 

 

 言いようのない軽い不快感に、葵は軽く息を漏らす。

 

 

「(またこの感覚か)」

 

 

 葵がこの不快感を感じたのは今が初めてではない。詳しい時期は忘れてしまったが、数年前から不定期的にこの感覚を覚えるようになっていた。あまりに何度もあるので、まさかと思い一度精密検査を受けたことがあるが特に身体に異常はない。それに一安心したものの、原因も分からずじまいなので解決には至っていなかった。

 

 

「(それにしても変な感覚だよな。世界に違和感を持つ(・・・・・・・・・)なんて)」

 

 

 自身から湧き出る衝動ながら、葵はこの感覚に否定的だ。明確に異世界がある証拠があるのなら話は別だが、そんなものはなく、証拠以前に葵はそんな存在を信じてはいない。

 ゆえに、葵の出した結論はこうなる。

 

 

「(俺って中二病なのかな・・・・・・)」

 

 

 葵くらいの年代ならば、自分が物語の主人公で気のいい仲間たちと悪の親玉を倒し、可愛いヒロインとイチャイチャしたい、という妄想をしてしまうのは分からないでもないが、それを衝動が湧き出るほど本気で信じているというのは正直ありえない。

 

 

「(大人になれば治るのかね)」

 

 

 子どもという自覚はあるが、中身くらいは大人でありたいと思う葵にとって、それはそこそこ切実な願望であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 家を出てから一時間弱で葵は目的地である隣町の多目的ホールに到着した。来たことはないが、何度か建物の前を通っている国道を通ったことがあったので迷わずに済んだ。

 指定時間より30分ほど早いが、この場にいる男子中学生は多い。まあ近隣中学校の3年男子が全て集まるというのだから仕方ないのかもしれないが、この時間で少々手狭と思える多さならば、指定時間になればこの場はすし詰め状態になっていることだろう。

 

 

「よお、立花」

 

「うん? 早乙女か」

 

 

 肩を叩かれ、葵が振り返ると中学からの友人であり同好会のメンバー―――否、卒業してしまったので元メンバーがいた。軽く叩けば折れてしまいそうなくらい細いが少しバランスが悪いくらい背が高いため、健康優良児にも関わらず初見の人には体調を気遣われてしまう。そんな人物だ。

 

 

「何黄昏ているんだよ」

 

「違うって。人の多さに呆れていただけだ」

 

「確かに多いよな。こんな苦労して、政府のお偉方も本当に二人目の男子適正者が見つかると思っているのかね」

 

 

 中学ではキツネ目と呼ばれた細い眼筋をさらに細めながら早乙女は興味深そうに人並みを見渡す。葵もそれに倣った。

 

 

「さあ? 無駄と知りつつ、とりあえずやってやろうって腹じゃないか?」

 

 

 実のところ、今回の男子初のIS適正者“織村一夏”の発見はただの偶然ではない、という意見は多いらしい。ニュースやネットから得た情報になるが、第一回モンド・グロッソ総合優勝者『ブリュンヒルデ』こと織村千冬とISの開発者である篠ノ之束は旧知の仲であり、千冬の実弟である一夏のIS適正は束の陰謀ではないか、と葵は聞いていた。

 噂でしかないが、葵個人としてはこの説が正しいのではと思っている。無論、根拠あっての事ではないが。

 

 

「アホなのか暇なのか分からんな。まあ、それはそれとして。適正出たらどうするよ」

 

「言葉が足りないよ。何が言いたいんだ?」

 

「だってよ、適正出たら織村一夏と同じくIS学園に行けるんだぜ。可愛い子ばかりだというあの学園、そこに行けたら常日陰者の俺たちにも明るい光が―――」

 

「うん。当たるわけがないからね」

 

 

 興奮してきた友人のテンションを葵はスッパリと切り捨てた。

 今、世間で織村一夏が注目を浴びているのは、IS適正もそうだが彼がアイドル顔負けの美形だからだ。仮に葵や早乙女にIS適正があったとしても一夏以上の注目を集まらないだろう。言っては何だが、二人ともに美形のびの字もないような造形の顔をしている。

 

 

「相変わらずノリが悪いな。どうせたらればなんだから、言うだけ言ってみればいいじゃないか」

 

「たらればだからこそだよ。なんでそこまでして大勢の女子たちに囲まれることを妄想しなければならないんだ」

 

 

 『分かるだろ?』という意味の籠った視線を葵が送ると、早乙女は軽い諦めの表情を浮かべ肩を竦めた。

 近しい者なら誰でも知っていることだが、葵は女子が苦手である。中学のころのように男女の比率が同じくらいならともかく、男子数人に対しそれ以外が女子なんて状況は想像の上でもあまり考えたくない。

 

 そんなこんなで二人が雑談に耽っていると、あっという間に適性検査の時間となった。検査がどのように行われるのか葵にその知識はなかったが、ホールに溢れるくらいの人数を今日一日で検査しきることを踏まえれば、一人一人にかかる時間はそう多くはないだろう。

 

 

「立花。これが終わったら“アレ”に付き合えよ」

 

 

 その一言だけで早乙女が何を言いたいのか葵は理解できた。というか、いつも同じように言われているので分からないわけがない。ゲームセンターで“あるゲーム”をやるのだ。

 

 

「今日も昼飯賭けるか?」

 

 

 これもいつものことである。

 

 

「ああ。今日こそ今まで奢らされた分を返してもらうぜ!」

 

 

 早乙女は自信ありげに葵を指差す。しかし、ここ最近は葵の勝ち越しである。それでも自信を崩さない友人のノリの良さに葵は苦笑した。

 

 

「了解。じゃあ、終わったら電話するよ」

 

 

 応えるように手を軽く上げ、葵と早乙女は別々の通路に向かって歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どういう基準でそうなっているのかは分からないが、ホール内はこれだけの大人数にも関わらず検査する部屋は学校ごとではなく、各個人バラバラに振り分けられている。

 ゆえに、葵の周りには数十人の学生がいるが知り合い同士はいないらしく、少々不自然なくらいに静かであった。雰囲気としては病院の待合室に近い。

 

 

「(早く済まないかな・・・・・・)」

 

 

 少し重くなってきた目蓋をこすりながら、葵は内心で愚痴る。何もしないでただ待っているというのはやはり退屈だ。

 しかし、葵の予想通り検査そのものは大した時間はかからないようである。先ほど小耳に挟んだことだが、この検査は本格的なものではなく『簡易検査』と呼ばれるものらしい。簡易という名称に検査結果の信頼性は問題ないのかという疑問が残るが、早く検査が終わるというのなら葵に文句はなかった。

 

 

『―――315番。立花葵君』

 

 

 硬い事務的な声で呼ばれ、葵は部屋を区切ってある仕切りの向こう側へ歩き出す。そこにいた職員は妙齢の女性。まあISの適正検査を男性が行うわけはないと思っていたが、この予想は外れてほしかった。

 

 

「そこに座って袖をまくりなさい」

 

 

 女性職員の辛辣な言葉使いに葵は眉をひそめる。 

 このような女性は今の社会で珍しくない。ISの登場以前より、社会は緩やかな女尊男卑の傾向にあったが、ISの登場とその直後の白騎士事件により今や完全な女尊男卑の社会である。

 葵はそうなった社会ど真ん中の世代ではあるが、やはり高圧的に言われるのは気持ちのいいものではない。とはいえ、面と向かって文句を言える性格でもないので、素直に指示に従うしかないのであるが。

 女性職員は慣れた手つきで葵の手を取る。

 

 

「(う・・・・・・)」

 

 

 苦悶の声が口から漏れないように葵は我慢した。女性が苦手な葵にとって女性と触れ合うのは目を合わせるのと同じくらい嫌なことだった。我慢できない程ではないが、触れることで起きる悪寒にも似た独特の感覚はなれることはできない。

 使用する機械は簡易検査と呼ばれるだけあって、こちらも簡素なものだった。パソコンに似た機械から3本のコードが伸び、それぞれ左右の手首周りと頭部に鉢巻のように装着するだけでいいらしい。機械が作動すると、心音でも測っているかのように短い電子音が数度繰り返した後にやや長い電子音が続く。

 

 

「ん、出たわね。あなたの検査結果は適正ランク―――」

 

 

 それまで事務的だった女性職員の動作が、機械の画面を見た瞬間まるで凍りついたかのうようにピタリと止まった。

 

 

「?」

 

 

 20秒ほど過ぎたあたりで葵はようやく女性職員の異変に気づく。というか相手の顔を見ていなかったので気づかなかっただけだが、笑みを引きつらせた奇妙な表情だ。そこそこ美人であっただけに実に残念な顔になっている。

 

 

「あの―――」

 

「ちょっと機械が故障しちゃったみたい。上と相談してくるから待っててちょうだい」

 

 

 少々変な言葉使いになってしまった女性職員はそそくさと部屋を出て行ってしまった。

 

 

「え、ええっと・・・・・・これ、どうすればいいの?」

 

 

 呆気に取られて女性職員を呼び止めそこねた葵は、自分に装着したままの機械を見下ろしながら呟くのだった。

 

 それから15分ほど経過したものの女性職員が戻ってくる気配は皆無だ。こうまで時間がかかるということは、単純にマニュアルを見れば直せるというレベルではないのかもしれない。

 

 

「(遅い・・・・・・)」

 

 

 待ちぼうけをくらった葵は、結局装着された機械をそのままに待機している。すぐに戻ってくると思っていたためであるが、完全に予想が外れてしまった。

 目蓋に重みを感じてきた頃合に、ようやく複数の足音が扉の外から聞こえてくる。女性職員が戻ってきたと思い、葵は崩れた姿勢を正す。勢い良く―――というよりは乱暴に開けられた扉からは、葵の予想通りに女性職員と予想外にスーツ姿の男性2人が入ってきた。

 この男性2人が機械を直す技術士なのかという思考を葵は一瞬で否定した。見た目から男性2人は技術士っぽさはなく、きっちり整えたスーツ姿はビジネスマンか役人か、それに類する職種の人間だろう。

 故に葵の脳内はクエッションマークで埋め尽くされた。役人がここに来る理由が分からない。

 

 

「この子がそうですか?」

 

 

 男性の1人が視線で葵を指しながら女性職員に訪ねている。

 葵は嫌な予感に捕らわれ始めていた。役人が来た理由は分からないが、それでもある程度予想がつく。

 

 

「そ、そうよ。でも何かの間違いよ。そうでなければ機械の故障に決まっているわ」

 

「それは、あなたが決めることではありません」

 

 

 動揺の隠せない女性職員を尻目に、役人らしき男性の1人が葵に歩み寄ってくる。

 

 

「一緒に来ていただきますよ」

 

「・・・・・・理由はなんです? それに、あなた方は誰ですか?」

 

 

 あるいはこの質問自体は無駄かもしれない。そう頭の片隅で思いながらも、葵は男性に尋ねた。

 

 

「これは失礼。私は国際IS委員会に所属する者です。立花葵君、君はこの簡易検査にてISを起動させる可能性が確認されました」

 

 

 丁寧すぎてかえって嫌味に感じる態度の男性は、葵と繋がったままの簡易検査機の小さな画面を見せてくれた。そこには‘適正ランクD’の一文が見て取れる。目の錯覚だと思いたいが、生憎葵はこれまでメガネやコンタクトレンズのお世話になるほど、視力に支障をきたしたことはなかった。

 

 

「俺にISが動かせると?」

 

「まだ可能性の段階です。本当に動かせるかどうかはこれから調べるのですよ」

 

 

 胸がざわつく感覚に葵は顔を僅かにしかめる。“調べる”という単語もそうだが、男性の口調、そのニュアンスがひどく不快だ。

 拒否したい、と内心では思うが葵は口に出さなかった。仮に拒否したとして、受け入れてもらえるとは到底考えられず、ならば素直に従った方がいいだろうという諦めにも似た判断からだ。

 したがって、今葵にできることはただ一つ。

 

 

「(たぶん何かの間違いだ。検査ではこんな結果だ出たけれど、実際ISに触ってもうんともすんともいわないはず。きっとそうに違いない)」

 

 

 と、何度も胸中で繰り返すことのみだ。

 

 後日、葵は今日の出来事をこう振り返る。

 

 

―――世の中、本当にこうであってほしいと願うことほど、実際は叶わないことばかりだ

 

 

 約32時間後。世間に2人目のIS男性適正者のニュースが流れた。

 

 

 

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